まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

越後湯沢から只見線へ(前)

2006年10月17日 | 旅行記C・関東甲信越

先日の15日、「鉄道の日記念・JR乗り放題きっぷ」が1回分あまっていたので、最終日にどこかで使おうと、時刻表を見てプランを練っていた。すると、只見線の臨時列車に「風っこ奥只見」(トロッコ車両で運転)というのを見つけた。これまでにも只見線には何回か乗ったことがあるが、こういうイベント列車に乗るのは初めてだし、また別な楽しみがあるだろう。全車指定席という表示だが、思い立ったのが前日14日の夕方だったにも関わらず、指定席は最寄り駅で余裕で確保することができた。

只見線に乗るためには上越線の小出まで行くが、ならばそれまでの間に越後湯沢で途中下車しよう。

P1011344 上野から高崎線の始発電車に乗り、高崎と水上で乗り継ぐ。上越線の長岡行きは2両編成で、朝早くからハイカー姿の乗客が目立つ。今日などは秋晴れだし、レジャーには最適の天候である。そんなハイカーたちも、谷川岳を望む「地下駅」の土合でほとんど下車。トンネルの暗闇に人影がぞろぞろする。この駅は地上まで400段以上の階段を登るのだが、これは谷川岳に挑む人たちの「準備運動」のためにわざとそういう造りにしているとしか思えない。(ちなみに水上方面への上り線は、地上と同じレベルにあり、逆に階段がない)

P1011350越後の国に入り、越後湯沢着。ここでしばしの途中下車。ホテル、土産物屋、飲食店など、レジャーの街らしい駅前の道を歩き、湯沢町歴史民俗資料館へ。ここでは越後湯沢の雪国の生活用具が展示されていたり、川端康成の小説『雪国』の世界を味わうことができる。川端康成の直筆による「国境の長いトンネルを抜けると雪国であつた・・・」の書も飾られている。それらの諸々のものを見るうちに、この資料館はこの時期ではなく、雪に埋もれた冬の時期に来たほうが見るものによる深く残るのではないかという気がしてくる。愛称も「雪国館」だし。

P1011351再び駅に戻り、駅の中の賑わいスポットである「CoCoLo湯沢」へ。ここでは何といっても魚沼産コシヒカリと、越後の地酒を堪能できるのである。朝の9時半というのにすでに「ぽんしゅ館」の利き酒コーナーは開いており、朝っぱらから利き酒である。ここでは500円でコイン5枚を買い求め、ずらりと並んでいる酒の注ぎ口にコインを1枚入れてやると、ちょうどお猪口一杯分の酒が注がれるという仕組み。

P1011353今回利き酒したのは、「越の誉」、「ひやおろし(白龍)」、「景浦安武」、「雪国」、そして「さむらい」の5種類。いずれも新潟らしい辛口の酒。その中でも最後に飲む「さむらい」は、「これでも日本酒か!」というくらいの辛さと濃さ。一瞬、ウォッカでも飲んだかと錯覚するくらいである。面白いもので、これまでにも2回ほどこの利き酒コーナーに来たことがあるが、いずれも5杯目は「さむらい」。そのくせ土産として買って帰らないのである。

つづいては、魚沼産コシヒカリを味わえる「雪ん洞」。ここのおすすめは魚沼産コシヒカリを使ったおにぎり。しかも、1個がコシヒカリ1合分という「爆弾おにぎり」。そしてその上を行くのが「特A大爆おにぎり」というやつ。これはコシヒカリ4合の中に具を豪快に詰め込んだ一品である。前に「爆弾」はやったことがあるのだが、今日は一つ、この「大爆」に挑戦してみよう・・・。今まで一人で平らげた人はいるのだろうか。そう店の人に聞くと「ええ、完食されたら、記念写真を撮ってレジに飾っていますよ」と、そう驚く様子もない。

P1011356 そしてやってきた「大爆おにぎり」。・・・・写真で見て、こんな感じ。横にスライド式の携帯電話を置いているので、参考までに。もっとでかいのかと思ったが、特に制限時間があるわけでもなく、これなら何とかなりそう?

中の具は5種類選べるが、私は鮭、たらこ、きゃらぶき、高菜の4点で勝負。随所に韃靼そばのふりかけを織り交ぜるし、味噌汁に漬物もついている。何だかんだいいながら、それらの力も借りつつ、結局15分くらいで完食することができた。やはり美味いものは自然とのどを通って身体にスンナリ入ってくる。それでもいっぺんに4合だから、身体に影響してきそうだが。「完食おめでとうございます」と、淡々と祝福され、記念の写真を撮ってもらう。もしこれを読まれた方で、越後湯沢駅内の「雪ん洞」に行かれる方がいらっしゃれば、お会計の時に私の小さなポラロイド写真を見ることができる・・・はず。そしておまけに「ぽんしゅ館」内の酒風呂の温泉の優待券もプレゼントされた。

P1011357その温泉だが、今日は通常の入浴料800円のところが400円とある。優待券は有効期限がないのでまたの機会とし、食後の酒風呂でしばし疲れをいやす。いや、このスポット、何回来ても楽しめるところだ。

そろそろ列車の時間となったので、再び上越線の人となる。小出から、いよいよ只見線の旅である・・・・。(続く)

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