電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ヘンデルの合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」を聴く

2020年02月29日 06時02分14秒 | -協奏曲
新型コロナウィルスの脅威に、世の中がなんとなく落ち着かない昨今、田舎にて引きこもり生活を決め込んでいますが、なんとなく意気が上がりません。外は寒いし、先日の雪が融けて畑もグチャグチャだし、室内でおとなしく音楽を聴いているに限ります。そんなわけで、ハードディスク内の音楽ファイルを眺めていたら、目についたのがカール・シューリヒト指揮バイエルン放送交響楽団による1961年の録音で、ヘンデルの合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」です。すでにパブリック・ドメインになっており、自由にダウンロードして聴くことができる(*1)のがありがたいところです。

Wikipedia によれば、1736年に作曲された「アレクサンダーの饗宴、または音楽の力」という世俗的頌歌の幕間に演奏された協奏曲のうちの一つがこの曲なのだそうです。もともとのコンサートホール盤LPにはOp.6のニ短調の曲も収録されていたようで、こちらを取り上げようかとも思ったのですが、第1楽章の悲劇的な曲調からして、なんだか今の状況にはマッチしすぎて怖い(^o^)/
ハ長調の「アレクサンダーの饗宴」のほうは、晴れやかな開始からして気分が上向きになります。第1楽章:アレグロ、第2楽章:ラルゴ、第3楽章:アレグロ、第4楽章:アンダンテ・ノン・プレスト という構成の、「急ー緩ー急ー緩」の合奏協奏曲のスタイルで、弦楽合奏好きにはたいへん魅力的な音楽です。

Händel: Alexander's Feast, Schuricht & BavarianRSO (1961) ヘンデル アレクサンダーの饗宴 シューリヒト、YouTube より。


カール・シューリヒトとバイエルン放送交響楽団による演奏のほうは、重厚長大あるいは大仰にロマンティックだった当時としては、いささかぶっきらぼうな感もあった「淡麗辛口」スタイル。でも、古楽の演奏スタイルに慣れた現在は、むしろ違和感なく親しみを持って聴くことができます。いい演奏だと感じます。

(*1):ヘンデル:合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」HWV318〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より

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多様な基礎研究の厚みがいざというときに役立つものではなかろうか

2020年02月28日 06時02分23秒 | Weblog
連日の報道は新型コロナウィルス(COVID-19)(*1)に関するものが一番多く、中国、韓国、日本ばかりでなく世界中で感染が拡大しているようで、たいへんな事態だなと感じます。潜伏期間が長く、その間にも感染力があるとか、陰性になってもまた再燃する場合があるとか、なんだかたちが悪い。こうなると、従来の「伝染病を隔離することで封じ込める」という手法はいたちごっこになりやすく、必ずしも有効ではなさそうです。感染を恐れて引きこもっても、結局は経済活動や生活が停滞し、やがては動き出さざるを得ないでしょう。来週から小中高等学校、特別支援学校が臨時休校に入るよう要請があったと報道されていますが、インフルエンザのように季節により流行が止まったりするのかどうか、同じコロナウィルス由来の風邪と同様に、いったん感染して入院し退院した人がまた検査で陽性になる例もあるようで、どうにも先が見えません。

ウィルスの遺伝子情報から共通点のあるエイズウィルスの治療薬が効果があったとか、いやインフルエンザの薬が効きそうだとか、自社の株価目当てなのか海外の某社が治療薬の開発に自信たっぷりな発表をするとか、いろいろ玉石混交の情報が飛び交います。日本の研究論文数はここ数年減少傾向にあるそうですが、まるで企業の戦略のような「選択と集中」と称して陽の当たる研究は優遇し、そうでない研究は冷遇するというような科学技術政策は、こういう局面では逆に足を引っ張る結果になっているのでは。むしろ大事なのは、実は多様な基礎研究が行われていることであって、意外なところから意外な示唆が出てくるものではなかろうか。

例えば、実際にはこれが基礎研究と言えるかどうかどうかは不明ですが、SARSウィルス等と同様に今回の新型コロナウィルスも小児には感染しにくいか、たとえ感染しても軽症で改善する可能性が高いということから、風疹や麻疹、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザなど、コロナウィルスと同じRNAウィルスに対する小児へのワクチン接種がプラスに影響しているのではないか、という仮説がある(*2)のだそうです。もし事実だとすればたいへん興味深いことで、今回の新型ウィルス登場以前の、2018年の Microbe and Infection 誌に掲載された総説は、もしかしたら希望の一つになる可能性があるのかもしれません。その他にも、これまで多数の研究が行われてきたし、今後も行われようとしているのだと思いますが、大変な時こそ基礎研究の厚みを大事にするようにしてもらいたいものです。

