まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第2回九州西国霊場めぐり~周防灘フェリーに初乗船

2021年07月10日 | 九州西国霊場

ここまで長い連載になった第2回九州西国霊場めぐりも、ようやく九州から広島に戻ることになる。乗るのは、竹田津から徳山に向かう周防灘フェリー。

乗船まで時間があるのでしばらく乗り場に滞在する。先に乗船券を買っておく。2950円に燃油価格変動調整金が加算される。この時は旅客がプラス50円だったが、7月からはプラス100円となっている。もちろん、車両航送の場合も調整金が加算される。

そうするうちにクルマの客もポツポツ集まってくる。中には、前日徳山7時20分発の便に乗ろうとやって来たが、そこで運休ということを初めて知って、下道を延々と走ったと窓口係にこぼす客もいる。私も当初はその便で渡ろうとしていたのだが、たまたま直前でホームページにてそのことを知ったために、行き帰りの交通手段を変えた経緯がある。交通情報は最新のものを入手するようにとは言われるが、この場合は悪天候で欠航というのとは違うからな・・。

徳山から、折り返しとなる「ニューくにさき」が到着する。実質この1隻が竹田津と徳山を行ったり来たりする航路である。車両甲板から出てきたのはトラック1台だけ。歩行者は横の専用デッキから乗船する。徒歩での乗船客も何人かいる。先ほどのバスにはそうした客はいなかったし、またこの時間には反対から来るバスもない。誰かに送ってもらったのかな。

船内は一般の座席、マス席、ゲームコーナーの円卓、デッキ席とあるが、乗船客そのものも少なく、ここはマス席の一区画を一人で占領する。2時間の航路というのも短すぎず長すぎず、一休みにはちょうどいい時間だ。

クルマ利用、徒歩利用合わせて20人ほどで出航する。1日半を過ごした九州ともいったんお別れだ。しばらくは甲板で風を受けながら、離れていく国東半島を眺める。

進行右手に姫島を見る。ここまでが瀬戸内海に浮かぶ離島となっている。車エビの養殖が盛んだという。

夏が来たな、と思う。水平線、青空の雲。

デッキで潮風に吹かれる一方で、マス席でゴロンと横になることも。

大分県から山口県に入り、今度は山口県側の離島が姿を現す。野島、平島、沖島と並ぶところだ。山陽線に乗ると富海あたりで遠くに見る島々である。その中でもっとも大きい野島へは、防府(三田尻)からフェリーが出ているようだ。

その次は大津島。この大津島は太平洋戦争の時、人間魚雷「回天」の訓練基地が置かれていた。私が大阪にいた時、中国観音霊場めぐりで山口県東部を泊りがけで訪ねる計画を立てていた。その時、札所めぐりとは別に時間を取って徳山から大津島に渡り、回天の記念館を見学することも考えていた。結局、コロナ禍による第1回の緊急事態宣言が出た影響で行程も大きく変わり、大津島に渡ることはなかった。ただ、今はこうして広島に来たのだから、日帰りでも十分行けるところである・・。

そろそろ徳山港が近づく。山口県有数の工業地帯であり、コンテナの積み出しも盛んである。今は日中だが、夜の便だと工場夜景も楽しめそうだ。

順調に来て、徳山港に到着。こちらは歩いてすぐのところに徳山駅があるので便利だ。

徳山から広島までは、「新幹線近トク1・2・3」を使う。前日までの予約が条件だが、自由席利用で徳山~広島なら2500円で利用できる。この時間なら、徳山16時59分発の「のぞみ48号」に乗ることができる。徳山で打ち上げの一献を行ってから新幹線に乗ってもよかったが、ここは翌日からの仕事に備えて、日のあるうちに帰宅することにする。

やってきたのはN700S系。これに乗るのは初めてである。何か、より一層軽くなったというか、薄っぺらく、冷たい感じになったというか・・・。

あっという間に広島に到着。この後、日のあるうちに帰宅することができた。

次回を含め、大分県にはもう何回か訪ねることになる。その中で周防灘フェリーは近道として利用価値があるのではないかと思う。これからはもう少しさまざまな食を楽しむことも含めてプランニングしたいものである・・・。

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