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日傘男子

2018年07月24日 | エッセイ

  スコットランドはカーヌスティ・ゴルフ・リンクスでの全英オープン、今年はなんとイタリア人のモリナリが勝ちましたね。イタリア人の優勝は初めて。優勝賞金は185万ポンド、2億7千万円。日本の男子ツアーの2試合分の賞金総額です。優勝者じゃなく、予選通過者2試合で120人分の合計金額です!日本のプロゴルファーは可哀そうですね。

  私が14年にリバプール・ビートルズ旅行で泊まったホテルに、イタリア人の全英オープン観戦者が大勢いました。ちょうどロイヤル・リバプールで全英オープンが開催されていました。隣の席で朝食を食べているイタリー人に「誰を応援しに来たの?」と聞くと、「もちろん、モリナリよ」と言っていた彼女たち、今年もカーヌスティに行っていたのかな?あの年はロイヤル・リバプールでの開催でしたが、地元にちかい北アイルランド出身のマキロイが優勝しました。

  「あなたは誰の応援に行くの?」。「僕は今日は、近くのロイヤル・バークデールでプレーするんだ」と言うと、「えー、観戦しないの?」といぶかしんでいました。

  ところで今年の開催コースのカーヌスティはフランス人ヴァンデヴェルデが最終18番ホールでトリプルボギーを打ってしまい、やらずもがなのプレーオフにしてしまったコースです。彼は負けたことで有名になりました。今年、日本期待の松山選手も、魔の18番ホールをまさかのトリプルボギーとして、1打差で予選落ち。残念でした。あのホール、難しすぎです。フェアーウェーを小川が蛇がうねるように何度も横切っている、ありえないホールです。

  私はあのホール、なんども横切る小川を避けるため、7番アイアンを3回打って450ヤードを3オンとし、ボギーで切り抜けました。なので、ヴァンデヴェルデなら9番アイアン3回打ってボギーでも2打差で簡単に勝てると思ったのですが、彼はドライバーで右に曲げ、そこからロングアイアンでグリーン横の小川に入れ、トリプルボギー。10年後のゴルフ雑誌のインタビューで、「バカなことをしてしまい、後悔しています」と言っていました。

 

  ところで、私は日傘男子です。夏の暑い時期、ゴルフの時はもちろん、街中でも臆することなく日傘を差します。熱帯地域よりずっと暑い日本で、直射日光をもろに受けて歩いている男性が気の毒でしかたありません。大多数の女性が日傘を差しているのに、何故男性は差さないのでしょう。

  最近のゴルフ中継を見ていると、女子プロのほぼ全員が日傘を差してプレーしています。自己防衛として当然のプロテクションです。一方男子プロは、もちろん全員が傘もささずに帽子だけで炎天下を死にそうな顔をしてプレーしています。私に言わせれば、

「アホか!」

  女子プロが日傘を差すようになったのはこの数年で、今年はほぼ全員が差してプレーしています。以前はテレビに顔が映らないので、サングラスもよくないなどと言われていましたが、今やサングラスは男子も含めほぼ全員が掛けています。しかし日傘は女子だけです。ルールに日傘はダメというルールはないと思います。

  しかしその昔はサングラスのことをこう言っていたおバカなプロがいました。「サングラスなんか掛けると距離感が変わってしまうので、掛けない」。こう言っていたのはテクノロジーの進化を取り入れられずにいつも損をしていた現プロゴルフ協会会長の青木功氏です。彼はジャンボ尾崎と違って、最後までパーシモンのドライバーを使い続け、大いに損をしています。

  私は社会人になってほどなくゴルフを始めていますが、最初から夏はサングラス着用でした。今から40年以上前のことです。青木プロの言葉を聞いて、彼に会ったら質問しようと思っていることがありました。それは、

「サングラスがダメなら、曇ったときの距離感はどうなんですか?」

  今では彼もきっとサングラスをしながらプレーしていることでしょう。

  そんな私がゴルフ用の日傘を最初に購入したのは、80年代の終わりに初めてスコットランド・ツアーに行った時です。スコットランドのゴルフ場では雨傘すら貸してなんかくれません。買うことはできますが、それも巨大で超重い傘です。なので日本の小ぶりな、いや日本では普通サイズの日傘を雨傘兼用に持参していきました。

  最近ではスコットランドでも高級なゴルフ場に行くと貸してくれるところもありますが、相変わらず巨大で重い雨傘です。それを持つだけで腕が疲れます。

  その昔、アメリカの女子ツアーで賞金女王になった岡本綾子プロが解説をするようになってこう言っていました。

「傘を差しているとね、腕が疲れてきて、ショットに悪い影響が出るんですよ。だから私はなるべく差さないようにしていました」。まあ、一理ありそうです。

  でもご安心を。日本の最新テクノロジーは、すごいんです。傘も超軽量な傘があります。ちなみに家にある傘の重量を計ってみました。

紳士もので心棒が金属、骨も金属;580g

  傘の真ん中の心棒は何ていうのでしょうか?

ビニール傘70cmと大きめ;510g

女性ものけっこう高級品;308g

軽量遮光ゴルフ傘;290g 心棒も骨もすべてカーボン、把手はスカスカしたウレタン製でしょうか。

  この軽量傘を差して風のない日に歩くと、自分が作り出すアゲンストの微風で重さはほぼゼロになります。風がほどよく傘を持ち上げてくれるのです。

  私はすべて合理的に考えて行動するタイプの人間なので、この日本の炎天下、日傘も差さずに歩くことは絶対にしません。出歩くときは雨兼用の携帯傘を持って出ます。

  日傘男子って、へんですかね?

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