リベルテールの社会学

生きている人間の自由とは、私の自由と、あなたの自由のことだ。そして社会科学とは、この人間の自由を実現する道具だ。

ささやかに埋め草

2015-07-31 20:18:51 | 断片
 こんばんは、もう明朝には8月です。8月に旧盆と夏休みが来るのは誰も止められません。そしたらこれはもう絶対、次は秋。明日は学生さんがたが張り切る新学期です。
 なんのかんのと、いやもう、暑くてだめ。
 また1日早い更新、おかげさまで、わたくしはこの土日、夏休みをいただきます。
 「おかげさまって、おめえヒマだろ」って、いえいえそんなこたあ ありません。外観たしかにヒマのはずですが、これがぜんぜんヒマな気がしない。ほんと中学生以降、時間に追われっぱなし。
 でも、またおかげさまで、次回配本分完了。
 最終整理で、悪態や皮肉を削除するのは、「こりゃ下品」と(自分に心の中で)いわれればなんとか我慢もしますが、なんともいやだったのが「ブルジョワ」を「ブルジョア」に変えること。なんだよ、ボーヴォワールがボーヴォアールだって? あらまあ上品な、、、ありえん。ヴォワイヨンがヴォアイヨン。なんだそりゃ。まあ、画家ルノワールがルノアールなんてかっこつけちゃう時代だから。それじゃ喫茶店だよ。(って、お前なに言ってんだよ、おんなじだろ、ってほど変ですが、ウィキペディアで引いていただくとわかります)
 ともかくもこれで8回目の完成の快楽、と思われるかもしれませんが、これまた、本の原稿が完了したからって喜んだことは1度でもないこの人生。
 まことにバチあたりかもしれませんが、世の中そういうものです。たとえばオリンピックに向けて体調を完全にした体操選手も、だからってなにも楽しくはない。ま、そんなもんです。
 だいたい、ほんとは、たぶん11回目。「慣れたろ」とかいう評がでてとうぜん、これも当たってませんが。
 
 さて、本日のためになるブログ。
 フライ作成上の卵の位置について。
 
 要するに、フライの1、2ケを作るのに、わざわざ卵1ケいらんだろう、という話で(割ったら、残りも食べないといけない)。
 私のようなアレルギー体質ではどうも卵には不信感がありまして。
 
 というわけで、情報的には、卵の代わりは、マヨネーズ、水+小麦粉、牛乳+小麦粉、天ぷら粉、といったものが並びます。
 まず、マヨネーズ。これは味がわかる人はやめましょう。以前にとんかつを作りましたらマヨネーズとんかつです。くさ。
 つぎ、昔、日本国民全員が貧乏な折、そんな時期があったのですが、当実家では、水と小麦粉でフライを作っておりましたので、これでできるのは本当です。見た目も変わりません、が、わたしは昔から実家のフライはきらい。
 というわけで、今日はメカジキを、牛乳+天ぷら粉、これだけではやはり衣の膨らみに不安があったので小さじ1杯のマヨネーズを混ぜてネリネリ。
 結果、、、、う~~ん、貧乏人のフライ、、、味はどうでも、見た目=口当たり、水と小麦粉で上手に作ったほうがよいです。過去、なんでも代用でうまくできた試しがありません。まあ、当たり前ですが。
 だから、ジェネリックも信じてないんですけどね。 
 というわけで、本日はおしまい。失敗したので題にもしません。あとは埋め草。
 
 *********
 
 では、なんか最近見出しの配置がスポーツ新聞化してきた朝日新聞系から、2、3。
 その1
 先日発表された東京五輪のエンブレムが他国の作品と類似していると指摘。ベルギーやスペインのポスター等に似てるんだって。
 似てるって、お前らのだってもう20年は前からデザインカタログで見慣れすぎてるぜ。悪く言って、盗人たけだけしい。ほんとのこと言えば、みんなわかってて主張だけしてることを大仰に記事にする新聞が見識がない。なんかいってきたよ、バカだね、と書くのが外交上も正しい。
 
