この世から原発が無くなることを願って、アマチュア・プロのフォークが集まってコンサートが行われた。時は6月17日の話だ。
企画したのは、我がロストの音楽仲間、ウッドランドリンギングのH氏。
大船に乗って、歌に専念できるありがたい企画だった。
場所は、栃木の佐野市・かぜのこ保育園のホールだ。
10時に集合し、仕込み・・・の手伝い。
11時頃からは、リハーサルが、順次始まってゆく。
このリハーサルを聞くというのは、中々良いのだ。
本番に向けてのテンションが、体の中から、徐々に湧き上がってくるのだった・・・
豪華な弁当。あちらこちらに、弁当の輪が出来る。
このコンサートの仕掛け人、H氏の挨拶で、コンサートは始まったのだった。
年寄りは、年寄りを誘い・若者は、若者を誘って、椅子を途中追加するほどの満員のコンサートが始まったのだった・・・
そのH氏の、ウッドランドリンギング!
ミディアムスローな「君の汽車」が心地よく流れて、客席とすぐ一体になる。
いい感じ!
スリーマイルのメルトダウンの時、アメリカで出来た歌に、「福島」を日本語で載せ歌う「パワー」は圧巻。
我がロストの証拠写真。
想いは伝えられた気がする。おしゃべりや歌の最中の、お客さんの反応がすごく良かったし、伝わりあいを感じましたね。選曲も良かったかな?
反原発・・・ロストの皆はそうは思っている。
が、そのことへの、生き様をかける深さ・広さはまちまち・・
その想いは、人前で歌うことで、歌い手1人1人が鍛えられてもゆく。
H氏の娘、ユキちゃんは沖縄から、そして、相棒のチエちゃんも前橋からやってきて、「ユキとチエ」の若い演奏が続いた。
ロストやウッドランドの、おじい・おばぁは、原発を許してきてしまったこと、それを子ども達へ残してしまうことへの、絶望と懺悔が、歌になる・・・
ユキとチエ達、若い世代の、気づきは、「希望になって」会場を包む・・・
こうして1部終了。休憩後、プロのシンガー達の出番だ。
2部開演・・よしだよしこさんが、アカペラで歌いだす。
この方は、やっぱり、また一回り大きくなった気がする。
歌に重みが加わって、素敵。
ローザ・パークスという黒人差別と公民権、戦争をやめない人間の原罪、原発・・と、重いテーマを語りかけ、或いは、聴衆に問う。ダルシマーで奏でるアイリッシュも美しかった。
さて、御大、笠木透と雑花塾の演奏が、トリであった。
やはり、圧倒的説得力だ。
2011年のあの日以降に作られた、旬な歌の数々は、生々しい・・・
「テーマのある集会で、歌が添えられるが、スピーチが主で、歌は何処か添え物」
「こうして、歌が主役で集まり、歌うことは大事とも、それで、力になることもある」と、問う。
なんだか、胸のつっかえがストンと落ちた感じ・・・
数年前「歌った以上、そのように生きろ」と言った、かれの言葉は未だに重い。
その言葉を、かみ締めながら、コンサートに臨んだ。
こうして、満員の「私のこどのたちへLIVE2012」は終わったのだった。
やがて・・・華々しく、打ち上げだ。
良く呑み・良く歌った。
心地よい疲れと、充実感が確かにあった。
まだまだ、断続的に、原発に立ち向かって行かなければならない。
権力と金のある魑魅魍魎が、笑いを殺しながら、牙を磨いている。
栃木では、小出先生の講演会が続く・・・
僕らT市は8月に「映画」の取組みが続くのだ。
こっちもさ、したたかに、がんばんべぇ。
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