電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩。時々は実際に散歩を楽しみます。

e-ONKYOからハイドンの弦楽四重奏曲全集をダウンロード購入する

2019年07月21日 06時01分27秒 | -室内楽
単身赴任の慰めに散歩のお供としてCDで親しむようになり、また山形弦楽四重奏団の定期演奏会で多くを実演で接することができたハイドンの弦楽四重奏曲。有名どころはCDで集めておりますが、これまで全集を入手するまでには至っておりませんでした。

それが、たまたまパスピエさんのブログ(*1)やみっちさんのブログ(*2)で Festetics Quartet のハイドン弦楽四重奏曲全集の「特売」情報を入手、しばらく考えて…とくに一括ダウンローダがWindowsとMacのみに対応しているけれど、案の定Linuxは対象外という点など…まあ、いざとなったら一つ一つ手動でダウンロードすればよかろうと覚悟を決め、e-ONKYO から購入しました。全部で 2,500円 です。いえ、桁は間違ってない(^o^)/

全部で 230 個のFlacファイルを1個ずつダウンロード。どこまで進んだかメモを確認しながら、全ファイルを入手。さっそく第11番ニ短調Op.9を Rhythmbox で聴いてみました。うん、再生には全く問題なし。当方の簡易な PC-audio で、充分に楽しめますし、アルバム写真も曲情報もきちんと表示されます。

また、みっちさんのブログで、レーベルのWEBサイトに詳細なブックレットがPDF形式で入手可能なことも知りました。どのみちPC上で再生しますので、これはありがたい。中年以降、年齢とともに魅力を感じるようになったハイドンの世界。これからずいぶん楽しめそうです。念のために、ポータブルHDDにバックアップしておかなければ。

(*1):ハイドンの弦楽四重奏曲全集がこんなに安い〜ブログ「▽・w・▽とは、どんなものかしら」2019年7月
(*2):e-ONKYOからダウンロード販売を試してみました、の巻〜「If you must die, die well みっちのブログ」2019年7月

さて、妻は早朝から終日お役目があるようです。本日は、国民の義務を果たしに一時外出しますが、老母とともにほとんどお留守番になる予定。せっかくですから、スモモのジャムを煮ながらハイドンの弦楽四重奏曲でも聴きましょう!

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1960年代末〜70年代初頭、レギュラープライス盤の指揮者たち

2019年07月20日 06時05分52秒 | クラシック音楽
若い頃は、もっぱら懐具合のモンダイで、出始めた廉価盤レコードを中心に購入し聴いておりました。そんなわけで、1960年代末〜70年代初頭、当時のレコード会社が推していたいわゆるレギュラープライス盤に登場する指揮者とオーケストラへのご縁はほとんどないままに過ごしてきたと言ってよいでしょう。ドイツ・グラモフォンではカラヤンとベーム、CBS-SONYではバーンスタインとブルーノ・ワルター、キングではショルティやアンセルメ、RCA-ビクターではピエール・モントゥーやフリッツ・ライナーといった具合です。

ところが、半世紀を過ぎてみると、当時のレギュラープライス盤が、続々とパブリック・ドメインの仲間入りをしています。そんなわけで、昔、有名だった録音に接することができるようになり、中にはあらためて興味を持つ指揮者も出てきました。例えば、日本コロムビアのスメタナ「我が祖国」全曲録音を好んで聴いていたけれど、モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲の素晴らしい演奏にあらためて目を開かれたカレル・アンチェルや、リムスキー=コルサコフの「シェエラザード」やベルリオーズの「幻想交響曲」、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」など、晩年になっても弛緩することなく、きりっとした演奏を披露したピエール・モントゥーなどは、もっと他の録音を聴いてみたいと思わせる魅力充分です。そうそう、ユージン・オーマンディも、ヘンデル「メサイア」やプロコフィエフ「交響曲第6番」、シベリウス「交響曲第2番」などの他に、ベートーヴェンやブラームスなどの作品をじっくり聴いてみたい一人です。