 その2
 「米軍と自衛隊が共同で使う厚木基地(神奈川県)の騒音をめぐる訴訟の控訴審で、東京高裁は30日、一審と同様に自衛隊機の深夜・早朝の飛行差し止めを命じる判決を出した。さらに騒音被害に対する損害賠償について、将来分まで支払うよう国に命じた。」朝日デジタル。
 これはちょっと驚き。裁判長が変わってる(=変人)のね。いまって高裁判事にこんな人までなれるんだ、と認識を新たにしました。
 ほんで、こういう話になると、「オレは子供のころそこに住んでたが平気だった」、とかいうやつがいるんだよね。
 「道徳科」の前に、「ネット情報科」とかって、中学校で教えたほうがいいと思うんだ。そう思うでしょ?
 「人間としてやってはいけない意見アップの道徳」とか、「悪意のネットユーザーの前の常識訓」、とか。おまえにいわれたくない、か。
 最近じゃ、政治表明をする人間をネットでさらす奴とか、就職できないぞと脅す市議とかいやがんだよね。ニート市議ってやつね。よく2ちゃんに住んでる奴と同じ。キチガイといえばわかりやすい。市議ってどんなやつでもなれんだよね。まあ、それも人生なので皆様も気をつけて。
 
 その3
 さて、感想ばかりでもなんなので、少し中身のあるやつ。
 これは2、3日前。これから参院選では「合区を、鳥取県と島根県、徳島県と高知県の2か所で行って、定数を合わせて4削減する」 そーです。
 もちろん、わたしなど地方選挙なんてどうでもいいことではありますが、これはおかしい。代表候補者が選挙で落ちたら、国に対して県の意見が言えないじゃないか。
 島根と鳥取なんて同じだろう、なんて両県の関係者なら99%誰も思いませんぜ。皆様も隣の県と比べ合わせて見られたらよろしい。 
 日本の政治単位は、今は、国家の下は県なのに、県でどうしたいと思ったことが国家までたどり着かないってことですぜ。そんなのありかよ(もちろん、全体の基準が違えばいいですが。他の選挙区も全部全国区とかです)。別に、アナキストとしてはかまいませんが。
 かまいませんが、やはり人間、納得の範囲っちゅうもんがありますわな。
 マルキストの皆さんとしてみれば、いくら地区ソヴィエトで決議があろうと、それが隣のソヴィエトと利害が反すれば、その決議さえ党大会で無視されるっちゅうことですぜ。そんなのありかよ。りくつが立たない。
 まあなんどもいうように、根本的には、票の格差なんちゅう論議が間違っているんですけどね。
 しかし、こんなくだらないことに怒りたくないのに怒らざるを得ない、ってまことに人生の浪費。
 
 以上、人間について、正しいことしか言わないブログでした。

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あたらしい詩人の人

2015-07-25 10:59:18 | コーヒーブレイク
 こんにちは。暑い中、もう本日は隅田川の花火。花火が終われば、もう旧盆です。お盆休みが終わればもう秋風です。もう夏も終わり。さみしいですね。しつこいか。ほんと、夏嫌い。この1週間など、何していたかわかりません。いえ、毎日、今日は仕事が確かに進んだ、と確認しつつ寝るわけですが。やる気のないままこなしてると達成感もない。
 
 などとぐだっているところへ、昨日は新聞に知らない詩人が。これを本日は、マイフェイボリットシングでご紹介。題にしちゃうと検索にでちゃうので、題はぼかし。
 
 
     『中国の大半を通り抜けてあなたを寝に行く』

   (前略)
 
   私は弾丸雨飛の中をくぐってあなたを寝に行く
   私は無数の暗夜を一つの黎明に押し込んであなたを寝に行く
   無数の私が疾走し一人の私になってあなたを寝に行く

   むろん私も何匹かの蝶々に惑わされ岐路に迷いこんだことがある
   いくつかの讃美を春だと勘違いし
   横店と似た村を故郷と思ったことがある

   しかしそれらは
   すべて私があなたを寝に行く理由である

               (余秀華)


 「中国の大半を移動しないと、愛する伴侶と夜を共にすることすら出来ない民工(出稼ぎ労働者)の苦悩を歌ったものだ。」そうです。「前略」なのは、訳がないため。
 これはよい。
 インチキなコトバ遊びとの格差はどうだ!
      やはり全世界的に、現代の詩は女性優位か?

