電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

この連休の農作業は〜備忘メモ

2019年07月16日 06時01分48秒 | 週末農業・定年農業
この三連休は、といっても最近はほぼ毎日が連休のようなものですが、果樹園管理の農作業に従事しました。まず、写真のとおり草刈りで足場を確保。今の時期は、気温も高く降水量もそこそこありますので、雑草が伸びる、伸びる! しかも、花が咲いて実をつけて種をこぼして増えようという魂胆! そうは問屋が卸すものかと乗用草刈機で爆走(^o^)/

足場が良くなったところで、翌朝、まだ暗いうちから軽トラックに防除タンクと動力噴霧機を積み、サクランボ果樹園に移動。すっかり収穫が終わり、静かになった園地で、葉面積を確保し夏場の光合成でしっかり来年に向けた体力をつけてもらいたいと、健康な葉を褐色穿孔病から守るための防除を行います。所要時間は、二箇所の園地で約四時間あまり。防除着に防除マスクと完全武装で散布しますが、大変なのは汗で防除メガネがくもり、すりガラスの窓ごしに眺めるようになってしまうことです。真夏の暑いときにもう一回この作業がありますが、肥料の散布とともに、夏場の大変な作業です。でも、これをやっておかないと、来年の実りは期待できません。



そういえば、山形弦楽四重奏団の定期演奏会が近づいてきました。退職して山形市中心部に出かける機会がぐっと減りましたので、まだチケットは入手できず。と思ったら、富岡楽器店では前売り券が完売したとか。当日券で聴くことになりそうです。

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ジャレド・ダイアモンド『第三のチンパンジー』を読む

2019年07月15日 06時01分03秒 | -ノンフィクション
ジャレド・ダイアモンドという著者の本を最初に読んだのは、2000年末から2001年の正月にかけてでした。草思社刊の単行本『銃・病原菌・鉄』(上下)という本で、これがたいへん興味深く、その後も『文明崩壊』(上下)などを読んでおります(*1)。



今回読んだのは、「若い読者のための」という冠はついていますが『第三のチンパンジー』というタイトルの草思社文庫です。「人間という動物の進化と未来」という副題がついており、2015年に単行本で出て、2017年に文庫化されたものを、同年6月の出張時に某駅の書店で購入(*2)、昨年から少しずつ読み進めてきたものです。

そして、このたびもたいへんおもしろく興味深い内容でした。『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』でおなじみの内容も含まれますが、人間という動物の進化を考えつつ、人間社会と文明の未来を考えるという意味で、示唆に富む優れた著作だと感じます。



以下、当方がおもしろいと思った点を一部抜粋。

  • (旧人から新人への)大躍進を起こした要因は、これという正解がまだない考古学上の謎だ。不明とされている要因は骨の化石に残るようなものではない。それは私たちのDNAのわずか0.1%に起きた変化だった。そして、これほどの結果を引き起こした。私たちの遺伝子上の変化とはいったいどのようなものだったのだろうか。
     この疑問を考えてきたほかの科学者と同じく、私にも正しい答えはたったひとつしか思いつかない。言葉である。解剖学的あるいは身体的な変化によって、複雑な話し言葉を操ることが可能になったのである。(p.66、「小さな変化、大きな結果」より)

  • (農業が持つ否定的な影響について)、狩猟採集から農業への移行は、公衆衛生にとって決して好ましいものではなかった (p.193〜4)

    1. 狩猟採集民:タンパク質とビタミン、ミネラルを含む多彩な食べ物 vs 農耕民:主にでんぷん質の作物ばかりを食べていた
    2. 一種類〜数種類の作物に依存=栄養失調および作物の凶作による餓死の危機 (例)アイルランドのジャガイモ危機
    3. 伝染病や寄生虫 人口が密集し栄養不良の定住者が住む社会の形成=排泄物を介して互いに病気をうつしあう

  • 農業人口が狩猟採集民の人口よりも急速にその数を増やしていけたのは、定住社会の女性の場合、二年ごとにひとりの子どもを産めるのが普通だったからである。狩猟採集民の女性の場合、四年にひとりの間隔だったのは、子どもが仲間の集団について歩けるようになるまで、母親は子どもをおぶっていなくてはならなかったからなのだ。(p.196)