先の日曜日(7/14)、NHK-FMの「名演奏ライブラリー」では、ピエール・モントゥーを取り上げていました。ベートーヴェンの「フィデリオ」序曲、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」、モーツァルトの「ハフナー」交響曲、ブラームスの「大学祝典序曲」と「交響曲第2番」などの内容でしたが、当時、懐事情で親しむことが出来なかった録音を、簡潔な解説とともに興味深く楽しむことができました。

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TWSBIのVacMiniをパイロットのブルーブラックに入れ替える

2019年07月19日 06時03分31秒 | 手帳文具書斎
本来のインクフローの良さを活かしたほうが良かろうと、裏抜けしやすい欠点には目をつぶり、パイロットの色彩雫「紺碧」を入れていたTWSBI社のプランジャー式万年筆VacMiniについて、使用インクが残り少なくなってきて吸入に支障が出てきましたので、同じパイロット社の定番ブルーブラックに入れ替えました。もともとインクフローの点では良好なパイロットのインクですので、インク切れなどは発生せず。最近のコクヨのキャンパス・ノートでも時に裏抜けすることがあるという特性は相変わらずですが、ある意味、欠点と長所は裏表、仕方がないと割りきった判断です。



もともと、プラチナ社の古典ブルーブラック用にと購入したペンでしたが、様々な経緯で古典BBインクには不向きと判断し、サブ万年筆に後退中。乾いたら洗えば良いと割り切るためのインクの選択です。まあ、裏抜けの問題は備忘録ノートをもう一度ツバメノートに戻せばすむ話ですが(^o^;)>poripori

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山形弦楽四重奏団第72回定期演奏会でモーツァルト、ベートーヴェン、クーラウを聴く

2019年07月18日 13時56分09秒 | -室内楽
梅雨寒の言葉どおり涼しい日が続いたのが一転して蒸し暑い陽気になった七月第三週の水曜日、山形市の文翔館議場ホールで、山形弦楽四重奏団の第72回定期演奏会を聴きました。
開演前のトーク担当は倉田さん。子供の頃に家族の影響で時代劇が好きだった話から始まり、曲目の解説を。

  1. モーツァルト(?) 6つの前奏曲(序奏)とフーガK.404aより第1番ニ短調
  2. L.v.ベートーヴェン セレナード ニ長調 Op.8
  3. クーラウ フルート五重奏曲イ長調Op.51-3

これが今回のプログラムですが、いずれもヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽三重奏をベースに、フルートともう一人のヴィオラを加えて成り立つもので、たしかに通常の弦楽四重奏団のプログラムには乗りにくい内容です。

メンバーが登場、楽器の配置は、ステージ向かって左からヴァイオリン(中島光之さん)、ヴィオラ(倉田譲さん)、チェロ(茂木明人さん)となっています。
最初の曲目は、モーツァルト(?)の「6つの前奏曲とフーガ」K.404aより第1番。プログラムの解説によれば、ウィーンのスヴィーテン男爵を囲むサークルで、「ヘンデルとバッハの音楽に接したモーツァルトが、自身のコレクションのためにバッハのフーガを弦楽三重奏に編曲し、自作の前奏曲をつけたと言われてきた」作品とのこと。残念ながら自筆譜が見つからないために真偽が確定していないのだそうですが、弦楽三重奏による神秘的な響きが印象的な第1楽章:アダージョと、いいフーガだなあと感じさせる第2楽章:アンダンテ・カンタービレと指示のあるフーガが、実にいいですね〜。

