まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

北陸路へ

2007年09月09日 | 旅行記D・東海北陸

「福井鉄道で貸切電車を運転するので、乗りにきませんか」

こんなお誘いを受けた。旅行サークル「LFC」のメンバーKさんならびにHさんのお言葉である。同サークルが今年設立20周年を迎えるということで、その記念イベントとして、福井鉄道に走る元名鉄美濃町線の車両を借り切って、全線走破するというものである。

P9093507_1私は同サークルの会員というわけではないが、お二人とは以前別のサークルでご一緒していた関係があり、列車を借り切るということで大勢の参加者で賑やかに行こうということでのお誘いである。最初は部外者がイベントにおじゃまするのもどうかな・・・という気持ちがあり、返事をしばらく保留していたのだが、たまにはそういう体験もよいかなということで参加することにした。

東京から福井(集合は福井鉄道・武生新駅)に行くとなれば東海道新幹線で米原まで行き、北陸線を北上することになるのだが、どうせなら行き帰りで変化をつけたい。であれば東海道新幹線は帰りに乗ることにして、往路は上越側から入ろうか。新潟県中越沖地震の影響で信越線は全通していないので、北越急行経由とする。

このコースで行くと富山を通ることになるが、ちょうどこの日、「北信越BCリーグ」の富山サンダーバーズの試合が、富山アルペンスタジアムで行われるのを見つけた。北信越BCリーグ観戦と、福井鉄道貸切電車というダブルメインの旅となる。まあ、北信越BCリーグの試合があるから富山に行き、そこから福井まで足を伸ばすというふうにも見える。

P9083371ということで、東京から200系使用の「たにがわ」と「とき」を乗り継いで、いざ北陸に向けて出発。台風は関東から過ぎ去ったものの、まだ秋雨前線も残っているとかで「台風一過」の好天とはならなかった。どんよりした感じのまま、越後湯沢で「はくたか」に乗り換え、北越急行の人となる。沿線は魚沼産コシヒカリの産地で、実りをつけそろそろ収穫期にさしかかった稲穂が車窓を埋め尽くす。黄金色の景色に、秋の訪れが近いことを感じる。ただ、北越急行は上越新幹線と北陸方面のバイパス路線として建設された路線であり、トンネルが多く踏切がない「ミニ新幹線」のようなもの。その線路を「はくたか」は猛スピードでぶっ飛ばす。もう、稲穂か、トンネルしか見えないといった感じで、直江津まであっという間だ。

P9083380富山まで行くのであればこのまま「はくたか」に乗ればいいのだが、直江津からは各駅停車の旅とする。やはり、今は数少なくなった国鉄型車両に乗れるチャンスがあれば乗っておきたいところだ。富山アルペンスタジアムへは、富山の一つ手前の東富山が最寄り駅ということもあり、到着も程よい時間帯だ。で、ホームに降りて富山行きの車両を見ると、寝台電車改造の419系。よしよし、これでゆったりと動くことができる。青春18の客らしい姿も見かけるが全体に乗客もまばらで、ゆったりシートに身を落として日本海に沿って走る。天候がいまひとつで、波も高いせいか海水浴場にも人影はない。そろそろ夏の終わり・・・かなと感じさせる。

P9083382東富山着。北信越BCリーグのHPでは、アルペンスタジアムまで徒歩15分とある。駅から田んぼを挟んだ向こうにスタジアムの建物も見えるが、うーん、15分で歩くというのはちょいと無理ではないか。直線距離ならそんなもんだろうが、駅の出口というのがスタジアムとは反対側にあり、線路の向こうに出るだけでも大回りしないといけないのだ。リーグの関係者は地図の直線距離だけ見て、実際には歩いていないのではないだろうか。まあ、クルマで行くのが前提だと言われればそれまでのこと、東富山駅で降りた人の中に、アルペンスタジアムに行くとおぼしき客の姿はなかった。

P9083386「遠くて近きは男女の仲、近くて遠きは田舎の道、だけど男女の仲も田舎の道もオレにとっては遠いなあ・・・」などと一人ごちながら田んぼの中を歩くこと25分。稲穂の向こうにそびえるアルペンスタジアムにたどり着く。なかなか立派なつくりであり、NPBの公式戦も開催される(96年にはオールスター戦も開かれた)北陸最大のスタジアムだ。晴れていればスタンドから立山連峰が見えるというが、この日は空全体を雲が覆っており、絵になる風景を見ることはできなかった。

さて、初めてのアルペンスタジアムに足を踏み入れることにする・・・・。

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