電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩。時々は実際に散歩を楽しみます。

サクランボの防除の後でシューマンの交響曲「ライン」を聴く

2020年08月02日 08時33分33秒 | -オーケストラ
早朝まだ暗いうちから起き出して、サクランボ果樹園の防除作業を行いました。今回の防除は、最も光合成の盛んな時期に葉を健全に守るためのもので、褐色穿孔病やハダニ類対策が中心です。たっぷり汗をかき、頭からシャワーを浴びて朝食、その後デスクに向かい、ブログを見ながら PC-audio で音楽を聴いております。曲は、シューマンの交響曲第3番「ライン」で、先の30日が50回目の命日だったジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による演奏です。これは、私にとっては「つい手が伸びる音盤、ついクリックしてしまう録音」(*1)の代表みたいなもので、とくに今日のように朝仕事も終わってゆっくりしているとき、冒頭の響きにのびやかに広がる開放感を感じます。

Schumann: Symphony No. 3, Szell & ClevelandO (1960)
シューマン 交響曲第3番 セル & クリーヴランド管


さて、今日は何をしようか。明日からの仕事の心づもりと準備もありますが、一段落したらそろそろジャガイモを掘り出さなければいけないでしょう。梅雨の長雨もそろそろ一区切りしそうだし、お昼前後に掘り出して、風通しの良いところに並べて乾かしておきましょう。

(*1):つい手が伸びる音盤、ついクリックしてしまう録音〜「電網郊外散歩道」2014年12月

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山形交響楽団ベートーヴェン・スペシャル(2)で第2番と第8番を聴く

2020年07月26日 06時01分30秒 | -オーケストラ
新型コロナウィルス禍の影響で、ほんとに久しぶりの演奏会は、新しいホール「やまぎん県民ホール」で山形交響楽団のベートーヴェンでした。もう楽しみで楽しみで、開場よりも前に到着してしまいましたが、駐車場はまだガラガラで、余裕を持って出口のすぐ近くに駐車できました(^o^)/
入場前に検温があり、発熱がないことを確かめます。




中央の階段を上がってホール入口に到着したところでちょうど開場の時刻となり、ほぼ一番乗りで入場しました。初めての2000席のホールに感激して写真を撮ろうと思ったら、スタッフに制止されました。なんでも、ホールの契約上か、それともライブ配信の契約上なのか、演奏中の撮影は無論ですが、開演前のホール内の撮影も禁止なのだとか。うーむ、何だかなあ。「禁止の法的根拠は何か」などと難しいことは言いませんが、何かと不自由な世の中になっちまったなあ。仕方がないので、裁判傍聴スタイル(^o^;)で手書きのイラストでステージ上のおおまかな配置を記録。



しばらくぶりの演奏会の座席は、1階席のほぼ中央より少し左手の位置です。1つおきに空席を設けて social distance を確保しようということのようで、経営上は非効率ですが、むしろ荷物を置いたりできて、かえって便利な面もあるのかも(^o^)/
三々五々、お客さんが集まり始めると、なんとなくいつもの温かい演奏会の雰囲気が戻り始めます。曲目は、

  1. L.v.ベートーヴェン 交響曲第2番 ニ長調 Op.36
  2. L.v.ベートーヴェン 交響曲第8番 へ長調 Op.93
      指揮:阪 哲朗、山形交響楽団

楽器配置は、細かいところはよく確認できませんでしたが、ステージ左から第1ヴァイオリン(8)、チェロ(6)、ヴィオラ(5?or6?)、第2ヴァイオリン(7)、左手奥にコントラバス(3)の 8-7-6?-6-3 の対向配置、中央奥にひな壇があり、上に フルート(2)とオーボエ(2)、その奥に クラリネット(2)とファゴットFg(2)、最奥部に ホルン(2)とトランペット(2)、右奥にティンパニという形のようです。山響の特色であるホルン、トランペットはバルブのないナチュラルタイプで、ティンパニはバロック・ティンパニを使用し、作曲当時の楽器の響きに近づけようとしています。奏者間の間隔がかなり広く取ってあり、互いの音を聴きあうには実際上どうなのかは不明ですが、このあたりも感染対策を意識したものなのでしょう。

演奏は、阪哲朗さんの指揮ぶりに違わず、柔軟で優美な面と、8番の第2楽章のように速めのテンポで快活にすすめる面とありましたが、演奏する皆さんが今まさに感じられているかのように、明るく幸福な音楽となりました。個人的には、第8番ってこんなにステキないい曲だったっけ? とあらためて再発見できました。



気づいたこと。座席が、前の席に座る人たちの肩越しにステージが見えるように、少しずつずらして配置されています。碁盤の目のような配置ではありません。これはありがたい。しかも、シートが実に良いですね。お尻が痛くなる旧県民会館のシートを知っているだけに、このシートだけでも高評価です。



また、ベーカリー・カフェと土産物店があり、食パンが美味しいのだとか、ちょっとした買い物にも便利なようです。次回が待たれます。配布物の中には、何やら秋にプッチーニの「トゥーランドット」が予定されているという情報もありました。うーむ、それは魅力的!