第2曲、若いベートーヴェンのセレナード、ニ長調 Op.8 です。解説によれば、1796〜7年頃に書かれたもので、作曲家26歳頃、約半年にわたる第二回プラハ旅行で足を伸ばしたベルリンからウィーンに戻り、意欲的に作曲していた時期の作品だそうな。他の資料で調べてみると、当時出入りしていたリヒノフスキー侯爵邸にはおかかえのシュパンツィヒ弦楽四重奏団がおりましたので、このメンバーのために、Op.9 の三つの弦楽四重奏曲、Op.11のピアノ三重奏曲と続く室内楽作品のうちの一曲のようです。セレナードとはいうものの、野外の娯楽的な機会音楽ではなくて、純然たる室内楽作品を志向したものらしい。
第1楽章:行進曲、アレグロ。
第2楽章:アダージョ
第3楽章:メヌエット、アレグレット
第4楽章:アダージョ〜スケルツォ、アレグロ・モルト
第5楽章:アレグレット・アラ・ポラッカ(ポロネーズ風に)
第6楽章:Thema con Variazioni Andante quasi Allegretto(主題と変奏、アンダンテと言ってもほとんどアレグレットに近い速さで)
第7楽章:行進曲、アレグロ
この楽章の構成を見ると、はじめと終わりの楽章がアレグロで行進曲と指示され、入退場の音楽のような雰囲気でもあります。演奏は純然たる室内楽作品として取り上げられていましたが、昔はなにか野外音楽のセレナードを模して運用されていたのかもしれません。

ここで15分の休憩です。今回も関西からお越しの某さんにお会いして、すっかり定年農家と化している当方の近況などを話題に。ブログを読んでいると、ほとんど仙人のような生活がほぼ丸見えです(^o^;)>poripori

今回のプログラム最後の曲は、F.クーラウ(Kuhlau,1786-1832)のフルート五重奏曲イ長調、Op.51-3 です。51-3 ということは、作品番号51-1とか2とかの曲もあるということでしょう。今回演奏する曲は、ゲストの一人、山響フルート奏者の小松崎恭子さんの提案だったようで、私も初めて耳にしました。プログラムの解説によれば、クーラウはベートーヴェンと同い年の作曲家兼ピアニストで、ナポレオンの侵攻によりデンマークに亡命、コペンハーゲンで没しているそうです。

楽器配置は、ステージ左からフルート(小松崎さん)、ヴァイオリン(中島さん)、ヴィオラ1(倉田さん)、ヴィオラ2(田中知子さん)、チェロ(茂木さん)というもので、作曲家はフルートの高音に対して弦楽器では中低音に厚みをもたせる編成にしたのでしょうか。
第1楽章:アレグロ・コン・フォーコ
第2楽章:スケルツォ、アレグロ・アッサイ・クヮジ・プレスト。独特の響きです。ピツィカートを多用。
第3楽章:アダージョ・マ・ノン・トロッポ。弦が交互にやり取りする中にフルートも。
第4楽章:フィナーレ、ヴィヴァーチェ。うーむ、いい曲だ〜!
フルートがどちらかといえば明るく華やかな音色で活発に動きまわるように演奏されるのに対して、二本のヴィオラが厚みを加えた弦楽が、時にピツィカートを多用しながら、かなりロマンティックな音楽を作っています。演奏される機会はあまり多くはないのでしょうが、これはなかなか充実したいい曲です!

演奏後には大きな拍手が送られました。たしかに、一般的な有名曲を含まないごくマニアックなプログラムでしたが、良い音楽に接したという満足度の高い、充実した演奏会でした。次回の第73回定期演奏会は、

    2019年10月20日(日) 18:30〜、文翔館議場ホール
  • F.シューベルト ピアノ五重奏曲イ長調 D.667「鱒」
  • F.シューベルト 弦楽三重奏曲変ロ長調 D.471
  • W.A.モーツァルト 6つの前奏曲とフーガ K.404aより第3番ヘ長調

の予定とのこと。さっそく前売り券を入手しました(^o^)/



備忘のために、クーラウの曲はこんな音楽です。
YouTube より、フルート五重奏曲の第1楽章と第2楽章;
Friedrich Kuhlau - Quintet No. 3, I-II

続いて第3楽章と第4楽章;
Friedrich Kuhlau - Quintet No. 3, III-IV


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完熟スモモとサイダーで「スモモのソーダ」を楽しむ

2019年07月17日 06時00分49秒 | 料理・住まい
我が家のスモモ「大石早生」がすっかり完熟状態。早く食べないと傷んでしまいます。ということで、スモモを使ったメニューを。

