電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

『両親と祖父母とゆかりの人々の記憶』はどのように書いたか

2024年07月27日 06時01分35秒 | 手帳文具書斎
母の三回忌、父の十七回忌までにできあがることを目標に書いてきた回想記『両親と祖父母とゆかりの人々の記憶』は、どんなふうにして書いたか。自分の記録のためと同時に、参考にしたいという方のために、簡単にまとめておきましょう。

  • 書き始めたのが今年の4月4日で、書き終えて写真も入れ、完成したのが7月25日でしたので、およそ3ヶ月かかりました。
  • 2011年に、父の広島での入市被曝の記録をまとめていましたので、これをベースに「第1章 父と母のこと」として母の記録を書き加え、さらに「第2章 祖父母のこと」という章を立てて祖父母やその兄弟姉妹とゆかりの人々の記憶をまとめ、最後に「第3章 思い出すままに」という構成にしました。
  • 存命の人については基本的に簡潔に触れるだけにとどめ、故人に関する記録やエピソードを中心にまとめました。
  • 文体はブログで書きなれた「です・ます」調の「敬体」としました。
  • 詳細が不明な点は存命の年配者に問い合わせ、裏付けとしました。協力していただいた方にも、後日お送りする予定です。
  • 額装された写真等の他に、昭和初期から戦後すぐの頃と思われる古いアルバムが残されており、これを素材とした写真の挿入が多くなると予想されましたので、ワープロ LibreOffice Writer と写真画像の編集は Gimp を用いました。
  • 執筆と編集は、基本的にパラグラフ・ライティングの方法を用いました。1個のエピソードは1つまたは2つのパラグラフに収まることが多いため、段落ごとそっくり移動することで構成を大きく変更することが容易にできました。
  • 校正は、妻にも読んでもらうことで間違いが指摘された事柄もいくつかあり、あとから気づく点も少なくなく、数日程度ねかせて時間をかけたほうが良いようです。
  • 「はじめに」は最後に書きました。
  • 第3章に「母方の人たち」という節を加えたため、結果的に1ページ増えて15ページになりました。A4判2段組、本文11ポイント、15ページを印刷するのに、キャノンのインクジェットプリンター TS-5130 はあっという間にインクがなくなり、新品交換したばかりの BC-340 は5〜6部を印刷したらインク切れになってしまいました。
  • コクヨのレポートメーカー「セホ-50B」による簡易製本は簡単に製本でき、読みやすく保存性も良好なので、Good でした。

仕事上の報告書や研究論文などは書きなれていますが、回想記などは書いたことがなく、書き始めるまでが億劫でした。ブログに書いたことがあるエピソードなどは、一度は取り上げたことがあるということからスムーズに進むようでした。

あまり自分史を残そうなどという考えはありませんが、見聞きしたゆかりの人々の記憶などは、私が書き残さなければたぶん忘れ去られてしまうだろうということで、今回は頑張ってみました。山響の「第九」も山Qの定期もお休みするほどの力の入りようで、家族や親戚、一族の人たち、あるいは地方史研究家の方々には興味深く読んでいただけるのではないかと思います。ある意味、「位牌持ち」の責任でもあり、やってよかったと思っています。

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桃「あかつき」を早朝初収穫、初出荷時には大雨に

2024年07月26日 06時00分58秒 | 週末農業・定年農業
昨日は、早朝4時半に起きて身支度をし、5時には自宅裏の果樹園で桃「あかつき」の初収穫を行いました。空はどんよりと曇っていますがまだ降り出すまでには至らず、雨が降る前にと赤くて大きな実ばかりをコンテナ2個分ほど収穫。NHK-FMラジオの「古楽の楽しみ」をBGMに作業小屋で選果を行い、13玉、15玉、16玉あわせて5kg箱を4箱ほど準備しました。写真は、一昨日に試しにもいでみた「あかつき」で、さっそく皮をむいて食べてみました。まだ実は固いですが、だいぶ美味しくなってきているようです。1〜2日ほど追熟すれば食べごろの固さとなり、さらに美味しくなるはず。

