電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

プッチーニの歌劇「トスカ」第3幕を観る

2019年07月04日 06時01分35秒 | -オペラ・声楽
プッチーニの歌劇「トスカ」第3幕を観ました。
舞台は、夜明け前の聖アンジェロ城の屋上。羊飼いの歌の後に朝の祈りの鐘が鳴り、カヴァラドッシの最期が迫ります。光を極力抑えた舞台は、銃殺刑執行前の暗い雰囲気を醸し出し、音楽もまた悲劇の予告のように奏でられます。死を前にして残り時間は一時間、カヴァラドッシは看守に指輪を与えて紙とペンをもらい、トスカに宛てて別れの手紙を書きます。ここで歌われるのが、カヴァラドッシのアリア「星は光りぬ」です。

そこにトスカが現れ、旅券を見せて二人で逃亡する計画を伝えます。トスカは、銃殺刑は真似事だと話しますが、実際はそうではなかった。スカルピアにだまされたとわかったのは、兵士が去った後にカヴァラドッシが本当に死んでいることを知った時。しかし、スカルピア殺害が発覚し、警吏が走ってくるため、トスカは城壁の上から身を投げます。「おおスカルピア! 神の御前で!」第3幕も、まことに劇的な幕切れです。



このレーザーディスクに収録されたメトロポリタン歌劇場の「トスカ」は、ゼフィレッリの舞台装置と演出の良さもあり、何度見ても飽きない作品になっています。「ブラヴォー!」です。

古いレーザーディスクも充分に楽しめることがわかり、所有するオペラLDが我が家では再び陽の目を見ることになるでしょう。多くはDVD/BDになっていますが、今から全部を買い換えるのは現実的ではありません。それに、今はネット時代、Google で「Puccini Tosca」で検索すれば、歌劇「トスカ」は有名アリアだけでなく、全曲が動画で楽しめるようになっているようです。もちろん、多くは字幕も英語で、日本語字幕のようなわけにはいきませんが、様々な演奏に接することができるのは現代の恩恵でしょう。

YouTube より、Jonus Kaufmann による「星は光りぬ」です。
Jonas Kaufmann - "E lucevan le stelle" - Tosca - Puccini


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