  • トマトソースのパスタの上に、スモモの皮をむき、スライスして乗せてみました。酸味に甘みがマッチして、いい感じ。
  • サイダーに浮かべて「スモモのソーダ」を作ってみました。これも、さっぱりして美味しい。
    (子供の頃、三ツ矢サイダーって山形の地場産品だと思っていました。実は昔からアサヒ飲料の製品だったそうな。こういう勘違いを思い出しながら飲む「スモモのソーダ」は、懐かしい味がします。)




ちなみに、カバーをかけた文庫本は、最近まで読んでいたジャレド・ダイアモンドの『第三のチンパンジー』。

写真は、最近収穫した我が家のスモモ「ハニーローザ」。こちらは摘果が間に合い、けっこう大粒の実になりました。今がちょうど食べごろで、酸味は少なめ、甘みが強い品種のようです。個人的には、完熟大石早生よりも美味しいみたい。

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この連休の農作業は〜備忘メモ

2019年07月16日 06時01分48秒 | 週末農業・定年農業
この三連休は、といっても最近はほぼ毎日が連休のようなものですが、果樹園管理の農作業に従事しました。まず、写真のとおり草刈りで足場を確保。今の時期は、気温も高く降水量もそこそこありますので、雑草が伸びる、伸びる! しかも、花が咲いて実をつけて種をこぼして増えようという魂胆! そうは問屋が卸すものかと乗用草刈機で爆走(^o^)/

足場が良くなったところで、翌朝、まだ暗いうちから軽トラックに防除タンクと動力噴霧機を積み、サクランボ果樹園に移動。すっかり収穫が終わり、静かになった園地で、葉面積を確保し夏場の光合成でしっかり来年に向けた体力をつけてもらいたいと、健康な葉を褐色穿孔病から守るための防除を行います。所要時間は、二箇所の園地で約四時間あまり。防除着に防除マスクと完全武装で散布しますが、大変なのは汗で防除メガネがくもり、すりガラスの窓ごしに眺めるようになってしまうことです。真夏の暑いときにもう一回この作業がありますが、肥料の散布とともに、夏場の大変な作業です。でも、これをやっておかないと、来年の実りは期待できません。



そういえば、山形弦楽四重奏団の定期演奏会が近づいてきました。退職して山形市中心部に出かける機会がぐっと減りましたので、まだチケットは入手できず。と思ったら、富岡楽器店では前売り券が完売したとか。当日券で聴くことになりそうです。

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ジャレド・ダイアモンド『第三のチンパンジー』を読む

2019年07月15日 06時01分03秒 | -ノンフィクション
ジャレド・ダイアモンドという著者の本を最初に読んだのは、2000年末から2001年の正月にかけてでした。草思社刊の単行本『銃・病原菌・鉄』(上下)という本で、これがたいへん興味深く、その後も『文明崩壊』(上下)などを読んでおります(*1)。



今回読んだのは、「若い読者のための」という冠はついていますが『第三のチンパンジー』というタイトルの草思社文庫です。「人間という動物の進化と未来」という副題がついており、2015年に単行本で出て、2017年に文庫化されたものを、同年6月の出張時に某駅の書店で購入(*2)、昨年から少しずつ読み進めてきたものです。

そして、このたびもたいへんおもしろく興味深い内容でした。『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』でおなじみの内容も含まれますが、人間という動物の進化を考えつつ、人間社会と文明の未来を考えるという意味で、示唆に富む優れた著作だと感じます。



以下、当方がおもしろいと思った点を一部抜粋。

  • (旧人から新人への)大躍進を起こした要因は、これという正解がまだない考古学上の謎だ。不明とされている要因は骨の化石に残るようなものではない。それは私たちのDNAのわずか0.1%に起きた変化だった。そして、これほどの結果を引き起こした。私たちの遺伝子上の変化とはいったいどのようなものだったのだろうか。
     この疑問を考えてきたほかの科学者と同じく、私にも正しい答えはたったひとつしか思いつかない。言葉である。解剖学的あるいは身体的な変化によって、複雑な話し言葉を操ることが可能になったのである。(p.66、「小さな変化、大きな結果」より)

  • (農業が持つ否定的な影響について)、狩猟採集から農業への移行は、公衆衛生にとって決して好ましいものではなかった (p.193〜4)

