まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ観戦記・滋賀対福島@甲賀(球場も試合も寒かった・・)

2018年04月08日 | プロ野球(独立リーグほか)
今季も独立リーグの試合観戦を何試合か行うことにする。四国アイランドリーグについては八十八所めぐりとの組み合わせで、現在回っている愛媛、そしてその後に入る香川での観戦をもくろんでいる。

一方でBCリーグだが、4月7日に開幕。その中で関西の球団である滋賀ユナイテッドの試合観戦に出かけることにする。8日の甲賀市民スタジアムでの第2戦、対戦相手は福島ホープスである。滋賀対福島、リーグの西の端と東の端という観戦は初めてだ。

昨季新加入した滋賀の試合には3試合訪ねているが、いずれも敗戦。まずは初勝利の場面を見ることができるだろうか。

ということで、東海道線と草津線を乗り継いで貴生川駅に現れる。駅から球場までは歩いて20分あまりだが、7日と8日は開幕シリーズということで、球団が無料送迎バスを出すという。普段は選手の移動用で使っている観光バスタイプの車両で、せっかくなのでこれに乗る。ホームページでは10時45分から30分おきの運転とあったが、何人か乗っているからか、前倒しで11時に出発。5分ほどで球場横の道路に横付けされた。このサービスもこのシリーズ限定だと思うが、滋賀球団の球場はいずれも駅から離れているところなので、せめて土日は運転してもいいのではないかと思う。

さて今季、滋賀ユナイテッドのファンクラブ「BLACKS」に入会することにした。これまでBCリーグでの試合は特定の球団は応援せず、球場めぐりの旅を兼ねて地元の雰囲気を味わうのを楽しんでいたし、これからもそうするつもりなのだが、やはりBCリーグ唯一の関西のチームとして応援したいところである。最もライトな会員で年会費3000円だが、入場券が2枚ついてくるのと、チケットホルダーがもらえる。当日券は1500円だから、2試合観れば元が取れる。球場入口で申し込みを行い、いただいたチケットを早速使う。ファンクラブ会員は通常より早く入場することができる。

グラウンドでは福島の選手が打撃練習中である。三塁側のファウルグラウンドで野手相手にノックをしているのが、福島の岩村明憲監督。言わずと知れた元スワローズ、メジャーリーガーの好打者である。福島球団初年度から選手兼任監督としてチームを率いてきたが、選手としては昨年で引退。今季は監督一本で臨む。

一方の滋賀は、今季は松本匡史監督が指揮を執る。元ジャイアンツの盗塁王で「青い稲妻」の愛称がある。ジャイアンツやイーグルスでの2軍監督やコーチの経験があるが、BCリーグ、それも滋賀の監督になるとは驚いた。出身が兵庫(尼崎出身、報徳学園)ということで関西に縁のある人だが、どういう経緯でオファーを出したのだろうか。

監督はいいとして、コーチはどうなっているか。昨季は上園啓史監督、桜井広大コーチという元タイガースのコンビで投手、野手を見ていたが、今季は投手コーチという肩書はいない。そして野手コーチは、選手兼任でジョニー・セリスが務める。BCリーグで福井、富山とプレーしており、7年目の今季、滋賀に移籍。打線の中軸として期待されるが、コーチの指導としては未知数である。他に誰かコーチを引き受けるNPB出身者はいなかったのか、オファーを断られたのかはわからないが、大丈夫かな。試合前のアップではジョークを交えて一番声が出ていたが・・・。

試合前には、「滋賀球団公式アイドル」の紹介や、甲賀市長による始球式が行われる。それにしてもこの日は4月とは思えない寒さ。一応上に羽織ってはいるが、じっとしていると結構きつい。そんな中アイドルの女の子は脚を出してもっと寒いのではないかなと思う。

さて試合開始。滋賀の先発はチーム最年少の17歳の寺内(近江高校中退)。立ち上がりボールが先行し、3番のボウカー(元ジャイアンツ、イーグルス)には四球を許したが、バックの好守もあり無失点。

