ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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アベノミクス、ここまでの評価

2013年06月14日 | 2013年からの資産運用
  明日から白夜の北欧3国に旅行します。家内の友人がスェーデン人男性と結婚してストックホルムに暮しているのですが、なかなか行けないところなので、その方にいろいろ教えていただきながら夏至祭りを楽しんでくるつもりです。

  出発前にアベチャン指数をチェックし、これまでのアベノミクスの出来栄えを評価しておきましょう。

  昨年11月以来の株価と円レートの推移を追います。前回は5月8日でしたので、暴落開始前5月22日の最ピークと現時点を追加しました。( )内の%は11月13日対比です。

       11月13日    2月28日      4月3日   5月8日 
日経平均  8,661円  11,559円(33%)  12,362(43%)  14,285(65%)
円レート   79円    92円 (16%)    93円 (18%)     99円 (25%)

         5月22日        6月13日
日経平均   15,627円(80%)  12,445円(44%)
円レート     103円(30%)    94円(19%)


こうしてみますと、株価はピークで80%もの上昇、為替はドルの30%上昇でした。今は反転してそれぞれ44%と19%となっていますが、それでもアベチャン効果はまだ保たれています。私は株価も円レートも、元の黙阿弥に戻ることはないと思っています。

  私はピークに至るまでの株価の上昇をPERという指標のみを使い、ザックリと業績の裏付け半分、期待半分と分析していました。そして下値の目途は期待分がはげ落ちるあたり、と申し上げていました。あくまでPERをレベル感の指標としているのですが、わかりにくいということもあるので、具体的に日経平均の数値をあてはめてみます。

期待値部分約3割が剥げ落ちるのが最大で、業績のノリシロ部分がうまく好転すると2割程度で止まると申し上げていましたので、それを丸い数字でザックリと計算しますと、

16,000 X 0.7 = 11,200円
16,000 X 0.8 = 12,800円


  この約11,200円はPERで申しますと13倍くらいのレベルになります。今はちょうどどこの範囲で、下げ止まるかの攻防をしていますね。
昨年の11月のスタートラインとPERのレベルでは同じです。なのに絶対値に大きな差があるのは、今期末の予想利益が24%ほどの上昇が見込まれているからです。予想利益は上昇基調にあるため決算が発表されるごとに徐々に切り上がっていきます。

  私の分析はもう一つ、いったいその間、「誰が買って誰が売っていたか」をみなさんにお示ししてきました。繰り返すまでもなくピークまでに外人が約10兆円を買い越し、日本の個人と法人が売り越していました。

  しかし5月23日の暴落のあった週から、外人が売り、個人が買いに回っています。下げたら買う、というのは間違ってはいないのですが、私には「外人さんご苦労様でした」と言って、逃げる外人に手を貸しているようにしか見えません。ですので個人の買いを「あーーっ、やっちゃいましたね」と言ったのです。外人の一人相撲で終わらせてあげればよかったのに、残念です。もっとも先週の結果は、また外人が少し買い越し、日本人は個人を含めて売り越しています。こうした傾向は週単位より月単位くらいでみたほうが、よく見えてくるとおもいますので、6月が終わった時点で評価し直してみましょう。

  私がこうした相場解説を書く目的は、「みなさんが安易な投資に走って損をしてほしくない一心から」と申し上げてきました。もちろんみなさんの中には、投資が大好きで頭の体操にもってこいとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。なにしろ半年で株価は8割も上昇し、為替も3割も動いたのですから、上下動をうまく捉える事が出来れば、こんなに楽しいお遊びはないかもしれません。私などはこうした相場などとても予想しかねるため、何一つ手を出さずに見守っています。みなさんの中で火傷を負っている方がいらっしゃらないといいのですが。

「株価を笑う者は、株価に泣く」という格言をお忘れなく。

  さて、その株価にここまで支えられてきたアベノミクスについてですが、株価の支えには陰りがみえています。

  一昨日来アベノミクス第3の矢について報道で大きく取り上げられています。その第3の矢について私は、「アベノミクスの魔法は、痛みを伴う構造改革・規制緩和をしないと解けてしまう。骨太も実施段階ではいつも骨抜きになる」と警鐘をならしました。どうやらすでにそれが現実のものとなってきているようです。昨日6月12日の日経新聞に、第3の矢のコアである「産業競争力会議」の若手有力メンバーとして参加した楽天の三木谷社長のインタビュー記事が載っていました。タイトルは「成長戦略、骨抜きに」、その要旨は、

