電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

桃の苗木が届き、植え付けの準備をする

2020年03月31日 06時02分36秒 | 週末農業・定年農業
以前、農協に注文していた桃の苗木が届きました。「美晴白桃」という晩生種で、実が固めの、軟化しにくい品種です。以前、二本ほど植えていたうち一本が枯れ、残った一本から昨年9月に少しだけ収穫・初出荷して味をしめて、今年は三本ほど追加で植えることにしたものです。うまく育てば、あと三年後には四本の「美晴白桃」から収穫できることになります。取らぬたぬきの皮算用ではありますが、やっぱり楽しみです(^o^)/



苗木は、まず一晩水につけて充分に吸水させ、それから植えてやります。植えるためには、前もって穴を掘り、空気にさらしておかなければいけません。そんなわけで、昨日のうちに鍬を持ち出し、サクランボ果樹園の南側の空いているスペースに3つの穴を掘っておきました。明日からは勤め人に逆戻りですので、今日中に苗木を植え付けましょう。






ところで、世間は新型コロナ・ウィルスでまったく意気阻喪の状況ですが、裏の畑で農作業に従事する限りは感染の心配はありません。では、明日から再び勤め人生活に戻るわけですが、大丈夫か? もっとも、通勤はドア・ツー・ドアで公共交通機関を利用することもないし、運転の都合上、途中で飲み屋に立ち寄ることもできませんので、都会のように高密度空間に長時間滞在することはないわけです。現在、感染者がまだ出ていない5つの県は、いずれも公共交通機関が弱体な田舎の車社会の県です。おそらくは職場と家庭を往復するだけの人が多数なのでしょう。その点では、多少の安心感はあります。


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カスタム・グランディに「紺碧」インク補給〜パイロット社のペンについて

2020年03月30日 06時02分20秒 | 手帳文具書斎
過日、1979年以来40年間ずっと愛用しているパイロット社の万年筆「カスタム・グランディ」に、同社のインク「色彩雫」シリーズから「紺碧」を補給しました。記録によれば12月以来ですから約三ヶ月ぶりです。この愛用万年筆は、これまで何度も書いていますが、中字でインクフローは潤沢、ペン習字のお手本のような書体を好まず丸ゴシック体のような文字を好む(^o^;)自分自身の書きぐせに最もよく馴染んでいるもので、コンバータのインク容量が小さいことと乾きやすい欠点があるためサブ万年筆の位置づけになっているけれど、欠点も含めて個性なのかなと思っています。この鮮やかな青色のインク「紺碧」をはじめ、同社のインクの裏抜けの激しさはあまり感心しませんけれど(^o^;)>poripori



ところで、国産文具メーカーとしてはパイロット社は立派なブランドであり、このペンのようにずいぶん長く使い、信頼性の高さを感じておりますが、中にはどうも首をかしげる、言い方を変えると自分とはマッチしそうにない製品もあります。例えば、一時爆発的に流行した「ドクターグリップ」型の、指で持つところが、妙に細くなったシャープペンシルやボールペン等です。学生時代、自分では鉛筆型のボールペンの握り部にシリコンのゴム管の切れ端を付けて握りを太くしていました。握り部が細いとむしろ持ちにくく、大量に書くと疲れると感じていたからです。人間工学に基づくという触れ込みも、人によって違うだろうと思って、握りが細くなった筆記具には一切手を出さずに来ました。

大きな会社ですから、たぶんいろいろな人がいて多種多様な製品が開発されており、中には私の感じ方とは方向性が異なることもあるのだろうと思いますが、カスタム・グランディの流れを引き継ぐ製品というと、カスタム・ヘリテイジということになるのでしょうか。万年筆ではなかなか大きな商売にはなりにくいのかもしれませんが、パイロット社にはこういうオーソドックスな製品をずっとなくさないで続けていただきたいものです。、

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藤沢周平『雪明かり』を読む

2020年03月29日 06時01分15秒 | -藤沢周平
講談社文庫で藤沢周平著『雪明かり』を読みました。2004年の秋に一度読んでいますから、16年ぶりの再読になります。文字のポイントが小さい昔の講談社文庫ですので、敬遠していた面がありますが、ふと表題作が読みたくなり、探し出してきました。