家に戻り、朝食を済ませてコーヒーでゆっくりしていたら、9時ころから猛烈な雨が降り始め、これは出荷が難儀だなあと家の中でのんきにぼやいていました。止みそうにないので、午前中に農協に出荷、あとは法事のために準備した両親と祖父母、ゆかりの人々の記憶の小冊子を印刷してレポートメーカーで簡易製本して10冊ほど作りました。

午後、うとうとした後にラジオで県内ニュースを聞いたら、庄内地方の酒田市方面や最上地方の新庄市付近が大雨で、なんだか大変な事態になっているようです。梅雨末期の集中豪雨は毎年のこととは言うものの、温暖化の影響なのでしょう、年々被害が大きくなってきているように感じます。なんとか、これ以上に被害が拡大することなく終わりますようにと祈ります。

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両親と祖父母、ゆかりの人々の回想記に写真を入れる

2024年07月25日 06時00分20秒 | Weblog
両親の法事を契機に、祖父母やゆかりの人々の回想記を書いていますが、ほぼできあがりましたので、写真を入れることとしました。額になっているものを中心に、古いアルバムからもデジカメで複写し、パソコンに取り込んで Gimp でリサイズし、回想記に取り込んでみました。やはり、文字ばかりのものよりも格段に親しみやすくなります。若かった頃の父母が意外に(?!)美男美女であったことや、36歳という若さの生母をなくした祖父や弟たちが、それぞれ努力して自立していったことなど、感銘深いものがありました。内容は、

はじめに
第1章 父と母のこと
 1 農家の長男は出征し広島にいた
 2 広島に落とされた原子爆弾
 3 入市被曝の経緯と放射線障害
 4 昔の広島市の地図からわかること
 5 爆心地と比治山
 6 ヒロシマの惨状にぼうぜんとした
 7 三つの疑問と答え
 8 父は帰還したが
 9 母の勤労動員体験
 10 嫁入り後の母の生活
 11 母の地域での役割
 12 父の発病と母の役割
 13 病後の生活と農業経営の転換
 14 全盲の祖母を見送って
 15 父の死去
 16 原爆死没者慰霊式典に参加
 17 福島原発事故とヒロシマ
 18 母の晩年
第2章 祖父母とゆかりの人々
 1 祖父と兄弟たち
 2 次男◯◯◯のこと
 3 三男◯◯のこと
 4 四男◯◯のこと
 5 長女◯◯のこと
 6 ◯◯家と◇◇家の関わりはどこから
 7 松田甚次郎と松田家のこと
 8 祖父母の晩年
第3章 思い出すままに
 〜以下略〜

というものです。A4判2段組、本文11ポイントで、写真を入れたら14ページになりました。

あとは、これを印刷してレポートメーカー(コクヨ、セホ-50B)で簡易製本します。

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桃のカラス対策は一定の有効性を確認

2024年07月24日 06時00分57秒 | 週末農業・定年農業
そろそろ収穫期が近づいている桃「あかつき」にカラスによると思われる食害が散見されたため、簡易的に防鳥ネットとキラキラテープを張りました。防鳥ネットですっぽりと覆うことはできませんが、カラスは羽ばたくときにネットやテープに引っかかるのを恐れてなのか、どうやら近寄らないようです。



ついでに、日陰になりやすいところをねらって、反射シートを敷きました。桃一個あたりの葉の枚数が50〜60枚と多くなるようにすると光合成が盛んに行われ、糖度は上がります。しかし、直射日光は遮られるため、色が赤くなるのが遅れます。そこで、地面からの照り返しの光を有効利用するために、反射シートを敷いてみました。日当たりの悪いところの実が着色がよくなればありがたい。



だいぶ色づいてきています。そろそろ食べごろになったかどうか、今度、もいできて試食してみましょう。楽しみな桃の季節、うれしい桃の季節、桃大好き人間には待ちかねたシーズンの到来です。母の三回忌、父の十七回忌の法事で遠方より来られる来客にも、きっと喜んでもらえることでしょう。

