五島列島にも坂本龍馬所縁の場所が語りつがれている。
坂本龍馬祈りの場所へ向かう前、振り返ったところに「頭ケ島教会」天主堂の全景が眼に入った。
最後に眼にした天主堂は、とてもコンパクトな造りで、入り組んだ山裾に隠れるように息を殺していた。
離れ小島の入り江深くに建てられた、潜伏キリシタンの頭ケ島教会を俯瞰する。
背後は小高い山、左右は突き出した半島、前方は人目を塞ぐように小島が浮かんでいる。
徒歩でしか移動手段が無い時代、誰もこんな場所に捜索には来ないでしょう。
そして東シナ海に突き出た半島の先端は、人を寄せ付けない岩礁だ。
潜伏キリシタンの悲惨な歴史を偲びながら次の目的地へ向かう。
五島列島にも足跡を残すのが、この男坂本龍馬。
土佐桂ケ浜の立像と同様、ここでも竜馬は遠く大海に向かって合掌している。
自らが興した、亀山社中の船がこの場所で転覆沈没したと記されている。
確かな記録がある訳ではないようだが、それらしき難所ではある。
沈没した船の「舵棒」は、さる場所に大切に保管されているそうだが、これはその舵棒のレプリカ。
この沖合で「ワイル・ウェフ号」が沈没した。
竜馬の遺徳を伝えようと、近くの岩盤の割れ目に咲く野ばら。
子供の頃育った、浜松市は三方ケ原古戦場跡にも、たくさんの野ばらが咲いていたなぁ!
野ばらが希少植物になっているなんて、五島列島まで来て教えられた。