第1話:「恐喝」。竹二郎は、怪我をして痛みに耐えかねているところを助けてくれた娘を恐喝の魔手から逃がすために、本物の悪党と対決するはめになります。発表は昭和48年。
第2話:「入墨」。入墨者の卯助が、娘を痛めつけた悪党を瀬戸物の破片一つで倒したのは、おそらく親子の情からではないでしょう。風邪で伏しているときに世話をしてもらった娘に対する義理を返すもので、これまでの世渡りの闇の深さを思わせます。昭和49年。
第3話:「潮田伝五郎置文」。最後の視点の変化で、男女の関係はがらりと様相を変えます。潮田伝五郎の心情は相対化され、顧みられることはありません。小説として実にうまい。昭和49年。
第4話:「穴熊」。いかさま賭博ですってしまった浅次郎は、女郎屋で昔の恋人と面影の似た武士の妻女を買いますが、その理由が子供の喘息治療の薬代と知り、夫の塚本伊織と組み、一計を案じます。いかさま賭博を暴き、口止め料をせしめて大半を塚本に渡すのですが、伊織の妻は再び身体を売っていました。むしろ自ら積極的に。おそらく背景は儒教的禁欲主義に縛られた武士の夫婦関係にあったのでしょうが、どうも妻がのめりこむ性分だったようで、悲劇のもととなりました。昭和50年。
第5話:「冤罪」。勘定方で不正があり、組頭の非を咎めた相良彦兵衛が死にます。源次郎は真相を突き止め、娘の父親の冤罪は明らかになりますが、実直な兄夫婦の生活を破壊することにつながりかねません。源次郎は農家の養女になる明乃の婿に入り、武士を捨てることにします。昭和50年。
第6話:「暁のひかり」。長く寝込んで歩くのが不自由になり、早朝に歩く練習をしている娘と言葉をかわすようになり、腕のいい賽子賭博の壺振りの市蔵はまっすぐな娘の健気さが気に入っていました。娘があっけなく死んだ時、世間や運命というものにやり場のない怒りや憤りを覚え、絶望し、自暴自棄になったのでしょう。昭和50年。
第7話:「遠方より来る」。「友遠方より来る、また愉しからずや」が前提になっているのですが、曽我平九郎は多少の義理はあるけれど迷惑な客でした。小市民的現実を思わせる微苦笑。昭和51年。
第8話:表題となった「雪明かり」。兄妹とはいえ、菊四郎と由乃に血のつながりはありません。破格の養子縁組で芳賀家に入った菊四郎は、間もなく許嫁と縁組をすることになっています。しかし、義妹が嫁ぎ先で流産し養生もできずに虐待されているところを背負って助け出しますが、養家では以後会わないようにと冷たく言います。江戸に出た由乃は、義兄に行き先を書き残していました。闇の中で雪明かりがうっすらと見えるような佳品です。昭和51年。



作家が『暗殺の年輪』で直木賞を受賞する前後の作品です。ほの暗く、鬱屈や運命に対する憤怒が背景にあると感じるものが多いです。その点では、後年の明るさやユーモアには乏しく、好みは分かれるかもしれません。でも、切なさやリアリティの点では破格の作品ではあります。また、2004年の初読時には気づきませんでしたが、ここまで津波が来たということを示す「波除碑」を「入墨」の作中に取り入れていたことに驚きました。東日本大震災を経験したがゆえの、読者の視点の変化ということでしょうか。

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開花前のサクランボ果樹園管理作業が一段落

2020年03月28日 06時01分40秒 | 週末農業・定年農業
お天気の様子を見ながら、少しずつ進めていたサクランボ果樹園の管理作業は、侵入してきていたニセアカシアの伐採と処理が終わり、開花前のカイガラムシ対策ハーベストオイル散布も終わって、まずは一段落しました。自宅裏の園地は草刈りも終わっていますので、もう一つの、少し離れた場所にある園地の草刈りが終われば、あとは開花前後の防除時期まで一休みできます。

東京近郊では、新型コロナウィルス対策のため、この週末に不要不急の外出は控えるように要請があったのだとか。お嫁に行った娘のところでは、スーパーで納豆がなくなっていたそうで、皆さんの引きこもり対策「朝の献立」はどうやら納豆のようだねと笑ったところです。当地ではまだ感染者が出ていないこともあり、スーパーにも普通に食料品が並んでいます。こうなると、田舎暮らしが実にありがたいです。



ところで、肺炎というのは怖い病気です。風邪をこじらせて肺炎になると、まずは入院治療に2週間から1ヶ月、普通に仕事に戻れるまでには数カ月かかるのが実情でしょう。今回の新型肺炎は、免疫がないのですからウィルスが荒らし回るのにまかせている状況に近いと思われ、治癒したとしても肺に損傷が残るのは当然のことかもしれません。生身の体は、機械のように修理すれば元通りというわけにはいきません。必ず不可逆的な傷跡が残ると考えられ、肺の機能になにがしかの制限が出てくるものと思われます。その意味では、例えばスポーツ選手にとっては重大問題でしょうし、一般人にとっても、激しい労働に従事できる体ではなくなってしまう、そういう心配もあります。まずは予防から。かからないに越したことはありません。

