電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

テレビの使用中止要請を受けて

2010年06月30日 06時06分57秒 | Weblog
何台かある自宅のテレビのうち、自室で使っているのが SONY の PROFEEL BASIC というトリニトロン・モニター(KV25HT2)です。たしか、昭和の60年代に購入したはずなので、もう20年を超えていますが、本機は某タイマーがついていなかったのか、たいへん良好な受像状態でした(^o^)/
ところが、SONY 社では、受像機の発火事故を重視して、異例の使用中止要請をしていることを知りました。該当機種の一覧表を見たところ、バッチリ当てはまります。そうだよな~。20年超の機器は、経年劣化があって当然です。留守不在中に発火したりしたら、目も当てられません。電源プラグを抜いて、当面使用中止としました。アナログ停波をこのテレビで見ようと目論んでおりましたが、残念無念。やむをえません。折を見て、デジタル化することといたします。

そんな事情で、日曜夜のN響アワーはお休み。一週間の楽しみが一つ減り、テレビを全く見ない生活となってしまっています。果たしていいんだか悪いんだか(^o^;)>poripori
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ハイドンの交響曲第99番を聴く~公共の財産となったジョージ・セルの遺産より

2010年06月29日 06時02分15秒 | -オーケストラ
オーディオ装置ではなく、コンピュータで音楽を聴く機会が増えています。一つの理由は、著作権の保護期間が過ぎて、公共の財産として公開される音源が増えてきたことです(*)。以前は、太古の歴史的録音が中心で、資料として調べるにはともかく、必ずしも聴いて楽しいレベルとはいえませんでした。ところが近年は、若い頃には現役盤として通用していたステレオ録音が、続々と公共の財産の仲間入りをしています。これまで、入手したくとも廃盤や品切れで涙を飲んでいたタイトルが、ネット上で自由に何度でもダウンロードできるのですから、ありがたい限りです。当方、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の正規録音を集めようともくろみ、週末農業や散歩の際のおともにすべく、わざわざソニーのウォークマンを購入しているほど(*2)です。

さて、当方のパソコンのオペレーティング・システムである Ubuntu Linux 上では、RhythmBox というソフトウェアが標準装備となっておりますが、これのいいところは、何回繰り返して聴いているかを記録してくれるところです。この点は、いくら高価なオーディオシステムでも、たぶんできないのではないかと思います。たとえばシューマンの「Andante & Variations」は30回を超えていますし、ヴィヴァルディの合奏協奏曲集「ラ・チェトラ」も、二枚組を連続演奏できるからか、もうすぐ30回に迫ろうというところです。

そして、ただいま自宅で繰り返し聴く頻度が多いのが、ハイドンの交響曲第99番、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏、1957年の録音です。英国の興業主ザロモンがハイドンを招いて開いた演奏会が大人気で、二回目も大きな収入を手にします。その結果、ウィーンでようやく自由な暮らしを謳歌することができることとなった、第2期ザロモン・セットの最初の作品(1793年)とのこと。ベートーヴェンの、フレッシュで魅力的な第1番の交響曲までは、あと7年というところです。

楽器編成は、Fl(2)、Ob(2)、Cl(2)、Fg(2)、Hrn(2)、Tp(2)、ティンパニ、弦5部というもの。これまで、クラリネットを使っていなかったハイドンが、始めてクラリネットを取り入れた曲として有名なのだとか。このあたりは、むしろ後輩モーツァルトの影響とも言えます。

第1楽章:アダージョ~ヴィヴァーチェ・アッサイ。序奏付きソナタ形式。出だしが重厚ですが重たくない序奏部を経て、比較的速めのテンポで、たいへん充実した音楽を展開します。
第2楽章:アダージョ、ソナタ形式。優美な弦楽合奏に始まり、管楽器が音を添えます。転調によりドラマティックな部分を経て、再び優美な主題が再現されます。
第3楽章:メヌエット~トリオ、アレグレット。舞曲スタイルのメヌエット楽章です。英国の聴衆にも受けたことでしょう。
第4楽章:フィナーレ、アレグロ。軽快で、かつ堂々たるフィナーレです。