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山響ベートーヴェン・シリーズに行きます。

2020年07月25日 06時01分55秒 | -オーケストラ
新型コロナウィルス禍と先日来の風邪のおかげで、すっかり演奏会から遠ざかり、生演奏はインターネットのライブ配信だけが頼りの生活になっていますが、オーケストラのほうも再開に向けて手探りで様々な試みをしているようです。本日も、16時からやまぎん県民ホールで限定600席にて演奏会を開催の予定とのこと、山響から連絡があり、風邪のほうもほぼ大丈夫になりましたので、行くことにしました。曲目は、「やまぎん県民ホール×山響 ベートーヴェン交響曲スペシャル(第2回)」とのことで、

  1. ベートーヴェン/交響曲 第2番 ニ長調 作品36
  2. ベートーヴェン/交響曲 第8番 ヘ長調 作品93
      指揮:阪 哲朗、山形交響楽団

という偶数番の曲です。

また、例によって「カーテンコール」でライブ配信も行われるようです。16時開演ですので、その少し前からプレトークがあるはず。よろしければ、どうぞ。配信URLは、ここ です。
https://curtaincall.media/yamakyo.html



この連休中に済ませた農作業メモ。

  • 自宅裏ともう一つのサクランボ果樹園の草刈り、収穫後の施肥


  • 桃、リンゴの摘果

  • 水田に隣接するサトイモ畑周辺の草刈り

あとは、この休み中にサクランボ、桃、リンゴの防除を行う予定。

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セル/クリーヴランド管でドビュッシー「海」を聴く

2020年07月17日 06時01分44秒 | -オーケストラ
いつもお世話になっている「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」で、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団によるドビュッシー「海」が公開されていました(*1)。1963年のステレオ録音の方です。このコンビによるドビュッシー「海」は、1957年の、例の「ルガーノ・ライブ」での演奏を持っています。ただし、残念ながらモノラル録音ですので、さほど熱心に聴いたわけではなく、もっぱらポール・パレーとデトロイト交響楽団の演奏をCDで聴いている方でした。

できればステレオ録音で聴いてみたいと願っていましたが、願っていれば叶うこともあるようで、いたって良好な形で聴くことができます。さっそくダウンロードして聴きましたが、いや〜、ハマりそうです。季節的にも、ドビュッシーの音楽がちょうどよろしい。クリアで精緻で、しかも充分に熱さもある。近代フランス音楽のカタログがあるとしたら、おそらくはじめのほうのショウピースの一つを任されるような存在でしょう。


  (「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より拝借。オリジナルはこんなジャケットだったのか。)

ところで、この演奏のLPやCDを今まで入手せずに来てしまったのはなぜか? それは、おそらく1970年のCBSソニー・レコードカタログに掲載されていなかったためであろうと思われます。ちょうどこの頃、ブーレーズの「海」が強力プッシュされていた最中でしたので、競合を避けるための販売政策上の都合だったのかもしれません。



(*1):ドビュッシー:三つの交響的スケッチ「海」〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より

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マーラー「交響曲第4番」を聴く〜バーンスタイン盤とセル盤

2020年07月04日 06時01分15秒 | -オーケストラ
このところ、通勤の音楽として聴いているのが、マーラーの「交響曲第4番ト長調」。「大いなる歓びへの賛歌」という副題を持ち、終楽章に声楽の付いた音楽です。私が最初にマーラーの音楽に触れたのはたしかこれで、図書館から借りたバーンスタイン指揮ニューヨークフィルのLPレコードでした。その後、自分でも東芝の廉価盤でホーレンシュタイン指揮ロンドンフィルのレコードを購入して楽しみました。この頃の記憶は、だいぶ前に記事(*1)にしたことがありますが、その孫も今や中学生。新型コロナウィルス禍の渦中にあって、苦労しているのでしょうか。

CDの時代になり、エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送響によるDENON盤で楽しむようになり、今、車中で聴いているのがこれです。ダイナミックレンジの広さが災いして、ピアニシモの部分はロードノイズに消されてしまいますが、こうしたおなじみの曲は勝手に鼻歌などで脳内補正(^o^)/

加えて、パブリック・ドメインの恩恵で、念願だったのにずっとCDを購入できなかったジョージ・セル指揮クリーヴランド管とジュディス・ラスキン(Sp)による録音や、バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルとレリ・グリスト(Sp)による録音も入手でき、自室の PC-audio で楽しんでおります。二者で特徴的な違いは、例えば第4楽章のテンポでしょうか。バーンスタイン盤では8分30秒ほどであるのに対し、セル盤では10分以上かけています。バーンスタイン盤では「魔法の角笛」のイメージに近づけたのでしょうか、オペラではおきゃんな役柄を得意としたレリ・グリストの声質もどちらかといえば少年のイメージに近づけたものでしょう。一方、全曲で3分近く演奏時間に差があるほどに、堂々としたテンポで緻密に丁寧に演奏されるセル盤のほうは、ジュディス・ラスキンの歌唱が知的で格調高く、大人の女性の印象です。

Mahler Symphony No 4 / Cleveland Orchestra, SZELL (1967/2018)


Mahler - Symphony n°4 - NYP / Bernstein


車の中と同じように、自室で二つの録音をエンドレスで流していると、ほんとにいいなあと感じます。どちらが、ということはなく、解釈と表現の方向性の違いで、どちらも「らしいなあ」と受け止めてしまいます。どっちが好きかと言われれば、たぶん歌がたっぷりしたセル盤ですが、まだ若いバーンスタインの旧盤も懐かしくてお気に入り(^o^)/

(*1):マーラー「交響曲第4番」を子守唄にした子が〜「電網郊外散歩道」2005年6月

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ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」を聴く

2020年06月28日 06時02分05秒 | -オーケストラ
退職して通勤がなくなった昨年は、毎日決まった時間に音楽を楽しむという習慣がなくなり、日常生活の雑事の中で音楽を聴く時間を意識的に作り出す必要に迫られるようになりました。ところが、若い人の育休代を頼まれたこの春から、再び通勤の音楽を楽しむこととなり、以前の半分程度の時間ではありますが、CDやUSBメモリに複写した音楽を再生して聴いております。