なお、画像は Wikipedia(*1) より。パブリック・ドメインになっているようです。

(*1):2019新型コロナウィルス〜Wikipediaの記述より
(*2):麻疹由来ワクチンで新型コロナウィルスを予防する〜「北品川藤クリニック院長のブログ」より

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OSごと入れ直したほうが早かった

2020年02月27日 06時02分47秒 | コンピュータ
確定申告の準備でプリンタが必要になり、印刷しようとしたらうんともすんとも言わない。ああ、OSを更新したばかりだから、プリンタ・ドライバが入っていないんだな早合点し、ネットでブラザーのレーザープリンタ HL-5380DN 用ドライバを導入、それでも動かない。そこで、はたと気づきました。プリンタの電源が入っていなかったんだ〜(^o^)/ahoka
そういえば、以前のOS更新時には、ドライバを入れたりしなくても、きちんと動作していたものなあ。まてよ、無理やり古いドライバを入れて、動作するのか?

試しに、LibreOffice Writer で、A4判1枚位の文書を印刷してみました。前半はきちんと出てくるけれど、後半は文中にあちこち豆腐というか、□の中に×が入った記号が多くなります。こりゃ参った。

結局、古いドライバをアンインストールして復旧しようとしたけれど回復せず、諦めてデータをUSB経由でポータブルHDDに退避させ、Ubuntu 18.04 LTS を入れ直しました。テスト印刷してみたら、何事もなかったようにすんなりと完了。これで、確定申告の作業も進められます。やれやれ。プリンタの電源を入れ忘れていたことで、だいぶ回り道をして時間をロスしてしまいました。

でも、転んでもただでは起きない。この際だからと、いくつかのツールを導入。

  • Evolution MS-Outlook風のメール、スケジュール等
  • Gimp 画像編集ロゴ作成など
  • Audacity 音声編集
  • EasyTAG mp3等の音楽ファイルのタグ編集
  • Avogadro 分子モデリング
  • LyX TeX/LaTeXのフロントエンドに
  • パズルゲーム Five or More、KShisen 等

さらに、迷惑メール設定も見直しました。常用メールアドレスはパソコン通信時代の平成元年以降ずっと変わらずに用いていますが、メールサーバに保存されているメールは2014年以降のもので、約7,200件超です。うち個人的に意味のあるものは1,200件ほどで、実際は6,000件近くが宣伝のための広告メールでした。これまで、迷惑メール防止のためにそれなりに工夫対策をしてきましたので、あまりひどいものは届かなくなっており、ほとんどが自分で受信を承諾したというか、ユーザー登録の際に承諾してしまったものばかりです。ですが、これほどの頻度・量とは思わなかったのもたしかで、重要なメールが埋もれてしまうという点では迷惑レベルでしょうね、CANON さん、Justsystem さん。

これは、早々に配信停止を手続きしました。同時に、メールサーバの負担を軽くするために、いったん CM-mail フォルダを空にして、メールソフトの「アカウント設定」のうち「サーバー設定」を見直して、

□ダウンロードしたメッセージを削除したらサーバーからも削除する

にチェックを入れました。これで、サーバー側でも過去の宣伝メールをごっそりと削除してくれるはずです。

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清野豁『地球温暖化と農業』を読む

2020年02月26日 06時02分42秒 | -ノンフィクション
成山堂書店のシリーズ「気象ブックス」中の一冊で、2008年に刊行された清野豁(ひろし)著『地球温暖化と農業』を読みました。近年の温暖化に伴う豪雨災害の激化を見て、農業はどうなっていくのかと疑問を持ったのがきっかけです。著者は九大農学部出身で農林省に入り、一貫して技術畑を歩いてきた専門家らしく、警世的な表現はごく控えめに、地味な内容ながらデータをもとに問題の所在をまとめているようです。本書の構成は次のとおりです。

第1章 温暖化とは何、そしてその影響は
第2章 温暖化すると作物はどうなる
第3章 食料生産への影響はどのように調べるのか
第4章 温暖化で世界の食料生産はどう変わるのか
第5章 温暖化で日本の食料生産はどう変わるのか
第6章 温暖化の影響は回避できるのか

