リベルテールの社会学

生きている人間の自由とは、私の自由と、あなたの自由のことだ。そして社会科学とは、この人間の自由を実現する道具だ。

実証社会学のアドバンテージ

2008-07-19 11:21:42 | 行為
 ここのところ、1日数時間話すことが多く、今日も朝はノドがざらざらしてます。ふとなんで教師になろうとしなかったか思い出しました。
 すぐ声がかすれるんですよね。
 人と話すだけでかすれるのに、一方的にしゃべったらすぐアウト。
 飲み会なんかだと翌日ガラガラ声だし。
 最近のマイクは性能がよいので、大会場でしゃべるのは嫌いじゃありませんが、院生のときは2ヶ月くらいノド用に抗生物質を飲まして、保険適用ですがこんなにカネ払ってたら生活できないみたいのもあって。
 ふつう、こういう理由はないんでしょうねえ。
 まあ、世の中いろいろです。

 でも、最近の若い人はかわいそうだなあ、という気がします。
 私の時も不景気でしたけどね、入社さえできれば、昔はそれなりに人情というものが重んじられてましてですね、就職のコネは当たり前ですが、入社後も「なあなあ」、って多かったと思いますよ。私の勤め先もそうだし、途中入社の人もそういってたし、学生のときアルバイトしてた2社なんて、よくつぶれないなあ、と感心したくらい。うち一つは少し経って合併したようだけど。なので特殊事情でもないようです。勤務時間は今より多く残業も長かったと思いますし、会社の幹部候補生が風呂敷残業してたのも今より多かったんじゃないかと思いますが、それでも労務管理は相対的に人情があったはずです。って統計データは知りませんけど、今よりそういうクチコミ系の情報も新聞等に載って多かったです。
 最近じゃ使い捨てが当たり前、頼みの外野は、若い人たちでさえ、働け、儲けろ、のろまは辞めろと仲間割れの極致(以上新聞・ネット情報)。人情なんてありはしない。権力の尻馬に乗って他人の批判をするだけ。ひとに悪口をいうのはかまいませんが、基準が人間じゃなくてキマリなんですよね、権力者の決めたキマリ。まあ、自業自得だなとも思いますが、ただ、そういうのを育てたのは団塊の諸君だから。まあ、団塊の諸君も、若い人が反乱を起こして年金でもでなくなればそれも自業自得ですけどね。
 とにかく、そんな会社ばかりで、まず、初めの一歩で、就職する気によくなるなあ、と思います。そこが最近の若い人はかわいそうだ、ということで。

 で、ところで、すべてこの世は自業自得、であれば、自業として世の中も変えられるはず。そうでなければ「自業」ではないですから。となれば、私も社会科学者のはしくれ、そんな社会をどうにかして変えていきましょう、と続くのですが、残念ながら基礎理論家で、若い衆の本当の実態はどうなのか、ぜんぜん知らない。年寄りはわかるんですが。
 私の論の前提にあるように、行為の基礎理論は、他の境遇にある者の批判修正によらなければ完成しないのは当然。なので、私が論を組み立てている分野は、すでにデータが入手できる領域に限定しています。

 そうした状況を打開できるのが、社会調査系の実証社会学です。「メディア報道じゃなくて、ほんとは若い人たちはどういう状況認識をしているのか」それすら、はたから眺めてだけではわからない。
 基礎理論は実証に基づかなければ妄想に過ぎない。実証社会学など科学ではない、と私は一度も言っていないのですが、書き方のニュアンスに軽侮の気持ちが出てるかもしれませんので、あえて強調しておきます。
 まあ、軽侮の気持ちはあるんですよね。エセ実証者ほど「理論」化して名前が売れあたかも社会学者のように見られるので、そういうのはバカにしておかないとみなさんたぶらかされますから。でもこれは書いたことがありますが、社会学者の90%はまじめな実証科学に従事されております。
 わたしも大学には「社会調査」を学びにはいったんですよ。ウソみたいだけどそのときの大学新聞新入生特集号に発言が残っていて実証されますし。ろくな学生じゃなかったですけどね。


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