セルのハイドンは、一見して生真面目なスタイルながら、明快で推進力があります。そして、トランペットはけっこう華やかに炸裂させながら、オーケストラ全体の響きのバランスのコントロールが実に見事だと思います。ハイドンの音楽を、おもしろく聴くことができる、たいへん優れた演奏だと感じます。こういう演奏が録音として残され、時が過ぎて公衆の財産となったことを喜びたいものです。

■ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団
I=8'32" II=5'24" III=6'15" IV=4'15" total=24'26"

(*):ジョージ・セル指揮ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」がパブリックドメインに~「電網郊外散歩道」2010年2月
(*2):散歩のお供に~ウォークマンE(4GB)の使用感~「電網郊外散歩道」2010年2月
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青木やよひ著『ベートーヴェンの生涯』の人名索引からわかること

2010年06月28日 06時04分06秒 | クラシック音楽
平凡社新書の青木やよひ著『ベートーヴェンの生涯』は、たいへん興味深く充実した好著です(*)が、索引の充実も特徴的で、担当編集者の気合と誠意を感じます。その中で、人名索引を眺めているうちに、おもしろいことに気がつきました。様々な人物に対する言及の度合いには、著者である青木やよひさんの目を通してではありますが、L.V.ベートーヴェンとの関わりの度合いが反映されているのではないか、という仮説です。さっそく、数えてみました。

第1位 モーツァルト 31
第2位 ゲーテ 26
第3位 ハイドン 24
第4位 カール 19
第5位 シントラー 18
第6位 ナポレオン 17
 同 アントーニア・ブレンターノ 17
第8位 フェルディナンド・リース 16
第9位 シュパンツィヒ 13
 同 セイヤー 13
 同 シュテファン・フォン・ブロイニング 13
第12位 ヴェーゲラー 12
 同 ズメスカル 12
 同 ネーフェ 12
 同 ベッティーナ・フォン・ブレンターノ 12

という具合です。数字は、索引に掲げられた頻度を表し、同じページで2度登場しても1と数えられます。また、ゲーテの「167-171」のように、複数ページにまたがって頻出する場合は、167,168,169,170,171と5ページ分に数えました。

なるほど。モーツァルト、ゲーテ、ハイドン、甥のカール、ナポレオン、アントーニア・ブレンターノなどの顔ぶれは納得できます。シントラーの第5位というのは、多分に著者が何度も指摘するマイナス評価の言及のせいであり、位置づけとしてはセイヤーやヴェーゲラー、ズメスカルらと同等とみなしても良いのでは。そうすると、

(1) 音楽的な紐帯の点で・・・モーツァルト、ハイドン
(2) 同時代の文化・思想の面で・・・ゲーテ
(3) 社会の時代背景を説明・・・・ナポレオン
(4) 肉親や恋愛面から・・・カール、アントーニア
(5) 友人知人、協力者など・・・その他

などが関わりの深い人々ということになります。

現代の目から見ると、J.S.バッハがないという点が奇妙といえば奇妙ですが、ベートーヴェンとバッハが同時代ではないことにくわえて、メンデルスゾーンやシューマン、ブラームスといったロマン派の作曲家たちによるバッハ復興運動の功績が大なのかもしれません。

(*):青木やよひ『ベートーヴェンの生涯』を読む~「電網郊外散歩道」2010年1月
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ブログ記事にはなりにくい音楽と読書

2010年06月27日 06時05分33秒 | Weblog
このところ、帰宅後にサクランボを農協に出荷しますので、帰宅後もすぐに農作業スタイルに着替えています。合間を見て、混み合っている枝を夏剪定しておりますし、日が長いのをいいことに、けっこう働いてしまいます。そんなわけで、妻と老母だけでなく、当方もバタンキューの日々が続いておりました。

こんな日々には、新たな音楽や読書にチャレンジする元気はありません。お気に入りの本や、いつもの定番の音楽を聴きながら、ひたすら体を休めることに専念します。そんなわけで、ただいま少しずつ読みすすめているのが宮城谷昌光『天空の舟~小説・伊尹伝(下)』、それにイタリア合奏団によるヴィヴァルディの「ラ・チェトラ」です。後者はすでに記事にしており(*)、新たな視点もありませんので、残念ながら新たな記事にはならないようです(^o^;)>

