まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

大阪の区長公募

2012年01月18日 | ブログ

大阪市長に橋下氏が就任して1ヶ月になる。

先日、「混戦BB会」の新年会でいつものメンバーである大和人さんと鈍な支障さんとご一緒したのだが、その時には「大阪維新の会」が進めようとしている教育改革についての話でも盛り上がった。教員の評価制度や君が代斉唱時の起立問題といった、テレビや新聞で大きく取り上げられることだけではなく、「その裏で維新の会が進めようとしていることにはこういったことがある」「橋下さんはマスコミの使い方がうまいから、決して表にして波紋を広げるようなことはせず、目立たないところで着々と進めているのではないか」ということを紹介してくれるなど、なかなか深い話になった。

さて、一方で「大阪都構想」に向けての施策の一つともいえるのが、大阪24区の区長を公募するというもの。これまでは大阪市役所の役人の「出世コース」であり、区長といっても確か2年だったかの任期で任命されるもので、そこを無難に勤め上げれば次のポストが待っているというもの。これではなかなか思い切った「改革」はできない。

そこを、区長も公募制にして、財源の権限と責任を持たせてそれぞれが活気あるまちづくりをやってもらおうということ。なるほど、大阪といっても24区それぞれのカラーはあるわけだし、居住人口の構成も異なっている。これは一度やってみる価値はあるのではないかと思う。24区に対して1000人以上の応募があったとは、それだけまちづくりに興味を持っている、自ら行政に携わって実現したいと前向きに考えている人が多いということだろう(私は応募していませんが)。

そして、24区の中でももっとも運営が難しいと思われるのが西成区。生活保護者の割合も高く、高齢の単身世帯の割合も高い。一人あたりの医療費も高く、区内の不法投棄も問題化しており、都市の抱える課題がモロに集まっている区と言えるだろう。あいりん地区の日雇い労働者への支援問題も西成ならではのことだろうか。ここに税制上の「特区」を適用して、外からさまざまな施設、子育て世帯の誘致を図るというというのが橋下市長の構想という。このため、西成を「直轄区」として自ら区長を兼務するとか。

うーん、どうだろうか。確かに外から若い世代を呼び込もうという視点は街の活力化には必要なことだろう。ただ「西成」の地場の力というのは長年築かれてきたものであるし、そういう層(といえば失礼かな)には住み慣れてしまった街でもある。そこを無理に「きれい」にして、地区の人々の居場所をなくすようなことがあってもいけない。

大胆な改革は必要なのだろうが、あまりことを急いでもいけないと思う。支援する人たちとの対話を重ねて、少しずつよいものをつくっていけばいいのではないだろうか。

コメント