最近、もっぱら繰り返し聴いているのがハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」で、例の、フィギュアスケートで有名になった「ワルツ」を含む5曲が、イルジー・ビエロフラーヴェク指揮ブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたCD、DENON の COCO-73018 という型番のものです。

組曲の5曲というのは、

  1. ワルツ
  2. ノクターン
  3. マズルカ
  4. ロマンス
  5. ギャロップ

というものですが、グルジア生まれのアルメニア人であるハチャトゥリアンが、演劇の演出を手がける兄の縁で劇場に親しみ、レールモントフの戯曲「仮面舞踏会」のために作曲した音楽から自ら抜粋してオーケストラ用の組曲に編んだものだそうです。

この戯曲の内容というのが、シェイクスピアの「オテロ」のように、無実の妻の不貞を疑い、嫉妬のあまり妻を毒殺するというものです。例の「ワルツ」は、嫉妬に狂った夫が舞踏会で妻のアイスクリームに毒薬をふりかけ、それを食べた妻が帰宅後に舞踏会を振り返って、胸が締め付けられるような思いがしたわと語る、たぶん毒が徐々にまわってきている状況。優雅なワルツではなく、切迫感が伴うドラマティックな音楽です。また「ノクターン」は、劇の前半、妻よりも先に仮面舞踏会から帰宅した夫アルベーニンが過去を追想する場面だそうで、ヴァイオリンソロが物憂げに息長く歌う音楽です。
こんなふうに、音楽は劇の進行順序とは関係なく編まれているようで、演奏効果や曲終了後の印象などを考慮して、あまりに暗く陰惨になりすぎないようにしたのでしょうか。

そもそも仮面で顔を隠してダンスを踊る社交の会を催すなどという品性を疑う慣習(^o^;)は、いつ頃、なぜ行われるようになったのか、そちらのほうが興味深いものですが、アナログ録音全盛期の1972年、チェコのスプラフォンが収録した録音は充分に鮮明で、ダイナミックな音はロードノイズの中に埋もれることなく、通勤の時間を楽しむことができます。

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山響ライブ配信で「最上川舟歌」、ベートーヴェンを聴く

2020年06月22日 06時02分25秒 | -オーケストラ
6月21日の日曜日の午後は、山響ライブ配信の第2弾、新山形県民会館「やまぎんホール」で観客?聴衆なしの演奏会を聴きました。プログラムは、

  1. 村川千秋編:山形県民謡「最上川舟唄」 指揮: 村川千秋
  2. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15 Pf:三輪郁 指揮:阪哲朗
  3. ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調「田園」Op.68 指揮:阪哲朗

というものです。
最初の曲目は、村川千秋編「最上川舟歌」を創立名誉指揮者の村川千秋さんの指揮で。ご本人の話では、スクールコンサートの際にオーケストラで聴いてもらいたいと思って、50年前に編曲したのだそうな。
配信は前回と同じ「カーテンコール」というサイトで、演奏会が始まる前や休憩時にはこんな画面が表示されます。



2曲めは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番。前回と違い、ちゃんと曲目のテロップが出るのがいいですね〜。運営も少しずつ手慣れてきたのでしょうか。




1800年、ベートーヴェン30歳のとき、この曲や交響曲第1番などを引っさげてさっそうとウィーンデビューしたときの作品です。テンポはあまり早くなく始まり、深い呼吸で若いベートーヴェンの音楽を丁寧に表現します。コロナ禍による自粛期間を経てようやく実現できたフルオーケストラの演奏会。ソリストの三輪郁さんも楽団員の皆さんも演奏中の表情が実に豊かで、いかにも音楽する喜びにあふれた演奏と感じました。



休憩の後は、ベートーヴェンの「田園」交響曲。ここでは、曲名だけでなく、楽章や副題なども表示されます。このあたりも、ライブ配信の運営上の工夫・進歩が感じられます。



しなやかに、やわらかに、よく歌うベートーヴェンであり「田園」です。モダン楽器とは異なり、ナチュラル・ホルンやトランペット、トロンボーン、バロックティンパニなどの古楽器が突出せずバランスよく響き、まだ入ったことがない新しいホールがよく響いている印象を受けます。いいベートーヴェンを聴いたぞ〜! という感想を持ちました。



前回もしみじみ思ったのですが、この、最後に全員が空っぽの客席に向かって一礼する場面、ああ、早く演奏会が開催でき、惜しみなく拍手を送ることができる日が来ますようにと、心から願ったことでした。

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サクランボ収穫作業後に「カーテンコール」で「山響ライブ」配信を聴く

2020年06月14日 06時01分20秒 | -オーケストラ
週末の土曜日、サクランボ収穫作業が本格的に始まり、朝から果樹園で農作業に従事しました。急遽、収穫作業をお願いできることになった雇い人の人たちが大勢来られましたので、その対応に休憩時の茶菓や昼食の準備など、けっこう忙しく動き回る必要があります。夕方には集荷時刻に間に合うように出荷しなければいけませんし、帰った後にも作業スペースの掃除や翌日の準備を行うなど、なんだかんだで夕食を済ませて自室の PC-audio の前に座れたときには19時45分を少し回っておりました。

西濱事務局長と常任指揮者の阪哲朗さんとのお話では、山形市が実施することになったクラウドファンディングや「ふるさと納税」などの話題が興味深かった。また、お客さんを入れないで実施した演奏会の休憩時間には山形の見どころの紹介ビデオなどもあり、中にはよく知っている人が出てきたりして、たいへん興味深かったです。



演奏会の後半は、阪哲朗さんの指揮で、弦楽セクションによるチャイコフスキー「弦楽セレナード ハ長調 Op.48」から。しっとりと丁寧に演奏されるチャイコフスキー。曲もいいし、演奏も良かった〜。