さて、今日、日曜は親戚の法事です。もうすぐ当方でも三回忌しなければなりませんので、この機会をとらえ、事前シミュレーションを兼ねて行ってきたいと思います。

(*):ヴィヴァルディの合奏協奏曲集「ラ・チェトラ」を聴く~トラップ大佐が英雄だった理由~「電網郊外散歩道」2009年5月
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サクランボ「佐藤錦」の収穫が終わる

2010年06月26日 06時13分14秒 | 週末農業・定年農業
週末農業でなんとか収穫までこぎつけたサクランボ「佐藤錦」の収穫が、ようやく終わりました。例年よりも生育が一週間ほど遅れたために、収穫時期は難しい判断でした。当方は、天気予報をにらみながら早めの収穫を心がけ、雨にあわずに露地ものの収穫を完了することができました。雨降りが続いたここ数日は、雨避けテントを設置した裏の畑の収穫に専念しました。まだ残っていた露地ものは実割れを生じてしまい、残念ながら諦めるしかありませんが、テントの中の生育状況は良好で、先日、職場に一箱どさっと持ち込んだところ、皆さん美味しいと評判でした。週末農業後継者としては、ほっと一安心です。

昨年はまだ単身赴任でしたので、二つの園地のうち片方は手入れができませんでした。今年はだいぶ人手もかけて、両方の園地を維持管理してきましたので、最終的な収量も昨年の倍以上に増えそうです。夜、親戚知人に送った分の到着の電話が続き、新米農業後継者もなんとか面目を保ちました。妻と老母の頑張りに感謝です。

さて、まだ晩生種の「紅秀峰」と「南陽」の収穫が残っています。こちらは数本だけですので、週末農業でなんとかやれる範囲でしょう。花粉樹の「ナポレオン」までは、とても手が回りません(^o^;)>poripori
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世代とご贔屓

2010年06月25日 06時08分16秒 | Weblog
「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉がありました。ある年代の人たちが子供のころの「ご贔屓(ひいき)」の対象を表す言葉でしょう。そして、どうやら世代と「ご贔屓」とは、かなり強い相関関係があるようなのです。たとえばママさんバレー世代には、ニチボー貝塚や「アタック・ナンバー1」などの共通項がありますし、そろそろもう若くはない(?)年代で公道を爆走するおアニイさんたちには、スーパーカー・ブームと「サーキットの狼」という共通項があるのかもしれません。そういえば、昭和の終わりごろに中・高校生だった方々の中には、もしかしたら「チェッカーズ命!」や「アルフィー中毒」だったという方も少なくないのかも(^o^)/

SPレコードからLPに変わって感激した経験を持つ世代(当方よりチョイ上の世代)であれば、フルトヴェングラー、トスカニーニ、ブルーノ・ワルターがご贔屓の三羽烏でしょうし、ステレオ時代になると、カラヤンやバーンスタインあたりでしょうか。その点から言えば、プロ野球にはとんと縁がなく、相撲は柏戸のファンで、卵焼きよりは漬物が好き、という可愛げのない子供だった当方でも、大阪万博の前後にジョージ・セルの演奏・録音に魅せられたように、1970年前後に似たような経験を持つ同世代の方々も少なくないのでは、と考えております。

ところで、飯盛・山響や山形弦楽四重奏団がご贔屓の方々は、世代というよりは、どうやら地域共通、あるいは地域をこえている面もあるようで、大慶の至りです(^_^)/
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東北文化の日について

2010年06月24日 05時36分23秒 | 散歩外出ドライブ
報道(*1,*2)によりますと、昨年の東北知事会のさいに、東北六県と仙台市が「東北文化の日」を設けることになったのだそうで、各県の対応が発表(*3~*5)されているようです。
これらによれば、今年、平成22年は、10月30日と31日の土・日とのこと。参加する各種文化施設等が、入館料を割引したり無料にしたりするようで、利用者にとってはありがたい話です。先の健康診断では、幸いに異常は見つかりませんでしたが、運動不足は間違いのないところです。季節も良い時期ですし、この機会に散歩を兼ねて、ふだん入れない文化施設を探訪してみたいものだと考えております。

山形県関係では、これに関する発表は報道されていないか、Googleの検索順位の上位には出ていないようです。元気な音楽県・山形らしさという点から言えば、将来、オーケストラや室内楽等の記念演奏会などが企画されてもよいのだろうと思いますが、いかがなものでしょう(^o^)/