・規制緩和の一部は第3の矢に盛り込まれたが、多くは官僚に骨抜きにされた
・最大の成果はTPP参加を後押ししたこと
・安部首相には今後も期待するが、抵抗勢力の頑強さを痛感した


  残念ですが、これが日本の政治の実態のようです。三木谷氏はよくこれだけあけすけに批判を述べたものだと思います。みんなでアベノマジックにかかっていた時期であれば、日経新聞もこんな記事はものにしなかったでしょう。アベチャンはどうやら今後は自信満々の「ドヤ顔」だけでは通用しないことを前提に物事を進めないといけないようです。是非三木谷氏の言葉をよく噛みしめて今後の政策運営をしてほしいものです。

  あっ、そうだ。クロちゃんを忘れていました。金利の上昇と株価の下落で最近ちょっと存在感がうすれていますね。日銀が自在に手繰れる自分のバランスシートの大きさであるマネタリーベースは新政策発表後、4月5月と順調に大きくなっています。3月146兆円が4月155兆円(+9兆)、5月159兆円(さらに+4兆)です。

  一方もっと大事な世の中に出回るオカネの量、マネーストックはクロちゃんの思惑通り増えているでしょうか?

  3月1,145兆円、4月1,152.1兆円(+7兆)、それが5月は1,151.9兆円(▲0.2兆)と誤差程度ですが減っています。普通はマネタリーベースの増加を何倍も上回るペースでマネーストックは増加しないといけません。それが2カ月でマネタリ―ベースの13兆円増に対してマネーストックは7兆円増と増えず、ひたすら日銀当座預金へのブタ積みだけが増えているのです。最近クロちゃん、イマイチ元気がないのはこのせいでしょうか。先は長いぞ、頑張れクロちゃん!



  去年7月、私は家内とフランス旅行をしました。ツール・ド・フランスを見るのが半分の目的でしたが、その時のユーロはなんと97円台のボトムでした。今年は130円台か、と覚悟していました。ちょっとは巻き戻しているのですが、どうなることやら。もっとも今回訪れる北欧3国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)は賢いことにユーロを導入していません。旅行者は国境をまたぐたびに、昔ながらの面倒な両替をしないといけませんね。実際にはほとんどカードを使いますので、あまり気にするほどのことではないのですが、カード決済の時に円が安くなっていないことを祈りながら旅行にでかけることにします。

ではいってきます。
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ひろさん、佐藤大輔さん、彷徨さん、ななしさん、まとめて返答です

2013年06月13日 | ニュース・コメント
相場はジェットコースターからボブスレーに乗り換えたようですね(笑い、ごとじゃない)。

  明後日から2週間、敵前逃亡の旅に出ますので、コメントにまとめて返答をさせていただきます(笑)。

まずひろさんへ

ひろさんからいただいた以下のコメントは、私にとって最高に嬉しいコメントです。

>分かりにくい専門用語を並べて煙にまく市場分析が多い中、いつも私のような完全な素人にも分かりやすく市場の実態をお教え頂きありがとうございま す。いつも感じますが、この国のためには、ここでの考え方がもっと一般の人にも広まることを切に祈念します。


特に、「この国のためには、ここでの考え方がもっと一般の人にも広まることを切に祈念します。」の部分は、まさに私が目指す核心部分です。

  もともと私の著書のドラフトは「ストレスフリーの資産運用」というタイトルで、この国の投資があまりにもバカげた「証券会社のためにする投資」に終始しているのを、なんとか世界標準のまともな投資にしたい、という内容がメインでした。

  残念ながらタイトルでちょっとそれに触れる程度の「証券会社が売りたがらない米国債を買え」となりましたが、それはそれで出版社のマーケティングのプロにお任せしてよかったと思っています。

  できればその後第2弾で、もっともっと安全で「ストレスフリーの資産運用」を広める本が出版できればと思っていますが、なかなか取り上げてもらえません。そこで原稿は書き溜めながらも今はブログに集中しています。

  是非みなさんのお力をお借りして、私の考え方をもっと日本中に普及できればと思います。そうすれば、投資で泣いたり、投資うつになったりする人が少なくなると信じていますので、

「明日も応援よろしくおねがいします!」と野球選手のようなことを言わせてください(笑)。

  みなさんのおかげで、累計のアクセス数も30万件を超えるまでに至りました。今や「投資のリテラシー」を持つことは、文明人にとって必要不可欠です。日本ではそれを儲け主義の権化である証券会社に任せていますので、間違った投資術を勉強することになります。