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碧野圭『凛として弓を引く』を読む

2024年07月23日 06時00分51秒 | 読書
しばらく前に書店に立ち寄った際に、ビニルパックされた文庫本の中で少女が弓を引いている表紙が目に付きました。講談社文庫50周年記念の書き下ろしで、碧野圭著『凛として弓を引く』という題名の、「弓道女子の青春物語」だそうで、どんな話か興味津々です。ただ、何かと忙しい日々で実際に読むのは後回しにされ、最近になって入院生活の中でようやく読み始めたところでした。

主人公は矢口楓さんという中学校を卒業し高校に入学する直前の女の子です。たまたま通った神社の境内にある弓道場で、弓を引いている姿に見惚れてしまい、それがきっかけで弓道体験教室に参加することになります。残念ながら高校に弓道部はなく、社会人中心の神社にある弓道場で弓に取り組みます。高校生の仲間もいて、良い指導者にも恵まれ、徐々に技量も向上していきますが、どうも友人となった兄妹の家庭には弓道が複雑な陰を落としているようで、気になります。ある日、尊敬する指導者の一人が流鏑馬を引退するという話を聞き、どうしても見たいと出かけたのでしたが、そこで知った意外な真実とは……。

うーむ、物語としてはミステリー風の要素も含み、高校生くらいの若い人にはドキドキの展開となるでしょう。射法八節など、一つ一つステップを追って練習する様子の表現などは正確ですし、作者が弓道経験者であることがわかります。しかも、これほど克明に初心者の時を描けるのですから、たぶん近年になってから弓道を始めたのではないかと想像します。若い人だけでなく、元若い人でも弓道に接したことがある人ならば、共感するところが多いのではないかと思います。



山形県の場合、旧制中学校、女学校の流れを組む高校にはほぼ弓道部があるようですし、そうでなくても最近は弓道部が人気があるのだそうな。確かに、袴姿で執り弓の姿勢は緊張感がありカッコいいですし、打ち起こしから引き分け会に入り離れに至る一連の動作には美しさがあります。特に三人立ちの場合や高校生の競技のような五人立ちの場合、射位に進む一連の動作は合理的で、退く姿も静かで落ち着きがあります。若い人は、今流行するヒップホップのようなものとは違う、魅力を感じているのかもしれません。

かく言う私も元高校弓道部員でしたし、大学生時代は体育の授業で弓道を受講し、経験者ということで伸び伸びと引かせてもらったものでした。社会人になってからも30代前半まで機会を見つけては楽しく弓を引いていましたので、30代の終わり頃に右腕の腱を痛めるまでは、元弓道三段を自負しておりました。今は実際に弓を引くことはなくなりましたが、平常心を重視し、他人に勝つことよりも自分に負けないことを大切に考えるなど、弓道を経験して得たことが何らかの形で生きているように思います。

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新タマネギでタマネギご飯を作る

2024年07月22日 06時00分33秒 | 料理住居衣服
このところ、母三回忌、父十七回忌の法事の準備に追われていますが、妻が暑さに負けて夏バテしてしまいましたので、我が家の新タマネギで玉ねぎご飯を作ってみました。クラシルに載っていた作り方は次のとおりでした。

【材料と準備】(4人前)
米 2合 よくといで水を切っておく
水 340mL
タマネギ 1個 上からぎりぎりまで8等分に切れ目を入れる
コンソメ 顆粒 大さじ1.5
(*) 醤油 大さじ2
(*) 有塩バター 10g
(*) パセリ 少々 刻んでおく
   (*): 炊きあがってから加える

作り方の手順としては、

  1. お米が入っている炊飯器の真ん中に切れ目を入れたタマネギをのせ、周りにコンソメ顆粒、水を入れて炊飯する。
  2. 炊きあがったらタマネギをくずしながら混ぜ、醤油、有塩バターを加えてさらに混ぜ、器に盛る。
  3. パセリを散らして供する。



