ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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安保法案を44カ国以上が支持

2015-08-31 08:53:43 | 時事
 平和安全法制整備法案に対して、反対派は「戦争法案」というレッテルを貼り、戦争に巻き込まれると主張しているが、これは、大きな誤りである。集団的自衛権の行使容認による日米同盟の強化は、中国・北朝鮮等の侵攻による戦争を防ぐ抑止力を高める。逆に、現在の欠陥だらけの法制では、その隙を突かれて、中国による尖閣諸島・沖縄・新潟・佐渡への侵攻等を許すおそれがある。
 安保法案を非難しているのは、中韓等、ごく一部の国のみである。米欧、アジアの各国が次々と支持を表明しており、支持・賛同する国は、44カ国以上となっている。アジアでもベトナムやカンボジアなどが高く評価し、ラオスやミャンマー、フィリピンも支持している。日本が戦争を起こすための法案なら、こうした国々が賛成するはずがない。
 憲法学者の多くが安保法案は「違憲」だと言っているが、戦後間もない時期の鳩山一郎・岸信介が首相だった時には、わが国は集団的自衛権を行使できるというのが政府見解だった。その後、政府の解釈が変わったのを、元に戻そうというのが、安倍内閣の姿勢である。憲法解釈を決めるのは学者ではない。最高裁判所である。最高裁は砂川判決でわが国は主権国家として、個別的自衛権にとどまらない「固有の自衛権」を持つという判断を示している。憲法学者には左翼的な考えの者が多い。そういう学者のいうことに従っていたら、憲法守って国滅ぶということになる。
 自衛隊の海外派遣が際限なく広がりかねないという不安から反対している人もいるだろう。国際平和支援活動は、例外なく国会の事前承認が必要としている。集団的自衛権の行使や重要影響事態への対処も、原則的に事前承認を必要とする。緊急時の対応であれば、例外的に事後承認も可とするが、その場合、国会が承認しなければ、撤退命令が出される。
 安保法制の整備は、起こり得る事態に対処するための選択肢を広げるものである。そのうえで、実際にどう対処するかは、政治の判断である。主権と独立、国民の生命と財産を守るため、国益を第一とした判断がされねばならない。
 集団的自衛権の行使、自衛隊の海外派遣は、国会の承認を必要とする。国会の承認とは、最終的には国民の意思によるということである。ますます厳しくなっている国際環境において、日本人は、安全保障の問題を避けて通れない。政治家がレベルアップしなければならない。国民もレベルアップしなければならない。ただ平和を祈っていれば、平和が守られるのではない。国民が自ら国を守るという意思を欠き、そのための取り組みもしない国民は、他国に支配され、滅びの道をたどるだろう。
 以下は関連する報道記事。

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●産経新聞 平成27年8月20日

http://www.sankei.com/politics/news/150820/plt1508200003-n1.html

2015.8.20 05:00更新
安保法案44カ国が支持 政府資料、欧米・アジア主要国が賛同

 安倍晋三政権が今国会の成立を目指す集団的自衛権の限定的行使を容認する安全保障関連法案について、支持する国が44カ国に上ることが19日、明らかになった。首脳会談や外相協議で米欧、アジアの各国が次々と支持を表明し、積極的平和主義を掲げる日本の国際貢献への取り組みを評価している。国会審議では一部野党が「戦争法案」などと批判を強めているが、世界の見方とは異なるようだ。



 政府がまとめた資料によると、5月に安保関連法案を閣議決定して以降、法案と積極的平和主義に対し、20カ国が支持を表明した。さらに欧州連合(28カ国)が日EU首脳協議で支持と賛同を表明。東南アジア諸国連合(10カ国)も日ASEAN外相会議での議長声明に「日本の現在の取り組みを歓迎」と明記した。
 同盟国の米国は閣議決定した当日に国務省が支持を表明。6月の日独首脳会談では、安倍首相が法案を説明した際、メルケル首相が「国際社会の平和に積極的に貢献していこうとする姿勢を百パーセント支持する」と評価した。英仏やイタリア、クロアチアなどからも支持を得た。
 アジアでもベトナムやカンボジアなどが高く評価。ラオスやミャンマーも支持している。6月に来日したフィリピンのアキノ大統領は国会演説で「国会での審議に強い尊敬の念をもって注目している」と述べた。
 安倍首相は、安保関連法案を審議中の参院平和安全法制特別委員会で「戦争に苦しんだベトナム、カンボジア、フィリピンも法案を強く支持している。ほとんどの国が支持や理解を示しており、『戦争法案』ではない」と強調していた。米国防総省筋は「安保関連法案は世界から見れば常識的な取り組みだ」と指摘している。
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関連掲示
・拙稿「安全保障関連法制の整備を急げ」
http://www.ab.auone-net.jp/~khosoau/opinion08p.htm