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新型コロナウィルスを話題に床屋談義

2020年03月27日 06時03分42秒 | Weblog
先日、およそ一ヶ月ぶりに床屋に行きました。床屋さんで髪をカットしてもらいながら、話題はどうしても新型コロナウィルスの流行についてになります。ご近所の小学校では、卒業式もだいぶ簡素・簡略化して終えたそうで、コロナの影響が甚大とのことでした。また、近くのサクランボ果樹園をつぶして造成した住宅地も、中国からの材料が届かないせいで建材が奪い合い状態になっているとか、着工は見送られるだろうとの情報もありました。まだ感染者が報告されていない県が全国で六つあり、岩手、山形、富山、鳥取、島根、鹿児島の各県だそうです。これは、田舎であることをむしろ喜ぶべきなのでしょうか(^o^)/

ところで、諸外国、特に欧米各国の爆発的な流行に比べて、日本国内での流行がさほどでもない理由の一つに、実はお箸と個盛りの食文化の影響があるのではないかと意見が一致をみました。新型コロナウィルスの流行は、密室以外の通常の環境では飛沫感染と接触感染が大きな理由だそうです。では、いくら手を洗うとは言っても、毎日・毎食のことですから、うっかりすることもあるでしょう。手で直に触ってちぎって食べるパン食文化と、茶わんを持ちお箸で食べる米食・和食文化では、感染リスクはぐっと下がるのではなかろうか。お昼は簡単にすまそうとトーストを食べながら、たしかにこの指にウィルスが付着していたら、ありうる話だなあと実感しました。こんどは山形名物「ひっぱりうどん」にしよう(^o^)/



梅の花はまだ咲いておりませんが、つぼみはだいぶふくらんできました。ヒマラヤユキノシタは、ようやく花盛りとなりました。春の女神さんは、今年は早めに来てのんびりゆっくりしているようです。ありがたい。

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アホ猫(母)、R.シュトラウス「ドン・キホーテ」に驚き、膝の上から逃げ降りる

2020年03月26日 06時02分08秒 | アホ猫やんちゃ猫
暖冬のおかげか、この冬の寒さをなんとか乗り切った御年20歳のアホ猫(母)は、少しでもすきがあれば私の膝の上に乗ろうとします。書斎で机に向かうと早速やってきて、上を見上げて小首をかしげ、「上がるぅ〜」とおねだりポーズ。仕方がないのでヨイショと膝の上にのせてやると、ゴロゴロと喉を鳴らして居眠りを始めます。



ところが、先日アホ猫の意外な弱点を発見してしまいました。デスクでもっぱら聴いている PC-audio で、R.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」を聴いていたのです。演奏は、もちろんピエール・フルニエのチェロ、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による1960年の録音です。それまで、ご主人様の道楽に仕方なくお付き合いで我慢していたアホ猫、31分過ぎの、バスドラムかな?「ダン、ダン、ダン、ダン…」という迫力ある低音の連打にびっくり仰天、いそいで膝上から飛び降り、逃げていきました。おかしいな、それほど大音量というわけでもなかったのだけれど(^o^)/

たしかに、狩りの際には勢子が鳴り物を鳴らして追い立てるのでしょうから、この手の音響は動物の恐怖感をかき立てるのかもしれません。
御年20歳、猫又レベルの老猫ともなると、人間様のクラシック音楽をちゃんと聴き分けているということですなあ(^o^)/

YouTube に、フルニエ(Vc)、セル指揮コンセルトヘボウ管による1964年の録音がありました。
Richard Strauss "Don Quixote" Szell/Fournier 1964


次は、マイスキー(Vc)、サワリッシュ指揮のN響で。こちらは動画なので、金管楽器が実はミュートを付けているなど演奏の様子もよくわかります。
Richard Strauss: Don Quixote, Op. 35, TrV 184, Conductor: W. Sawallisch


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ボールペン:「黒の研究」・「赤の研究」

2020年03月25日 06時02分56秒 | 手帳文具書斎
昨年の「お気に入りボールペン総選挙」の結果は、第1位が不動の「三菱鉛筆:ジェットストリーム」、第2位が新顔「ゼブラ:ブレン」、第3位が「ゼブラ:サラサ・クリップ」という結果になったそうです。個人的には「三菱鉛筆:パワータンク」が第2位に来て、以下「サラサ・クリップ」、「ブレン」となるでしょうか。これは、あくまでも黒のボールペンでの話であり、他の色となるとまた違う結果となるでしょう。