内容は、とても一口でまとめることはできないものですが、IPCCの気候変化の予測によれば、2030年代で影響が出始めるのが水不足だそうで、大気中の水蒸気量が増える反面、雨が降る地域が変化し、ヨーロッパやオーストラリアでは干ばつが広がり、世界的には数億人が新たに水不足になり、暴風雨の被害は世界中で広がるとのこと。2008年における予測は、なんだかもう実際に起こってきているようです。

ところで、植物は光合成によって二酸化炭素を吸収し炭水化物を作りますので、二酸化炭素濃度の上昇は農業にとってプラスに働くのではないかと考える向きもあるかもしれませんが、残念ながら高温障害というのがあり、ある特定の時期に過度の高温にさらされると不稔になりやすい。単純に言えば、熱帯地域は収穫量が減少し、温帯北部は増加する。砂漠化の進行や暴風雨の巨大化などはそれに拍車をかけるでしょうとのこと。

日本国内では、南西日本から南関東までは減収傾向、北日本は増収傾向となるようですが、これも実際は単純ではなく、むしろ高温によって土壌微生物の種類が減少するなど、従来の常識では予測しがたい変化があらわれてくるようです。

果樹王国山形の観点から興味深いのは、休眠打破のために冬期に一定の低温期間が必要ですが、特に7℃以下の低温を要求するのが

ブドウ(巨峰)     500時間以上
和梨(幸水)、柿    800時間以上
桃、スモモ     1,000時間以上
サクランボ、リンゴ 1,400時間以上
西洋梨       1,600時間以上

となっています。そうすると、温暖化の進行で南国・暖地の作物が北上するという傾向から言えば、サクランボの主力産地が山形から北海道に移行するとか、内陸部の寒地系リンゴが着色不良で商品価値を失うとかいう事態が起こりかねません。現に、我が家でも毎年ゴーヤを栽培するようになっていますし、植えて三年で実がなる桃の北限は、以前は福島県あたりでしたが、現在は山形県から秋田県北部にまで移行しつつあります。ありうる事態だと考えるべきでしょう。

ただし、農業技術面からの議論以前に、豪雨災害で農地のインフラが広く破壊されてしまうなど、高齢農家が営農を諦め耕作放棄せざるをえない状況が起こったら、ノンビリした議論はしていられないのではなかろうか。ましてや、南北の経済格差で食料を奪い合う事態が起こったり、熱帯地域から亜熱帯〜温帯地域へ世界規模で難民が発生したりしたらどうなるのだろう。残念ながら、データに基づいて議論することは難しいようで、そうした視点は本書には見当たりませんでした。

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デジタルカメラのSDカードが壊れた

2020年02月25日 06時03分22秒 | ブログ運営
最近、愛用のデジタルカメラの調子が悪いなあと感じておりました。シャッターを押しても反応が鈍く、なかなか書き込みが終わらないのです。案の定、パソコンに取り込んでほっとしたのもつかの間、翌日にはもうだめ。カメラの電源を入れても動作せず、電源も切れない状態になりました。とりあえず、電池を外して対処し、SDカードを抜いて電源を入れてみると、正常に動作します。本体のメモリーに保存する分には大丈夫で、要するにSDカードの不具合です。

今回トラブルを生じたSDカードは、Panasonic の 8GB のもの。2018年の12月に購入しています(*1)が、有名ブランドの割にはずいぶん短い期間でだめになったようです。容量から見て、もしかすると年代物のブツだったのか? カメラの方も十年選手で、2010年の4月に購入したものですので、こちらもいつ不具合が出てきてもおかしくありません。とりあえず、新たにエレコム製の16GBのSDカードを購入、カメラにセットして使えるようになりました。

過去記事を「デジカメ」や「SDカード」で検索してみると、どうやらカメラ関連は「ブログ運営」カテゴリーで扱ってきた模様。たしかに、このカメラの主たる役割はブログ記事用途であることは確かです。写真は PHS のカメラで撮影したものですが、PHS サービスの廃止に伴い、今年の前半でスマートフォンへの移行は必至ですので、もしかするとデジカメの役割もこれが最後になるのかも。

(*1):デジタルカメラのSDカードを更新する〜「電網郊外散歩道」2018年12月
(*2):新しいコンパクト・デジカメを購入する〜「電網郊外散歩道」2010年4月