「証券会社に負けない投資術」を学校の必須科目にでも加えないといけませんね(笑)。


佐藤大輔さんと彷徨さんへ


お二人は私の「投資をしなければいけないという切迫感」という言葉によって、ハタと我に返ったようですね。そう思っていただき、本当によかったです。私が投資に対する考え方の中で大切にしている部分です。今後もご自分の考え大事にしながら、ときどきこの言葉を思い起こしてください。



ななしさんへ

>「長いスパンで物を見る」と「細かくエクセルで管理」

いいですね、「ストレスフリー流」になってきていますよ!

ではご質問への回答です。

①米ドルでやるのかその国の通貨でやるのがよいのか。
新興国通貨はマイナーだし、ちと心配。


ちと、どころか大いに心配です。新興国の通貨はこう言ってはなんですが、まだまだジャンクレベルですので、生活に必要な金額を除いて投資をするべきではありません。

②日本がこけるとアジア新興国もずっこけるってありなんですか?
そうなった場合の為替の相関関係が全く判りません。


次回予定の(笑)「日本のずっこけ」は、世界を大激震に巻き込みます。その時は、「草木もなびく米国債」以外はすべて売られると思って間違いありません。特に信用力のない新興国通貨は暴落の先頭を切ります。ユーロも連想ゲームには持ってこいの対象です。

以上、安田さんを除いて回答できましたでしょうか?

御用の方は、お急ぎくださいね!

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佐藤さんと彷徨さんへの回答、米国債投資のタイミングについて

2013年06月12日 | ニュース・コメント
  久しぶりの佐藤大輔さんと、彷徨さんから相次いで投資タイミングについて質問をいただきましたので、私なりの回答をさせていただきます。

まず佐藤大輔さんへ

佐藤さんも参照されているように私は、6月5日のブログで以下のように書いています。

>2000年代を通してみれば10年物国債金利の平均は4%です。そのあたりまでは全然問題なし。世界のカネ余りは残念ながらそんなところまで金利上昇を許してくれないと思います。

  4%は00年代10年間の平均値で、「そこまでにはならないだろう」と書いています、念のため。
  でもリーマンショック後の08年末に2%すれすれに低下した10年物金利は、09年には4%近いところに戻しています。FRBが本格的に緩和の蛇口を絞りはじめれば、3%台後半くらいは今後ありえるかもしれませんね、期待しましょう。

  佐藤さんの基本姿勢には大賛成です。10日に「ひろさん」への回答で為替の見通しに触れましたが、為替と金利は相反するものです。金利が上昇すればドルは買われてしまう。それがたまたま日本株投資の為替ヘッジの巻き戻しで円高に振れるようなことがあれば、投資にはよいタイミングになるとおもいますので、佐藤さんもご自分なりの基準を持ちながら市場を見ておいてください。

彷徨さんへ

>今現在のドル円相場は96円台と再び円高に振れてきています。この相場次第で米国国債に一部振り向けることを検討中ですが、ヒロさんだったらいつごろどのぐらいの水準で行ったらよいとお考えでしょうか。

ヒロさんとは「ひろさん」の間違いではなく、「林さん」の間違いですか?
だとすれば、彷徨さんが代弁してくださった以下の回答を有効回答とします(笑)

>そんなこと分かったらとっくにブログを書 くのをやめてフロリダかハワイに豪邸を構え、外洋でもできる大型クルーザーを買って世界旅行でもして、アメリカンドリームを実践しているよ

そして彷徨さんの為替投資の目途についてですが、

>個人的には次の雇用統計発表ぐらいを目処にとりあえず目標の半分を95円台で手当てし、ドル建てMMFなどへ振り替え、90円台をパーティーで囁かれるようになってきたら、もう半分をドルに替え、米国国債の購入時期を検討かと考えています。

この数カ月というくらいの単位であれば、彷徨さんのように90円台で為替を固めるのも悪くないでしょう。

私はきっとみなさんより長いレンジでものを見ているのでしょう。「投資をしなければいけない」という切迫感を持たずにゆっくりと構えるのであれば、10日に「ひろさん」に回答した『90円台なかばはドルを少しずつ買えるレベル、80円台になるようだったら腰を入れて買えるレベル』ということを繰り返し回答いたします。