トマトとキュウリに味噌をのせたものとしそ巻き、それに前日の天ぷらの残りを添えてランチとしました。



個人的にはもう少し唐辛子かコショウ等でピリ辛にしたほうが好みですが、それはそれとして、なかなか美味しくいただきました。

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母三回忌・父十七回忌とゆかりの人々の回想記を準備する

2024年07月21日 06時00分27秒 | Weblog
母三回忌と父十七回忌がいよいよ近づいてきました。桃「あかつき」の収穫と出荷の準備をしながら、家の中を片付けたり庭や畑の草取りをしたり、何かと忙しくしております。それと、最近は一族郎党が集まって個人の思い出話をするという大人数の法事も少なくなり、家族単位の小規模のものになってきているため、様々なゆかりの人々の記憶の伝承が途絶えてしまう傾向があるようです。我が家の場合、ある意味で地方の近現代史の証人であったような面もあり、某氏の夫人のことについて母に取材に来られた地方史研究家にも、ぜひ互いに関連しあうエピソードをまとめてみたらどうかと勧められていました。そんなことから、広島で入市被曝体験を持つ父と原爆症で病弱な夫を支えた母、緑内障で30代で失明した祖母を支え立派に生きた祖父、その兄弟姉妹、一族の人たちや関連するゆかりの人たちのことについて文章にまとめ、子どもたちや親族の方々に読んでいただこうと計画しているところです。ただいま、両親のところがほぼまとまり、祖父母とその兄弟姉妹についてまとめているところで、それ以上遡るには家系図にたよるしかなくなります。それでも、断片的に伝わっている事柄を文章にして残しておこうと考えているところです。

こうした執筆編集は LibreOffice の Writer (ワープロ)でやっていますが、章・節や段落ごと入れ替えたり、ざっくりした手直しはやはり電子的な編集が圧倒的に便利です。一方で、細かな字句の点検や表現の適否などは、やはり印刷して紙の上で確認するほうがだんぜん楽です。今のところ、A4判二段組、本文11ポイントで7〜8枚になりそう。レーザープリンタで印刷し、簡易製本する予定。古い写真を入れたりするにはデジタルカメラが便利で、なんとか期日までに完成させたいと思っているところです。





そういえば、校正に使っているゴールドオーカー風の混色クラシックインクが切れましたので、補充しました。百均の注射器を用いてインクを補充、これで、あまりけばけばしくない校正ができるというものです。




ついでに、常用する#3776ブルゴーニュ(F)万年筆に古典ブルーブラックインクを補充。これで、備忘メモにいつでも対応できます。

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草取りのノウハウ〜亡父に教わった記憶

2024年07月20日 06時00分03秒 | 週末農業・定年農業
梅雨が明けた地方も多いようですが、当地、山形はまだこれからが本番です。梅雨期は草の伸び方がすごい。あっという間に草ボウボウになってしまいます。特に今の時期は母の三回忌と父の十七回忌が近づいていますので、雨が降れば家の中を片付け障子を張り替え、雨が上がればせっせと庭や畑の草取りに精を出しています。

そういえば、草取りについて父に教わったことがありました。

  • 雑草の中で目の敵にして草取りをしなければいけないのは、メヒシバ、ツユクサ、スギナなどだ。
  • メヒシバは繁殖力が強く、茎の分岐から根を降ろすので、大きくなると抜くのが厄介になる。できるだけ小さいうちに抜く。
  • ツユクサ、スギナは地下茎が残るとまた生えてくる。どちらも地下茎を残さないように除去する。
  • スギナは、ただ引っ張ると途中で切れて地下茎が残ってしまう。緑の下の茶色い部分を持ち、ツンツンツンと断続的に引っぱると、地下茎がついてくるので、できるだけ長くなるように抜く。

特にスギナの抜き方は有用で、一度荒らしてしまった畑の場合は、どうしても畝にスギナが出てしまいますので、このツンツン作戦でひげ根を切りながら地下茎を長く除去することが大切になります。