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こないだの「ニャンニャンの日」には何もなかったね。

2020年02月24日 06時03分03秒 | アホ猫やんちゃ猫


19歳と20歳になる我が家のアホ猫母娘が、ヒーターの前で何やらヒソヒソ話をしております。

アホ猫(娘) こないだの2月22日は「ニャンニャンの日」だったんだって。アタシたちには何もなかったわね。
アホ猫(母) そうねえ。アンタが盛大に粗相をしたものだから、奥さんもお腹立ちだったみたいよ。
アホ猫(娘) 奥さんがご立腹でも、ご主人が何か考えてくれてもよさそうなもんだけど、気が利かないわね〜。
アホ猫(母) そうねえ。長いつきあいだものね〜。

何を勝手なことを言っているのでしょうか。アホ猫(娘)の粗相の頻度はかなり悪化してきております。最近は雪もなく暖かくなってきたものだから、裏の畑に外出してくれますので、よほど助かるようになってきましたけれど(^o^;)>poripori



「くるねこ大和」(*1)では使い捨ての食事マットとして使っているようですが、これを応用して、新聞紙を折ってA4 判くらいにしたものを束にして用意しておき、猫がきまって粗相する場所に何枚か重ねて置いておくと、比較的始末も楽で、被害も防げるようです。熱心に取材をして記事にしている関係者の方々にはまことに申し訳ないのですが、まあ、じっくりと読んだ後の廃物利用ということでご勘弁願いたいものです(^o^;)>poripori

老いた猫 新聞読みつつ 粗相する (^o^)/


(*1):新聞紙〜「くるねこ大和」より
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万年筆のインクで「裏抜けしない」ことを重視する理由

2020年02月23日 06時03分00秒 | 手帳文具書斎
万年筆を実用の道具として日常的に使い始めたのは高校生の頃でしょうか。当時、世界史の先生はクラシックな口述筆記スタイルで、ほとんど板書をせず、生徒はひたすら筆記するというものでした。授業の内容は面白かったのですが、さすがに65分ひたすら筆記すると、シャープペンシルやボールペンでは手が疲れます。なんとかならないかと考えたのが、万年筆を使うことでした。高校入学祝にもらったパイロットの万年筆で、インクも当然のことながらパイロットのブルーブラック。当時のコクヨのフィラーノートは紙質も良く、裏抜けなどはありませんでしたので、両面筆記でびっしりと書き込んでいました。

ところが近年は、ノートの紙質がボールペンを前提にしているためか、やけに裏抜けするものが多く、裏抜けしにくいインクといういことでプラチナ社の古典ブルーブラックを愛用するようになった、という経過です。

では、なぜ裏抜けすると困るのか。片面筆記ではだめなのか。当方、長年継続している備忘録ノートは、1979年からずっと保存しており、すでにけっこうな分量になっています。本棚に並べて保管するにはスペースに限りがあるのに、片面筆記などをやっていたら倍のスペースが必要になってしまうからです。

何か考えたり調べたりするときに、自分の備忘メモを参照できるのは、たいへん便利で貴重です。Google にも過去の自分自身の日常は出てきませんから、ほぼ唯一の記録です。そんなわけで、良質のノートに裏抜けしにくいインクで両面筆記するというのが、私のスタイルになっています。


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確定申告の準備作業がなかなか進まない

2020年02月22日 06時01分45秒 | 季節と行事
昨年の今頃は、もう確定申告の書類を提出していたのに、今年はまだ準備が進んでおりません。理由は明らかで、雪がないので日中に果樹園の剪定作業と枝の焼却処理を進めており、夜はくたびれて寝てしまうという毎日です。今後のお天気はどうやら下り坂のようですので、この機会に一気に作業を進めようと思っていたら、日曜にご近所の葬儀が入ってしまいました。





でもまあ、源泉徴収票や領収書、出荷証明書等は揃えているし、あとはワークシートに根気強く入力するだけなのですから、空き時間になんとか作業しましょう。



新型コロナウィルスは、発症までの潜伏期間が比較的長く、その間も感染力があるということで、水際対策が難しく厄介なようです。幸いなことに、重篤化せずに回復するケースも少なくないようで、若い人なら免疫力もあり、わりに軽症ですむみたいです。その反面、老人や持病のある人、妊婦などはかかりたくない感染症と言えそうです。昔、日本で大気汚染がひどかった時代に、四日市喘息という公害病がありましたが、今、大気汚染のひどい中国の都市部では、悪化して肺炎になり重篤化しやすい傾向というか、下地があるのかも。