(*1):6県知事が文化戦略を探る~山形で東北サミット~2009年8月24日付け山形新聞記事より
(*2):東北文化の日:10月最後の土、日曜日に制定ー東北六県と仙台市~平成22年6月11日付け毎日新聞地方記事より
(*3):岩手県-平成22年度「東北文化の日」推進事業へのお誘い
(*4):宮城県/消費生活文化課/「東北文化の日」推進事業について
(*5):青森県:「東北文化の日」推進事業について

写真は、今が見頃の我が家の芍薬です。淡いピンクの花色が、なかなかチャーミング。
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プライベートの名刺を作るには

2010年06月23日 06時18分16秒 | コンピュータ
たまたま知り合いになった方から、「実はこんなこともやっておりまして」などと言って、仕事上のものではなく、プライベートの名刺をいただくことがあります。たいていは、パソコンで作成し、プリンタで印刷したもので、愉快な図柄がカラフルに添えられており、なんとも楽しそうです。
ふむふむ。こういうものなら得意分野です。
MS-Word や OpenofficeWriter などで作ることもできますし、適切なスタイルファイルを探し、TeX/LaTeX で組版することもできるでしょう。たとえば、

ブログ「電網郊外散歩道」筆者
素人音楽愛好家・週末農業後継者
 narkejp (なるけじぇいぴー)
  http://blog.goo.ne.jp/narkejp/
  E-mail:xxxxxxx@xxxxxxxx.xxx

などという程度の名刺なら作れるかも(^o^)/

OpenOffice Writer なら、ファイル-新規作成-名刺 かな(*)。
もぞもぞ。・・・・・・・・できました!

でも、どうも使う場面がありそうにないなあ。
やっぱり、定年退職してからの話になりそうです(^o^)/

(*):参考~わん太のパソコン・オープンオフィスで名刺作成
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歯痛の原因箇所が判明する

2010年06月22日 06時06分18秒 | 健康
熱いものや冷たいものを食べたときに、少し間を置いて、ジワーっとしみてくる歯の痛さに困っておりましたが、何度目かの歯科通院の際に、ようやく原因箇所が判明しました。以前、虫歯の治療をして、金属冠をかぶせたところが取れて、単身赴任先の歯科医院ですぐかぶせてもらったことがありましたが、どうもその内部が知覚過敏になっている模様。なるほど、それならば、少し間を置いて痛みが来る理由が納得できます。金属冠を取り外し、内部の治療を行い、痛みがようやく取れました。今週中に、金属冠をかぶせる予定。いや~、ここ数日は、ほんとうに「食べる楽しみ」を忘れておりました(^o^:)>poripori
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宮城谷昌光『天空の舟~小説・伊尹伝』上巻を読む

2010年06月21日 06時13分55秒 | -宮城谷昌光
梅雨に入り、蒸し暑い時期には、早朝に起き出して読書をするに限ります。歯の痛みの原因も判明し、朝のコーヒーも普通に飲めるようになりましたので、心安らかに読書三昧を楽しむことができます。このところ、文春文庫で宮城谷昌光著『天空の舟~小説伊尹伝』の上巻を五年ぶりに再読しておりました。作者のデビュー作だそうで、重厚な雰囲気を持つ作品です。

大洪水により壊滅した村で、空洞を持つ桑の大樹に乗った嬰児が伊水から東に流され、下流の国の君主の娘に発見されて救われます。桑の木から生まれた赤子は日の生まれ変わりとされ、料理人の夫婦を養父母として育てられますが、少年期に牛の解体に非凡な技を見せます。この少年が、この物語の主人公の摯(シ)、後の伊尹です。時は古代夏王朝の末期で、夏から商へ王朝が交代する革命期です。
夏の帝発は、少年の非凡さに目を留め、摯を宮中に招きますが、非道な嗣子桀により迫害されます。養父の死去により摯が帰国していた折に、商が反乱を起こしますが、誤解が誤解を生んで、有シン氏の国も反乱に呼応したとして、夏王と昆吾の連合軍に包囲されます。その頃、夏の帝発は薨去し、桀が即位していたのでした。あまりの驚きにどうやら脳溢血で倒れたシン后の嗣君はただうろたえるばかりです。摯は、美貌の后女・妹嬉を桀に差し出すことで全滅を免れることができると秘策を嗣君に提案し、事実そのとおりになるのですが、摯は冷遇され、街の外で様々に工夫しながら荒地を開き、農耕に従事し隠遁生活を送ります。