それと、カメラワークが意外に早くシーンが切り替わるので、いつもの演奏会なら楽器配置と奏者の人数などを数えられるのですが、やっぱりカメラによる他人目線だと、なかなか数えられないことがわかりました(^o^;)>poripori
やっぱり自分の目で観て、自分の耳で聴くのが一番だと、あらためて確認。でも、今は大勢の聴衆を入れての演奏会は難しいからなあ。じれったいジレンマではありますが、今は演奏がライブで聴けるということの価値に重きを置くべきでしょう。その意味では、「カーテンコール」さんの取り組みに感謝です(*1)。

続いてティンパニが加わり、山響の創設者、名誉指揮者の村川千秋さんが登場です。曲は、「シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS 34b」。
素晴らしい! 良かった〜。管楽セクションの団員の人たちも客席に登場してみんなで拍手して創設名誉指揮者と演奏をたたえます。そして、団員全員でネットの向こうにいるであろう聴衆にお辞儀でご挨拶。いいなあ、このシーン。

いつもの山形テルサホールのステージには、白い花が飾られ、ちょいとオシャレな感じになっていましたし、互いに social distance を保って演奏される皆さんもコサージュを付けてとてもステキでした。今回は間に合わなかった金管&パーカッション、および木管セクションの演奏も、アーカイブされるのを楽しみにしつつ、こんどは次回の演奏会、21日(日)15時からの配信を心待ちにしたいと思います。曲目は、

  • 村川千秋編:山形県民謡「最上川舟歌」
  • ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番  三輪 郁(Pf)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調「田園」

の予定とのこと。それまでになんとかサクランボ収穫作業に一区切り付けて、こんどはマチネにも間に合うようにしたいものです。

今回は、なかなかお知らせが入りませんでしたが、次回もここでいいのかな?
今回のURLは、
https://curtaincall.media/yamakyo.html
でした。

(*1):厳密に言えば、このスクリーンショットも微妙なところかと思います。もし、問題ありということでしたら、即削除いたします。

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ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」で慰められる

2020年04月09日 06時03分29秒 | -オーケストラ
年度の変わり目の時期、環境が大きく変わったためか、何かと気疲れします。そんな時に、PC-audio で音楽を聴きたいとデスクの前に座ります。選ぶ曲目は、伸びやかな気分になるものであってほしい。ということで選んだのは、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」です。

いつも聴いているのはジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏ですが、アバド指揮ウィーンフィルの演奏や、スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンの録音なども良く聴いています(*1)。

ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による演奏、1962年の録音。YouTube より。
Beethoven - Symphony n°6 - Cleveland / Szell


でも、たまにはネットで違う演奏を聴くのもよろしかろうということで、YouTube で探してみました。オーケストラは、互いに対立し合う国家、イスラエルとアラブ諸国の若い演奏家たちで構成されるもの(*2)らしい。

ダニエル・バレンボイム指揮、West--Eastern Divan Orchestra の演奏、2012年のPROMS より。
Beethoven - Symphony No. 6 (Proms 2012)


うん、いいなあ、ほんとにいいなあ。音楽に慰められる気がします。

(*1):ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」を聞く〜「電網郊外散歩道」2006年5月
(*2):ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団〜Wikipedia の解説より

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山響の第283回定期演奏会のアーカイブが4月5日まで公開

2020年03月20日 06時02分55秒 | -オーケストラ
先日、3月14日(土)の山形交響楽団第283回定期演奏会は、新型コロナウィルスの影響で無観客ライブ動画配信という形で行われました(*1)。本来であれば、二日間で1600人程度の客席しかないわけですので、それが限度なわけですが、今回は逆に実に多くの人に聴かれたということで、驚き、また喜んでおります。

何しろ初めての試みですので、あまりに多くのアクセスが集中し、山響ホームページのサーバーがダウンし、「カーテンコール」という公開サイトへの誘導がうまくいかなかったケースもあったらしいです。そんな人のために、また当日都合が悪く、リアルタイムで聴くことができなかった人のために、公演のアーカイブが4月5日までの期間限定で公開されました。

カーテンコール:山形交響楽団第283回定期演奏会アーカイブ

さっそく聴いてみましたが、当日の指揮者の阪哲朗さんのコメントとともに、演奏会の前半と後半に分けて収録されています。これはありがたい。

  1. シューマン 序曲とスケルツォ、フィナーレ 作品52
  2. チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 神尾真由子(Vn)
      〜休憩〜
  3. シューマン 交響曲第2番
     指揮:阪哲朗、山形交響楽団

演奏会の前半は、プレコンサートトークから演奏が2曲と神尾さんのアンコールまで、後半はシューマンの2番となっていますが、動画の前半部は前半だけというわけではなくて、後半まで全部入っているようです。これにたいして後半の部は、ほんとに後半から。参考までに、神尾真由子さんとのチャイコフスキーは、前半部の27分過ぎからです。ご興味がおありの方は、ぜひ一度お聴きください(^o^)/

ちなみに、「カーテンコール」というサイトの可能性は興味深いなあ。どうやら、有名大企業の傘下の一部門というわけではなくて、できて間もないベンチャー企業らしい(*2)。こういう新しいことをやっている人たちは、なんとなく応援したくなります(^o^)/

(*1):山形交響楽団第283回定期演奏会をライブ配信で聴く〜シューマンとチャイコフスキー〜「電網郊外散歩道」2020年3月
(*2):ネット配信急速進化中!〜「やくぺん先生うわの空」より
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山形交響楽団第283回定期演奏会をライブ配信で聴く〜シューマンとチャイコフスキー