  • (地球外の文明が見つからない要因の一つに文明の継続性がある。文明が短い期間で滅べば、互いに出会う可能性は低いという意味で)「テクノロジーを高度に発達させた文明はどのくらいの期間存続するのかという問題」(p.227 第10章「一人ぼっちの宇宙」より)
  • 言葉と農業と高度な技術ー私たちの文化的な特質のなかでも、この三つによってヒトの存在はきわめてユニークなものになりえている。地球上に人間が広がり、世界の征服者たりえたのも、こうした特質のおかげだ。そして、この世界征服の過程において、異なる集団同士の関係をめぐり、ヒトという種は基本的な変化を遂げていった。」(p.232、第4部「世界の征服者」より)
  • よそ者嫌い、ジェノサイド、動物界の仲間嫌いと戦争、第二の雲(第一の雲=原子爆弾のキノコ雲、第二の雲=環境破壊の危険)


(*1):ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上巻を読んでいます〜「電網郊外散歩道」2010年5月ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上巻を読む〜「電網郊外散歩道」2010年5月ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』下巻を読む〜「電網郊外散歩道」2010年6月
(*2):パソコンを持たずに出張してみて〜「電網郊外散歩道」2017年6月

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岩岡千景『セーラー服の歌人・鳥居』を読む

2019年07月14日 06時04分05秒 | 読書
過日、鳥居『キリンの子・鳥居歌集』を読み(*1)、そのインパクトの強さに、この歌人がどんな境遇で育ったどんな人なのか、興味を持ちました。同じ角川から、岩岡千景著『セーラー服の歌人・鳥居』という本が出ていましたので、読んでみました。

帯には

母の自殺、小学校中退、
施設での虐待、
ホームレス生活

とあり、「拾った新聞で字を覚えたホームレス少女の物語」と紹介されています。いささかセンセーショナルな宣伝ですが、いやはや内容もすごかった。これが実話だというのですから、思わずため息が出ます。

歌人・鳥居の誕生までの経緯もそうですが、むしろ鳥居さんの母親の不幸がいたましい。娘時代に、その父(鳥居から見れば祖父)から性的暴力を受け、それが背景になって家を嫌い、家を飛び出します。女優として、脚本家を目指す夫と貧しい暮らしを続ける中で鳥居さんを出産、しかし両親は離婚。典型的な不幸街道まっしぐらです。どうやらこの家族の不幸の発端は、この祖父にあるみたい。家族を守るはずの家で、子どもが犠牲になった事態だったようです。

とかく変な目で見られがちな「セーラー服姿の歌人」という点について、義務教育である中学校を形式的に卒業してはいるけれど、実質は小学校中退であることから、夜間中学などでもう一度きちんと勉強したいけれどそれが許されなかったことへのアピールで始めたのだそうな。なるほど、それで『キリンの子・鳥居歌集』に

慰めに「勉強など」と人は言う その勉強がしたかったのです

という歌があったのですね。

(*1):鳥居『キリンの子〜鳥居歌集』を読む〜「電網郊外散歩道」2019年7月
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アクセス数が過去最高を更新〜感謝と感想

2019年07月13日 06時01分18秒 | ブログ運営
2018年春に、当ブログの閲覧(訪問)者数がIPアドレスで800を超えたことに驚いた(*)ものでしたが、最近のアクセス状況は安定して700〜800台になっておりました。それが、この7月11日にはPV(ページビュー)で4,298、UU(ユニークユーザー数)で925を記録しており、過去最高を更新しております。書いている当人もびっくり、訪問いただいた皆様のおかげと嬉しく感謝を申し上げます。その反面、タイトルを"電網「郊外」散歩道"とつけたように、あまり賑々しく注目されるのは想定もしていませんし好みません。従来どおり人畜無害に(^o^;)、静かに穏やかに継続していきたいものです。



ところで、田舎で暮らし、好きな音楽や読書、定年農業などのまったく個人的レポートを綴って自分の備忘と記録としながら、他の人にも参考になるところがあればなお幸い、というスタンスで運営しているこのブログ。果たして他人様には面白いのだろうか? もしかすると、率直に正直に、感じたことを綴っているのを読み、時に苦笑しながら(^o^;)、共感していただいている方々が少なくないのかもしれない。そうであれば嬉しく、心強く思います。