    1. 狩猟採集民:タンパク質とビタミン、ミネラルを含む多彩な食べ物 vs 農耕民:主にでんぷん質の作物ばかりを食べていた
    2. 一種類〜数種類の作物に依存=栄養失調および作物の凶作による餓死の危機 (例)アイルランドのジャガイモ危機
    3. 伝染病や寄生虫 人口が密集し栄養不良の定住者が住む社会の形成=排泄物を介して互いに病気をうつしあう

  • 農業人口が狩猟採集民の人口よりも急速にその数を増やしていけたのは、定住社会の女性の場合、二年ごとにひとりの子どもを産めるのが普通だったからである。狩猟採集民の女性の場合、四年にひとりの間隔だったのは、子どもが仲間の集団について歩けるようになるまで、母親は子どもをおぶっていなくてはならなかったからなのだ。(p.196)

  • (地球外の文明が見つからない要因の一つに文明の継続性がある。文明が短い期間で滅べば、互いに出会う可能性は低いという意味で)「テクノロジーを高度に発達させた文明はどのくらいの期間存続するのかという問題」(p.227 第10章「一人ぼっちの宇宙」より)
  • 言葉と農業と高度な技術ー私たちの文化的な特質のなかでも、この三つによってヒトの存在はきわめてユニークなものになりえている。地球上に人間が広がり、世界の征服者たりえたのも、こうした特質のおかげだ。そして、この世界征服の過程において、異なる集団同士の関係をめぐり、ヒトという種は基本的な変化を遂げていった。」(p.232、第4部「世界の征服者」より)
  • よそ者嫌い、ジェノサイド、動物界の仲間嫌いと戦争、第二の雲(第一の雲=原子爆弾のキノコ雲、第二の雲=環境破壊の危険)


(*1):ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上巻を読んでいます〜「電網郊外散歩道」2010年5月ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上巻を読む〜「電網郊外散歩道」2010年5月ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』下巻を読む〜「電網郊外散歩道」2010年6月
(*2):パソコンを持たずに出張してみて〜「電網郊外散歩道」2017年6月

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岩岡千景『セーラー服の歌人・鳥居』を読む

2019年07月14日 06時04分05秒 | 読書
過日、鳥居『キリンの子・鳥居歌集』を読み(*1)、そのインパクトの強さに、この歌人がどんな境遇で育ったどんな人なのか、興味を持ちました。同じ角川から、岩岡千景著『セーラー服の歌人・鳥居』という本が出ていましたので、読んでみました。

帯には

母の自殺、小学校中退、
施設での虐待、
ホームレス生活

とあり、「拾った新聞で字を覚えたホームレス少女の物語」と紹介されています。いささかセンセーショナルな宣伝ですが、いやはや内容もすごかった。これが実話だというのですから、思わずため息が出ます。

歌人・鳥居の誕生までの経緯もそうですが、むしろ鳥居さんの母親の不幸がいたましい。娘時代に、その父(鳥居から見れば祖父)から性的暴力を受け、それが背景になって家を嫌い、家を飛び出します。女優として、脚本家を目指す夫と貧しい暮らしを続ける中で鳥居さんを出産、しかし両親は離婚。典型的な不幸街道まっしぐらです。どうやらこの家族の不幸の発端は、この祖父にあるみたい。家族を守るはずの家で、子どもが犠牲になった事態だったようです。

とかく変な目で見られがちな「セーラー服姿の歌人」という点について、義務教育である中学校を形式的に卒業してはいるけれど、実質は小学校中退であることから、夜間中学などでもう一度きちんと勉強したいけれどそれが許されなかったことへのアピールで始めたのだそうな。なるほど、それで『キリンの子・鳥居歌集』に

慰めに「勉強など」と人は言う その勉強がしたかったのです

という歌があったのですね。

(*1):鳥居『キリンの子〜鳥居歌集』を読む〜「電網郊外散歩道」2019年7月
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アクセス数が過去最高を更新〜感謝と感想