 言葉が日本語的でないのは、原文が自動詞を他動詞にしてるそうです。
 訳が張競さんていう人、詩人でないのがちょっと残念。忠実な訳をうまく日本語にしてるとは思うのですが。
 
 せめて最後は、(原文は文字化けるかも)
   「而它们
   都是我去睡你必不可少的理由」

   「そしてそれらが
    すべて私があなたを寝に行く理由なのだ」
 くらいで。
 「である」の翻訳調はいいけれど、それ、邪道ですよね。

 ついでにもひとつ。


     『ある脱穀場の麦』

   長らく見続けた夢は雲から墜落し
   生きている黄金色の中に落ちた

   父はもう一度麦たちをひっくり返した
   内面の湿気は日差しに晒さなければならない
   こうして麦たちはようやくカビの生えない冬に手が届くようになった
   ひっくり返してから、父は一粒の麦を拾い
   神経を集中して噛み砕いた             
   すると地上一面に月光が流れ出した         

   もしこの脱穀場の麦たちのなかで泳ぐならば
   必ずや身体の枝葉末節と
   抒情のなかのあらゆる形容詞を洗い流すであろう
   心配なのは私のさほど硬くない骨は
   このような黄金色に耐えられないことだ


 なかなかすごいしょ。
 張さんかな。ただ、8行目いやじゃない?
    「用心一咬
     便流出了一地月光」
 というの。
 どうでしょう、
    「ゆっくりと一噛みする
     流れ出る 地一面の月光」
 くらいで。

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次のスケジュールはこれ

2015-07-18 11:01:54 | 歴史への視角
 こんにちは。お暑いところ、東京地方、きょうはミンミンゼミが鳴き始めました。あと1ヶ月でお盆も終わり、もうすぐ秋ですね。と思えば、暑いのもいいものです。うそですが。暑いのはだいきらい。
 それでもなんとか次回作のてにをは直しもほとんどできました。なにしろ基にした前回作(行為の反逆)は、書きたいように書く、というポリシーでしたので悪口雑言ばかり。なので、ひたすら悪口の削除。よくもまあこれだけ憎まれ口を、というようなものですが、そういうところは筋を通す?ので。でもまだ読みづらいなあ、、、どうしようかなあ、、、
 
 さて、世間はどしゃぶり。昔は九州、四国の梅雨後半の「集中豪雨」というニュースでしたが、今は「台風」ばかりですね。みなさまはいかがでしょうか。室戸岬の防波堤の写真がネットにでてましたが、毎年毎年あんな巨大な波に何度も叩かれて壊れないというのもすごい、と思って確認したらやっぱり11年前壊れてるんですね。壊れたコンクリーで家々がつぶされたような。どうもたいへんなものです。
 
 ついで、国立競技場白紙とか。2500億なんてわかんないしょ。わたしは、建築費としてはわかりません。ので、皆様のお手間をとらせず、例を。スカイツリーが650億円だそうです。ヘリ空母いずもが1隻1200億。F15が1機100億。じゃ、たいしたことないか。ま、足りない分は東京都が税金からだせば。わたしは都民じゃないし。いやなら石原と猪瀬に請求すれば。さんざん東京でやる、絶対やる、って言ったんだから。都知事が代わったら冷たくするなんて話はないな。どうせウラで知ってたんでしょ。都議会議員だって、自民党には了解ずみとしか思えないなあ、知らないけど。舛添も責任を持って他人のせいにしないでもらいたいものです。
 
 おつぎ、とうとう戦争法衆院成立で。まだ参院通ってないのに水をかけるようでなんですが、次の話を。まあ、ここはクライのであまり威勢のいい方はこないでしょう。
 次の、というのは、この戦争法はただのブラフ。安倍もこんなのを作りたいわけじゃない。
 次の狙いは、この法を使って、既成事実の作成と、国民の感情の操作。
 つまり、この法が施行されて実質が伴えば、(何かの不利益が出ないと裁判ができないので)誰かがすぐに訴えて、違憲判決が出る。このときに、その反動で改憲しようという、こっちが本旨ですので、って他人の心は知りませんよ、もちろん。
 知りませんが、そのためには、権力者は次のように算段中です。
 まずは、1 いまさら後へ引けない状況を作ってしまう。
 もひとつは、2 その間に戦力行使の過程で、国民に他国への怒りや恐怖を抱かせて、国民投票で改憲賛成、軍備増強、の基礎を作ってしまう。その手段は厭(いと)わず。
 って、知りませんよ、権力者じゃないし。
 でも、こんなことは自衛隊幹部有志と自民党のグループで検討済みのことです。ぼくは知りませんが。世の中というのはそういうものです。

