ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

大阪府で国旗国歌条例が成立

2011-06-06 10:20:36 | 時事
 去る3日に大阪府議会で、府施設での国旗の常時掲揚と、府内の公立学校の教職員に国歌斉唱時の起立を義務付ける条例が可決、成立した。全国初の画期的なものである。
 どの国でも、国の重要な行事や式典では国旗を掲揚し、国歌を演奏する。国旗・国歌に敬意を払うことは、その国の人々やその国に敬意を表すことである。国旗・国歌を大切にすることは、国際儀礼であり、国際社会に生きる基本的なマナーである。学校教育では、青少年に自国の国旗・国歌の意味するものを教え、国旗掲揚・国歌斉唱の際の作法を身につけさせるべきである。
 公立学校の入学式・卒業式等の主な行事において、国旗掲揚・国歌斉唱を行う際、教師は児童・生徒に対し、自国の国旗・国歌に自然と敬意を表す態度をはぐくむよう指導を行うべき立場にある。国旗掲揚に反対したり、国歌斉唱において起立しないような教師は、公立学校には必要ない。
 大阪府に続いて、全国の都道府県で大阪と同趣旨の条例が広がり、公立学校の教育現場が正常化されることを望む。

 「がんばろう日本」「ひとつになろう日本」等々、東日本大震災後、さまざまな形で、国民に呼びかけがされている。人々が一つになって、力を合わせるには、そのもとに集まることのできるシンボルが必要だ。それが国旗であり、国歌である。一つの旗を掲げて、同じ歌を歌う。そのとき、人々の心は一つになり、勇気や希望や団結が生まれる。
 日本の国旗は「日の丸」であり、国歌は「君が代」である。青少年にそのことをしっかり教えよう。祝日には国旗を掲揚しよう。式典では国歌を声高らかに歌おう。

 次に関連する報道記事を掲載する。
 
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●産経新聞 平成23年6月3日

http://sankei.jp.msn.com/region/news/110603/osk11060322080015-n1.htm
全国初の国旗国歌条例成立 大阪府
2011.6.3 20:22

 大阪府の橋下徹知事が代表を務める「大阪維新の会」(維新)府議団が提案した府施設での国旗の常時掲揚と、府内の公立学校の教職員に国歌斉唱時の起立を義務付ける全国初の条例案について、府議会本会議は3日、単独過半数を占める維新などの賛成で可決、成立した。公明、自民、民主、共産の各会派は賛成しなかった。
 条例は、府立学校や府内の市町村立学校の教職員を対象にした。国旗国歌法などの趣旨を踏まえ、「学校行事で行う国歌斉唱は起立により斉唱する」と規定。
 目的として(1)次代を担う子供が伝統を尊重し、わが国と郷土を愛する意識の高揚に資する(2)学校での服務規律の厳格化を図る-などと掲げた。条例に罰則規定はなく、市町村教委の服務の監督権限を侵すものではない、とする条項も設けた。
 橋下知事は職務命令に繰り返し従わない場合の職員の処分基準を明確化した条例案を9月議会に提案する方針。研修を経てもなお職務命令に従わない場合、免職にする方向で検討する。
 国歌斉唱時の起立義務付けをめぐっては「丁寧な手続きのない提案で拙速」「条例が制定されても現状と何も変わらず、不要」などとして、公明、自民、民主、共産は反対した。
 橋下知事は3日午前、報道陣に「9年も前から、教育委員会が国歌斉唱時の起立を定め、校長が指導してきたのに、いまだに従わない教員がいるのはゆゆしき事態。公務員の規範を示す条例を定めなければならない」と話した。
 最高裁は5月30日に、都立高の教諭(当時)に対する国歌斉唱時の起立命令を合憲とする初判断を示している。

●産経新聞 平成23年6月5日

http://sankei.jp.msn.com/life/news/110605/edc11060502530000-n1.htm
【主張】
起立条例成立 教委も毅然たる指導せよ
2011.6.5 02:53

 卒業、入学式などの国歌斉唱時に教職員に起立斉唱を義務付けた大阪府の条例が府議会で可決され、成立した。
 国旗、国歌に敬意を払うあたり前のことが教育の場で守られていなかった。全国でも初めての府条例制定を機に、教育委員会も毅然(きぜん)とした指導を徹底してもらいたい。
 条例は次代を担う子供が伝統を尊重し、国と郷土を愛する意識を高めることを目的に掲げた。国歌斉唱時の起立のほか、学校などの府施設では国旗を常時掲揚することも義務付けられた。
 橋下徹府知事が代表を務める地域政党「大阪維新の会」が条例案を提出した際、「強制の必要があるのか」との批判も根強かった。指導する側の府教委の教育長までが「条例による義務付けは必要ない」などと府議会で答弁した。
 だが、教委の指導や処分が厳正に行われず、結果的に不起立を放置、容認する実態があったからこそ、条例が必要となったのだ。
 東京都教委は起立斉唱の通達と校長の職務命令を出し、従わない教師らを厳しく処分している。大阪府教委は昨春、ようやく起立を拒む教師の懲戒処分に踏み切ったものの、昨春、今春ともに数人が処分されただけだった。
 問題が少ないわけではない。今春の府立高校入学式で不起立教師がいたのは全体の2割近い27校計38人にのぼった。職務命令が出ていないために処分を免れた例も多く、校長が「見て見ぬふり」をするケースもあるようだ。
 3年前には、門真市の中学校卒業式で式の前に一部教師が「自分は起立しない」などと伝え、卒業生も国歌斉唱時に起立しなかった問題が起きている。国旗、国歌の大切さを教える限られた機会に教師が背を向けるようでは、国旗、国歌を自然に尊重する態度をはぐくむことはできまい。
 橋下知事が「国旗、国歌を否定するなら公務員をやめればいい」と厳しく指摘したのは当然だ。ましてや、公教育を担う教師が自らの政治的主張を子供に押しつけるようなことは許されない。
 学校現場では、今も国旗、国歌の指導に反対する人々との板挟みで苦労している校長らが少なくない。条例制定で正しい指導がしやすくなるはずだ。
 祝日に家庭で国旗を掲げる伝統も薄れがちだ。普段から国旗や国歌を敬う教育を心掛けたい。
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 大阪府の国旗国歌条例は、橋下徹知事が代表を務める「大阪維新の会」の府議団が提案したものである。付議会における採決において、自民、公明、民主、共産は賛成しなかった。
 国会では、与野党に分かれて戦っている各党の議員が、国旗国歌に関することでは一致したわけである。なかでも自民党の付議団が、条例案に賛成しなかったことは、現在の自民党が「真の保守」に程遠い政党になっていることを表している。自民党は立党の精神に帰るべきである。拙稿「自民党は立党の精神に帰れ」をご参照願いたい。
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13e.htm
 
関連掲示
・マイサイトの「日の丸」「君が代」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/j-mind03.htm
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/j-mind04.htm