まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

西国三十三所3巡目~大相撲名古屋場所7日目観戦(後編)

2021年07月13日 | 西国三十三所

大相撲名古屋場所7日目の観戦の続き。ここからは関取衆の取組である。

幕下の芝と荒篤山の一番から十両の土俵。ここは新十両を目前にしている芝が勝った。

続いては、不祥事で番付を下げ、今場所から十両に復帰した阿炎。四股でよく足が上がることで知られている。この日も大翔丸を圧倒して7戦全勝とした。

十両前半で拍手が多かったのが、魁勝。元大関・魁皇の浅香山部屋から初めての関取だが、地元愛知県西尾市出身ということでの応援である。やはり地方場所はご当地力士が人気で、幕下の取組でも、愛知、三重、岐阜、静岡各県出身と流れると拍手も大きくなる。この日の一番で勝って6勝目として、(この記事が出る)10日目で勝ち越しを決めた。

十両の土俵も背筋を伸ばして見守るのがこちらの「溜席の妖精」。結局、ここまでの名古屋場所に来たのはこの7日目だけだそうだが、14日目、千秋楽となるとまた来るのだろうか。

炎鵬が登場。各方向で炎鵬のタオルが掲げられる。若元春との一番は投げの打ち合いできわどい一番になり、物言いがついた。最後は炎鵬のちょんまげが先に土に触れたとして、若元春の勝ち。そして炎鵬は10日目にして負け越し。幕内復帰がさらに遠のいた。

十両の最後2番を裁くのは木村銀治郎。土俵では「この一番にて~、中入り~!」のいい声で拍手を受けるが、大の鉄道ファンということを近頃知った。行司の仕事の一つとして地方場所や巡業に向かう「相撲列車」の手配や座席割りも担当しており、その辺りの裏話を綴った「大相撲と鉄道」(交通新聞社新書)という一冊を読んだのがきっかけである。その中に日田彦山線の大行司駅を訪ねるくだりがあり、私もそれを読んで大行司駅を訪ねたことがある。

もし、声を出しての応援が可なら、銀治郎に一つ応援の声をかけていただろうな。

十両最後の一番は豊山が勝ち、帰り入幕に一歩前進。

そして幕内土俵入り。まずは東方から、それぞれの力士に大きな拍手が贈られ、最後は全勝の照ノ富士が締める。

一方の西方も大きな拍手があるが、やはり大関がいないのは淋しい。

そして白鵬の土俵入り。場所前はさまざまな不安説も流れていて、「序盤で黒星が先行すれば引退」とまで書いていたものもあったが、6日目を終えて全勝である。ナマで横綱土俵入りを見ることができてよかった。もっとも、次に私がナマで土俵入りを見ることができるのがいつになるか、その時は現役なのかはまだわからないが・・。

気は早いが、もし照ノ富士が横綱になったならば、土俵入りはやはり師匠(旭富士)、兄弟子(日馬富士)と同じ不知火型になるのかな。

中入後は三重出身の千代の国対旭大星から始まり、千代の国の勝ち。

続いて、新入幕の一山本、そして帰り入幕の宇良がいい相撲で白星を挙げる。

これもご当地ということか、タオルも多く掲げられ、懸賞も多かったのが石川県出身の輝。徳勝龍に勝って拍手も起こる。

中盤は照強の豪快な塩まきがあり、若手で期待の琴ノ若や豊昇龍らも好調な動きを見せてくれる。実際に現場にいると、一番一番があっという間に過ぎるように感じられる。

三役が登場し、若隆景対明生という新小結同士の一番。激しい攻防の末、若隆景に軍配。若隆景はその後星が伸びずに黒星先行だが、まだ白鵬戦を残している。

続いては御嶽海、そして隆の勝が白星を挙げる。隆の勝と対戦した髙安だがこの日敗れて今場所後の大関復帰はほぼ絶望。もっとも、10日目を終えて6勝2敗2休で、終盤の成績次第では来場所につながるか。

そして照ノ富士が登場。懸賞も3周したかな。相手は初顔の琴恵光ということで、まあ普通に取れば勝つだろう。場内もそうした予想が大半で、ここは危なげなく照ノ富士の勝ち。

続く大関の正代は逸ノ城と対戦。相変わらずピリッとしない正代で、案の定逸ノ城にあっさり寄り切られる。これについて横のマス席に座っていた爺さんは「白鵬相手にその相撲取れよ」と、逸ノ城に向けてぼやいていたが。

いよいよ結びの一番。白鵬に挑戦するのは初顔の翔猿。白鵬に勝つにはとにかく動き回って、横に着く、足を取るといったところかなと思うが。

そして時間いっぱい。翔猿は仕切り線から大きく下がり、下から白鵬の動きを注視する。そして立ち合いとなったが、両者ぶつからずその場で立って様子を見る形。立ち合い成立に見えたが、行司は軍配を返さず不成立となった。

そして仕切り直し。今度も同じように両者その場で立った。翔猿は何とか中に入ろうとするも難しく、両者の間合いが開く。

そのうち翔猿が離れて、また何とか食いつこうとするも敵わず、ボクシングか格闘技のようにここまで開いた。白鵬は「どっからでもかかってこい」と見下ろす形で、逆に翔猿が攻め手を失ってしまったようだ。場内からは拍手、笑いが起こるが、隣のマス席の爺さんからは「殴れ殴れ!」という声も飛ぶ。ホンマにボクシングにしたらあかんでしょう。よほど白鵬嫌いなのかな。

最後は翔猿が万策尽きたように飛び込んだが、白鵬は慌てずにまわしを取るとあっさりと投げ捨てた。解説陣からは翔猿は結局何もできなかったという評価、特に北の富士さんは「初っ切りみたい」と切り捨てたそうだが、少なくとも場内は沸いた。

これで7日目を終えて白鵬、照ノ富士が全勝をキープ。さらに、この記事を掲載した10日目を終えても両者10戦全勝。下位の力士が弱すぎるという声もあるが、終盤戦はどうなるか。全勝対決が濃厚かな・・?

弓取式まで見て打ち出し。

さて、このところ相撲協会では退場時の密を避ける取り組みとして、お楽しみ抽選会というのを行っている。テレビ中継で、最後に取組結果や解説の親方のコメントが流れるバックで何やらマイクの声や拍手が起こるのを耳にすることがあると思うが、場内ではこういうことをやっていた。

正面、東、向正面、西とブロックを区切り、それぞれのブロックで5名の抽選を行う。当選すれば力士のサイン色紙のほか、お楽しみのセットがもらえるという。入場券の半券をくじにして場所係の親方が引くもので、呼ばれた人はその場で手を振る、◯印をするなど反応し、もし(早々と帰るなどで)席にいなければ周りの人がバツ印をするというもの。当たればいいなと思ったが、残念・・・。

まあ、お楽しみ抽選会をしたといっても退場時刻にそれほどの差はなく、会場の外はそれなりの人だかりがしていた。ただ地下鉄まで来るとそこまでのラッシュでもなく、乗り継いで名古屋駅に戻った。この後の宿泊、そして翌日のことについては(かなり後だが)別記事ということで・・。

今回久しぶりに大相撲を観戦したが、やはりいいものである。久しぶりに大阪場所も見たいし、今は広島ということで福岡も近いので、初の九州場所もいいかな。いやいや、何と言っても国技館かな・・。

早くそうした日が戻ることを願うばかりである・・・。

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