 従って、反対の方たちは、この法の実施の早いうちに違憲訴訟をして、かつまた、法実施に伴う、国民の怒りを誘う謀略を実行させない、ということが肝要。
 違憲判決が早ければ、まだなんとかなりそうな。さすがに、「今ならまだ」、大法廷は腐っていないと思われますので。すぐ腐りますが。
 
 「これではお前がいつも非難する『守り』ではないか」 といわれましても、できちゃったものは潰すぐらいしかしょうがない。
 攻めの手としては、平和憲法のイスラム国家群からの称揚か、アメリカが恐怖する日本軍国主義復活の計画(があることにして)の暴露か。でも後者はアメリカが恐怖しないといけないから謀略としても高度すぎるでしょうね。韓国も中国もバカだよね、自分の首を絞めて。

 要するに、反対派も組織があるなら後手に回らず先回り先回りを心がけるべし、ということです。でなきゃ、権力にとっては、赤んぼ相手と同じ。もっとも、組織単位では、反対活動をするのが目的な反対の方たちが大勢だからねえ、、、
 
  ほんじつはしらないはなしをずいぶんしてしまいました。

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思想は人民を裏切ってはいけない

2015-07-11 21:28:36 | 歴史への視角
 こんばんは。お暑うございます。東京地方、向日葵の次にはもう白粉花が咲いてきました。オシロイバナといえば、昔、実家の庭でベッキーちゃんのお母様と白粉花で遊んだような、、、なに言ってんだ、お前、という声も聞こえますが、「世の中は狭い」。これは何回も転勤、退職をした私が、よく後輩の方々に言う言葉ですが。
 そういえば、新入社員の方々には初めての夏。みなさま、体とシャツ等は、仮に食べる野菜を少なくしても、洗うようにしたほうがいいですよ、シャツしわくちゃでもいいから。臭いと社会的評価激減です。って、いまどき風呂のないアパートはまれか。銭湯、驚異的に高いけど。ってゆうか、銭湯なんてないか。
 ま、重要度の表現ということで。風呂の次には、野菜は食べないけんとよ。あまりにも高いけど。キャベツくらいは1個買って。
 
 というわけで、本日は事情で実家に行って、実家の駅の前の家財道具屋で時間つぶしの際、ふとみれば籘製のランプシェードというか電灯の笠、13000円。誰がこんなもん買うんだよ、すぐ壊れるし、と一瞬思いましたが、若いころはそんなこと考えなかったやね。一つの文化的アイテムが傍らにあれば、コーヒー1杯で、いくらでも世界を、宇宙を語れましたね。若い衆はいまでもそんなことをやってんのかな。アンバランスな家財道具は意にも介せず。いいですねえ、なんとも高い精神性。しょうがねえなあ、若人の特権。
 
 さて、本日の話、その2。朝日新聞に欽ちゃんのインタビュー記事がまるまる1面あって。含蓄深いことばかりで感心しましたが、なかで、芸人は、どんなに下手くそでもだれかに応援されるようならそれこそが大事な素質だ、と教えられた、とありました。
 たしかにねえ、芸人、相撲取り、昔の将棋指し、みんな(金を持った)誰かが応援するから生きてこれたわけで。
 これは含蓄が深すぎて整理されないまま、よく覚えておこうと思います。
 