ところで、いつの間にか手元に集まった多数のボールペンを、色別・線幅別に書き並べてみると、面白いことに気が付きました。以前、シャーロック・ホームズ「緋色の研究」の向こうを張って、「青の研究」とも言うべき「青〜ブルーブラック系ボールペンを試す」(*1)という記事を書いたことがありますが、今回は、題してボールペン「黒の研究」・「赤の研究」です。

(1) 黒の研究 「お気に入りボールペン総選挙」には間に合わなかった「三菱鉛筆:ユニボール one」の黒の濃さを再確認。油性インクの製品が軒並み「光の角度によるテカリ」現象を見せるのに対して、ゲルインク・ボールペンは「テカリ」が少なく、中でも「ユニボール one」の黒さは際立っています。手書きの書類、例えば履歴書のような書類を提出する時、この 0.5mm で書いたものは、ずいぶん目立つでしょう。ただし、同じゲルインク・ボールペンであっても Signo RT1 0.38mm は線幅の細さが災いしてか、あまり黒さが際立ちません。黒さが際立つのは、ゲルインクでは 0.5mm以上、油性インクでは 1.0mm など、やはり一定の太さが必要なようです。




(2) 赤の研究 赤のインクは、概して似通っているものが多いようです。ジェット・ストリームの赤がいくぶん暗い赤色ではありますが、後はよく似ています。もしかすると、使える色素に制限があり、類似しているのかもしれません。「フリクションボール」のような消せるインクや「パワータンク」のような加圧式など、特徴を持ったペンもありますが、印刷物の校正や予定表の訂正、テストの◯付けなどのように、文字の連続筆記量がさほど多くないのであれば、あまり代わり映えしないような気もしてきます。そういった用途ならばむしろ線幅のほうが重要で、油性ならば1.0mm、ゲルインクならば0.7mm程度のもののほうが「くっきり・ハッキリ」していて望ましい(*2)かもしれません。




どーして uniball one だけピンクなの? 実は、赤とピンクと間違えて買ってきてしまったのでした(^o^;)>poripori



うーむ、こうして見ると、ジェットストリームの強さは理解できるけれど、「サラサクリップ」の健闘もお見事です。多彩な色とともに、線幅も0.7mmに加えて1.0mmまであります。この1本100円(税抜)というお値段をターゲットにして、「三菱ユニボールone」は新デザインを武器に1本120円というお値段を付けたのだろうと思われますが、考えてみると厳しい世界だなあ。

(*1):青〜ブルーブラック系ボールペンを試す〜「電網郊外散歩道」2013年12月
(*2):いやいや、それならむしろバーミリオンの赤鉛筆と補助軸の組み合わせとか、デルマトグラフの赤が最強だ、という説もあります(^o^)/

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Ubuntu18.04jaにLaTeX,emacs,yatexを導入する

2020年03月24日 06時01分53秒 | コンピュータ
1993年頃から実務に使うようになったコンピュータ組版ソフトウェア「TeX/LaTeX」は、仕事上の報告書や専門的な資料を作成するには良かったのですが、定年退職によりそうした資料等を作成する立場を離れると、日常生活ではあまり使いみちがなくなってしまいました。実際、通常の文書は LibreOffice の Writer で充分ですし、お遊びで作成したカレンダーなどは別として LaTeX で書かれた文書のタイムスタンプは最新のものでも2012年あたりで止まっています。今後、助っ人とはいえフルタイムでもう一度昔のように仕事をするとなると、できれば TeX/LaTeX 環境はきちんと整備しておきたいものです。そういえば、プリンタ・ドライバ騒ぎ(*1)で Ubuntu Linux を入れ替えてから、LaTeX を導入していなかったなと思い出し、主パソコンにまず LaTeX の導入から。

せっかくなので、埼玉大学工学部の後藤祐一先生のサイト(*2)をもとに、きちんと導入してみることにしました。以下、手順は自分用の控えです。

まず、LaTeX の導入です。

$ sudo apt-get install texlive-lang-cjk xdvik-ja evince

インストールには741MBの空き容量が消費されると表示され、私の環境でおよそ30分程度の時間がかかりました。apt-get は apt になっているみたいだけれど、なんとなく get をつけたくなるのは昔の習性か(^o^)/