時は移り、兵車を有する商の力は増大し、夏の軍は敗退します。シン邑も商に制圧され、后の娘とともに摯も商軍に送られますが、摯はスキを見て脱出し、夏に逃げます。桀の正妃となっていた妹嬉は、実家が敵である商に寝返ったとされ、夏王の宮廷から離宮に移されますが、彼女は摯を連れていくのです。

再読とはいえ、登場人物も多く、ずいぶん移動も多いので、地理的な把握ができないとイメージをつかむのが難しくなります。文庫本の目次の後に添えられた「夏代末期概念図」を色鉛筆で塗りわけながら、古代中国の歴史に思いを馳せております。
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「佐藤錦」の収穫が始まったのに、歯が痛い

2010年06月20日 06時05分19秒 | 週末農業・定年農業
例年よりも一週間ほど遅れている主力サクランボ「佐藤錦」の収穫が始まりました。梅雨に入りましたので、雨による実割れを避けるために、露地ものはどんどん収穫してしまいます。中には青いものが混じっていますが、それは選果の過程で捨ててしまい、色づいたものだけを出荷に回します。昨年は収穫できなかった露地ものの園地から、予想外に大粒の実が実っており、今年は良い収穫が期待できそうです。本当は、あと二日くらい間を置けば良いのですが、このところの雨降り続きのために裂果(捨てる実)だけが多くなりそうで、やむをえません。「佐藤錦」が本当に美味しくなるのは、今週中旬以降になりそうです。雨避けテントを設置している裏の畑では、じっくり美味しいサクランボを育てるようにしましょう。

ところで、先日から右奥の歯が痛みます。行きつけの歯科医院に行き、レントゲン写真も撮ったのですが、痛みの原因になっている箇所がわからない。冷たいものや熱いものを食べると、少し間を置いて、ジワーっとしみて痛みます。5~6年前に徹底的に治療し、歯磨きも歯間ブラシを用いてまめにしていたはずだったのですが、少し油断したかな?
しかたがないので、歯医者さんに注意深くフォローをお願いして、その過程で痛む箇所が判明する事を願うことといたします。
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ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』下巻を読む

2010年06月19日 06時13分06秒 | -ノンフィクション
草思社から刊行されている、ジャレド・ダイアモンド著『文明崩壊』下巻を読みました。
上巻第2部「過去の社会」の続きで、第9章「存続への二本の道筋」では、崩壊に至らず存続してきた例が示されます。もっとも、ニューギニア高地やティコピア島などの例は、あまりなじみのない話ですが、

森林資源の損なわれた江戸時代の日本
徳川幕府の解決策
なぜ日本社会は崩壊しなかったのか?
成功を収めた社会の例

などの章は、なかなか興味深いものです。日本でも、他の例と同じように、建築用材や燃料などの用途から、森林破壊は行われていたのですが、17世紀後半に方針転換が行われ、人口抑制や石炭消費による木材消費の削減、全国統一の植林政策などが幕府の手により行われた、とあります。
もちろん、一定の降水量が見込める温帯地域であるという地理的条件が大きいのでしょうが、これは日本文化の古来の伝統的特質というわけではなくて、江戸幕府の為政者の優れた政策によるものであろうと思います。

この後に続く章は、次のとおり。

第3部 現代の社会
-第10章 アフリカの人口危機ールワンダの大量虐殺
-第11章 ひとつの島、ふたつの国民、ふたつの歴史ードミニカ共和国とハイチ
-第12章 揺れ動く巨人・中国
-第13章 搾取されるオーストラリア
第4部 将来に向けて
-第14章 社会が破滅的な決断を下すのはなぜか
-第15章 大企業と環境ー異なる条件、異なる結末
-第16章 世界はひとつの干拓地

ごらんのように、単純な環境決定論ではないところに味があります。フツ族とツチ族の対立構造の背景にあるものなど、思わず目からウロコでした。
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妻にデジタルカメラを贈る