 その3。朝日新聞、憲法学者にアンケートして、”回答122人中104人が違憲、合憲は2人”とか書いておりました。
 わたしはご存知のとおり穏健派ですが、そんな記事には、だからなんやねん、と思いますね。
 要するに、「戦争法を作るなら改憲しろ」、ということで、なにも平和的な状況を報道したわけではありません。本当に残る問題は、これまでの左右両派がいう論議が、平和志向に寄与しているのか軍備増強に寄与しているのか、という1点。
 そもそもある人々が左翼であることの意義は、これから作る法律が憲法に合っているかどうかではなく、そもそも派兵して日本人民が兵士として人殺しになっていくのがいいというのか、殺されていくのがいいというのか、これだけのはずです(注:人間にとって侵略と自衛は違うものだ、ということは、「正当防衛」観念や「死刑正当論」が存在することで証明されます(=他人もそう思っている、という意味)。べつに9条改憲論者ではありませんが)。あとの論議は、改憲して適法にすれば誰にも文句をいわれずにしたいほうだいにできるのですから。それも言えないで、なんの「ヒダリ」?
 まあ、私のような穏健派のいうことといえば、世の中というのはそういうものです、くらいなとこですが。
 今の状況は、まだそこまで突き詰まる世界情勢ではない、というだけのこと。早い話、中国が発砲したら、戦争法案はすぐ通り、違憲判決がでれば1ヵ月後国会議決、3ヵ月後、国民投票で憲法改正成立。まあ、それだけのことです。そのことだけを見ていてもしょうがない。
 もちろん、しょうがないから指をくわえているんじゃなくて、焦点を絞るところは、原則的な人民の立場を堅持する、ということだ、ということです。
 闘いは今日は敗れても明日もあさっても続いていく。さて15年後、このときに裏切りの過去がある思想など、糞の役にも立たない、ということです。何年後か何十年後か、人民を救うのは人民の思想以外にはありえない。もちろん、こういう主張はマスコミに向かってなど言ってはいません。要するにブル新。まともな新聞記者も、もしかすると1人はいるかもしれませんが。
 
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善意の知恵が実をむすぶように

2015-07-04 20:42:01 | その他
 こんばんは。雨、続きますね。みなさまにはなんですが、なんといっても涼しいのは強い。わたしの仕事は、あとまえがき、あとがき変えて、てにをは確認するだけ。ただ最近、時間に贅沢で、この「だけ」が長いかも。
 
 さて、本日はめずらしく新聞ニュースを褒めて。
 なんでも朝日新聞によると、若いときに現場を見てきた国土交通省の(元)課長が、河口堰とかダムとかで命は守れない、そういうことは国土交通省はみんなわかっている、とか言っていたそうで。本省の課長というのは官僚の中の最後の良心的責任者のことですが(それより上の人は政治家の調整以上のことはなにも知らない)。
 じっさい、本当にわかっているのは現実を見ている人間だけ。「だけ」とはいってもその人たちだけはともかくわかっている。これは世の中みんなそうじゃないですか? 現場で人間と付き合っている人間が2番目にわかっているし、そうした人たちの中で理屈を練り直す人=会社の小幹部やプチ官僚、が一番わかっている。わかっているのにそうは現実はいかないのは、その他の利害関係者の権力のほうが強いから、というわけです。土木関係者やその類に利害関係のある政治家、あるいは何か起こると自分の責任を棚に上げてぎゃあぎゃあわめいて役人のせいにする住民、の非難を浴びる政治家。

 こうゆう構造はなんとかしませんか、って現実は無理でもそう思うでしょ、ということですが。そう思えばそこで、じゃあ、そうできるようになるにはどんな社会ならよいか、という流れです。すべて、世の中の思想というのはこう流れて欲しいものです。
    (じゃあおまえはどうする、って、しれたこと)