この段階で、既存の .tex ファイルを組版してみると、

$ platex sample.tex
$ xdvi sample.dvi

で、表示も印刷もOKでした。

ここで、テキストエディタ Emacs が必要になりますが、Ubuntu ソフトウェアセンターにたしかあったはず、と思って Emacs を導入、Emacs 用 LaTeX 入力支援環境 YaTeX も大丈夫かとおもったら、つまづきました。Ubuntu ソフトウェアセンターにあるのは古い版の Emacs25 で、現行の YaTeX はより新しい Emacs26 を前提にしているみたい。そこで、Qiitaにある解説(*3)などをもとに、Ubuntu にはない Emacs26 を導入するため、リポジトリを追加し、update して、apt-get install します。

$ sudo add-apt-repository ppa:kelleyk/emacs
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install emacs26

これで、Emacs26 が導入されましたので、実際に立ち上げて、自分自身の環境ファイルを作成し、

C-x C-f ~/.emacs.d/init.el

ウィンドウ間の移動を META(Alt)キー+↑,↓ キーに定義しました。
さらにパッケージ・マネージャー package.el を設定します。以下に示すのは全部の作業が終了した後の init.el ですので、このうち、mozc の設定の前までの部分が出来上がっていることになります。

;; windmove
(windmove-default-keybindings 'meta)
;;; package.el
(require 'package)
;; MELPAを追加
(add-to-list 'package-archives '("melpa" . "https://melpa.org/packages/"))
;; MELPA-stableを追加
(add-to-list 'package-archives '("melpa-stable" . "https://stable.melpa.org/packages/"))
;; Marmaladeを追加
(add-to-list 'package-archives '("marmalade" . "https://marmalade-repo.org/packages/"))
;; Orgを追加
(add-to-list 'package-archives '("org" . "http://orgmode.org/elpa/"))
;; 初期化
(package-initialize)
(custom-set-variables
;; custom-set-variables was added by Custom.
;; If you edit it by hand, you could mess it up, so be careful.
;; Your init file should contain only one such instance.
;; If there is more than one, they won't work right.
'(package-selected-packages (quote (yatex mozc))))
(custom-set-faces
;; custom-set-faces was added by Custom.
;; If you edit it by hand, you could mess it up, so be careful.
;; Your init file should contain only one such instance.
;; If there is more than one, they won't work right.
)
;;; mozc
(require 'mozc) ; mozcの読み込み
(set-language-environment "Japanese") ; 言語環境を"japanese"に
(setq default-input-method "japanese-mozc") ; IMEをjapanese-mozcに
(prefer-coding-system 'utf-8) ; デフォルトの文字コードをUTF-8に
;;; yatex
(require 'yatex) ; yatexパッケージの読み込み
(add-to-list 'auto-mode-alist '("\\.tex\\'" . yatex-mode)) ; auto-mode-alistへの追加
(setq tex-command "platex") ; 組版コマンド
(setq bibtex-command "pbibtex") ; BibTeXコマンド
;; reftex-mode
(add-hook 'yatex-mode-hook
#'(lambda ()
(reftex-mode 1)
(define-key reftex-mode-map
(contact YaTeX-prefix ">") 'YaTeX-comment-region)
(define-key reftex-mode-map
(contact YaTeX-prefix "<") 'YaTeX-uncomment-region)))


ここで、CTRL+x, CTRL+s で設定ファイルを保存します。

次は、 Emacs 上で日本語入力 mozc が使えるようにします。まず、Emacs-mozc を導入します。

$ sudo apt-get install emacs-mozc-bin

次にEmacs を起動し、

M-x package-list-package

によりパッケージマネージャーを起動し、mozc を探します。

一覧中の移動 上へ移動:p 下へ移動:n
インストール:i 削除:d で複数マーク可、 実行:x

ここで

mozc 20180101.800 melpa

を見つけましたので、i (install) をマークし、x で実行すると、operation finished と表示されました。init.el ファイルを開いてみると、mozc が変更したことがわかりますので、(require 'mozc) の行以下を Emacs で追記していきます。文字コードは、Windows との共用を想定して utf-8 とし、C-x C-s で init.el を保存。この時点で、Emacs 上の日本語入力 mozc の切り替えは CTRL+¥ キーになります。

最後に、目的である YaTeX の導入です。開発者の広瀬雄二先生は現在は山形県の酒田市にある東北公益文科大学に在籍のはず。以前、一度お会いしたことがありますが、お元気でしょうか。

Emacs26 でパッケージ・マネージャーから yatex を探し、i(nstall), x(execute) で完了。YaTeX の基本操作は、

C-c t j LaTeX のタイプセット(組版実行)
C-c t d タイプセットし pdf ファイルを作成
C-c t b BibTeX のタイプセット
C-c t p プレビュー
C-c '  エラー行へのジャンプ