※このたびプロフィール画像に採用したのは、椅子を占拠して爆睡する我が家のアホ猫(母)、20歳。

(*):閲覧(訪問)者数が800(IP)を超えたことにビックリ!〜「電網郊外散歩道」2018年5月
(*2):当ブログ初期の頃の状況〜「電網郊外散歩道」三年目に入る〜2006年12月


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退職後の変化:走行距離が減ったマツダ・デミオXDディーゼルの現況

2019年07月12日 06時00分31秒 | 散歩外出ドライブ
この春に退職して非常勤の勤務となったため、たまに通勤に使うものの、走行距離が減ったマツダ・デミオXDディーゼルの現況です。

  • グラフではまだ平成になっていますが、退職後の4月・5月・6月の燃料消費率(いわゆる燃費)は、20km/L 程度になりました。
  • 1回の給油で700〜800kmほど走りますが、給油回数が以前は2ヶ月に3回程度だったものが、現在は1ヶ月に1回になっています。また、以前は一回の給油で満タンにしてから2〜3回だったDPF再生の回数が4〜5回と多くなっています。
  • DPF再生の間隔が短くなり、以前は300kmごとにDPF再生が始まっていたのが、退職後の現在は150kmごとにDPF再生が始まるようになっています。
  • ちょいと遠乗りすると、燃料消費率も伸び、DPF再生の間隔も長くなりますので、近場の運転しかしていないせいだと思われます。

総じて、近隣のちょい乗り程度ならばディーゼル車のメリットは見いだせず、むしろDPF再生が頻繁になってデメリットが大きくなってきます。たまに一定以上の距離を淡々と走るには快適なのですが、ちょっと農協まで行ってくるような用途には、やっぱり軽トラックのほうが断然便利なようです(^o^)/

※あらら、グラフの軸タイトルが逆になってる。まあ、ご愛嬌ということで(^o^;)>poripori
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退職後の変化:お小遣い編

2019年07月11日 06時04分13秒 | Weblog
退職後について興味深いものに、経済面の変化があります。今まで定期的に入っていた給料やボーナスなどの収入が途絶えるわけですから、生活スタイルそのものを見なおさないと、いわゆる「老後破産」まっしぐらになってしまいかねない(^o^;)>poripori
実際、税金などは昨年の収入をもとに課せられますので、退職したばかりの今年は特に負担が重く感じられます。

今後、年金収入プラスαでやっていかなければいけないわけですが、農業経営がプラスαになればよいけれど、今年のように思いがけない農業機械の更新を迫られたり、雨でサクランボの出荷量が三割減になったりすることは今後も充分にあり得ます。うっかりするとマイナスαになりかねませんので、農業経営を見直すことが必要になります。そうした総括的な話は、まず一年を経過してみないとなんとも言えませんので、今回は「お小遣い」の面から、ごく感覚的なところをまとめてみました。

  • 親戚ご近所の冠婚葬祭の経費はほぼ変化がありませんが、義理酒席などの交際費は激減しましたので、お小遣いにはたいへん優しい(^o^)/
  • 非常勤でときどき出かけるくらいで、毎日の通勤経費も激減しましたので、交通費の負担もぐっと軽くなりました。
  • 演奏会や映画等の頻度はあまり変わらないか、微増くらいでしょうか。
  • 妻とお出かけの頻度はやや増加し、外食の回数も増加傾向ですが、逆に自分で作って食べることも増えたので、外食費は負担増とはならず、プラスマイナス相殺されるくらいでしょうか。
  • 書店やレコードショップ等を回る頻度は、やや減となりました。これは、通勤がなくなったために寄り道が減ったためでしょう。

うーむ、こんなところでしょうか。総じてお小遣いの額は三〜四割減といったところでしょうか。現役時代とくらべて、なんとなく一万円札の値打ちが増したように感じられるのが正直なところです。



写真は、最近の料理から。パスタとしめじと肉と調味料以外はほぼ自家製です。玉ネギ、ブロッコリー、ささぎ、パセリ、スモモと、畑の野菜と果物で助かっています。これくらいだと、特に外食じゃないと満足できないといったこともなくなります。要するに、勤め人か農家か厨房か(^o^;)など形は違うけれども、「働いて食べる」ということが基本なのかもしれません。

