羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

岩波ジュニア新書『身体感覚をひらく』 裏話ー3- 迷い

2007年02月04日 19時01分31秒 | Weblog
 ブログ「野口体操身体感覚をひらく」を開設するのにあたって、危惧していたことがあった。
 それはコメントがたくさん入ってきて、その返事にエネルギーを相当費やすことになるのではないか、ということだった。
 ところが実際に本が店頭に並び、順調に伸びているという報告を受けても、コメントはまったくナシという状況が続いている。
 
 なぜだろうかと、何人かの人に聞いてみた。
「スゴイと思ってみるんですけど、そのあとコメント入れようという気にはならないですね。言葉だと言葉で返します。でも、映像を見るとなんだか納得してしまって」

 一つには若い人は携帯で見ることになるだろうから、なかなか見られないのではないかと言う。
 ある人が言った。
「今のところ見ている人は、時間的にも経済的もある程度ゆとりがある大人じゃないのかな」
 なるほど、そうかもしれない。

 昨日、土曜日のクラスが終わってから立ち話。
 なんでも杉並区内の青梅街道沿いにある書店では、ジュニア新書が平積みになっていて、『身体感覚をひらく』だけが、ものすごく減っていたそうだ。
「一番上の本は、皆さんが開くらしくて、めくれているんですよ」
 その方の嬉しそうな表情に、元気をいただいた。
 本が出る前と出たあとは、心身ともに疲労感がある。その上、今回は動画サイト用の撮影に毎日のアップといういままでにない作業があって、なんとなくエネルギー切れを感じていた。
 こうやって応援してくださっている方がおられることを知っただけでも、勇気づけられる。

 話を戻そう。
 動画を見ただけで、それで納得するのだとしたら、ブログを閉じようかとも考えている。でも、本の「あとがき」に、アドレスを入れてあるし、閉じるからにはそれなりの理由を書いて、今までのものを消すしかあるまい。

 ここが思案橋の袂というところだろうか。
 でも、本を読み動画を見て、福島から飛んでいらっしゃった方もあるわけで、今の時点で早急に結論を出さない方が賢明かとも思う。

 でも、野口体操の本質を考えると、視覚の世界だけで納得させてしまうとしたら、それは違う。

 でも、世の中に一度としてみたこともない「質」の動きは、動画で補完することはすごく意味があると思う。
 
 などとぐるぐるとぐろを巻いている。
 今日のところは、こんな風に思っている。

「迷ううちは閉鎖はしない」
 
 で、よろしいでしょうか?
コメント (3)
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