イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

加太沖釣行

2022年04月06日 | 2022釣り
場所:加太沖
条件:中潮 8:13満潮 15:10干潮
潮流:7:14転流 9:41 上り0.8ノット最強 12:03転流
釣果:マアジ 1匹

タラノメ採りばかりしていて、気がついたら2週間近くも船に乗っていない。小船にいたってはひと月近く乗っていないことになる。小船のエンジンもかけてやらねばならないが港の周辺では釣りものがまったくなく、今日はとりあえず大きい方の船で加太を目指すことにした。

午前5時半の出港でまだ暗いうちかと思ったらこの時間では完全に明るくなってしまっている。知らない間に夜明けが早くなってしまっているというのもこの季節、毎度のことで、まったく学習能力がないということを露見してしまっている。



そして、これも毎年の春の潮流の特徴なのだろうが、中潮なのに午前中は上り最強で0.8ノットしかない。そういうことにも学習能力が働かないので毎年驚いているような気がする。

何はともあれ、今日の予定は潮が動き始めるまでの間はコイヅキでアジサバを狙って、上りの潮が効き始めてから秘伝の仕掛けを試してみようと考えていた。

午前6時半過ぎにコイヅキへ到着。



間もなく潮は止まる予定だがここは下りの潮がけっこう流れている。これはいい感じじゃなかろうかと僕は思っているのだが、一般的にはそうは思われていないのか、ここには誰もいない。ひょっとしたら僕がここの魚をひとり占めしちゃうんじゃないだろうかという超楽観的認知バイアスに包まれる。しかし、そんなに世の中甘くなく、さっそくサビキ仕掛けを下すがすぐに根掛かりをさせてしまった。
一瞬でやる気がなくなり、新たなサビキを出すにはこれから先、釣れるかどうかわからずに鉤だけを錆びさせるのはもったいないと考え始めた。まあ、この時点で今日の釣果はこんなものになるのだったのだろうということが予測できる状況になってしまっているのだ。
さて、どこに行こうかと迷うところだ。まだ潮は下りだし、秘伝の仕掛けを試しに行くには早すぎる。ここから眺めると、ラピュタ前にたくさんの船が集まっている。



あそこも根掛かりが凄まじいけれども、このくらいの潮ならやれないこともないだろうと移動先を決定。
これから先はしばらくの間、正統高仕掛けを使う。

この場所はめったに来ないので底の状態を知らないのだが、コイヅキに向かって徐々に浅くなっているというのが大まかな海底の地形だ。そして、そのかけ上がりに一瞬にして仕掛けを取られた。それも道糸ごとだ・・。失った道糸は約30メートル。かなり使い込んでいるのでこのシーズンが終わったら前後を入れ替えてやろうと思っていたが、頻繁に使う部分はかなり強度が落ちていたようだ。
仕方がないので新しい仕掛けをセットしてもう少し海底の平坦な場所に移動。ど特に理由はないのだが、真鯛はおるまいと半ばあきらめながらパンでも食べようと仕掛けを下したままの竿を置いてミヨシのほうに置いているクーラーボックスのほうに向かおうとしたときにアタリらしきものがあった。確かに魚は掛かっている。頭を振るわけではないのと、大きさからしたらこれはアジだ。30センチほどだがとりあえずボウズは免れた。
魚がいるとわかると少しはやる気が出る。ピザパンをかじりながら仕掛けを操っていると食いあげるようなアタリがあった。鉤には乗らなかったけれども、やはり魚はいる。
「冷えたピザ」というのは「不味いもの」が転じて「まったく魅力のない人間」を意味するらしいが、小渕首相の時代から24年が経って食品の製造技術も向上しているらしく、けっこう美味しい。



そして間もなく大きなアタリがあった。相当走るのでこれは間違いなく青物だと思った。これ以上走られると、枝素は3.5号なので切られてしまうと思ったがそこはうまくあしらうことができ、仕掛けをつかむところまで引き上げた。魚は上から2番目の鉤に掛かっており、水面下に姿を現している。けっこうなサイズのサゴシだった。う~ん、これはやばいぞ・・。掛かりどころが悪かったら一発で枝素を切られる。しかし、ここまで来るとどうすることもできない。運を天に任せて幹糸を手繰るだけだ。しかし、今日は僕の周りには幸運の女神は飛び交っていなかったようだ。魚が一気に反転し、あっけなく枝素は切られて海の底に消えていってしまった。
目の前で逃がす魚ほど惜しいものはない。しかも、それがものすごく美味しい魚だったりするともうダメだ。今日2回目のやる気喪失だ。

ここを見切ってテッパンポイントで秘伝の仕掛けを試してみようとナカト経由で移動しようと転進。
ナカトを通り抜けると魚探に反応があった。帝国軍の姿も少ないので一度ここでやってみようと仕掛けを下す。



小さい反応が時々現れるが、アタリはない。ナカトの西、東を転々と移動してみるがアタリがあったのは1回だけだ。しかもすぐに放されてしまった。点検をしてみると毛糸に喰ってきたようだ。ならば即合わせをしてみるべきだったか・・。しかし、それは後の祭り。そこから先はまったくアタリもなく、秘伝の仕掛けを試す機会も噂のハマチボイルを見ることもなく午前11時に終了。

潮の流れは本当に小さかったが風もなく穏やかな天気で今シーズン初めてヒートテックなしでやってきたがそれでも寒さを感じない。



これで釣れていれば言うことなしだけれどもそんなに甘くはない。惜しむらくはあのサゴシを獲っていれば・・・。

港に戻り接岸前。桜はまだ散り始めの直前。これも毎年のことではあるが、章魚頭姿山はこぼれ落ちそうなほどの桜が咲いている。



海抜0メートルのこの位置から桜を見ることができる人間は限られている。今日はそれを見に来たのだったということにしておこう・・。

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