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退職後の変化:ペンケースに入れた万年筆よりも机の引き出しから

2019年07月10日 06時01分31秒 | 手帳文具書斎
この春に退職して以来、出かけるよりも自宅にいることが多くなりました。これまではペンケースに入れて筆記具を持参していましたが、机の引き出しからペンを取り出すことのほうがずっと多くなりました。こうなると、ペンケースに入れていた万年筆の出番が、どうしても少なくなってしまいます。であれば、自宅のデスクにメインの万年筆を収め、外出時のものは別途準備するほうが良さそうです。ふだんから、外出時にも上衣のポケットに万年筆やボールペンを挿して持ち歩いているのですが、非常勤で出勤するときや、外部の会議のとき、あるいは図書館に行って資料の摘要を作成するときくらいしかなさそう。思ったよりもペンケースの出番は少なそうです。

そういえば、机のひきだしの様子も、ずいぶん変わってきたような気がします。
2012年7月の抽出しの様子は、こんなふうでした。

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今年もスモモのヨーグルトを賞味する

2019年07月09日 06時04分19秒 | 週末農業・定年農業
6月末から7月初旬は、スモモの早生品種、大石早生の収穫期です。昨年、強風で剪定不良の老木の太い横枝がぼっきり折れてしまいました(*1)が、今年はそこから枝が出て、けっこう緑が回復しつつあります。もちろん、新しい枝に花芽はつかず、来年以降になりますが、従来の枝にはなんとか実が付いています。



樹の内側の枝の剪定が不良のため、なんだか混み合っていて、光や風通しがよろしくありません。来年度まで、もう少し整理しておく必要があります。



とりあえず、老木一本からコンテナ三個分の収穫ができました。消毒も充分に出来ず、これだけ色づいていれば収穫適期をだいぶ過ぎています。当然ながら、これでは出荷はできません。



でも、娘に送り、ご近所に配り、自家消費するにはちょうど良い。樹上完熟プラムは格別の味です。



というわけで、今年もスモモのヨーグルトをおいしくいただきました。



(*1):数日前の強風でスモモの老木がボッキリ〜「電網郊外散歩道」2018年7月
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鳥居『キリンの子〜鳥居歌集』を読む

2019年07月08日 06時02分19秒 | 読書
たまたま薦められて手にした本、鳥居著『キリンの子〜鳥居歌集』を読みました。2016年に角川書店から刊行されています。
冒頭の「海のブーツ」の章、始まりは

病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある

というものです。はて、多くの窓が割れていて、一つだけ割れていないという荒れ果てた病院なのかという想像が一瞬頭をよぎりましたが、いや違う、割ろうとしても割れない窓が一つだけある病室ということは、帚木蓬生さんの本(*1)にあるような精神科病棟なのだろうと想像を訂正。これに続く二首は、

助けられぼんやりと見る灯台はひとりで冬の夜に立ちおり
入水後に助けてくれた人たちは「寒い」と話す 夜の浜辺で

というもので、ははあ、入水自殺を図ったことのある人なのだなと察します。
続く「職業訓練校」の章では、

昼ごはん食べず群れから抜けだして孤独になれる呼吸ができる
セパゾンの袋をコートに隠しつつ「不安時」の印字見られぬように

というような生活を送りますが、ここで得たタイピング等の技能は、後の活動に役だったと言って良いのでしょう。
そして「キリンの子」の章では、

亡き母の日記を読めば「どうしてもあの子を私の子とは思えない」
花柄の藤籠いっぱい詰められたカラフルな薬飲みほした母

おそらく母子家庭で、作者が子供の頃に母親が心を病み自殺したという経験をしているようです。そしてその後の人生を送った場所である孤児院も、

帰りたい場所を思えリ居場所とはあの日の白い精神病棟

と歌うような、壮絶な環境だったようです。

しかし、「家はくずれた」の章でで描かれた作者の小学生時代の母親の姿には

サインペンきゅっと鳴らして母さんが私のなまえを書き込む四月
味噌汁の湯気やわらかくどの朝も母はわれより先に起きていて
金柑の垣根の前でもう一度手を振り返す朝の約束