当方、「不要不急の外出を控えるように」などと言われなくても、実際上ほとんど外出せず、自宅と果樹園に引きこもっているような状態です。人と接する機会もあまり多くなく、予防注射もしているからでしょうが、今冬はインフルエンザの罹患もありません。このあたりは、退職後の変化を大きく感じるところかもしれません(^o^;)>poripori

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チェーンソーは修理不能で更新することに

2020年02月21日 06時03分02秒 | 週末農業・定年農業
昨日は、午前中に農機センターから電話があり、点検修理を依頼したチェーンソーが購入後20年を経過しており、部品がなく修理不能とのこと。燃料タンクからエンジンに混合油を送る系統のゴム部品の劣化のようですが、たしかに、亡父が長年使い、私もまた2009年からまるまる11年使っています。これはあきらめるしかないと覚悟を決め、チェーンソーを更新することにしました。

条件は、

  1. 充電式ではなくエンジンタイプであること
  2. 今まで使ってきた製品と同等の性能であること
  3. 特に、チェーンが外れたときに自動停止する安全対策が取られていること

というものです。農機センターでは、共立の CS3411G という製品を推奨、これを購入することとしました。区分としては中型になるのでしょうが、排気量は若干大きくなり、パワフルです。42,900円也。



自宅裏の果樹園で、主幹枝が枯れたものが何箇所かありますので、まずはこれを伐採、続いて自宅から少し離れたところにあるもう一つのサクランボ果樹園では、奥のほうの樹が少々枝が込みすぎていますので、1〜2本ほど間伐する必要がありそうで、こうした作業に役立ちます。新戦力になりそうです。

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サクランボに続き、桃、スモモ、プルーン、柿の剪定を進める

2020年02月20日 06時03分02秒 | 週末農業・定年農業
昨日は、朝のうちはどんよりした曇り空でしたので、これから使うことになる農機具を点検しました。

  • チェーンソー  燃料漏れ。農協の農機センターに点検修理を依頼。
  • 動力噴霧器  噴霧ノズルの接合部から漏水。農機センターでジョイントを交換。



これで、倒木の伐採とハーベストオイル+石灰硫黄合剤による休眠期の防除ができそうです。

その後、日中は陽がさして絶好の農作業日和となりました。さすがに風は冷たいものの、防寒防風スタイルで畑に出ると、なんだか春のような景色です。サクランボの一巡目の剪定が一区切りつきましたので、今度は桃とスモモ、プルーン、柿の剪定に取り掛かりました。

自宅裏の桃は、「あかつき」と「美晴白桃」の若木は苗木を植えて数年ですので、まだ背丈を少し越えた程度です。あっという間に終わります。亡父が植えた「川中島白桃」は、そこそこ樹高がありますので、脚立で登らなければいけません。同様に、スモモ「大石早生」の老木とプルーンは、あまりに高くなりすぎていますので、数年かけて少しずつ切り下げていく必要がありそうです。脚立に昇り降りするのも慎重に、太枝が落下する方向も考えて切らないと、枝の落下に巻き込まれて自分も落ちてしまいかねません。焦らず急がず、ポケットラジオで「午後ラジ」を楽しみながら、夕方まで働きました。

もう一箇所、少し離れた園地には、サクランボと桃とリンゴが植えてあります。こちらのサクランボはプロに委託して剪定が終わっていますので、これから桃(川中島白桃)とリンゴを剪定する必要があります。今日はお天気が良さそうなので、剪定枝を集めて燃やしながら、まずは自宅裏の果樹園を一区切りつけることにしましょう。

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モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番」をグルダのピアノで聴く

2020年02月19日 06時04分25秒 | -協奏曲
パブリック・ドメインの恩恵で、かつて懐具合のモンダイで入手できなかった録音を自由にダウンロードして聴くことができるようになり、様々な曲や演奏を楽しんでおりますが、先日のモーツァルト「ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467」は、たいへん興味深く聴きました。演奏は、フリードリヒ・グルダのピアノ、ハンス・スワロフスキー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団で、1965年6月に録音されたものだそうです(*1)。

この録音は、コンサートホール・ソサエティという通信販売のレコードクラブを通じてLPレコードが販売されており、『音楽通信』という小冊子を通じてその存在を承知してはいたものの、購入までにはいたらなかったものでした。著作隣接権の保護期間が満了し、無償で公開された録音を聴いて、驚きました。独奏ピアノを奏するグルダ氏、興のおもむくままに自由に即興演奏を入れているようなのです。ふつうはピアノが沈黙している場面でも、さりげなくオーケストラに合いの手を入れたりして、いかにも「うふふん♥」と言いたげな上機嫌さです。たいへん面白く聴きました。これは「あり」だと思います。