2020年03月15日 06時10分58秒 | -オーケストラ
新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、様々な催し物が中止あるいは延期になる中、山形交響楽団は定期演奏会の無聴衆ライブ配信という選択をしました。さて、どんなふうに実施されるのか興味深い第283回定期演奏会は、次のようなプログラムです。

  1. シューマン 序曲とスケルツォ、フィナーレ 作品52
  2. チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 神尾真由子(Vn)
  3. シューマン 交響曲第2番
     指揮:阪哲朗、山形交響楽団

おそらく初めて聴いたという方も少なくないことでしょうから、当方の演奏会レポートもちょっと趣向を変えて、あまりクラシックの演奏会などに馴染みのない方を想定して、少し説明的にやってみたいと思います。

まず、演奏前に西濱事務局長と今回の指揮者の阪哲朗さんが登場して話をしましたが、これは山響の恒例のプレコンサートトークというもので、プログラムの曲目について、作曲家や作品の聴きどころなどが話題になることが多いのですが、今回はライブ配信となったことやサーバー事情が中心となっていました。

続いて演奏家が登場して配置につきますが、今回の楽器編成と配置は、ステージ左から第1ヴァイオリン(1st-Vn:8)、チェロ(Vc:5? 6?)、ヴィオラ(Vla:5? 6?)、第2ヴァイオリン(2nd-Vn:7)、そして左奥にコントラバス(Cb:3)という弦楽5部で、こういう形を第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれて位置するため、両翼配置と言われたりします。古典派やロマン派の時代は、こういう配置を取ることが多かったそうです。なお、数字はその楽器の人数です。
正面奥には、木管楽器として前列にフルート(Fl:2)とオーボエ(Ob:2)、その奥にクラリネット(Cl:2)とファゴット(Fg:2)が、さらにその奥には金管楽器のホルン(Hrn:2)、トランペット(Tp:2)、トロンボーン(Tb:3、うち1はバストロンボーン)、右奥には音の抜けが良いバロック・ティンパニという配置です。
また、ホルンやトランペットも、大きな音量は出ないけれども自然な響きの、バルブのないナチュラル・タイプの楽器が使われています。このあたりは、作曲された時代に使われていたものとできるだけ同じタイプの楽器を用いることで、よりよく作曲家の意図を表現しようという演奏家の意欲の現れかと思います。



1曲め:シューマンの「序曲、スケルツォとフィナーレ」Op.52 です。Op. というのは Opus の略で、作品番号を意味します。山響ホームページからダウンロードしたプログラム冊子の解説によれば、本作品は1840年にクララと結婚できて大喜びのシューマンが、「交響曲の年」と呼ばれる翌1841年に作曲したもので、緩徐楽章を欠いているけれども「立派な交響曲」とのことです。
実際の演奏のほうは、聴衆が入らない環境での演奏家のとまどいや、聴衆が入らないことから通常とは異なるホールの響きにマイクロフォンやミキサーがどう対応するかなど、随時調整しながらの出だしでしたが、次第に調子が上がってきたようでした。

演奏が終わった後で、ステージ左側の第1ヴァイオリンやチェロ奏者が席を立つのは、椅子と譜面台を少し後方に下げることで協奏曲のソリストが立つスペースを確保するためです。この時間に、女性が指揮台に譜面を運んでいますが、これは楽譜の調達や管理を専門に行うライブラリアンという役割だそうです。また、ティンパニがバロック・ティンパニからモダン・ティンパニに変更されていますが、これは次の曲目、チャイコフスキーの時代には、モダン楽器に変化していたことに合わせるためでしょう。同様に、金管楽器奏者も右袖に引っ込みましたから、たぶんホルンやトランペットなどがバルブのついたモダン・タイプの楽器に持ち替えるためではないかと思われます。このように、作曲された時代の様式に合わせて楽器が選ばれ、響きが変わるのを楽しめることも、山響の特色となっています。

2曲めは、ホルンが4本に増強され、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、独奏者(ソリスト)は神尾真由子さんです。2007年のチャイコフスキー国際コンクール優勝者で、文字通り世界的な名演奏家ですが、大勢の聴衆を迎えて演奏会を開くことができない中で初の無聴衆ライブ配信という今回。演奏の始まりで、もう「いっぱい思いの詰まっているチャイコフスキー」だなあと感じました。チャイコフスキーという作曲家自体、他人には言えない思いをしていた人なのだろうと思いますが、曲の持つ複雑な性格と、今回の演奏会事情と、演奏家の気迫とがあいまって、素晴らしい演奏となりました。第1楽章:アレグロ・モデラートの中で、オーケストラが休み、独奏者が自由に即興的に技巧を披露して見せる「カデンツァ」というところがありますが、ここも素晴らしい集中で、思わず惚れ惚れする見事なものでした。第2楽章の途中、独奏ヴァイオリンとオーボエやクラリネットとが交わす緊張感のある、しかし親密なやりとりは、なんとも言えず素晴らしい。第3楽章の盛り上がりは、ソリストとオーケストラの、プロの音楽家同士が互いに触発され力を発揮した真剣さが生み出したものでしょう。指揮棒が降ろされた後、ソリストをたたえる拍手がオーケストラの中から自然に出てきました。



そして独奏者アンコールは、J.S.バッハの「無伴奏パルティータ第1番」の第1楽章。これも素晴らしかった。オーケストラの団員が楽器を置いて手で拍手をするのは、最高の賞賛を表すものだと聞いたことがありますが、さもありなんと思えた状況でした。

ここで、演奏会の前半が終了し、団員、ソリスト、指揮者が一礼し、ステージからいったん下がります。届かないもどかしさを覚えながら、こちらも大きな拍手をおくりましたですよ!

