今年、2021(令和3)年は、要するにどんな年だったのだろう。客観的に記録から拾ってみました。
ふむふむ、要するに昨年暮れの湿った大雪で大きな被害を受けた自宅裏のサクランボ果樹園の倒木処理にずいぶん手間がかかり、農作業は遅れ気味だったけれど、助っ人フルタイム勤務を非常勤にしてもらって時間的な余裕ができたのでなんとか助かった上期、ワクチン接種(ファイザー社)とPCリサイクルやAndroidタブレット購入・無線LAN更新などを行った中期、オペラ、オーケストラ演奏会、室内楽演奏会と音楽三昧しながら農作業を終えて冬支度をした下期、といったところでしょうか。
演奏会は、オーケストラが10回、オペラが2回、室内楽がピアソラを含めて4回、計16回でした。印象的だったのは、やはり「魔笛」、辻彩奈さん(Vn)によるプロコフィエフの2番とシベリウスの協奏曲、ブリテン「ディバージョンズ」、鈴木秀美さんの「ジュピター」交響曲、広上淳一さんのサッリネンやシベリウスの5番、三輪郁さん(Pf)のシューマンの協奏曲、飯森さんのブルックナー、阪さんのベートーヴェン、ブラームスなどでしょうか。特筆すべきはやっぱり辻彩奈さんの年間2回の出演!これに尽きます!
映画は1本だけ、「ONODA〜一万夜を越えて」のみでした。連続テレビ小説「おちょやん」の終盤を観ましたが、これがなかなか面白かった。また、藤沢周平原作の連続時代劇「立花登青春手控え2」を見ることができ、これは良かった。
読書は、香月美夜『本好きの下剋上』シリーズや高田郁『みをつくし料理帖』シリーズの再読を含めて読了は年間60冊ちょうどでした。昨年よりもだいぶ減少しましたが、おそらくは農作業、とくに倒木処理で時間と体力を取られてしまったことと、内容のあるノンフィクションをノートを取りながらじっくり読んだケースが多かったこと、また Android タブレットで PDF ファイルを読む機会が増えたためでしょう。その中でも特に印象的かつ有益だったのは、
です。特に、自然免疫及び適応(獲得)免疫の仕組みについて、NHK高校講座を併用しながら最近の知見をじっくり読んだ『新しい免疫入門』が良かった。抗原を取り込んだ樹状細胞がリンパ節内で抗原提示を行い、キラーT細胞が活性化して感染細胞を攻撃したりヘルパーT細胞がマクロファージの食作用を活性化する細胞性免疫や、抗原提示を経たB細胞がヘルパーT細胞により活性化されて形質細胞に変化し、抗体を産生するようになる体液性免疫のしくみ、それぞれが記憶細胞となって免疫記憶をリンパ節に保存するしくみ、あるいは自分の細胞を攻撃しない免疫寛容の重要性など、50年前に生化学専攻だった私の学生時代の常識をはるかに越える内容を現代の高校生が学んでいるという事実に、思わず時代の進歩を感じました。
これを踏まえて、興味津々で受けたワクチン接種は、「副反応、いやだなあ」ではなく「副反応、免疫が活発に機能し始めたな」と受け止めることができました。おそらく、3回目の接種ではさらに免疫機能が高まるため、リンパ節が腫れたり熱を持ったりすることがあるのだろうと思います。ワクチンというのは、いわば「軽く病気にかかったような状態にすることで重症化を防ぐ」のが目的ですので、接種後はきちんと休む段取りを取っておくことが大事、ということでしょうか。
- 1月 暮れの大雪で自宅裏のサクランボ果樹園が壊滅的被害、山響定期演奏会
- 2月 冬の雪道通勤で助っ人とはいえフルタイム勤務は大変だと実感、山響定期演奏会
- 3月 フルタイム勤務から非常勤へ、倒木伐採処理、「コシ・ファン・トゥッテ」、山響定期演奏会
- 4月 例年の農作業がようやく始まる、置賜探訪、山響定期、山Q定期演奏会
- 5月 老母ワクチン接種、山響定期演奏会
- 6月 ワクチン接種、サクランボ収穫は大雪被害で収量半減、山響定期演奏会
- 7月 ワクチン接種、酒田探訪、Androidタブレット購入、無線LAN更新、山Q定期演奏会