など、どこか優しさが感じられるところがありますが、心を病んだ母には過酷な生活だったのかもしれません。

カーテンを開けない薄暗い部屋に花柄を着た母がのたうつ
副作用に侵されながら米を研ぎ、とぎつつ呻くあの人は母
夕飯を一人で片付ける母の味方は誰ひとりいない家
泣いたってよかったはずだ母はただ人参を切るごぼうを洗う

うーむ、こんな調子で続けていたら、本一冊を全部紹介してしまいそうです。それは適切ではないでしょうから、このへんで本書の中でお気に入りとなった短歌をいくつか書き留めて終わりにします。

壊されてから知る 私を抱く母をしずかに家が抱いていたこと
思い出の家壊される夏の日は時間が止まり何も聞こえぬ

本書の帯には、作者についてこんなふうに紹介していました。

目の前での母の自殺、児童養護施設での虐待、
小学校中退、ホームレス生活------
拾った新聞で字を覚え、
短歌に出会って人生に居場所を見いだせた
天涯孤独のセーラー服歌人・鳥居の初歌集。

作者について、作者の母の境遇について、もう少し知りたいところです。

(*1):帚木蓬生『風花病棟』を読む〜「電網郊外散歩道」2015年11月帚木蓬生『閉鎖病棟』を読む〜「電網郊外散歩道」2016年4月

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デスクトップ扇風機の代わりに卓上型送風ファンを購入する

2019年07月07日 06時02分20秒 | 手帳文具書斎
過日、雨降りの日でした。午前中は老母が美容院に行きましたので、留守番となりました。午後は某会議のために私がお出かけ。帰りに某電器量販店に寄り、懸案のデスクトップ扇風機(*1)を物色してきました。残念ながら、お目当てのタイプの小型扇風機(*2)はすでになく、エアコンと併用するらしい小型の卓上型送風ファンを購入してきました。首振り静音モード搭載、4,980円也。

次の写真は、これまで使っていたデスクトップ型扇風機。東日本大震災直後の2011年7月に撮影したものです。節電意識で、エアコンをずいぶん節約していた記憶があります。



これまではデスクにクリップで固定するタイプでしたので、設置する場所が限定されてしまいました。こんどは卓上に置くタイプですので、邪魔にならないデスクサイド右側に置くことも可能になります。

しかし、結局のところ、卓上に設置するにはデスクの大掃除を断行しなければいけなくなり、再び恒例の「机の上を片付けるぞ!」大作戦(*3)を敢行するはめになりました。机上から追い出された未読の本の行先を確保するために、本棚の整理も必要となり、かくして雪だるま式におおごとになってしまいました。

教訓:一箇所を改善するためには、全体に波及する覚悟が必要。

(*1):机上に扇風機〜「電網郊外散歩道」2019年6月
(*2):デスクトップ扇風機〜「電網郊外散歩道」2011年7月
(*3):机の上を片付けなければ!〜「電網郊外散歩道」2015年10月

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チキンカレーの肉を柔らかく食べるには

2019年07月06日 06時03分11秒 | 料理住居衣服
先日、久方ぶりにカレーを作りました。ふだんは若い頃の山料理スタイルで豚肉を煮込んでしまうのですが、今回は先日購入してきた『きょうの料理ビギナーズ』にあったように、チキンカレーに挑戦。

  1. 一口大に切った鶏肉をポリ袋に入れ、カップ1の水と小さじ1/2の塩を加えてよくもみ、冷蔵庫に数時間くらい寝かせておきます。
  2. フライパンに刻んだタマネギを入れ、油でよく炒め、きつね色に色が変わったら人参やズッキーニ等の野菜を加えてさらに炒め、水を足してカレールーを入れ、溶かします。
  3. 同時に、寝かせておいたチキンを皮を下にして別のフライパンに並べ、そのまま皮がかりかりになるくらいまで加熱し、焦げ目がついて来たらひっくり返してさらに炒め、火が通ったらカレールーに投入します。

なるほど、煮こむのではなく、別に焼いて(炒めて)からルーに投入すると、チキンが柔らかくかつ美味しく食べられるのですね。また、フライパンで作ることで、大量に作りすぎて何度もカレーが食卓に並ぶのを防ぐことにつながり、納得です。家族にも好評、写真を撮るのを忘れるほどに美味しかったものとご理解ください(^o^)/