休憩の間、同じCMが繰り返し流れます。ですが、休憩が何分間なのか、何時ころに再開されるのか、まったくわかりません。定期演奏会では「15分間の休憩です」というアナウンスが流れ、5分前のチャイムもなりますので、慌てて席に戻ることになりますが、今回はじめてクラシックの演奏会を聴く人にとっては、CMの間に「◯◯分の休憩、再開予定は◯◯分頃です」くらいは表示する必要があるのではないかと感じました。実際、第1曲めのシューマンでは「1.7千人」と表示されていたのが第2曲めのチャイコフスキーでは「2.3千人」となり、CMの間には「1.9千人」→「1.6千人」→「1.4千人」と減っていきました。私はトイレ休憩の後、サクランボ酒のお湯割りを手に、休憩中の西濱事務局長と指揮者の阪哲朗さんのトークを聞いていましたが、シューマンの病気の症状が小康状態にあった1845年に作曲されたこと、山形の、またオーケストラの印象などが話題になりました。なお、このときは「1.3千人」と表示されていました。

後半の部は、シューマンの交響曲第2番ですが、まずは音合わせ、チューニングから。オーボエが出す音を標準に、コンサートマスターの髙橋和貴さんが音を合わせ、これに続いて各パートの楽器が音を合わせて、あのサウンドが出来上がっていきます。このときのアクセス数は少し戻って「1.6千人」。シューマンの交響曲第2番が作曲された頃はまだナチュラルタイプの金管楽器が使われていたことから、ホルンはチャイコフスキーの4本から2本に減り、しかもバルブなしのナチュラル・ホルンになります。当然、トランペットやティンパニ等も当時のタイプのものに交替しています。指揮者は指揮棒無しで登場。ヨーロッパの歌劇場等で実績を積んできた常任指揮者は、やわらかい指揮ぶりの中で、シューマンの憧れに満ちた音楽を紡ぎ出します。第1・第2楽章は、アタッカといって楽章間の休み無しに続けて演奏されましたが、例えばスケルツォの軽やかな曲想のところは見事なアンサンブルを聴くことができましたし、第3楽章:アダージョ・エスプレッシーヴォはしっとりとした実に美しい音楽です。第4楽章:アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェは、堂々とした見事な音楽になっていました。このとき、アクセス数は「1.7千人」。

やったね! 無事に終演まで来れたね! いい演奏になったね! いろんな意味をこめて、指揮者は首席奏者たちと握手……じゃなくて肘をぶつけ合って、団員から笑い声も出る和やかな雰囲気の中で、終演。最後、みんなで聴衆のいない客席に向かって一礼したのは、おそらくネットの向こうにいる多くの山響ファン、音楽ファンへの挨拶であり、応援を願う気持ちの現れだったのではなかろうか。



ナマの演奏会でなく、インターネットを通じたライブ配信ということもあり、何枚かスクリーンショットを撮りました。ただし、演奏家には肖像権があり、それぞれの事務所が管理していると思われますので、当日の雰囲気を示すステージ全体の風景を何枚か、しかもごく小さくして挿入したいと思います。もし、支障があれば、コメントしていただければ削除いたします m(_'_)m

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山響第283回定期演奏会は無料動画配信で

2020年03月12日 06時01分09秒 | -オーケストラ
山形交響楽団の第283回定期演奏会は、週末の3月14日(土)19時と15日(日)15時の2回開催される予定でしたが、新型コロナウィルスの感染防止のため、14日(土)に無聴衆で行われ、インターネットで無料動画配信されることになった(*1)そうです。

(*1):「第283回定期演奏会」無観客ライブ配信のお知らせ〜山響ホームページより

これによれば、配信は14日(土)19時から、クラシック専門生放送プラットフォーム「カーテンコール」(*2)で行われる予定とのこと。曲目は、

  1. シューマン/序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
  2. チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35 神尾真由子(Vn)
  3. シューマン/交響曲 第2番 ハ長調 作品61
     阪 哲朗 指揮、山形交響楽団

というもので、ずっと楽しみにしていた演奏会です。ナマの演奏に接することができないのは残念ですが、まるっきり中止になるのではなくこうした形で演奏に接することができるのはありがたい。

そういえば、昔のFM放送では、演奏会を生中継でよく聴いたものでした。今はインターネットで映像とともに配信されるということになり、時代の変化を感じます。当日は、予定を全部シャットアウトして、といってもまた一つ中止の連絡が入り、まるで真っ白なのですが、飲み物でも用意して PC-audio の前に陣取ることにいたしましょう。
お時間が合えば皆様も一度いかがですか(^o^)/

(*2):CURTAIN CALL〜クラシック・コンサート専門ライブ配信サービス この中に山響の定期演奏会のページが作られることになるのでしょうか?詳細は山響ホームページで発表されるとのことです。

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新型コロナウィルスの脅威〜山響を応援しよう

2020年03月05日 06時03分00秒 | -オーケストラ
新型コロナウィルスへの対応に苦慮し、各地で諸行事を実施するか中止するか、ぎりぎりの判断が迫られているところかと思います。あるいはすでに中止や延期が決定されているものも少なくないでしょう。実際、義理で渋々参加する人が多かった行事などは、欠席が多くなって開催できない状況になっているようです。主催者側にはいわゆる正常化バイアスが働きますが、一般の人は「クラスター」で集団感染するのが怖いので、人がぎっしり集まるところへは行きたくない。なに、新型といっても大したことはないのじゃないか、などと横着根性がちらりと顔をのぞかせることもありますが、いまのところ治療法が定まっていない新しい病気ということで、やはり敬遠したくなります。となると、学校のほかに影響を受けるのは飲食店、ホテル、結婚式場など大勢の人が集まる場所です。映画館や演奏会などもこれに入るでしょう。

