昨日から始まった大相撲九州場所。今場所の話題が、朝青龍がまたも年間最多勝を取るのと、雅山の大関再昇進、魁皇の進退をかける地元場所というものだったが、ここに来てあっと驚いたのが、旭鷲山の突然の引退。心臓疾患で、下手をすれば命にもかかわるような症状だったとか。
「技のデパート・モンゴル支店」というのが旭鷲山である。今でこそ横綱はじめ、モンゴル勢というのは角界の一大勢力であるが、その草分けがこの旭鷲山と、旭天鵬の大島部屋コンビ。中でも旭鷲山は、「これぞモンゴル流」という技で土俵を沸かせた力士である。ちょうど、圧倒的な体格とパワーで鳴らしたハワイ勢と入れ替わるようにモンゴル勢が台頭し、やはり相撲は技の競技だと、多くのファンをうならせた。それでも、私もモンゴル勢がここまで成長するとは思ってなかったのだが・・・。
年齢的に33歳というのは、相撲界ではベテランの部類に入るが、まだまだ衰える年齢でもない(と思う)。それだけに残念なのだが、こればかりはいつの日か来るものだ。できればモンゴル出身の親方というのを見てみたいが、引退後は残念ながら年寄を襲名することはなく、母国に帰って政治家を目指すとか。まあ、モンゴル出身の年寄は、これからいくらでも出てくるだろう。それ以上に、もっと幅広い分野で日本とモンゴルの架け橋になればというその言葉は、旭鷲山ならではのものであろう。
本当におつかれさま。これからの人生にもエールを送ります。