何と!
30年ぶりの「ゼミ」の集まりがあった。
「島田次郎先生を囲む会」だ。
幹事をしてくれた(まあ、仕掛け人よ!)2人。
イルミネーションのコーディネータK氏と、某有名大学の教授の収まってるY氏だ。
案内が来て、すぐOKの返事を出した。
僕の「島田ゼミ」は、昼間部と夜間部で合同のゼミを開いたり、すぐ下の学年と濃く関わったりと、盛んであった。暫くゼミを持たず、僕らが復活だったこともあって、先生が力を入れたゼミであった。(僕らの力量が、その先生の期待にこたえたかは定かでない・・・)
先生は中世・荘園制などがテーマで研究なさっていたが(僕の下からの世代は高校の教科書で先生の諸成果のお世話になっているな・・・)、マルクスの「資本主義生産に先行する諸形態(フォルメン)」の研究・共同体の日本の古代、中世の形態などに研究の先端を置いていた時期で、僕もかなり、真剣に学んだのであった(ホントだぞ!)。
それにしても、30年ぶり・・・わかるかな・・・などと、思いながら新宿に向かったが、「面影」ってあるんだね!
「一番変わったのは、お前だ!(どうせ太ったさ!)」などと、言われた。
なつかしかった。会えて、妙にうれしかった。幹事に心の中で、何度も感謝した。
写真・大吟醸!
60年で盛り上がった「大学紛争」は世間ではもはや、沈静だったが、僕の大学は「自治会再建」で、最後の盛り上がりを見せていた。
現実の政治と、学んでいる歴史を。どう繋げるか?目の当たりにテーマが突きつけられて、学ばばければ「存在が」確かめられない・・そんな緊張感もあって、皆良く学び、論議をした幸せな時代を過ごせたと、今も思っている。
そして、50を過ぎた今の僕も、迷路に入ったり、分岐に悩むとき、あの時代の学びの原点に、時に戻ったりする。
もはや、80はとうに過ぎ、そしてまたご健勝であった。
その先生、まだまだ学者として、現役だった!
今年の「歴史評論」(日本の歴史の学術誌としては、1級のブツだ)、2・3月号に論文が載ったと言う。
その稿を「小冊子」にして、プレゼントしてくれた。
まるで、頭の後ろを叩かれたような、衝撃だった・・・
日々、日常に悩殺の僕・・・学びとは一生の人間の仕事か?
ここ数年の、最大の衝撃だった。
「俺はいったい、何してるんだ??!」とものすごい刺激だった!
先生の、話の時間もあった・・・
変わらぬ「島田節」に皆、あの時代に帰った面持ちで、聞き入った。
集まったのは3分の1か?
改めて、KとY氏に感謝だ。
ありがとう!
皆と別れ、温かい気持ちと、衝撃の入り混じる、そんな体で不夜城の街に出た。
どうして、こんなに明るいのだ?
この街に住んで、明日のために、やすめるのだろうか?
知人と会うつもりだったが、宿に帰った・・・
今日を、このまま、反芻したい・・・そんな僕であった。
2009・ありがたい出来事だった。