2019年07月13日 06時01分18秒 | ブログ運営
2018年春に、当ブログの閲覧(訪問)者数がIPアドレスで800を超えたことに驚いた(*)ものでしたが、最近のアクセス状況は安定して700〜800台になっておりました。それが、この7月11日にはPV(ページビュー)で4,298、UU(ユニークユーザー数)で925を記録しており、過去最高を更新しております。書いている当人もびっくり、訪問いただいた皆様のおかげと嬉しく感謝を申し上げます。その反面、タイトルを"電網「郊外」散歩道"とつけたように、あまり賑々しく注目されるのは想定もしていませんし好みません。従来どおり人畜無害に(^o^;)、静かに穏やかに継続していきたいものです。



ところで、田舎で暮らし、好きな音楽や読書、定年農業などのまったく個人的レポートを綴って自分の備忘と記録としながら、他の人にも参考になるところがあればなお幸い、というスタンスで運営しているこのブログ。果たして他人様には面白いのだろうか? もしかすると、率直に正直に、感じたことを綴っているのを読み、時に苦笑しながら(^o^;)、共感していただいている方々が少なくないのかもしれない。そうであれば嬉しく、心強く思います。

※このたびプロフィール画像に採用したのは、椅子を占拠して爆睡する我が家のアホ猫(母)、20歳。

(*):閲覧(訪問)者数が800(IP)を超えたことにビックリ!〜「電網郊外散歩道」2018年5月
(*2):当ブログ初期の頃の状況〜「電網郊外散歩道」三年目に入る〜2006年12月


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退職後の変化:走行距離が減ったマツダ・デミオXDディーゼルの現況

2019年07月12日 06時00分31秒 | 散歩・外出・旅行
この春に退職して非常勤の勤務となったため、たまに通勤に使うものの、走行距離が減ったマツダ・デミオXDディーゼルの現況です。

  • グラフではまだ平成になっていますが、退職後の4月・5月・6月の燃料消費率(いわゆる燃費)は、20km/L 程度になりました。
  • 1回の給油で700〜800kmほど走りますが、給油回数が以前は2ヶ月に3回程度だったものが、現在は1ヶ月に1回になっています。また、以前は一回の給油で満タンにしてから2〜3回だったDPF再生の回数が4〜5回と多くなっています。
  • DPF再生の間隔が短くなり、以前は300kmごとにDPF再生が始まっていたのが、退職後の現在は150kmごとにDPF再生が始まるようになっています。
  • ちょいと遠乗りすると、燃料消費率も伸び、DPF再生の間隔も長くなりますので、近場の運転しかしていないせいだと思われます。

総じて、近隣のちょい乗り程度ならばディーゼル車のメリットは見いだせず、むしろDPF再生が頻繁になってデメリットが大きくなってきます。たまに一定以上の距離を淡々と走るには快適なのですが、ちょっと農協まで行ってくるような用途には、やっぱり軽トラックのほうが断然便利なようです(^o^)/

※あらら、グラフの軸タイトルが逆になってる。まあ、ご愛嬌ということで(^o^;)>poripori
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退職後の変化:お小遣い編

2019年07月11日 06時04分13秒 | Weblog
退職後について興味深いものに、経済面の変化があります。今まで定期的に入っていた給料やボーナスなどの収入が途絶えるわけですから、生活スタイルそのものを見なおさないと、いわゆる「老後破産」まっしぐらになってしまいかねない(^o^;)>poripori
実際、税金などは昨年の収入をもとに課せられますので、退職したばかりの今年は特に負担が重く感じられます。

今後、年金収入プラスαでやっていかなければいけないわけですが、農業経営がプラスαになればよいけれど、今年のように思いがけない農業機械の更新を迫られたり、雨でサクランボの出荷量が三割減になったりすることは今後も充分にあり得ます。うっかりするとマイナスαになりかねませんので、農業経営を見直すことが必要になります。そうした総括的な話は、まず一年を経過してみないとなんとも言えませんので、今回は「お小遣い」の面から、ごく感覚的なところをまとめてみました。