では、せっかく経営の再建が軌道に乗りつつあった、我らが山響はどうなるのか。いくつかの演奏会はすでにキャンセルが発表されており、経営的な打撃は大きいと考えられます。事柄の性格上、新規の感染者が減少し、疫学上の判断に基づいた一定の宣言が出るまで、この事態は続くと考えられます。だとしたら、集中型がだめなら分散型ではどうだろう。幸い、山響にはこれまでの演奏の録音を蓄積した自主レーベルがあります。CDを購入し、自宅で引きこもり生活の潤いに、あるいは通勤の車中等で聴くことで、山響を応援したらどうだろう。家族や親戚知人に、山響のCDをプレゼントしてはどうでしょうか。幸いに、山響ホームページには、CDやGOODSの販売のページ(*1)があります。

(*1):ここです。

実際は、CDの売上でカバーできるような状況ではないことはあきらかですが、今はタイヤを失った四輪駆動車みたいなものでしょう。

そうそう、以前「さくらんぼテレビ」が制作し、FNS ドキュメンタリー大賞を受賞したテレビ番組が、YouTube に公開されていました。私も、当時はテレビを見逃した組で、今回あらためて見て良質の番組だなと感じました。また、同じく YouTube の山響チャンネルにも、団員インタビューなどの動画が公開されています。これらをご覧になって共感していただいた方は、ぜひ山響を応援してくださるように、心からお願いをいたします。

【384kbps】山形交響楽団(Yamagata Symphony Orchestra)ドキュメンタリーTV(2017年放送)


新型コロナウィルス騒動も、季節的な流行で夏場には自然に終息するインフルエンザのように、春のおとずれとともに終わってほしいと願っていますが、おそらくはリーマン・ショックや東日本大震災以来の経済的苦境が残ると思われる現在の状況です。まずは健康で、次に可能な試みを工夫することにいたしましょう。

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山形交響楽団第282回定期演奏会でモーツァルト、ブルックナーを聴く

2020年02月17日 06時01分53秒 | -オーケストラ
午前中はサクランボ果樹園の剪定に従事し、雨降りとなった午後からは、妻と一緒に山形テルサホールで行われた山形交響楽団第282回定期演奏会に出かけました。せっかくですので、霞城セントラル・ビルの駐車場に車を駐め、24階にある紅華楼で昼食、私は辛い四川風の陳馬飯と海老蒸し餃子を頼み、ゆっくり食べてぽっぽと温まり、演奏会に向かいました。



会場では、金管三重奏のロビーコンサートでお出迎え。曲目は、

  1. エワイゼン フィルハーモニック・ファンファーレ
  2. ヒダス 金管三重奏のためのトリーガ
     Tp:松岡恒介、Hrn:関谷智洋、Tb:太田涼平

というもので、知らない曲ばかりでしたが、金管三重奏らしい華やかな、また重厚な金管の響きに魅了されました。



ホール内に入ると、合唱団が立つであろう三段の山台の前に、団員の椅子がコンパクトな編成で配置されています。その前に立ち、西濱事務局長と音楽総監督の飯森さんがプレトークを行いました。特に、宗教音楽の中でレクイエムとミサ曲の構成の違いについて、レクイエムにあってミサ曲にないのが「ディエス・イレ(怒りの日)」、逆にミサ曲にあってレクイエムにないのが「グローリアとクレド」だそうです。山響とブルックナーについては、第2番のCDが出れば第1番から第7番まで揃うとのこと。第8番については、今年、仙台フィルと共演することになっているので、これもまたたいへん楽しみです。

さて、本日の曲目は、

  1. モーツァルト/歌劇「アポロとヒュアキントゥス」K.38 序奏
  2. モーツァルト/協奏交響曲 変ホ長調 K.364 Vn:平澤海里、Vla:山中保人
  3. ブルックナー/ミサ曲 第3番 ヘ短調 WAB 28
     梅津 碧(Sp)、在原 泉(Alt)、鏡 貴之(Ten)、鈴木 集(Bar)
     飯森範親指揮、山形交響楽団、合唱:アマデウス・コア

というプログラムです。



最初の曲、モーツァルトの歌劇「アポロとヒュアキントゥス」K.38 序奏は、ステージ左から第1ヴァイオリン(6)、チェロ(3)、ヴィオラ(4)、第2ヴァイオリン(5)、左後方にコントラバス(2)という対向配置で、正面奥にホルン(2)、オーボエ(2)という、コンパクトな編成です。ラテン語で書かれた三幕の詩劇に作曲した明るく軽快な音楽です。これが11歳の作品というのですから驚きます。

2曲めは同じくモーツァルトの「VnとVlaのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364」です。ステージ中央、指揮台の左側にVn:平澤海里、Vla:山中保人の二人のソリストが立ち、その周囲を取り巻く形で、1stVn(6)-Vc(3)-Vla(4)-2ndVn(5)、左端にCb(2) の弦5部、正面中央に Hrn(2)-Ob(2) が座ります。人数を絞ったオーケストラの響きは充実したもので、モーツァルト自身と思われるヴァイオリン・ソロとザルツブルグの大司教と言われるヴィオラが繰り広げる、何度聴いても良い大好きな音楽です。



ソリストアンコールは、ヘンデル作曲(ハルヴォルセン編曲)「パッサカリア」より。いやあ、若いっていいなあ!