手水鉢に植えられた睡蓮が一輪、花をつけました。アマガエルがのんびりと葉の下に隠れています。東北南部の梅雨末期は集中豪雨になることが多いのですが、どうもここ数日が峠になりそうな雲行きです。

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サンドイッチが具材をはさむ理由に納得

2024年07月19日 06時00分52秒 | 料理住居衣服
どんどんとれる夏野菜を消費しようと、お昼のパンにもキュウリやトマト等を使うように心がけていますが、サンドイッチがなぜあのような形で具材をパンではさむようにしているのか、納得することができました。というのは、バゲットを切ってバターを塗り、キュウリやウィンナソーセージやトマトなどを載せ、ケチャップやマヨネーズで彩りよく飾り、よく焼いて食べることにしたのです。



見た目はたいへん美味しそうですが、いざ食べてみると、狭い面積に乗っかっている具材がポロポロ落ちてしまいます。マヨネーズやケチャップがついていますので、実に後始末に困ります。味は「合格!」なのですが、食べにくいことこの上ない。

そこで、普通に食パンに載せて焼いてみました。



今度は、バゲットほどではありませんが、やっぱり具材が落っこちて被害が大きくなります。



要するに、コッペパンのようなものを使うか、あるいは2枚の食パンでぎゅっと挟んでしまい、具材が落ちないようにして食べるようにしないといけないということがわかりました。なるほど、サンドイッチがあの形をしているのはなぜか、理由に納得です。ただ単に、見た目、絵面だけで判断してはいけない。食べやすさ、ランチョンマットや衣服を汚さないという条件を満たして、はじめて料理として一人前なのだなと実感した次第。

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桃「あかつき」が色づき始めたので

2024年07月18日 06時00分30秒 | 週末農業・定年農業
我が家の自宅裏の果樹園に植えた桃「あかつき」が色づき始め、そろそろ野鳥の食害が見られるようになってきました。今年は例年より一週間も早かったサクランボが、対策をする前に近所の空き家をねぐらにするムクドリの大群の襲来であっという間に全滅しました。桃までやられてはくやしいと、さっそく簡単に防鳥ネットをかけてみました。幸いに、桃はムクドリには大きすぎるようで、食害の様子を見るとカラスが主犯のようです。カラスであれば、ムクドリとは違いネットで完全に覆わなくても、要所要所にネットを張り、隙間にはキラキラテープや糸を張り巡らせれば、翼に絡まるのを恐れて近づかないのではと思います。



とりあえず、周囲をぐるりと防鳥ネットで囲いました。これから天頂部にキラキラテープや糸を張ります。



仕上げ摘果でだいぶ落としましたが、実が大きくなってみるとまだまだ間隔が近いです。ならせ過ぎで枝がたわむほどで、支柱で支えを入れました。本当は枝が下を向かない程度に実をつけるのが良いのでしょうが、実際あまり上手なやり方ではありません。葉を多くつけようと、冬場に強く剪定をしていないせいもあるのかなあ。

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リタイア後の生活で多色ボールペンの評価はどう変わったか

2024年07月17日 06時00分27秒 | 手帳文具書斎
退職前の多忙な頃は、多色ボールペンは強い味方でした。とくに黒・赤・青の三色は、手帳にスケジュールをメモしたり訂正したり、文書や資料の校正に使ったりしました。急な会議などで場所を移動する必要がある時など、とりあえず多色ボールペンを一本持ち出せばすみ、ありがたい存在でした。



一番最初に多色ボールペンの便利さを感じたのは、Jetstream の3色ペンだったように思います。プラスチックの透明軸の、0.7mm や 1.0mm のものなど、それまでの油性インクの重さに比べて抜群の書きやすさに驚喜して使っていた(*1)ように記憶しています。



その後、あまり安っぽくない軸がほしいと、0.5mmのシャープペンシルと4色ペンが合体した4+1タイプのものやウィスキー樽材を握り部に用いたものなどを愛用しました(*2)。



