まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

庄原・竜王山への「おさんぽ登山」

2023年09月12日 | 旅行記F・中国

「イザナミ茶屋」での昼食、熊野神社への参拝を終え、この日帰りツアーのメインの目的地ともいえる竜王山山頂を目指す。竜王山の標高は1256メートルと決して低くはないが、その筋の方によれば初心者でも登りやすい山だという。本来の登山なら、熊野神社を出発して標高差600メートルを2時間ほどかけて登るそうだが(いや、登りやすいといっても600メートル上がりますやんか)、今回は「おさんぽ登山」である。

この竜王山、標高1223メートルの位置に駐車場があり、そこから山頂までの標高差はわずか33メートル。これだとビルの7~8階を上がるくらいの高さである。

その駐車場に向かうのだが、途中の山道はもちろんカーブが多く、時にはいったんバックしてハンドルを切り直さなければならないヘアピンカーブもある。以前、通常の大型観光バスで竜王山を目指したことがあったが、途中で離合ができなかったり、沿道から伸びる木の枝に引っかかったりして散々な目に遭ったことがあるそうだ。そのため今回マイクロバスでの移動となった次第。

間もなく駐車場というところでバスが停まる。運転手によるとこの先に草が生い茂っており、マイクロバスでも入るのは得策ではないという。結局ここで下車して山頂を目指すことになったが、それでも当初の予定から歩く距離が300メートルほど延びた程度である。スケジュールにも支障がないということでこの後ぞろぞろ歩く。

と、ここで虫よけスプレーが登場する。バスから一歩出るとアブやらブトやら、いろんな虫が飛び交っている。そうと事前に知らされていれば長袖でも着てきたのだが・・。ガイドの熊本隊長だったかバスの運転手だったか、昔竜王山の山頂付近では牛の放牧が行われていて、それでアブなども棲みつくようになったのではとのことだ。

杖をついて参加している方もいるし、山のことなので勝手な行動ではぐれてもいけないので、「ゆっくり歩いてください!」と隊長のゲキも飛ぶ。草生した駐車場で全員揃ったのを確認し、しばらく休憩する。

そして山頂に続く最後の上り坂に向かう。枯れ葉のために滑りやすくなっているところもあるが、一応階段も設けられているし、楽なものである。

駐車場から5分ほどで山頂に到着。ススキのスポットとしても知られるちょっとした広場である。広く周囲を見渡せるのがよい。ちょうど正面に見えるのが立烏帽子山。その奥に比婆山、吾妻山などを望むことができる。

天候がよければこちらの方角に大山の姿も望めるとのことだが、残念ながらかすんでいる。この方角から見えるとすれば「伯耆富士」とも称されるコニーデ型の姿だろう。

しばらく過ごした後下山する。それぞれのペースで歩き、いつの間にか向きを変えていたバスに戻る。さすがに帰りは隊列も長くなった。相変わらずバスの周りにはこれでもかという数のアブたちが飛び交っていて、運転手もドアを手動扱いにしてその都度開閉する。それでも1匹や2匹は車内に入るので、それを追い払ったり・・なかなか大変だ。窓ガラスにもへばりついている。

全員無事に戻り、特にアブなどに噛まれたとの声もなく、竜王山を下山する。

次に向かうのは熊野神社から少し離れたところにある熊野の大トチ。こちらも国の天然記念物に指定されている。まずは駐車場にバスを停めて、川の対岸にある大トチを眺める。樹齢は600年もあるとか。

橋を渡り、根元まで行ってみる。樹木の保護のため柵で囲われていて普段は入ることができないのだが、今回ツアーということで特別に根元に触れることができる。その根元には大きな空洞ができており、中をのぞいてみる。動物が棲んでいたり、あるいは何かが祀られていてもおかしくない空間だ。

先ほどの熊野神社の老杉といい、この熊野の大トチといい、この近辺には古くからの自然にあふれている。広島の市街地と比べればいくらかの涼しさも味わえ、県内にはこうしたスポットがあるのだなと一つよい経験となった。

この後は土産物購入ということで、庄原の中心部近くに戻ることに・・・。

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