まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

観戦記・BCリーグ滋賀対巨人3軍@皇子山(ユナイテッド、ホーム開幕戦勝利)

2019年04月13日 | プロ野球(独立リーグほか)

4月に入り、BCリーグも開幕。今年はどのくらい観戦できるものか、日程表をチェックすることである。

その中で唯一関西に本拠地を置く滋賀ユナイテッドBC。今季は冠スポンサーにオセアングループがついたことで、球団名も「オセアン滋賀ユナイテッドBC」となった。このオセアン、確かバファローズの2軍本拠地の舞洲スタジアムのネーミングライツも持っていて、「オセアンバファローズスタジアム舞洲」と名乗っている。オセアンってどんな会社やねんと調べてみると、横浜に本社を持つ大洋建設を中心としたホールディングスで、建設の他にリフォーム、不動産、介護サービスなどを手掛けているとのこと。横浜で大洋といえばホエールズを連想してしまうが、社会貢献活動の一環として次世代の育成支援というのを掲げていて、その対象にスポーツを挙げている。なるほど、NPBの2軍や、独立リーグというのはその趣旨に合っているのかもしれない。

滋賀のホーム開幕シリーズはいきなり巨人3軍との2連戦。当初は2戦目にあたる13日の守山での観戦を計画していたが、その前日12日は大津の皇子山で行われる。滋賀を本拠地とするといいながら皇子山での試合は初年度(2017年度)の開幕戦のみで、アクセスもいいのにもったいないと思うのだが使用料その他のことがあるのだろう。皇子山球場の中には入ったことがないので、これは行ってみようと思う。

17時試合開始、平日ではあるが会社の振替休日をここに持って来て観戦が可能となった。ということで朝から別のお出かけと組み合わせたのだが、そのことは後の記事にて。

開門はファンクラブ会員が15時、一般観客が15時半だが、いくら巨人戦といってもこの時間から大勢の客が来るものでもない。防球ネットを気にせず全体を見ようと席を選ぶと、ちょうど応援団の上の当たりに落ち着いた。ちょうど応援団や常連のファンにとっても開幕戦ということで、スタンドのあちこちで挨拶を交わす光景が見られる。私のところにも「応援よろしくお願いします」と選手の応援歌詞の紙を配りに来てくれる。面白いのが応援団監修による選手名鑑で、例えばこの日先発の高井ジュリアンについては「『柔』のエース、低めのコントロールとゾーンの出し入れでゴロの山を築く。選手タイプ:金子弌大(千尋)」とある。他の選手もNPBの選手になぞらえており、選手の多くが新加入だけにそういう見方も面白いと思う。

スタンドの周りにも桜が咲いているし、京阪石山坂本線のミニ電車がコトコト走るのも見える。三塁側スタンドの上段からは建物の向こうに琵琶湖も水面も見える。ドーム球場では見られない景色である(試合中に「京阪狙え、◯◯!」というコールがあったのも屋外球場ならではである)。

スタメン発表の後は開幕セレモニー。越・大津市長や鈴木球団社長、そしてこの試合のスポンサーであるスズキ自販滋賀の方からの挨拶がある。

そして滋賀の選手紹介。昨年途中の監督代行から成本年秀監督が昇格、コーチには昨年まで愛媛のコーチだった萩原淳が就任。一方の巨人3軍は井上真二監督、昨年は栃木でプレーした村田修一コーチ、先日タレントのベッキーさんと結婚した片岡治大コーチなどの顔が並ぶ。

17時、まだ日が差す中での試合開始。スタンドの観客もまばらだが、ネット裏にはスズキ自販滋賀のブルゾンを着た人が陣取り、三塁側の最上段ではジャイアンツのハッピ、ユニフォーム、ハチマキに身を固めた巨漢の男性が一人で応援。それに対してこちらからは「太鼓くらい貸したろか~」「おっさんの声が近所迷惑や言うとるぞ~」などと半分茶化す声も聞こえる。

ます初回、先頭のドラフト2位高卒ルーキー・増田陸から始まる打線を三者凡退に打ち取る。

巨人の先発はこれもドラフト6位高卒ルーキーの戸郷。初回、井川、纐纈(こうけつ)のヒットでチャンスを作るも得点には至らない。

試合が動いたのは3回表。巨人先頭の比嘉がエラーで出塁し、二塁へ盗塁する。続く増田陸、黒田は高井が2者連続で見逃し三振としたが、笠井がライト前に運ぶ。これで巨人1点先制。

その裏、先頭の湯井がヒットで出塁し、井川がきっちり送る。二死後、纐纈が左中間を破る当たりを放つ。湯井が生還して1対1の同点。纐纈も三塁まで到達したが、この際の外野からの返球が逸れてベンチに入った様子だった。これで審判もホームベースを指す仕草をしたため、そのままホームインした。エラー絡みだが結果的に「ランニングホームラン」となり、2対1と滋賀が逆転。

4回から巨人はドラフト4位ルーキーの横川が登板。そう、根尾(中日)や藤原(ロッテ)らと並ぶ昨年の大阪桐蔭の春夏連覇のメンバーである。滋賀出身だそうで、その意味では凱旋登板ということかな。一塁側からも拍手が送られていた。中盤の3イニングを投げて被安打1(そのランナーも牽制で刺す)、与死球1、無失点と好投した。

滋賀先発の高井もランナーを出すものの失点は3回の1点のみ。応援団監修の選手名鑑のように「ゴロの山を築く」とまでは行かなかったが、7回まで投げて被安打4、奪三振6、与四球1、失点1とNPB相手に立派な成績。

滋賀は8回に2人目のパクが登板し、三者三振に打ち取る。そして9回には抑えのタバーレスが2三振、最後の打者も遊ゴロに抑えて試合終了。2対1、先週の福井での開幕戦に続いて連勝スタートとなった。一昨年、昨年と1勝を挙げるのがやっとだったという印象だが、今年は何かが違うぞと思わせる。

ヒーローインタビューは7回好投の高井と、決勝につながる三塁打を含む3安打を放った4番・纐纈の2人が登場。今季はこの2人がチームの軸になりそうだ。

試合後は恒例のお見送りということで、納経帳に朱印・・もとい選手名鑑にサインをいただく。

17時からの試合、観衆は875人と発表された。2時間半ほどで終わったので時刻は20時前。すぐ近くの湖西線大津京駅に戻る。駅前で飲んでもいいくらいの時間だが、先ほど球場ではかなり冷えたのでそのまま列車に乗る。1駅山科まで出て新快速にて大阪に戻った。

今季のBCリーグは新たに茨城球団も加わり合計11球団となった。まだ行ったことのない球場もたくさんあるので、そうしたところも楽しみにしたいものだ・・・。

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