その後、スマートフォン用に3色タイプのタッチペンを購入したりしましたが、いずれも基本は Jetstream の替え芯を使えるものに限られ、ぺんてるのヴィクーニャの 2+1 タイプも Jetstream の 4C 芯を使えるということで選んで購入しているほどです。



では、これが退職後にはどう変わったか。

  • 急ぎの会議はなくなり、地域の会議・会合も回数は少なくないものの、厳密に記録を取って押印を必要とするようなレベルのものはなくなった。
  • 持参する筆記具も、ダイアリーのペンホルダーに挿している万年筆1本で足りるようになった。プラチナ社の古典ブルーブラック(BB)インクがコピー用紙でも滲まず裏抜けもしないことも理由の一つ。
  • 黒で書名をするなどの場面を考えて、PowerTank スマート(黒、1.0mm)を身につけて行くことも多い。たいていは古典BBインクの万年筆と PowerTank で間に合う。
  • 自宅で使い切れないほど多種の筆記具をマグカップのペン立てに立てているのは、今や単なる趣味、道楽だろう。「たまには使ってみるか」的な、要するに気分の問題。

リタイア前の忙しいときには、これ1本を持ち出せば用が足りる多色ボールペンは強力な相棒だったけれど、退職と共に「忙しい」シチュエーションがなくなり、ゆっくりと好みの筆記具を選んで使えるようになった、ということなのでしょう。多忙だった現職の当時を思い出す多色ボールペンを、時々は使ってやりたいと思うこの頃です。

(*1): Jetstreamの三色ボールペンを発見〜「電網郊外散歩道」2008年2月
(*2): 今年一年、最も愛用した文房具〜「電網郊外散歩道」2011年12月

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ボクの平和な一日

2024年07月16日 06時00分10秒 | アホ猫やんちゃ猫
ボクは夏生まれだけど、暑さにはあまり強くない。天然毛皮は便利で優秀なのはわかるけど、ご主人みたいにボタンやファスナーで脱いでしまえたらどんなにいいんだろうと考えることはある。猫がファスナーで毛皮を脱いだら化け猫じゃないかと奥さんには笑われたけど。



もうすぐおばあちゃんの三回忌なので、ご主人も奥さんも準備でなにかと忙しそうだ。こないだ、客間の障子をつい破ったら「コラッ!」と怒られた。法事を前に仕事を増やしたみたいで申し訳ないとは思うのだけれど、障子の向こうでスズメがチュンチュン鳴いているのを聞くと、つい、どうなっているのか見たくなる。ご主人には「野次馬根性だなあ」と笑われたけど、やっぱりボクら猫族の本性だと思うんだ。



夏場のお昼寝は、ひっくり返るに限る。このスタイルは、ボクら家猫の特権さ。カラスに狙われることもないし、いたずら小僧に追いかけられることもない。人畜無害と自称しているご主人夫婦のそばにいれば、安全、安心。いや〜、床が涼しくて気持ちいい。

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一人だけの昼食はつい手を抜いて

2024年07月15日 06時00分06秒 | 料理住居衣服
過日、妻が所用で外出し、私一人でお昼を食べることに。私の方も午後に予定があったため、手抜きの1人ランチとなりました。幸いに焼き立てのパンがありましたので、手っ取り早くトーストにしましたが、できれば甘辛両方がいいなあということで、

  • バタートーストにリーフレタスとキュウリとナスの漬物をスライスしたものを敷き詰めた塩気バージョン
  • バタートーストに自家製のプルーンジャムをたっぷり塗った甘いバージョン

の二種類を準備しました。飲み物は冷たい麦茶です。



結果的に、リーフレタスとスライスしたキュウリのシャキシャキ感に加えて、酸化されて少し色が変わっていましたがスライスしたナスの漬物の塩分が美味しかった。これは意外に当たりでした。自家製プルーンジャムの酸味と甘みは先刻承知の味ですので、こちらはハズレ無し。