たとえば、YouTube に第1楽章がアップロードされていましたが、グルダの天衣無縫さが顕著です。
Piano Concerto No. 21 in C Major, K. 467 "Elvira Madigan": I. Allegro maestoso


ところが実際には、こうしたグルダのやり方が、60年代後半の当時の音楽界には必ずしも受け入れられなかったらしい。演奏家として真剣に考え工夫した上での結論が受け入れられないことへの不満が、自発性・即興性を重視するジャズへと向かわせたのではなかろうか。そう考えると、いささか奇矯なところもある、「クラシック音楽とともにジャズも演奏するピアニスト」という彼の当時のあり方が理解できるように思います。

FRIEDRICH GULDA - GULDA JAZZ (Full Album)


しかし、幸か不幸か、グルダのジャズもまた主流にはなりえず、本人も満足できるものではなかったらしく、結局はクラシックの世界に「復帰」します。どちらが先かはわかりませんが、ちょうど従来の古典音楽の演奏に「飽きてしまっていた」(*2)奏者たちが、古楽ムーヴメントを起こしていた時期に重なりあう部分があるのでは。

古楽ムーブメントを担ったブリュッヘン、レオンハルト、クイケン兄弟などが重視していた「速いテンポ、活力ある演奏スタイル、即興性・自発性の重視」などの特徴は、従来の大家たちの「重厚長大・荘厳荘重・微速前進」といったスタイルとは一線を画したものになっており、大きく捉えれば、グルダもまたある種共通のシンパシーを感じていたのかもしれない、と思ってしまいます。

最後に、作曲家としてのグルダの作品を。同じく YouTube から。
Friedrich Gulda plays Gulda: Aria (Solo Version) - 1990

※あら、だめみたい。「YouTube で見る」だと OK のようです。

(*1):モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467」〜「Blue Sky Label〜クラシック音楽へのおさそい」より
(*2):那須田務『音楽ってすばらしい〜古楽演奏による音楽の魅力の発見」を読む〜「電網郊外散歩道」2011年9月4日

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書斎の温風ヒーターを更新する

2020年02月18日 06時02分23秒 | 料理住居衣服
ときどき「異常燃焼」というエラーコードを吐き出して突然停止するようになった書斎のFF式温風ヒーターについて、地元の電器屋さんに暖房機の更新とホームタンクの増設及び配管工事をお願いしていましたが、先日、工事と設置が完了しました。コロナ製のFF式温風暖房機 FF-VG42SA という機種ですが、大きさもほぼ同じくらいで、設置場所も変更不要ですし、外壁の穴あけ工事も最小限で済みました。たいへんありがたい。



早朝、タイマーで暖房が点火し、部屋が温まっていますので、少しだけ隙間をあけておいた入り口からアホ猫母娘が入り込み、ちょこんと並んで暖を取っています。コーヒーを淹れてパソコンの前に座ると、母猫が膝の上に乗ってきます。猫の重みを感じながらメール等をチェックしブログ記事を更新し、いくつかのWEBサイトやブログ等を巡回します。毎朝の習慣となっていますが、こうした日常の価値はかけがえのないものに感じます。ありがたいことです。

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山形交響楽団第282回定期演奏会でモーツァルト、ブルックナーを聴く

2020年02月17日 06時01分53秒 | -オーケストラ
午前中はサクランボ果樹園の剪定に従事し、雨降りとなった午後からは、妻と一緒に山形テルサホールで行われた山形交響楽団第282回定期演奏会に出かけました。せっかくですので、霞城セントラル・ビルの駐車場に車を駐め、24階にある紅華楼で昼食、私は辛い四川風の陳馬飯と海老蒸し餃子を頼み、ゆっくり食べてぽっぽと温まり、演奏会に向かいました。