2010年06月18日 06時14分31秒 | Weblog
先日、機種交換でおニューになった(*)カシオのデジタルカメラ Exilim EX-S12 を、妻にプレゼントしました。なんでも、今まで使っていた娘のお下がりのデジカメ(フジ)が故障していたとのことで、喜んでくれました。
例によって、基本的な操作を手ほどきします。妻はマニュアルを熟読して使い方をマスターするような(わが娘のような)タイプではありませんので、夫(私)は「歩くマニュアル」として、なにかと便利に使われております(^o^)/
たぶん、次は、撮影した画像をどうやってパソコンに取り込み、娘のところへ送付するのかを聞かれることでしょう(^o^)/

(*):デジカメは修理でなく機種交換の提案が~「電網郊外散歩道」


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千葉潤『ショスタコーヴィチ』を読む

2010年06月17日 06時03分24秒 | -ノンフィクション
音楽之友社刊の「作曲家◎人と作品シリーズ」から、千葉潤著『ショスタコーヴィチ』を読みました。軽音楽の要素を持つ楽しい曲もあることはありますが、どちらかといえば苦手にしている作曲家です。有名どころの交響曲第5番や第7番、あるいはチェロソナタなどはCDでも聴いており、チェロ協奏曲や交響曲第9番を実演で接しておりますし、先の山響第205回定期演奏会で、ピアノ協奏曲第1番を聴いたばかりです。また、NHK-FMなどでチェロ協奏曲第1番に思わず耳を傾けたりもしていますけれど、積極的にCDを収集するテーマとはなっておりませんでした。それでも、毀誉褒貶の甚だしい作曲家の生涯は興味深く、センセーショナルな偽書騒動とは離れて、あるていど客観的な本を読んでみたいと、珍しく手を出した次第です。

構成は、次のとおり。

第1部 生涯編
-幼少時代
-音楽院時代
-新たな出会い、新しい道
-運命のオペラ
-危機
-間奏曲
-戦争交響曲
-ジダーノフシチナ
-雪解け
-「雪解け」の進展
-晩年の創作
-死後の評価
第2部 作品編
-交響曲
-弦楽四重奏曲
-オペラ
第3部 資料編
-詳細年譜
-ジャンル別作品一覧
-参考文献
索引

ご覧のように、やや生涯編に偏しており、作品編は残念ながら協奏曲も器楽曲も省略されています。そのかわりにジャンル別作品一覧を見よ、ということなのでしょうが、残念といえば残念。

政治や歴史の範疇に属する事柄は別にして、はじめて理解したことがありました。それは、ショスタコーヴィチがなぜジャズや映画音楽など、「西側退廃音楽」に親しんだのか、という経緯です。要するに、貧しかった時代のアルバイトに、映画館で上映される無声映画に、生ピアノで音楽を付ける仕事をしていたのですね。そして、そのかたわらで、交響曲第1番を作曲していた、という事情のようです。なーるほど。モダン・ボーイふうのシニカルでコミカルな味や、しつこく繰り返してとどめの一撃!などの一面は、多彩な無声映画のドタバタやメロドラマという角度から理解できる面があるのかもしれない、と感じました。
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ちかごろ通勤の音楽は

2010年06月16日 06時11分19秒 | Weblog
6月も半ばを過ぎ、日中はそろそろエアコンがほしくなりつつありますが、朝晩の通勤時には、車窓を開ければ水田を越えてくる涼しい風が入ります。とくに朝の時間帯は、わりに快適でした。ところが、今朝は夜半からの雨降り。いよいよ梅雨に入ったのでしょうか。

「はやぶさ」が帰ってきたとのこと。一瞬、新幹線のことかと思いましたが、小惑星からの帰還と気づいて、びっくり。たしか、あちこち故障だらけだったはず。すごいものですね。ちょいと感動してしまいました。

ちかごろ通勤の音楽として、ショスタコーヴィチ「交響曲第4番」を聴いております。当方には珍しい選曲ではありますが、作曲家が「ヒキダシのための音楽」として温めざるを得なかった事情などをしのびながら、今となってはそれほど「問題作品」とは思えない、などと勝手なことを考えながら聴いております。
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