あたりでしょうか。カッコの対応など、ちゃんと補完してくれるのが実にありがたい。ここまでできると、LyX は別にいらないかな(^o^;)>poripori

参考までに、作成したサンプル文書のスクリーンショット。クリックすると大きくなります。ブラウザの「←」で元記事に戻ります。



こういう文書が、体裁の心配をすることなく中身を考えるだけでよいので、記法を覚える労力は必要でも、仕事上ではやはり手放せないと痛感します。

(*1):OSごと入れ直したほうが早かった〜「電網郊外散歩道」2020年2月
(*2):論文執筆環境をUbuntu18.04ja上に整える〜埼玉大学工学部、後藤祐一先生のサイト
(*3):Emacsで快適な研究環境を整えよう〜導入編パッケージ&日本語入力編YaTeX & RefTeX 編

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過日、某所から助っ人依頼の電話があった

2020年03月23日 06時04分36秒 | Weblog
過日、某所から電話があり、助っ人をお願いできないかという依頼でした。なんでも、若い人が育児休業に入るのにその代替要員が確保できないのだそうです。どうやら、昨年の秋から冬にかけて非常勤で病休者の代理をつとめたのが聞こえて、お話がかかってきたらしい。前回は非常勤でしたが、今回はフルタイムの仕事ということでした。電話の主は以前に多少ご縁のあった人のようで、私のことをよく承知しているとのこと。資格が適合し、引き受けられる条件にある人がほかにいないそうで、本当に困っているようでした。年齢的に、また体力的に、フルタイムの勤務が再び勤まるかどうか不安はありますが、比較的近場ということもあり、助っ人ならばと内諾の返事をしたところです。新型コロナウィルスに関連した報道が続く中、しかも定年農業から週末農業に戻るわけだけれど、大丈夫か? まあ、必要に応じて適宜お休みを取りながらやっていかなければいけないでしょうが、「義を見てせざるは勇なきなり」という言葉もありますし、若い人たちが困っているのを見過ごすこともできません。高齢の老母の面倒を見ながら地域の役割も果たしている妻は、やっと二人で心強い生活になったと喜んでいたのにとブースカ文句を言っておりますが、なんとか工夫してやってみることにいたします。

本来は非常勤の仕事も今年限りで、完全リタイアが実現するはずだったのに、ちょいと予定が狂いました(^o^;)>poripori

写真は、ようやく咲き始めたヒマラヤユキノシタ。
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春、開始直後の農作業は要注意!〜トラブル連発。

2020年03月22日 06時01分34秒 | 週末農業・定年農業
だいぶ陽気が良くなり、防寒衣を着なくても農作業ができるようになりました。荒れ地にはびこるニセアカシヤがわが家の果樹園の縁に侵入してきているので、更新したばかりのチェーンソーの試運転を兼ねて、伐り倒しました。できるだけ根本から伐採しようと、低い位置で切っていたら土を噛んでしまったらしく、ビュン!とチェーン刃が外れてしまいました! 一瞬、ひやっとしましたが、自動ブレーキが働き、なんとか怪我はなし。あまり低い位置では使わないほうが良さそうです。チェーンソーは動力刈り払い機よりも作動部と眼がずっと近い位置に来ますので、木くずが飛んで目に入ったこともあり、保護メガネは必須です。「最も危険な農機具」と言われるだけのことはあります。

また、桃の防除時期ですので、動力噴霧機で石灰硫黄合剤を散布しましたが、先日交換してもらったばかりのジョイントには手元コックがついていないことをうっかりして、圧力を逃してから外せばよかったのに、エンジンを止めていきなり抜いたものだから、ビシャーっと顔に! 幸い、強いアルカリ性のままではなくて、水で洗浄中の出来事でしたので、すぐに水洗いして大事には至りませんでしたが、これは動噴側のホースの先端に、ちゃんと手元コックをつけるべきでした。ユーザーサイドのポリシーが必要で、農協の言いなりではだめということですね(^o^;)>poripori

こんどは、サクランボのハーベストオイル散布が必要です。トラブル連発の原因は、機械が新しくなっていることが要因ではありますが、年齢的な注意力の低下もあるのかもしれません。陽気に浮かれず、指差し確認で安全に作業することにしましょう。