一方の福島の先発は高橋元気。3番の田中が二塁打、4番のジョニーが四球で出るが、続く北本を空振り三振に取る。続く2回は両チームとも三者凡退で、まずは締まった展開である。

三塁側スタンドには滋賀の私設応援団「近江豪勝連合」の面々が陣取る。昨年の途中から結成されたところだが、選手ごとのオリジナルの応援歌も出来ているし、トランペット、太鼓も充実している。先ほどの球団公式アイドルのお二人もスティックを持って応援に加わる。

3回は福島が二死満塁、滋賀が二死一・二塁とチャンスを作るが、それぞれの4番が凡退して無得点。特に滋賀の寺内が落ち着いた投球に見えた。

試合が動いたのは4回裏。北本、杉本の連打で無死一・二塁。迎えるのは桑田(桑田真澄さんの息子)。ここでチャンスコールなのだが、「止めたろか」というもの。「琵琶湖の水止めたろか 滋賀県ナメたら止めたろか 俺らの水止めたろか 止めたろか 止めたろか 琵琶湖の水止めたろか」とあり、チャンスの場面で『止める』とは歌詞としてどうかなという気がする。また、琵琶湖の水の恩恵を受けている大阪人としては複雑な気分。「滋賀をナメたらあかん」ということなのだろうが、福島の選手に向けて言ってもなあ・・。

そのチャンスコールのためか、桑田の当たりは一塁ゴロ。ボウカーが捕って二塁へ送球し、一塁走者はアウト。そして再び一塁に送球したところ、ボールが逸れた。その間に二塁走者がホームインして滋賀が1点先制。スタンドではバンザイが起こる。

これで滋賀有利となったが、直後の5回表。先頭の久岐がチーム初安打を放つ。続く吉田のバントが一塁エラーとなり、1番・岡下がレフトへの同点タイムリーを放つ。次の岸本の当たりは二塁ゴロで、二塁はアウトとなったが一塁への送球が一塁走者の岡下に当たってしまう。その間に二塁走者がホームイン。

これで流れが福島に傾き、ボウカー四球の後、高橋祥のセンター前ヒットで3対1。続く奈良のところで二塁への牽制球が悪送球となりホームインを許す。これで4対1。寺内としては前半が良かっただけに、守備の乱れ、さらには自身の牽制悪送球で急にバタバタと崩れたのがもったいなかった。

滋賀打線も、福島の高橋元気の前にランナーは出すが後1本が出ない。ランナーを置いたところで三振という結果が続く。

7回表。滋賀の投手は6回から登板の大高。そこから岡下のヒット、岸本の二塁打で5対1。その後もヒットと四球で一死満塁で高橋に交代。ただ福島の攻撃は止まらず、高橋恒の犠牲フライ、福士の2点二塁打、吉田のタイムリー、打者一巡後の岸本の2点タイムリーでさらに6点を挙げる。これで11対1。何とも一方的な試合になった。

7回裏、滋賀は北本のタイムリーで1点を返す。ただ反撃の勢いもなく、スタンドも寒いということでこの回で席を立つ人も見られた。

福島は9回表にも途中出場の野原、そして高橋祥のタイムリー、奈良の犠牲フライで3点を追加。14対2とした。

そして9回裏。滋賀は福島3人目の笠原から最後に田中のヒット、ジョニーの二塁打、北本の四球で無死満塁とする。試合の大勢は決まっていてもここで意地を見せたいところ。しかし後続が三者続けて凡退し、無得点。ヒットの数は福島13本、滋賀9本だったが14対2という大差。ヒット以上に四死球が福島10個、滋賀6個というのもあったし、チャンス時の後1本と、守備の乱れが点につながったところで差が出た形になった。

まだまだ公式戦は始まったばかり、これから巻き返しのチャンスはあると思うので、がんばってほしいところだ。

試合終了後、松本監督のサインをいただいて帰りもバスに乗り込む。今季の滋賀は甲賀、守山、湖東の3球場に絞って試合を行うという。またチャンスを見つけて観戦である・・・。
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