忙しいと、一人だけの昼食はつい手を抜いてしまいます。今回は、動物タンパク質が不足した感じ。塩気バージョンのほうに、ゆで卵とか塩コショウで炒めたスライス肉などを使うのもありかもしれません。

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Windows11にMS-Works99をインストールしてみた〜実用的な意味は

2024年07月14日 06時01分18秒 | コンピュータ
少し前に、親知らずの抜歯手術のために入院することになり、携行品の確認の参考にしようと、過去の出張時携行品チェックリストを探したところ、MS-Works のワークシートでした。LibreOffice Calc では表形式は再現できましたが、文字化けして意味不明。そこで、試しに Windows11 に MS-Works99 をインストール(*1)し、CSV 等の形式で保存することにより、Libre Office Calc で読み込むことができました。

それで一応目的は果たしたものの、だいぶ昔、1990年代の「便利だった」記憶(*2)を今の時代の観点から確かめてみようと、MS-Works99 の動作確認をしてみました。その結果は;

  • (ワープロ) フォントの種類が500種類を超えていると警告が出るが、文字入力はできる。MS明朝、同ゴシック、P明朝、Pゴシックは当時のメインだったが、HG創英角ポップ 等、他のフォントも使えるようだ。
  • (ワープロ) クリップアートを使ってみたが、ClipArtGallery が読み込み専用で開けないとメッセージが出る。
  • (ワープロ) デジカメ画像を貼り付けようとしたが jpg 画像は受け付けず、ビットマップでないと駄目なようだ。
  • (表計算) 日本語入力で入力し Enter しても下のセルに移動せず、そのままの位置にとどまる。数字の場合は TAB キーで右に飛ぶ。矢印キーは動作する。
  • (データベース) 表形式の入力は表計算とほぼ同じ。フォーム形式で使用できる画像がビットマップに限定される。
  • (共通) 既存のWorksデータを読み込み、CSV 等の形式に変換して別のツールに移行する手段としては使える。

といったところでしょうか。

当時としてはコンパクトなツールとして便利に使っていましたが、現在の目で見ると、機能的にも表現力の面でも不満が大きいと感じます。およそ四半世紀を過ぎて、LibreOffice を普通に使える現状では、日常的に使うようなレベルではないと言えます。昔、作成したデータで今すぐに使いたいというものがあるとき、データ変換の手段として使うことはあり得る、というくらいの考え方でちょうどよさそうです。

(*1): 現役当時の出張時携行品リストを再確認し入院準備~「電網郊外散歩道」2024年6月
(*2): あるソフトウェアの歴史〜MS-Worksのこと〜「電網郊外散歩道」2007年9月

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ジェットストリームの新インクだと思ったら

2024年07月13日 06時00分23秒 | 手帳文具書斎
過日、話題のボールペン、新開発のライトタッチインクを用いたジェットストリーム(Jetstream)ボールペンのつもりで、店頭で見つけたボールペンを試しに購入して来ました。老眼鏡をしていなかったので、細かい表示が読めなかったのが敗因で、

実は海洋プラスチックを使った軸で、インクは従来のものと同じもの

でした。失敗、失敗(^o^)/



新開発インクを使った単色軸は、形は従来製品のイメージを残したまま、色が海洋プラスチック素材のものとよく似た単色のデザインになっているようです。クリップの付け根のところは変更されているようですが、握りのところの滑り止めの素材や加工はどんな工夫をしているのかなど、興味深いものです。やはり実物を手にとってみたいところです。あらためて探してみましょう。

そう言えば、三菱鉛筆は海洋プラスチックを使った軸を出し、別の会社ではバイオプラスチックの軸を出しているようで、文具メーカーにも環境を意識した取り組みの波が押し寄せて来ているようです。時代だなあ。そういえば、Jetstream の書き味に驚愕して3色ペンに狂喜していた頃が懐かしい。2006年頃だったかな、それとも2008年だったかな。

※写真は、上から PowerTank スマート(黒、1.0mmに交換済)、Jetstream 従来製品(黒、0.7mm)、Jetstream 海洋プラスチック軸(黒、0.7mm) です。

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