会場では、金管三重奏のロビーコンサートでお出迎え。曲目は、

  1. エワイゼン フィルハーモニック・ファンファーレ
  2. ヒダス 金管三重奏のためのトリーガ
     Tp:松岡恒介、Hrn:関谷智洋、Tb:太田涼平

というもので、知らない曲ばかりでしたが、金管三重奏らしい華やかな、また重厚な金管の響きに魅了されました。



ホール内に入ると、合唱団が立つであろう三段の山台の前に、団員の椅子がコンパクトな編成で配置されています。その前に立ち、西濱事務局長と音楽総監督の飯森さんがプレトークを行いました。特に、宗教音楽の中でレクイエムとミサ曲の構成の違いについて、レクイエムにあってミサ曲にないのが「ディエス・イレ(怒りの日)」、逆にミサ曲にあってレクイエムにないのが「グローリアとクレド」だそうです。山響とブルックナーについては、第2番のCDが出れば第1番から第7番まで揃うとのこと。第8番については、今年、仙台フィルと共演することになっているので、これもまたたいへん楽しみです。

さて、本日の曲目は、

  1. モーツァルト/歌劇「アポロとヒュアキントゥス」K.38 序奏
  2. モーツァルト/協奏交響曲 変ホ長調 K.364 Vn:平澤海里、Vla:山中保人
  3. ブルックナー/ミサ曲 第3番 ヘ短調 WAB 28
     梅津 碧(Sp)、在原 泉(Alt)、鏡 貴之(Ten)、鈴木 集(Bar)
     飯森範親指揮、山形交響楽団、合唱:アマデウス・コア

というプログラムです。



最初の曲、モーツァルトの歌劇「アポロとヒュアキントゥス」K.38 序奏は、ステージ左から第1ヴァイオリン(6)、チェロ(3)、ヴィオラ(4)、第2ヴァイオリン(5)、左後方にコントラバス(2)という対向配置で、正面奥にホルン(2)、オーボエ(2)という、コンパクトな編成です。ラテン語で書かれた三幕の詩劇に作曲した明るく軽快な音楽です。これが11歳の作品というのですから驚きます。

2曲めは同じくモーツァルトの「VnとVlaのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364」です。ステージ中央、指揮台の左側にVn:平澤海里、Vla:山中保人の二人のソリストが立ち、その周囲を取り巻く形で、1stVn(6)-Vc(3)-Vla(4)-2ndVn(5)、左端にCb(2) の弦5部、正面中央に Hrn(2)-Ob(2) が座ります。人数を絞ったオーケストラの響きは充実したもので、モーツァルト自身と思われるヴァイオリン・ソロとザルツブルグの大司教と言われるヴィオラが繰り広げる、何度聴いても良い大好きな音楽です。



ソリストアンコールは、ヘンデル作曲(ハルヴォルセン編曲)「パッサカリア」より。いやあ、若いっていいなあ!



15分の休憩の後、後半はブルックナーのミサ曲第3番です。ステージ上はモーツァルトよりも編成が大きくなり、8-7-5-5-3 の弦楽5部、Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)-Hrn(2)-Tp(2)-Tb(3)、それに Timp. と Organ が加わります。Hrn はモダン・タイプのようです。よく見ると、ずいぶんマイクロフォンが立っているのがわかります。おそらくは、CD化を見越した録音用なのでしょう。
弦楽で奏される冒頭開始から会場は静まりかえる雰囲気で、コンサートマスター髙橋直貴さんのヴァイオリン、四人の独唱者もさることながら、なんといっても合唱がすごい。圧巻です。「キリエ」「グローリア」と進む中で、ふと妙なことに気づいてしまいました。飯森さんが、曲間の合間に後ろ手で転倒防止用の背もたれ?に支えを求めているようなしぐさをしているのです。それでも、音楽は緊張感を保ったまま最後のクライマックスに突入しますが、「アニュス・デイ」の最後の音の響きが消えてしまった後、指揮棒を下ろすと同時に、飯森さんは崩れ落ちるようにしゃがみこんでしまいました。どうやらよほど体調が悪かったらしく、ほとんど気力だけで指揮をしていたような感じでした。

妻と「飯森さん、大丈夫かな〜?」と話しながら帰途につきましたが、そういえば開演前のプレトークでも最初に西濱事務局長だけが出てきて、飯森さんは後から登場していました。ゲネプロや前日の土曜公演では大丈夫だったのであれば、おそらくは昼食に「あたった」のではなかろうか? この季節、ノロウィルスやロタウィルスが心配な時期です。私も経験がありますが、猛烈な吐き気や下痢の後に、急激な血圧低下が起こり、立っているのがやっとという状況になりますし。

