電網郊外散歩道

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プッチーニの歌劇「トスカ」第2幕を観る

2019年07月03日 06時02分23秒 | -オペラ・声楽
プッチーニの歌劇「トスカ」第2幕は、ファルネーゼ宮殿のスカルピアの部屋から。



昔から、悪党は酒を飲みながら陰謀をめぐらすものですが、スカルピアもその例にもれず。トスカに横恋慕するスカルピアは、彼女を手紙で呼び出し、画家カヴァラドッシを捕らえ、尋問します。アンジェロッティを匿っていることを頑強に否定するカヴァラドッシ。そこにやって来るトスカ。脱獄犯アンジェロッティの居場所を探るために、カヴァラドッシは別室で拷問を受けます。スカルピアの悪魔の嘲笑! 拷問の場面を見せず、床板を開けてトスカに声を聞かせる場面は、まことに悪党の所業です。

そこへナポレオンの勝利の知らせが入り、カヴァラドッシは歓喜します。スカルピアは、トスカに白状させた別荘の井戸に警吏を差し向け、カヴァラドッシを助ける代わりに、トスカに身体との交換を求めます。「わしはこの時を待っていたのだ」と。実に悪党らしい悪党です。そして悪党の最期は、トスカの「歌に生き、恋に生き」のアリアの後、恋人と二人分の旅券を書かせて「これがトスカのキスよ!」

いや〜、まことに劇的な幕切れです。そして、幕間のカーテンコールでも、スカルピア役のコーネル・マックニールへの拍手が一段と大きい。これは当然ですね。私も同感です。トスカがテーブルでナイフを見つける場面で、手元のナイフをクローズアップするところは、いかにもビデオらしい手法でした。これは実際の歌劇場ではできない技法でしょう。

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