殿は今夜もご乱心

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腹が立ったこと・2

2017年04月15日 22時34分46秒 | みりこんばばの時事
3年が経った頃、採算の合わないM社の仕事は終わり

同時にうちの息子は、そこにいるかとも言われなくなった。

縁が切れて、やれやれと思っていたら微妙に違った。

我が社のやっていたM社の仕事は

いつの間にかY興業がやるようになっており

仕事を奪ったら気がすんで、引き抜き話も消えたというのが真相である。


Y興業は、してやったりと得意満面だった。

が、我々もまた、仕事が終わったという中途半端な終焉ではなく

仕事を奪われたという天下晴れての理由により

確実に縁が切れたことを安堵した。



それから1年余りが過ぎた先月、我が社はT建設の仕事に専念していた。

現場が町内なので、ありがたい仕事だった。

現場が近ければそれだけロスが少ないため、利益が出るからだ。


T建設は都市部の小さな会社だが、働く人たちの人柄が良い。

こういう会社は、きっちりした良い仕事をするものだ。

T建設と我が社は和気あいあいと工事を進め

終わりが近づいたある日のことだった。

施工上の都合により、T建設はある予定外の製品を使う必要にかられた。

相談された夫は距離や時間をかんがみ

M社の製品が妥当と判断してT建設に紹介した。


もちろんシブシブである。

M社の情報は、同じ建物に事務所を構えるY興業に筒抜けなので

また半島人らしくヤキモチを妬いて干渉してくるに違いない。

せっかく縁が切れたのに残念だが

距離的に近いM社を飛ばして別の会社に頼むと

輸送が往復で3時間以上かかる。

運賃がかさむ上、日程が長引いてしまうので

T建設の負担を考慮して決めたことだった。


製品を現場まで運搬するのは、当然うちの仕事。

そこでM社の要請により、書類をM社の事務所宛に送った。

安全管理のため、工場の敷地へ進入する際には

車両ナンバーや車検証、運転者の免許証などのコピーを提出し

事前にエントリーする義務があるのだ。


が、その仕事が予定された前日になっても

M社からは打ち合わせの連絡が無かった。

「Y興業が絡んだと思う。

1日で終わる仕事じゃし、どうするか見てやらんかい」

夫が言うので、あえてM社に問い合わせはしなかった。

M社が万一、我々が考えるより少しは骨のある会社で

Y興業が万一、我々が考えるより少しはマシな会社だった場合

すぐ対応できるように車両と人員を待機させ

成り行きを見守ろうということになった。


そして当日。

T建設の現場には、ちゃっかりY興業が入って仕事をしていた。

やはり、うちの仕事は乗っ取られたらしい。

恥も外聞もなく他者に成り代わる、人呼んで“背(はい)乗り”は

彼ら半島人の得意技である。

まったく、期待を裏切らない民族だ。

この行為は、掟破りというより犯罪。

よその店で万引きした品物を自分の店で売るのと同じである。


わかるよ‥近くておいしい仕事だから、どうしても欲しいよね。

うまくやれば、T建設とのラインも繋がるもんね。

人の物と自分の物の区別がつかない民族だもんね。

我々は苦笑するのだった。


T建設の責任者が、のんびりと我々にたずねた。

「ねえ、どういうこと?」

それはこっちのセリフである。

「何があったの?」

こっちが聞きたい。


Y興業は、うちが急に来られなくなったので

代わりに来たと説明したそうだ。

さすが、息をするように嘘をつく民族である。


夫は抗議せず、そのまま続行させた。

どこの会社が運ぼうと、製品はちゃんと届いているのだ。

工事は安全第一。

メンツにこだわって波風を立て

顧客の大切な現場を荒らすことはできない。


この事態を知ったM社の営業マン、日向君が飛んできた。

日頃から夫を慕う彼は、営業所の一員として謝罪したいと言う。

しかし夫は会わなかった。

何度もかかってくる電話にも出なかった。


夫は全く怒っておらず、日向君にも罪は無いが

会うのは謝罪を受け入れるのと同じ。

営業マンが謝っただけで許されるとなると

Y興業におねだりされて、またやる。

うちでやらなくても、必ずよそでやる。

インスタントな和解で済ませることはできないのだ。

絶対に譲れない業界の作法であり、これをスジと呼ぶ。



後日、全容が明らかになる。

M社は最初から、うちの車両をエントリーしていなかった。

Y興業に仕事を回すため、うちから送った書類は葬られたわけ。

牛耳られるのも、ここまでくれば重症だ。


Y興業の社長の言い訳は

うちの申請書類が、M社に届いてなかった‥

事務員さんが送り忘れたと聞いている‥

そのためにM社はうちの車両をエントリーできず

急遽、Y興業の車両を使うことになった‥

というストーリー。


しかし残念ながら、書類をM社に送ったのは私。

他に事務員なんていないんだから、しょうがない。

優秀な事務員でないことは認めるが、相手が相手なので

この書類は証拠が残る書留で送った。


が、そんなことはどうでもいい。

後付けで嘘の言い訳を捏造し

見知らぬ誰かのせいにして平気でいられるのも

彼らのDNAに組み込まれた特徴である。

証拠を突きつけたって、またぞろ韓流の言い訳が出てきて

ゲンナリするだけだ。


仕事を奪ったY興業は勝ち誇るだろうが

これはプライベートではなく商売なので

怒って喧嘩をするより、黙っている方が利益を生むことを

我々は知っている。

とりあえずの利益として

この一件でさらに信頼を深め合ったT建設が、次の仕事をくれた。

嬉しい。


ところで先日、私はハタと思い出した。

送れと言ったから送ったのに、書留の切手代はどうしてくれる!

急に腹が立った。

遅いか。

《完》
コメント (8)
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