写真は、ヒマラヤユキノシタの隣の水仙。作業小屋の北側と、日当たりが悪い場所なので、咲くまでにはもう少しかかりそうです。

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春なので新しいコーヒーカップを購入する

2020年03月21日 06時02分20秒 | 散歩外出ドライブ
陽気に誘われ、某イオンの日用品売り場を眺めていたら、ちょいとステキなコーヒーカップを見つけました。美濃焼らしく、お菓子をちょこんと載せられるソーサーとペアのセット。図体のでかい、腎臓に負担のかかりそうなマグカップは出番を少なくしているものの、毎度デミタスカップでは少々物足りない面もあります。マグカップとデミタスカップの中間よりはデミタス寄りの、約120〜150mL程度の容量の製品は、渋すぎずオシャレ過ぎずの奥ゆかしさ。コーヒーを淹れ、脇に例えば昔懐かしい東鳩のオールレーズンを1枚置いて、様々なブログをのんびり巡回するのは、たいへん楽しい時間です。


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山響の第283回定期演奏会のアーカイブが4月5日まで公開

2020年03月20日 06時02分55秒 | -オーケストラ
先日、3月14日(土)の山形交響楽団第283回定期演奏会は、新型コロナウィルスの影響で無観客ライブ動画配信という形で行われました(*1)。本来であれば、二日間で1600人程度の客席しかないわけですので、それが限度なわけですが、今回は逆に実に多くの人に聴かれたということで、驚き、また喜んでおります。

何しろ初めての試みですので、あまりに多くのアクセスが集中し、山響ホームページのサーバーがダウンし、「カーテンコール」という公開サイトへの誘導がうまくいかなかったケースもあったらしいです。そんな人のために、また当日都合が悪く、リアルタイムで聴くことができなかった人のために、公演のアーカイブが4月5日までの期間限定で公開されました。

カーテンコール:山形交響楽団第283回定期演奏会アーカイブ

さっそく聴いてみましたが、当日の指揮者の阪哲朗さんのコメントとともに、演奏会の前半と後半に分けて収録されています。これはありがたい。

  1. シューマン 序曲とスケルツォ、フィナーレ 作品52
  2. チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 神尾真由子(Vn)
      〜休憩〜
  3. シューマン 交響曲第2番
     指揮:阪哲朗、山形交響楽団

演奏会の前半は、プレコンサートトークから演奏が2曲と神尾さんのアンコールまで、後半はシューマンの2番となっていますが、動画の前半部は前半だけというわけではなくて、後半まで全部入っているようです。これにたいして後半の部は、ほんとに後半から。参考までに、神尾真由子さんとのチャイコフスキーは、前半部の27分過ぎからです。ご興味がおありの方は、ぜひ一度お聴きください(^o^)/

ちなみに、「カーテンコール」というサイトの可能性は興味深いなあ。どうやら、有名大企業の傘下の一部門というわけではなくて、できて間もないベンチャー企業らしい(*2)。こういう新しいことをやっている人たちは、なんとなく応援したくなります(^o^)/

(*1):山形交響楽団第283回定期演奏会をライブ配信で聴く〜シューマンとチャイコフスキー〜「電網郊外散歩道」2020年3月
(*2):ネット配信急速進化中!〜「やくぺん先生うわの空」より
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豚肉、冷凍海鮮と残り野菜で「八宝菜風飯」を作る

2020年03月19日 06時03分06秒 | 料理住居衣服
豚肉と冷凍の海鮮が残っていましたので、残り野菜と合わせて何が作れるかを考えたら、「八宝菜風の丼飯」を思いつきました。さすがにどんぶりでは味気ないので、いつもの皿を使って「豚肉、冷凍海鮮と残り野菜の八宝菜風飯」としました。

材料は2〜3人分で、

  • 白菜 1/4〜1/6個 食べやすい大きさに切る

  • 豚肉 100g 塩コショウと片栗粉を大さじ1で下味をつけておく
  • 玉ねぎ 1/2個 繊維に沿って縦に切る
  • 人参 1/3個 短冊に切る
  • しめじ 1/2株 根本を切り、分けておく
  • 生しいたけ 2個 石づきを取り、細く切る
  • 海老、イカなど冷凍の海鮮の残り 適量
  • ゆで卵 2個
  • 混合調味料 水:カップ1、鶏ガラスープの素:小さじ1、砂糖:小さじ1、醤油:小さじ1、酒:大さじ1
  • 水溶き片栗粉 水:大さじ1、片栗粉:大さじ1
  • 塩コショウ  適量
  • ごま油  大さじ1

