日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「七月生」の授業が始まってから、一週間が終わろうとしています。多分、「とても」大変だったでしょうね。

2024-07-12 07:54:14 | 日本語学校

曇り。

時折。パラリと雨滴を感じる…程度です、まだ。どんよりとした雲が、空一面を覆っています。今にも降りそうで、降るかと思うと…降らない。まだまだ我慢できると空が突っ張っているような。とはいえ、じき、降り出すでしょう。最近は、今年の「四月生」達も少し日本の今時の天気が判りかけたとみえ、降りそうで降らない空模様の時にも、傘を持ってきているようです。

一方、2年目の学生達は、…傘を持ってきていませんね。これも慣れでしょうかしら。梅雨」に入ったのも遅かったし、それに何より、(入ってからも)大して降っていませんものね、よくわかっていらっしゃる。

さて、学校です。

「七月生」の勉強が始まってから一週間が過ぎようとしています。それなりに慣れるしかないのですが、「はじめて(日本語の)音を聞く」かのような人が若干名というか、多めにいて、それが「困ったさん」になっています。もとより、以前はそういう人が多かったそれ故、その頃は、それはそれでこちらも心の準備ができていましたから、それなりに授業が進められた。

ところが、「N5」合格という「足切り」があるにもかかわらず、「あいうえお」すらままならぬ人が来てしまうと、こちらとしても送り手に文句の一つも言いたくなる。どんな教え方をして、こんな状態で送り出してきたのだと。

来てしまった人は、こちらとしても、対処していかねばなりませんが、それでも、まだ「第1課」なのに、それにビビりながら座っている人を見ますと、ちょっと困ってしまいますね。

まあ、これからどう教えていくか、進度はどうするかを考えられた一週間でもあったといえば、そう。ところが、このクラスに下りてきた三人の「四月生」は、本当に楽しそうにしているのです。「判る」というのは、人を生き生きとさせるものなのですね。

来日した時、今の彼ら(七月生)と同じように状態だったので、真面目に勉強していてもついて行けなかった…だから、もう一度やりたいとなったのでしょう。これは、真面目である程度自分が判っている人だからこそ、できるのだと言ってもいい。ところが、この「七月生」の中には、とんちんかんなことを言いながら、平気な人がいる。こちらとしてはその方が不安。間違えても平気だし、言い直させても、何のことはないと、また同じような間違いを口にし、…多分、それが何?くらいのものなのでしょう、なんとも感じていない。

三名のうち、二名は一ヶ月ほど遅れて入国したので、最初の部分がスッポリと抜け落ちていましたから、七月生が来たら入れると最初から考えていました。もう一名の四月生は自分からもう一度やりたいと言いに来ました。

先の二人には、来たときに、取り出して、補講をしたのですが、やはりスッと入っていくことはなかった。これも「日本語の音」に慣れていなかったので、単語にしても覚えられず、本人も辛かったのでしょう。文字が読めないと、それだけでハンディになってしまいます。他の国から来た人達は読めていましたから。

自分から言いに来た人は、最初は「こりゃあ、だめだ」と思われていたのですが、だんだんにテストでも点を上げていましたし、宿題もやってきていましたから、もう少し進んでから(1課からではなく、12課か13課くらいから)でもいいかくらいに考えていたのですが、本人の希望を重んじて、「七月生クラス」に入れたのです。判ることがよほどうれしかったのでしょう、「四月生クラス」の時とは、全く違う表情で、授業に参加していました。

そして、今は、「判る」どころか、以前の彼らと同じような状態の人達(七月生)に、いろいろと教えてやっています。「今、ここを見ろと言っているよ」とか、「教科書じゃないよ。『単語・文法』の本を見て」とか。

最初に、登場人物の国を地図で確認させているのですが、その時には特に威力を発揮していましたね。国名を英語では知っていても、位置が判らないという人が大半なので、この地図でチェックは必要不可欠のことなのです。

多分、この「七月生クラス」で、一番楽しんで勉強できているのは、今のところ、この三人だけなのでしょう。

日々是好日

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「話」を先に入れてみると、... | トップ | 面白いですね。「まだ、した... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本語学校」カテゴリの最新記事