まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第4回四国八十八所めぐり~いきなり計画変更?

2016年10月13日 | 四国八十八ヶ所
難波から和歌山港に向かう南海特急サザン。堺を出発し、次は岸和田に停まる。すると車掌のアナウンスが入る。

「先ほど、浜寺公園駅で人身事故が発生しました。この列車は浜寺公園駅を過ぎていますが、今後列車の遅れ、ダイヤの乱れが予想されます」

人身事故か。影響はどのくらいのものだろうか。上りか下りかわからないが、現場は通過した後なので、まあ和歌山まで行くことはできるだろう。

ところが、岸和田を過ぎ、次の泉佐野の案内で、

「この列車は、泉佐野の次の尾崎で運転を取り止めます。なお、現在JR阪和線による振替輸送を手配しています」

・・・となったものだから慌てた。現場とは逆の方向に走る特急が途中で運転を取り止めるくらいだから、結構大きな事故のようだ。阪和線による振替輸送と言っても、阪神間のようにすぐ横を走っているわけではないし、この時点で、和歌山港8時30分発の南海フェリーには間に合わないことが確実になった。確か次の便は2時間後。この日は徳島に上陸した後は小松島まで移動して2ヶ所を回る予定だが、当初のプランなら時間が有り余るくらいだったので、2時間なら仕方ないなと切り替える。そこで私はどう動くべきかだが、一つは、このまま途中の尾崎まで行くこと。ただ、尾崎から阪和線はだいぶ離れている。行っても駅で運転再開をひたすら待つしかなさそうだ。もう一つは、泉佐野で下車する。ここからなら、阪和線の日根野、熊取まで路線バスもあるようで、まだ何とかなりそうだ。

こういう時は動いた方が良いのか、待った方が良いのか判断が分かれるが、まずは泉佐野にサザンがしばらく停車したままなので、荷物を持って車外に出て改札に向かう。サザンの10分前に難波を発車したラピートも停まったままだ。尾崎よりも泉佐野のほうが何か対応してくれるのではないかと思った。

改札口には長蛇の列。モニターでは南海本線、空港線が全線運転停止と表示されている。事故は7時20分すぎに発生し、運転再開は8時30分予定となっている。ただ、人身事故の場合は被災者の救出の他にも警察の現場検証があり、車両や線路の安全確認もある。これが長引けばそれだけ再開も遅れる。改札口には長い列ができているが、阪和線での振替輸送が決まっているのだから早く外に出してほしい。改札機の前で乗客の対応に当たっていた駅員が自動改札機のカバーを開けてその客を外に出していたので、私も乗車券を見せて続けて出してもらう。

まさか、四国八十八所めぐりで泉佐野駅前に出ることになるとは。他の乗客は「どないせえっちゅうんや!」という感じで、遅れる旨のお詫びでどこかに電話したり、中にはどうしていいかわからない感じで放心状態の人もいる。関空にも行けなくなったことで、大きなスーツケースを持った旅行者、外国人の姿も見える。南海電車で外国人といえば、車内放送で差別・・・いや、この記事では関係ないことで。

そのうち、ここまで通常の路線バスでやって来てロータリーに停まっていた車両が、「鉄道代行」と表示を変えて入って来た。何とかこの1台に乗ることができたが、まだまだ大勢の客が積み残しで次の便を待っている。そんな中を日根野駅まで走り、代行バスの客を待っていた8時28分発の紀州路快速に間に合う。手には、日根野の改札口で渡された振替輸送の乗車票。実は、この手の乗車票を渡されたのは初めての経験である。徳島行きの割引乗車券で、南海特急とJRの快速をハシゴするとは、振替輸送ならではの「おいしい」出来事かなと思っていた。そう、この時までは・・・。

スマホの運行状況や、それに関するツイッター記事で、事故の状況が明らかになってきた。事故があったのはみさき公園発難波行きの急行で、乗客によると車輪が何かを巻き込んだ衝撃と、骨がバキバキと砕ける音がしたとのこと。現場検証では被災者は成人男性、即死と確認されたが、身元などは報道されておらず、事故なのか自殺なのかも明らかにはされていない(事故発生後、今も詳細の報道なし)。真相はわからないが、自殺の可能性が高いのかな。だとしたらやりきれない。今、四国や西国、新西国を回っているからというわけではないが、自殺を選ぶ前に本当に他の手段がなかったのかなと思う。誤解を招く言い方かもしれないが、自殺して実名が報道されたならまだその背景や何やらからその人の無念を忍ぶ手段もあるが、単に「成人男性と見られる」だけなら、何もわからない。それこそ無駄に命を断っただけでしかないのでは・・・。

和歌山に到着。和歌山港には確かここからもバスがあったはず。県庁前から運輸支局行きの系統で、フェリー接続便のみ和歌山港駅に立ち寄るダイヤである。ただ、今からでも9時台の運輸支局行きがある。和歌山港手前の青岸橋バス停まで行けば、後は歩いて数分でフェリーターミナルに着くようだ。律儀にフェリー接続便を待つより、早めにフェリーターミナルに行ったほうがよさそうだ。

バス乗り場には行列ができているが、それはこの後に出るイオンモールや和歌山大学に向かう便の客である。運輸支局行きは数人の乗客だが、同じく1便遅れのフェリーに乗る客ばかりである。途中、和歌山城の天守閣や伝統的建造物の県庁を車窓に見て、青岸橋に到着。5分ほど歩くと、乗船を待つ多くのクルマで賑わうフェリーターミナルに着いた。次は10時35分出航、それまで40分以上時間はあるが、乗船口のデッキに並ぶ。

時間があるので、ここで徳島上陸後の列車、バスの時間を検索する。すると・・・何とも言えない結果に。さてどうしたものか、フェリーの中でもう一度プランを考えることになる・・・・。
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