  • 親戚ご近所の冠婚葬祭の経費はほぼ変化がありませんが、義理酒席などの交際費は激減しましたので、お小遣いにはたいへん優しい(^o^)/
  • 非常勤でときどき出かけるくらいで、毎日の通勤経費も激減しましたので、交通費の負担もぐっと軽くなりました。
  • 演奏会や映画等の頻度はあまり変わらないか、微増くらいでしょうか。
  • 妻とお出かけの頻度はやや増加し、外食の回数も増加傾向ですが、逆に自分で作って食べることも増えたので、外食費は負担増とはならず、プラスマイナス相殺されるくらいでしょうか。
  • 書店やレコードショップ等を回る頻度は、やや減となりました。これは、通勤がなくなったために寄り道が減ったためでしょう。

うーむ、こんなところでしょうか。総じてお小遣いの額は三〜四割減といったところでしょうか。現役時代とくらべて、なんとなく一万円札の値打ちが増したように感じられるのが正直なところです。



写真は、最近の料理から。パスタとしめじと肉と調味料以外はほぼ自家製です。玉ネギ、ブロッコリー、ささぎ、パセリ、スモモと、畑の野菜と果物で助かっています。これくらいだと、特に外食じゃないと満足できないといったこともなくなります。要するに、勤め人か農家か厨房か(^o^;)など形は違うけれども、「働いて食べる」ということが基本なのかもしれません。

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退職後の変化:ペンケースに入れた万年筆よりも机の引き出しから

2019年07月10日 06時01分31秒 | 手帳文具書斎
この春に退職して以来、出かけるよりも自宅にいることが多くなりました。これまではペンケースに入れて筆記具を持参していましたが、机の引き出しからペンを取り出すことのほうがずっと多くなりました。こうなると、ペンケースに入れていた万年筆の出番が、どうしても少なくなってしまいます。であれば、自宅のデスクにメインの万年筆を収め、外出時のものは別途準備するほうが良さそうです。ふだんから、外出時にも上衣のポケットに万年筆やボールペンを挿して持ち歩いているのですが、非常勤で出勤するときや、外部の会議のとき、あるいは図書館に行って資料の摘要を作成するときくらいしかなさそう。思ったよりもペンケースの出番は少なそうです。

そういえば、机のひきだしの様子も、ずいぶん変わってきたような気がします。
2012年7月の抽出しの様子は、こんなふうでした。

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今年もスモモのヨーグルトを賞味する

2019年07月09日 06時04分19秒 | 週末農業・定年農業
6月末から7月初旬は、スモモの早生品種、大石早生の収穫期です。昨年、強風で剪定不良の老木の太い横枝がぼっきり折れてしまいました(*1)が、今年はそこから枝が出て、けっこう緑が回復しつつあります。もちろん、新しい枝に花芽はつかず、来年以降になりますが、従来の枝にはなんとか実が付いています。



樹の内側の枝の剪定が不良のため、なんだか混み合っていて、光や風通しがよろしくありません。来年度まで、もう少し整理しておく必要があります。



とりあえず、老木一本からコンテナ三個分の収穫ができました。消毒も充分に出来ず、これだけ色づいていれば収穫適期をだいぶ過ぎています。当然ながら、これでは出荷はできません。



でも、娘に送り、ご近所に配り、自家消費するにはちょうど良い。樹上完熟プラムは格別の味です。



というわけで、今年もスモモのヨーグルトをおいしくいただきました。



(*1):数日前の強風でスモモの老木がボッキリ〜「電網郊外散歩道」2018年7月
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鳥居『キリンの子〜鳥居歌集』を読む

2019年07月08日 06時02分19秒 | 読書
たまたま薦められて手にした本、鳥居著『キリンの子〜鳥居歌集』を読みました。2016年に角川書店から刊行されています。
冒頭の「海のブーツ」の章、始まりは

病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある

というものです。はて、多くの窓が割れていて、一つだけ割れていないという荒れ果てた病院なのかという想像が一瞬頭をよぎりましたが、いや違う、割ろうとしても割れない窓が一つだけある病室ということは、帚木蓬生さんの本(*1)にあるような精神科病棟なのだろうと想像を訂正。これに続く二首は、