作り方は、

  1. 中華鍋(フライパン)にごま油を入れて強火で熱し、下味をつけた豚肉を炒め、火が通ったらいったん皿に取り分けておく。

  2. 中華鍋(フライパン)に玉ねぎを入れてあめ色になるまで炒め、人参を入れてさっと火を通し、きのこを入れて強火で炒め、これも火を通す。

  3. 白菜の白いところと取り分けた豚肉を入れ、全体がしんなりするまで炒め、白菜の緑のところを入れて少し炒め、塩コショウして味を調える。

  4. 混合調味料を入れて強火で2分ほど炒め、全体に火が通ったらいったん火を止める。

  5. 水溶き片栗粉を入れて混ぜ、ゆで卵を入れ、最後に強火でとろみがつくまで火を通す。

いつもの皿にご飯をさらっと盛り、これに「八宝菜風」の具をたっぷり載せて供します。


作り方は意外にかんたんで、美味しく食べられました。とろみの付け方のコツは、いったん火を止めてから水溶き片栗粉を入れて混ぜ、最後にとろみがつくまで強熱する、というところでした。わかってみれば、「なるほど!」です。

本当はうずら卵のほうが扱いやすいのでしょうが、なにせ残り物での料理ですので、仕方がありません。標準的な八宝菜とは材料が少々違いますので「八宝菜風」としましたが、一応8種類の材料を使っているので、OK でしょう。

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しばらくぶりに文具等のお買い物

2020年03月18日 06時01分20秒 | 手帳文具書斎
過日、耳鼻科の定期通院や食料の調達などで出かけた際に、某イオンの文具売り場に立ち寄り、しばらくぶりにのぞいてみました。売り場では「春の文具祭り」が開催されていましたが、新型コロナウィルスの影響か、お客様の出足は今ひとつ盛り上がりを欠いているような雰囲気です。今回は、ちょいと目についた文具を数点、調達してきました。

  • フタ付きA4判文書フォルダ
  • A4判クリップファイル
  • 三菱鉛筆 ユニボール one 0.5mm, 赤・青・黒

このうち、A4判のフォルダやクリップファイルは、春に必要となる各種文書を持参したり、自分が作成した資料を一時保管・持参したりするためのものです。



ユニボール・ワン・ボールペンは、これまで弱かった三菱のボールペンのクリップを、ワイヤーを使った独自の機構に仕立てたもので、思わず「あっ、なるほど!」と膝を打つ仕上がりです。とくに、クリップのように開いたり挟んだりすることができるのは長所と思われ、0.7mmなど他のゲルインク・ボールペンのリフィルをこの軸で使いたいと思ってしまいます。



また、別の日には行きつけの文具店にてシャープペンシルを探しました。今まで、ぺんてるの 0.5mm シャープペンシル「ケリー」を使ってきましたが、できれば中字でくっきり・はっきりした字や図を書きたいと考え、0.7mm 以上の製品を物色しました。そこで見つけたのが、



  • 0.9mm プラチナ Press Man 青軸
  • 0.7mm プラチナ ProUse 0.7 黒軸



うん、0.5mm の「ケリー」とあわせて、これで当分は大丈夫でしょう。



さらに、行きつけの書店に予約注文していた本を取りに行きました。香月美夜著『本好きの下克上』第5部「女神の化身」第1巻です。ついでに、『きょうの料理』の3月号も確保。




デスクがまた乱雑になってきていますが、こんなふうに手元に新しい本があるのが嬉しい春の日です。


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剪定枝の焼却処理がほぼ終わる

2020年03月17日 06時01分17秒 | 週末農業・定年農業
暖冬小雪に加えて退職してフリーになった時間のゆとりを活かして、今年は少しずつ剪定枝を集めて結束し、焼却処理を行ってきました。昨年までは、シルバー人材センターに応援を頼んでやっていた仕事でしたが、先ごろほぼ終わり、ほっとしております。

結束した剪定枝の束は、両手で抱えるくらいの量で、かなりの重さがあります。これを事前に積み上げて燃やすのですが、さすがに人の背丈を超えるほどになると、一度に燃やすのが少々おっかない。そんなわけで、二回に分けて焼却しました。途中、燃えている中にひと束を追加投入しようとしたら、熱がすごくて、左手の手袋からのぞいている手首部分を少々やけどしてしまいました。脈どころなので心配しましたが、幸いにも少し赤くなったくらいの軽い熱傷ですみました。用心、用心。

教訓:燃えている大きな火には近づくな。

樹木の一年間の成長は、実に大きなものがあります。毎年のことながら、剪定で発生する枝の量は驚くほどです。二酸化炭素の吸収量に換算したらどのくらいの量になるのか、もしかすると、わが家で排出する二酸化炭素の量を上回る勢いではなかろうか?



剪定枝の焼却作業が一段落したので、今年はほとんど役に立つこともなかったボイラーと庭木の雪囲いも外しました。除雪機もそろそろ作業小屋に格納しても大丈夫でしょう。

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