いずれにしろ、早く元気回復されますようにお祈りいたします。また活力ある指揮ぶりを拝見したいものです。



そうそう、今回のプログラム冊子に、飯森さんが「ブルックナーとの出会い」を書かれていました。おじいさんと朝比奈隆氏が京大オーケストラで同期だったこと、おじいさんはブルックナーをあまり評価せず、でも孫の飯森さんはいわゆる「ブル4」に衝撃を受けたことなど。たいへん興味深い話で、そういえば私自身も飯森+山響の生演奏によりブルックナー体験を深めてきたのだなあとあらためて思いました。

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プロだから大丈夫というわけではない〜サクランボ剪定の意味

2020年02月16日 06時01分16秒 | 週末農業・定年農業
父が亡くなり、果樹園を受け継ぐ決心をして週末農業を開始したとき、最初に取り組んだ課題は、一年間放置してしまったサクランボの剪定でした。それまで剪定などまるでやったことがなく、なんとなく光がまんべんなく当たるように、風通しが良くなるようにする、という程度の認識しかありませんでした。

ところが、我流の剪定を続けていると樹勢が弱まり、一部の枝は枯れ始めてしまいました。やっぱり素人剪定ではだめなのかと思い、仕事の忙しさもあって、お金を払ってプロに委託しました。プロの農家の人たちは、実に思い切った剪定をします。バッサリ太い枝を伐採しますので、ときに枯れることがあります。とくにここ数年は、プロに委託しているにもかかわらず四本ある太い幹のうち半分が枯れてしまうケースや、一本全部が立ち枯れるケースなどが複数出てきましたので、まるっきり他人まかせではだめだと痛感しました。勤め人でなくなった今年は、二箇所ある園地のうちせめて一箇所、自宅裏の果樹園を、主に樹勢の回復を図ることを重視し、自分でていねいに選定してみようと考えました。


(プロの剪定にもかかわらず枯れてしまった主幹枝)

まず、基本のおさらいをしようと、山形県の園芸試験場や農業改良普及所で活躍した専門家、佐竹正行・矢野和男著『オウトウの作業便利帳』(農文協刊)という本を読みながら、剪定の基本を再確認しました。



サクランボの枝を模式的に描くと、こんな感じです。



思い切ってシンプルにすると、枝の要素はこんな感じでしょうか。



ここで、発育枝は今年一年間成長することで翌年に多くの短果枝をつけ、花が咲き実がなります。



ですから、短果枝だけがついていて発育枝がない枝は、今年は花が咲き実がなりますが、勢いが弱り、やがては枯れてしまいます。つまり剪定というのは、発育枝を程よく残しながら、日光や風通しを考え、バランス良く間引き・切断していかなければならないのです。素人剪定の欠点の一つは、実は不要な徒長枝を間引くことに重点が置かれすぎ、発育枝も切ってしまい、短果枝だけの枝にしてしまう傾向がある、ということでしょう。


(こうなると、やがて枯れる)

先日の、短く細めの徒長枝を残し、強すぎる枝は切る、というのと同様に、栄養成長を程よく抑制しつつ生殖成長を毎年継続させるということがポイントなのだなあと実感したところです。



さて、午後からは山響の定期演奏会でモーツァルトとブルックナーを聴く予定です。午後は雨が降るようですが、午前中は曇りの予報です。少しは剪定の続きができるかな?

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書斎の温風ヒーターは異常燃焼エラーが出て交換することに

2020年02月15日 06時01分33秒 | 料理住居衣服
ときどき書斎の温風ヒーターが突然停止するトラブルが発生、水抜きをしてからしばらく異常が出なくて安心していたら、今度は「異常燃焼エラー」が出て突然停止するようになりました。調べてみたら、三菱電機のクリーンヒーター VKT-302MC という機種で、2002年の発売ですので、購入してすでに18年になります。




停まったら少し時間をおいて電源を入れ直せば使えなくはないのですが、安全上の観点から見て異常燃焼エラーというのは我慢して使うレベルを越えていると判断しました。いつも修理やサービスをお願いしている当地の電器店に相談したところ、燃焼部のセンサーにすすが溜まった状態と思われ、修理できなくはないがまた別箇所に不具合が出る可能性が高いとのこと。これは思い切って交換するほうが良いのではないかという結論に達しました。

昔と違い、今は家電メーカーが軒並み撤退し、コロナとダイキンくらいしか製品が出ていない現状のようで、コロナ製のFF式温風暖房機 FF-VG42SA という機種に決定。ホームタンクからの配管工事もお願いしました。いくら暖冬とはいえ、暖房無しの部屋では過ごせません。我が家のアホ猫母娘も同感だそうで、ゴロニャンとしきりにゴマをすっております(^o^)/
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