助けられぼんやりと見る灯台はひとりで冬の夜に立ちおり
入水後に助けてくれた人たちは「寒い」と話す 夜の浜辺で

というもので、ははあ、入水自殺を図ったことのある人なのだなと察します。
続く「職業訓練校」の章では、

昼ごはん食べず群れから抜けだして孤独になれる呼吸ができる
セパゾンの袋をコートに隠しつつ「不安時」の印字見られぬように

というような生活を送りますが、ここで得たタイピング等の技能は、後の活動に役だったと言って良いのでしょう。
そして「キリンの子」の章では、

亡き母の日記を読めば「どうしてもあの子を私の子とは思えない」
花柄の藤籠いっぱい詰められたカラフルな薬飲みほした母

おそらく母子家庭で、作者が子供の頃に母親が心を病み自殺したという経験をしているようです。そしてその後の人生を送った場所である孤児院も、

帰りたい場所を思えリ居場所とはあの日の白い精神病棟

と歌うような、壮絶な環境だったようです。

しかし、「家はくずれた」の章でで描かれた作者の小学生時代の母親の姿には

サインペンきゅっと鳴らして母さんが私のなまえを書き込む四月
味噌汁の湯気やわらかくどの朝も母はわれより先に起きていて
金柑の垣根の前でもう一度手を振り返す朝の約束

など、どこか優しさが感じられるところがありますが、心を病んだ母には過酷な生活だったのかもしれません。

カーテンを開けない薄暗い部屋に花柄を着た母がのたうつ
副作用に侵されながら米を研ぎ、とぎつつ呻くあの人は母
夕飯を一人で片付ける母の味方は誰ひとりいない家
泣いたってよかったはずだ母はただ人参を切るごぼうを洗う

うーむ、こんな調子で続けていたら、本一冊を全部紹介してしまいそうです。それは適切ではないでしょうから、このへんで本書の中でお気に入りとなった短歌をいくつか書き留めて終わりにします。

壊されてから知る 私を抱く母をしずかに家が抱いていたこと
思い出の家壊される夏の日は時間が止まり何も聞こえぬ

本書の帯には、作者についてこんなふうに紹介していました。

目の前での母の自殺、児童養護施設での虐待、
小学校中退、ホームレス生活------
拾った新聞で字を覚え、
短歌に出会って人生に居場所を見いだせた
天涯孤独のセーラー服歌人・鳥居の初歌集。

作者について、作者の母の境遇について、もう少し知りたいところです。

(*1):帚木蓬生『風花病棟』を読む〜「電網郊外散歩道」2015年11月帚木蓬生『閉鎖病棟』を読む〜「電網郊外散歩道」2016年4月

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デスクトップ扇風機の代わりに卓上型送風ファンを購入する

2019年07月07日 06時02分20秒 | 手帳文具書斎
過日、雨降りの日でした。午前中は老母が美容院に行きましたので、留守番となりました。午後は某会議のために私がお出かけ。帰りに某電器量販店に寄り、懸案のデスクトップ扇風機(*1)を物色してきました。残念ながら、お目当てのタイプの小型扇風機(*2)はすでになく、エアコンと併用するらしい小型の卓上型送風ファンを購入してきました。首振り静音モード搭載、4,980円也。

次の写真は、これまで使っていたデスクトップ型扇風機。東日本大震災直後の2011年7月に撮影したものです。節電意識で、エアコンをずいぶん節約していた記憶があります。



これまではデスクにクリップで固定するタイプでしたので、設置する場所が限定されてしまいました。こんどは卓上に置くタイプですので、邪魔にならないデスクサイド右側に置くことも可能になります。

しかし、結局のところ、卓上に設置するにはデスクの大掃除を断行しなければいけなくなり、再び恒例の「机の上を片付けるぞ!」大作戦(*3)を敢行するはめになりました。机上から追い出された未読の本の行先を確保するために、本棚の整理も必要となり、かくして雪だるま式におおごとになってしまいました。

教訓:一箇所を改善するためには、全体に波及する覚悟が必要。

(*1):机上に扇風機〜「電網郊外散歩道」2019年6月
(*2):デスクトップ扇風機〜「電網郊外散歩道」2011年7月
(*3):机の上を片付けなければ!〜「電網郊外散歩道」2015年10月

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