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裏の畑でタマネギを収穫する

2019年07月05日 06時02分25秒 | 週末農業・定年農業
裏の畑の隅っこに作っていたタマネギが収穫の時期を迎えました。老母に呼ばれて裏の畑に行くと、普通の白いタマネギと紫のタマネギの二種類、それぞれたくさん収穫できました。実際はすでに老母が収穫をすませており、要するに運搬してほしかっただけのようです。カメラは持参していませんでしたので、たまたま持っていたPHSのカメラで撮影。



コンテナに入れて一輪車で運びましたが、これ、乾燥するために二つをしばってぶら下げておくんじゃなかったっけ? はて、老母のうっかりかな? とりあえず、日陰の風通しの良い場所に並べて乾かしておきましょう。



パスタにカレーにサラダに、利用場面はたくさんあります。新玉ねぎで美味しい料理を作りませう(^o^)/

ちなみに、この春、桃の花咲く四月の玉ネギの様子はこんなふうでした。



追肥をして草取りをして世話をしたおかげです、いえ、世話をしたのは私ではなく、主に妻と老母ですが(^o^;)>poripori

【追記】ただいま日陰で風に当てて乾燥中。これで冬まで大丈夫(^o^)/




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プッチーニの歌劇「トスカ」第3幕を観る

2019年07月04日 06時01分35秒 | -オペラ・声楽
プッチーニの歌劇「トスカ」第3幕を観ました。
舞台は、夜明け前の聖アンジェロ城の屋上。羊飼いの歌の後に朝の祈りの鐘が鳴り、カヴァラドッシの最期が迫ります。光を極力抑えた舞台は、銃殺刑執行前の暗い雰囲気を醸し出し、音楽もまた悲劇の予告のように奏でられます。死を前にして残り時間は一時間、カヴァラドッシは看守に指輪を与えて紙とペンをもらい、トスカに宛てて別れの手紙を書きます。ここで歌われるのが、カヴァラドッシのアリア「星は光りぬ」です。

そこにトスカが現れ、旅券を見せて二人で逃亡する計画を伝えます。トスカは、銃殺刑は真似事だと話しますが、実際はそうではなかった。スカルピアにだまされたとわかったのは、兵士が去った後にカヴァラドッシが本当に死んでいることを知った時。しかし、スカルピア殺害が発覚し、警吏が走ってくるため、トスカは城壁の上から身を投げます。「おおスカルピア! 神の御前で!」第3幕も、まことに劇的な幕切れです。



このレーザーディスクに収録されたメトロポリタン歌劇場の「トスカ」は、ゼフィレッリの舞台装置と演出の良さもあり、何度見ても飽きない作品になっています。「ブラヴォー!」です。

古いレーザーディスクも充分に楽しめることがわかり、所有するオペラLDが我が家では再び陽の目を見ることになるでしょう。多くはDVD/BDになっていますが、今から全部を買い換えるのは現実的ではありません。それに、今はネット時代、Google で「Puccini Tosca」で検索すれば、歌劇「トスカ」は有名アリアだけでなく、全曲が動画で楽しめるようになっているようです。もちろん、多くは字幕も英語で、日本語字幕のようなわけにはいきませんが、様々な演奏に接することができるのは現代の恩恵でしょう。

YouTube より、Jonus Kaufmann による「星は光りぬ」です。
Jonas Kaufmann - "E lucevan le stelle" - Tosca - Puccini


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プッチーニの歌劇「トスカ」第2幕を観る

2019年07月03日 06時02分23秒 | -オペラ・声楽
プッチーニの歌劇「トスカ」第2幕は、ファルネーゼ宮殿のスカルピアの部屋から。



昔から、悪党は酒を飲みながら陰謀をめぐらすものですが、スカルピアもその例にもれず。トスカに横恋慕するスカルピアは、彼女を手紙で呼び出し、画家カヴァラドッシを捕らえ、尋問します。アンジェロッティを匿っていることを頑強に否定するカヴァラドッシ。そこにやって来るトスカ。脱獄犯アンジェロッティの居場所を探るために、カヴァラドッシは別室で拷問を受けます。スカルピアの悪魔の嘲笑! 拷問の場面を見せず、床板を開けてトスカに声を聞かせる場面は、まことに悪党の所業です。

