にゃおん・ざ・こーなー

北国に住む、猫とジャズが好きな親爺の日々。

川下直広・渡辺勝ライブ

2006年02月20日 | ジャズ、音楽
渡辺勝 唄 とギター,ピアノ(exはちみつぱい、ア-リ-タイムスストリングスバンド、砂)
川下直広 サックス(exフェダイン、渋さ知らズ)

2月17日 札幌 「キコキコ商店」

普通の家を改造した喫茶店でのライブ。
川下直広は昨年おら的にブレイクしましたが、先鋭的なフェダイン・渋さの頃と違い、ベタな曲を情のおもむくままに吹き流す近頃に多少の危惧を抱いていた。

1部は川下のテナーナックスのソロ。1時間ぶっ続けに、チュニジアの夜、セント・トーマス、ケ・セラ・セラ等5~6曲。そこには、紛れも無く第一級のインプロバイザーがいた。

2部は渡辺がピアノと唄、川下がテナーで。渡辺の唄の世界はそれなりのレベルにある。でもおらの趣味外。(唄は特に好き嫌いで聴いてかまわないと思ってます。)
川下の歌伴演奏は良い音してる。 

だがしかし、ライブを観た後のたかまりや充足感が無いのだ。
一切、MCなし、フォーク系に分類されるであろう渡辺も歌以外のしゃべりなし。切れ目なしに歌い続けるので、拍手も最後だけ。余計なしゃべりは不要で、演奏勝負というのはわかるが今夜の客はフォーク系好きな人達でしょう?こんなんで面白いのか?

確かにお目当ての川下の出してた音は極めて水準の高いものであり、いつでもフェダイン再開できる力はある。
無理してソロしないでジェリコあたりで瀬尾ベースとでもやったらもっと、ゆとりのあるおら好みの展開になったと思う。
でもそんな気が無さそうなのである。
自閉した奏者の自慰行為を見せられたような、聴衆とのコミュニケートを拒絶した感じ。
阿部薫でさえ、出した音を聴く対象としての客を意識して演奏してたと思う、でなければ、「ノーギャラでいいからこの店で演奏させてくれ」と飛び込み営業のようなライブをしなかっただろう。

これがクールだというのかな?
「おばんでした、今日は寒いですねぇ~、それではチュニジアの夜吹きます。」とでも言ってくれたら、満足できたのかな?
帰り道は寒かった。


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