もっちゃんの探歩三昧

歴史探訪や仏像鑑賞、友人との交友をタイムリーに投稿します

修学院離宮Ⅴ

2018年07月04日 | 歴史探歩

離宮の中央に配された松並木の道(御馬車道)を登って、上離宮を目指す。

 

標高差40メートルの壮大な園だけあって、上離宮にあるはずの建屋は視界に入らない。
谷川を堰き止めて池を作り、掘った土で築いた四段土手を、常緑樹で覆った生垣が眼前に迫る。

借景に溶け込み人工の匂いを感じさせない。垣の向こうにはどのような景観が広がっているのか?

 

まずは下・中離宮と同じ様な、杮葺に板戸の門と竹塀。生垣が迎えてくれる。

 

大刈込に囲まれた上離宮へ向かう急な階段道。
高いところにあることを実感。

道路脇には、夜来で増水した濁流が泡を噛んで流れる。

 

登り切ったところで一息、顧みすれば平安の都が指呼の間に…
遠くに霞むのは西山連峰!

 

そして人工で掘られた「浴龍池」、池左手が大刈込の生け垣である。

 

後水尾上皇が客人を招いた「隣雲亭」、上離宮には厨房がないので食事はすべて下から運び入れた。
現代の言葉で言えば「ケータリング」か?

 

屋敷奥には標高差6メートルの滝がかかり、障子をあけ放てば轟音がとどろく。
水田を潤す谷川が園の景観を際立たせる。心憎いばかりの演出である。

 

修学院離宮の白眉!

 

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