日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「アルバイト、派遣の仕事」。

2012-02-24 08:33:40 | 日本語の授業
 今朝は、気温は、まるで春ですね。風はあるものの、新聞を取りに出たときに、上着を必要としませんでした。ただ、この風は、「春一番」といった生暖かさが感じられるものではなく、やはりまだ、二月は二月、二月の風なのです。
 明日は雨が降り、冬にもどってしまうという予報が出ていましたから、まだまだ、春は「遠きにありて思うもの」なのでしょう。

 さて、学校です。
アルバイトの件が、のど元に刺さった骨のようになっています。学生たちがよく利用している人材派遣会社は遠くにあって、私たちが話を聞きに行こうにも一日仕事となってしまいます。おまけに、当然のことながら、この会社が紹介する工場も、かなり遠い…ところにあるのです。
 学生たちの中には、本気で「観光を学びたい」とか、「オートメーションを学びたい」とか思っている者もいて、彼らは遠くに行くのは時間の無駄だし、工場で働くのはお金のためだが、これでは日本語がうまくならないと思っています。

 ただ、いくらそう思っていたとしても、日本語が下手なのですから、どうにもなりません。それで、次の一歩が踏み出せないのです。踏み出そうとしても鼻面で戸がぴしゃりと閉められて、前へ進めないのです。

 結局は、日本語力で決まったしまうのです、彼らができるような仕事は。まだ高校を出たばかりで、何の力もないわけですから。あとはどれだけ頑張れるかも関係してくるのかもしれませんが、大半は「聞く、話す」が、どれだけ「できるか」で決まってしまうのです。
 それが、わかる学生は(わかっているので)黙っているのですが、中には「アルバイトがない」と喚くだけで、それならば身を入れて日本語の勉強に励めばいいのにと言っても、そういう言葉は、まるでシャッターが降りでもしているかのように、入っていかないのです。で、日本語力の問題で、アルバイトは見つからないのです。

 派遣会社のほうでも、仕事が少なければ、まず日本語力のある学生の方に回しますから、当然(日本語力のない学生は)干上がってしまいます。これは誰の責任でもない、自分の責任であると思うのですが、そういう状況に追い込まれている学生に限って、それが見えないようなのです。
 かわいそうに思うのですが、こういう学生ができる仕事というのも、限られてしまいます。外国で己の才覚で道を切り開いていけるような力はないのですから。

日々是好日
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