 さて、といって褒めたところで、悪口2件。
 都合で若き広松渉の疎外革命論批判というのを調べたところ(広松全集14)。まあ、中身は何の意味もない、革共同の批判的批判にすぎませんが、ひどいのがその本の解説の今村仁司。
 1月にも悪口をいったところですが、今回耳を傾ければ広松へのおべんちゃらかもしれませんが、”この論文は古いが、疎外論や疎外革命論の理論構制はいまだに現在も残っているから、これを撲滅するためにちょうどいい論稿だ”、なる趣旨。
 こひつは京大かなんかで革共同にでも自己批判を迫られたのだろうか。そうゆう問題じゃないだろ(=広松でさえいっているように、現実にある「疎外」事象をじゃあどう受け取っていくのか、という問題)、と思うのですが。
 さらに、同じ解説文で、初期社会主義思想家のことを「ブルジョワ歴史学者たち」だと。ぶったまげ。ぶるじょわ?? 初耳の悪口じゃ。ほんとに、なんだ、こいつ。どんなプロレタリアの戦士だ、おまえは。
 おそらくサン・シモン派のことをいっているのでしょうが、いったいお前はサン・シモンほど自分の言説に命を賭けたのか。
 知らない若人にはお教えしましょう。あの心の狭いマルクスでさえ、サン・シモンについては「ただ感嘆しか」語らなかったのです(エンゲルス談)。なんともこの若き兵士は。
 ま、もう死んだ人にあんまり悪口をいうとまたトップページ変更をしなければならないから、黙ります。
 わたしなど、今村はふつうの穏便な哲学オタクかと思っておりましたが、折原みたいなきちがいかもしれない。ともかくどうでもいい男です。

 ついで、朝日新聞、山室恭子。
 土曜版、「江戸の歴史を教えます」、みたいな娯楽講座で、米屋の実態やいかに、みたいな話(炭屋の例もありましたがそちらはおいて)。で、なにをするかといえば、小学生以下の割算をして、収入予測のただの平均値をだして、ほら庶民の2倍しかない。
 しかしていわく、「『越後屋おぬしもワルよのお』とんでもない!」彼らは「かつかつの収支で」「こつこつと実直に」働いていたのだ、と。
 ばか。
 平均ちゅうのは金持ちと貧乏人の平均だろうが。
 ふつうちょっとでも知性があれば、「越後屋のような巨大な政商とともに、そこそこの庶民のような米屋もあった」とか書くんじゃねえかい。ま、その小学生みたいな推論(政商を否定するのに根拠はこれだけですぜ)が正しいとしても、という話ですが。
 ましてやこれはコメの売り買い値だけ。集まった金がどう更なる儲けにつながっていったかなど一切省みない。
 まったく、このごろの日本史学者は、権力者の下僕下女だぜ(=権力者・中間権力者がどれだけ庶民や女性に圧制をふるったかの視点が、かけらもない)。江戸時代だってしあわせで中間階級だけの今の日本とおなじなのよ。ばああか。おまえはほんとに歴史を知らない。
 もちろん、こんなのに記事スペースを渡す朝日新聞文化部の質など、さらに論外。
 サントリー学芸賞というのも、じっさい、左翼に対する対抗馬にハクをつけさせるためにあるようなもんだね。とくに共産党の人は、そのとおり!、といってくれそうですね。

  おお、悪口がじょうひんにまとまった。

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あわびの殺し方

2015-07-03 20:46:00 | その他
 こんばんは。本日は1日早い更新。どうせこういう題ですのでお客様が違います、別項にせざるを得ませんで同じこと。
 というわけで「あわびの殺し方」。困ってらっしゃる主に主婦の方、だいじょぶです。

 お中元で函館にいる姉から生きてるアワビが届きまして、なんとも困ったもので。今日は私が食事当番。ご他聞にもれず、わたしは生きてるものを殺すのが嫌い。ましてやぶにょぶにょ手にくっつこうとする奇ッ怪な生き物をや。まだムカデがくにょくにょと飛び跳ねてる(のを助ける)ほうがましじゃ。どっちもいやだけど。
 そこでネット検索、「あわびの殺し方」。
 検索すると、もう先客が。どなたか、心優しい女性の方が「『あわびの殺し方』なんてサイトないし、、、」と嘆いてらっしゃる。ほんと、ないし。この間40分。無駄な人生を費やしてしまった。

 しょうがない。
 その女性の方の出現と同じページ(たしか)に「カニは氷水に30分つければ死ぬ」というのがありましたので、まあ悪くても仮死状態にはなるだろう、麻酔みたいなものだ、という発想。

 やりましたよ。成功。氷をボールにばしゃばしゃいれて水を加えアワビをいれて、後は見ないようにして30分。動かないし。たわしで洗っても起きない。

 ホッツ。いやな1日でした。


P.S.「アワビはクチバシ近くの神経を刺して〆」という情報もありました。詳細は不明です。
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