そこへナポレオンの勝利の知らせが入り、カヴァラドッシは歓喜します。スカルピアは、トスカに白状させた別荘の井戸に警吏を差し向け、カヴァラドッシを助ける代わりに、トスカに身体との交換を求めます。「わしはこの時を待っていたのだ」と。実に悪党らしい悪党です。そして悪党の最期は、トスカの「歌に生き、恋に生き」のアリアの後、恋人と二人分の旅券を書かせて「これがトスカのキスよ!」

いや〜、まことに劇的な幕切れです。そして、幕間のカーテンコールでも、スカルピア役のコーネル・マックニールへの拍手が一段と大きい。これは当然ですね。私も同感です。トスカがテーブルでナイフを見つける場面で、手元のナイフをクローズアップするところは、いかにもビデオらしい手法でした。これは実際の歌劇場ではできない技法でしょう。

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プッチーニの歌劇「トスカ」第1幕を観る

2019年07月02日 06時02分14秒 | -オペラ・声楽
サクランボの収穫と出荷が終わってホッとした頃、梅雨らしい雨降りのお天気の日に、久しぶりに自宅でのんびりしておりました。取り出したのが、プッチーニの歌劇「トスカ」のレーザーディスクです。メトロポリタン歌劇場における1985年3月の収録で、演出はフランコ・ゼフィレッリ、

トスカ:ヒルデガルド・ベーレンス(Sp)
カヴァラドッシ:プラシド・ドミンゴ(Tn)
スカルピア:コーネル・マックニール(Br)
教会の堂守:イタロ・ターヨ(Bs)
アンジェロッティ:ジェイムズ・コートニー(Bs)

などの配役。指揮はジュゼッペ・シノーポリ、演奏はメトロポリタン歌劇場管弦楽団及び合唱団です。

第1幕: 幕開きとともに流れる緊迫した音楽の中、脱獄した政治犯アンジェロッティが教会に逃げ込んで来ます。時代は1800年、場所はローマで、イタリアを支配するオーストリアと、ナポレオンのフランスが対立している構図が背景にあります。妹の手配で鍵を見つけたアンジェロッティが急いで教会内に隠れた後に、俗っぽい堂守の軽妙な場面が続き、壁画を描いている友人カヴァラドッシがアンジェロッティと対面、そこへカヴァラドッシの恋人で歌手のトスカが登場、アンジェロッティをかくまうカヴァラドッシが浮気をしているのではと嫉妬します。誤解は解け、カヴァラドッシは友人を郊外の自分の別荘へと逃します。そこに登場するのが、警視総監スカルピアらの一団。礼拝所で空になった弁当カゴと女物の扇を発見、画家が逃亡犯に弁当を与え、一緒に逃げたと見抜きます。そこに歌姫トスカが戻ってきますが、女物の扇を材料にトスカの嫉妬を煽り、逆上したトスカが郊外の別荘へ急ぐところで、スカルピアは部下にトスカを尾行するように命じます。このあたりは、「オテロ」においてイアーゴがオテロに無実の妻への疑いという毒を注ぎ込むシーンに匹敵する、悪の名場面でしょう。



なんと言ってもオーソドックスな舞台装置の見事さに目を奪われます。そして、プッチーニの音楽が、登場人物の心理を見事に描いています。ドミンゴはまだまだ若いし、ベーレンスはドラマティックな歌を聴かせますし、コーネル・マックニールのスカルピアは、悪党を描いて実に見事な演技、歌唱です。

最近は、新規に購入するときはDVDにしていますが、今回は何を今更のレーザーディスク。1980年代の後半に、せっせと集めたオペラの一部です。でかいディスクをぶん回し、昨今のデジタル映像と比較して決してよろしくはない画質ですが、添付の解説冊子の内容的な充実と文字のポイントが大きいことのメリットを痛感します。レーザーディスク・プレイヤーが動く限りは、まだまだ楽しめるようです。こうしてゆっくりオペラが観られるのは、退職してフリーの身分になったおかげでしょう(^o^)/

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