長崎市沖に浮かぶ端島は、南北480m、東西160m、周囲1,200mの小島で、海底に多量の石炭が眠っていた。
島の周囲をコンクリートや天川工法で固めた姿が、軍艦に酷似していることから軍艦島と呼ばれるようになった。
外洋に面した小島は台風の通過場所にあり、風波被害防止のため強固な岸壁で補強されているのが分かる。
この為小舟の接岸は難しく、この日も直前まで上陸できない場合があるとアナウンスされていた。
遠景ではまさしく軍艦様の島だが接岸地点はこの通り、巨大建築物の廃墟そのもの。
細かいブロックを縞積してある箇所もある。
この辺りは戦国時代の城壁の方が積み方に工夫があり、崩れ難さに一日の長があると思う。
海底抗から堀取られた石炭を運ぶ、ベルトコンベァーの支柱。
説明を受けても、実際の稼働状況は理解できなかった。
予想取り数段、劣化が進んでいた。
島の形状に合わせて補強工事がなされており、工事の困難さが偲ばれる。
この赤土を使った基礎固め工法が「天川工法(あまかわこうほう)」と言う、独特の漆喰技術。
赤土+消石灰+にがり=3種類の材料を混ぜて固めたのが天川工法。
「にがり」は海水から採取され、一部には海草も織り込まれたと言う。
ガイドの説明では天川は、コンクリートより耐久性が高く、これが軍艦島を現在まで守ったと言う。
現在も猛スピードで倒壊が進んでいるようで、上陸しても見学できる場所はほんの一部に過ぎない。
天川、レンガ、コンクリートとあらゆる材料が使用されている。
資材が不足していたのか、適材適所に使い分けたか?
石炭鉱山閉鎖後造られた唯一の施設がこの灯台。
近海を通過する船舶の安全を守る。