15分の休憩の後、後半はブルックナーのミサ曲第3番です。ステージ上はモーツァルトよりも編成が大きくなり、8-7-5-5-3 の弦楽5部、Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)-Hrn(2)-Tp(2)-Tb(3)、それに Timp. と Organ が加わります。Hrn はモダン・タイプのようです。よく見ると、ずいぶんマイクロフォンが立っているのがわかります。おそらくは、CD化を見越した録音用なのでしょう。
弦楽で奏される冒頭開始から会場は静まりかえる雰囲気で、コンサートマスター髙橋直貴さんのヴァイオリン、四人の独唱者もさることながら、なんといっても合唱がすごい。圧巻です。「キリエ」「グローリア」と進む中で、ふと妙なことに気づいてしまいました。飯森さんが、曲間の合間に後ろ手で転倒防止用の背もたれ?に支えを求めているようなしぐさをしているのです。それでも、音楽は緊張感を保ったまま最後のクライマックスに突入しますが、「アニュス・デイ」の最後の音の響きが消えてしまった後、指揮棒を下ろすと同時に、飯森さんは崩れ落ちるようにしゃがみこんでしまいました。どうやらよほど体調が悪かったらしく、ほとんど気力だけで指揮をしていたような感じでした。

妻と「飯森さん、大丈夫かな〜?」と話しながら帰途につきましたが、そういえば開演前のプレトークでも最初に西濱事務局長だけが出てきて、飯森さんは後から登場していました。ゲネプロや前日の土曜公演では大丈夫だったのであれば、おそらくは昼食に「あたった」のではなかろうか? この季節、ノロウィルスやロタウィルスが心配な時期です。私も経験がありますが、猛烈な吐き気や下痢の後に、急激な血圧低下が起こり、立っているのがやっとという状況になりますし。

いずれにしろ、早く元気回復されますようにお祈りいたします。また活力ある指揮ぶりを拝見したいものです。



そうそう、今回のプログラム冊子に、飯森さんが「ブルックナーとの出会い」を書かれていました。おじいさんと朝比奈隆氏が京大オーケストラで同期だったこと、おじいさんはブルックナーをあまり評価せず、でも孫の飯森さんはいわゆる「ブル4」に衝撃を受けたことなど。たいへん興味深い話で、そういえば私自身も飯森+山響の生演奏によりブルックナー体験を深めてきたのだなあとあらためて思いました。

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ブルックナー「交響曲第9番」を聴く

2020年01月13日 06時01分56秒 | -オーケストラ
若い頃は、ブルックナーの交響曲に接する機会はあまりありませんでした。大学時代の恩師がブルックナーのファンで、オイゲン・ヨッフム指揮のLPを好んで聴いていたのは知っていたけれど、なにせ懐具合のモンダイで、LPで二枚組の曲なんて、そうそう買えませんでしたから(^o^;)>poripori

したがって、ブルックナーの音楽に開眼したのは少し後、結婚してUターンしてからでした。2枚組のLPが5,000円なのにCDなら1枚3,800円で買え、ひっくり返す手間もいらないというアホな理由で購入したのがブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレによる第7番のDENON盤でした。これが良かった。その後、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による第8番のCDもお気に入りとなり、近年は飯森範親指揮の山形交響楽団の定期演奏会で、初期から第7番までの交響曲だけでなく「詩篇」などの実演にも接することができ、CDも既出のものはみな揃えているほどで、当ブログの記事としても、第1番、第2番、第3番〜第8番までを取り上げています。

ただし、なぜか第9番はやや敬遠気味でした。とくに深い理由があったわけではなく、LPの時代にも1978年録音のヨッフム盤を所有し聴いてはいたのですが、雑誌等の紹介記事も「生への告別」とか「死への予感」とか辛気臭いものが多くて、あまり熱心にはなれませんでした。それでもブルックナーに開眼して40年、中高年世代になると少しずつ趣味嗜好も変化し、今はあまり抵抗なくこの曲を受け入れることができるようです。幸いなことに、LPのヨッフム盤だけでなく、簡易な PC-audio を通じて、パブリック・ドメインとして公開されているカラヤンとベルリン・フィルの録音(1966年)やカール・シューリヒト指揮ウィーン・フィルによる録音(1961年)なども聴くことができるようになりました。

第1楽章:荘重に、神秘的に。弦楽器のピアニシモから始まる出だしはカーステレオにはまるで不向きですが、自室のステレオ装置で少々音量を上げれば大丈夫。むしろ、来客の音が聞こえるように総奏時の音量に注意しなければなりません(^o^)/
第2楽章:スケルツォ、活発に、いきいきと〜速く。弦のピツィカートで奏されるリズムは、やがて驀進するようなエネルギーと力強さを示します。総休止をはさんでトリオへ。
第3楽章:アダージョ、ゆるやかに、荘重に。格調高いラジオドラマの背景に使いたくなるような、不思議な雰囲気を持った始まりです。様々な楽器で主題が取り上げられ、盛り上がって行きますが、最後はゆるやかな静けさの中に終わります。

いいですね〜。亡くなった恩師を思い出しながらヨッフム盤を聴くのも懐かしいものですし、60年代のカラヤンとベルリン・フィルのスタイリッシュな演奏も思わず聞き惚れてしまいます。個人的にはシューリヒト盤の演奏も味があり、好ましいと感じます。この曲が作曲されたのは、新潮文庫の土田英三郎著『ブルックナー』によれば1894年から95年にかけて、作曲家70歳の頃だとのことです。X線が発見され、無線電信が発明される頃です。なんだか、時代の背景をのりこえて鳴り響く音楽のように聞こえます。

YouTube にもありました。ミスターSことスタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮フランクフルト放送交響楽団による演奏(2014年)です。
Bruckner: 9. Sinfonie ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Stanisław Skrowaczewski

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