- 8月 PCリサイクルで一斉処分、桃収穫は好調、山響スペシャルサンクスコンサート
- 9月 ピアノ調律、山響定期演奏会
- 10月 二期会オペラ「魔笛」、山Q・山響定期演奏会
- 11月 山響定期演奏会、冬タイヤ交換、冬支度
- 12月 「ピアソラの軌跡」演奏会
ふむふむ、要するに昨年暮れの湿った大雪で大きな被害を受けた自宅裏のサクランボ果樹園の倒木処理にずいぶん手間がかかり、農作業は遅れ気味だったけれど、助っ人フルタイム勤務を非常勤にしてもらって時間的な余裕ができたのでなんとか助かった上期、ワクチン接種(ファイザー社)とPCリサイクルやAndroidタブレット購入・無線LAN更新などを行った中期、オペラ、オーケストラ演奏会、室内楽演奏会と音楽三昧しながら農作業を終えて冬支度をした下期、といったところでしょうか。
演奏会は、オーケストラが10回、オペラが2回、室内楽がピアソラを含めて4回、計16回でした。印象的だったのは、やはり「魔笛」、辻彩奈さん(Vn)によるプロコフィエフの2番とシベリウスの協奏曲、ブリテン「ディバージョンズ」、鈴木秀美さんの「ジュピター」交響曲、広上淳一さんのサッリネンやシベリウスの5番、三輪郁さん(Pf)のシューマンの協奏曲、飯森さんのブルックナー、阪さんのベートーヴェン、ブラームスなどでしょうか。特筆すべきはやっぱり辻彩奈さんの年間2回の出演!これに尽きます!
映画は1本だけ、「ONODA〜一万夜を越えて」のみでした。連続テレビ小説「おちょやん」の終盤を観ましたが、これがなかなか面白かった。また、藤沢周平原作の連続時代劇「立花登青春手控え2」を見ることができ、これは良かった。
読書は、香月美夜『本好きの下剋上』シリーズや高田郁『みをつくし料理帖』シリーズの再読を含めて読了は年間60冊ちょうどでした。昨年よりもだいぶ減少しましたが、おそらくは農作業、とくに倒木処理で時間と体力を取られてしまったことと、内容のあるノンフィクションをノートを取りながらじっくり読んだケースが多かったこと、また Android タブレットで PDF ファイルを読む機会が増えたためでしょう。その中でも特に印象的かつ有益だったのは、
有坪民雄『誰も農業を知らない』(原書房)
永田和宏『タンパク質の一生』(岩波新書)
審良静男・黒崎知博『新しい免疫入門』(ブルーバックス)
吉村昭『雪の花』(新潮文庫)
深水黎一郎『詩人の恋』(角川書店)
中尾佐助『料理の起源』(NHKブックス)
増田ユリヤ『世界を救うMRNAワクチンの開発者カタリン・カリコ』(ポプラ新書)
高橋義夫『さむらい道(上下)』(中央公論新社)
です。特に、自然免疫及び適応(獲得)免疫の仕組みについて、NHK高校講座を併用しながら最近の知見をじっくり読んだ『新しい免疫入門』が良かった。抗原を取り込んだ樹状細胞がリンパ節内で抗原提示を行い、キラーT細胞が活性化して感染細胞を攻撃したりヘルパーT細胞がマクロファージの食作用を活性化する細胞性免疫や、抗原提示を経たB細胞がヘルパーT細胞により活性化されて形質細胞に変化し、抗体を産生するようになる体液性免疫のしくみ、それぞれが記憶細胞となって免疫記憶をリンパ節に保存するしくみ、あるいは自分の細胞を攻撃しない免疫寛容の重要性など、50年前に生化学専攻だった私の学生時代の常識をはるかに越える内容を現代の高校生が学んでいるという事実に、思わず時代の進歩を感じました。
これを踏まえて、興味津々で受けたワクチン接種は、「副反応、いやだなあ」ではなく「副反応、免疫が活発に機能し始めたな」と受け止めることができました。おそらく、3回目の接種ではさらに免疫機能が高まるため、リンパ節が腫れたり熱を持ったりすることがあるのだろうと思います。ワクチンというのは、いわば「軽く病気にかかったような状態にすることで重症化を防ぐ」のが目的ですので、接種後はきちんと休む段取りを取っておくことが大事、ということでしょうか。