>そして、本題の米国国債の購入時期ですが、いつ頃どのぐらいのレートで購入するのが良いとお考えでしょうか。個人的にはいくらQE3が解消されようとも、世 界中を闊歩しているドル資金があまりにも潤沢すぎて、今後大きなイベントリスクがない限り、大幅な金利上昇はあり得ないと考えています。


私もカネ余りについては彷徨さんと同様なことを6月5日に書いていますし、上記の佐藤さんへの回答でそれを繰り返し引用しています。

そしてすみませんが「いつ頃どのぐらいのレートで・・・」に適切な回答はとてもできません。それがわかれば今頃はハワイで・・・ですが、私の場合「大型クルーザー」ではなく、もっと可愛く「ゴルフ三昧」程度です(笑)

それはそれとして、私の現在の金利のレベル感ですが、「2%台半ばであれば悪くない、3%台後半は上出来」という感じを持っています。時期についてはみなさんよりきっとのんびりと構えているのだと思います。

以上、参考になりましたでしょうか。

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米国債の格付け、上方修正のニュース

2013年06月11日 | ニュース・コメント
前回6月7日の日本の金利の話で私は以下のように書きました。

>金利はどんどん上昇したりはしません。黒田日銀の強引な買いに押され、矛盾した目標と手段に市場の参加者も次第に慣らされてしまう。とにかく年間60-70兆円も国債を買いまくろうというのですから。それでも足りなきゃ、きっと「いまだけ増量」がはじまります(笑)。

  本日(6月11日)日銀の政策決定会合が開催され、「今だけ増量」はありませんでした。黒田日銀は現状の長期金利の若干の上昇はあまり気にしていないと思います。およそで言えば0.5-0.6%くらいだったのがせいぜい0.8%になった程度ですから。

金利上昇の犯人はだれか?

  誰が売って金利が上昇しているかのヒントになる統計が昨日(6月10日)財務省から発表されました。5月は外人が日本の中長期債をネットで6,688億円売却していました。内容は売却8.2兆円、買入れ7.5兆円です。差の約6.7千億という金額はさほど大きくないのですが、日銀が中長期債を買い上げて流動性がなくなりつつあるなかでは一定のインパクトはあると思います。でも真犯人はわかりません。まあ、私は追及するほどのことはないと思っています。株の投資家さんたちは、ジェットコースターから降りられないため、金利にも敏感にならざるをえないのでしょうが・・・

  別件です。「きのうの600を超える株高はいったい何で?」という質問を友人から受けました。私にはよくわかりませんが、下記の解説が日経電子版にありましたので参考までに引用します。

「今日は完全に『踏み上げ』相場」と語るのは○○証券の○○副本部長。踏み上げとは空売りしている投資家が予想とは反対に売った値段よりも株価が上がってしまい、買い戻しの増加で株価がさらに上がっていく現象のことだ。10日 は個人投資家に人気の東京電力やアイフルなどの銘柄で、踏み上げに伴う買い戻しが多く入った。東電は50円(9.7%)高、アイフルは92円 (10.0%)高で引けた。踏み上げが理由なら、相場が戻り歩調に入ったとはまだ断定できない。


  これがすべての理由とも思えないのですが、最近になく出来高が少ないのに強烈に上昇したので、踏み上げも一理あると思われます。

  今日の話題は、「米国債の格付け」に関してです。

私は昨日の記事で、「アメリカの金利上昇は、全快祝いだ」と書きました。格付け会社S&Pがそれに反応して(ウソ、笑)格付けの見通しを上方に修正しました。

  そもそもこのS&P社は、私の「米国債を買え」の出版祝いに、11年の8月に米国の長期格付けを史上初めてダウングレードしてくれたのです(笑)。タイミングとしては財政の崖から初めて転落するか否かの瀬戸際に、それも間違った財政見通しの数字を使って!!

  本の編集者は「出版寸前に、なんてこった」と慌てていましたが、私は「財政の崖も、ダウングレードも気にする必要なし」と言いました。最終稿が終わってNY旅行に出ていた私をつかまえて、「何で大丈夫なのか、1ページ書き加えろ」とのこと。しかたなく理由を書きました。

  S&P社は、ダウングレードの理由にあった100兆円もの計算間違えを政府から指摘されても、挙げたこぶしを降ろしませんでしたが、2週間後には社長が事実上引責辞任。それでもAAAをAA+にしたまま2年が経過したのです。

  そして今回はまだアップグレードはしていませんが、先の見通しを「ネガティブ」から「安定的」に上方修正しました。理由は、

・米国景気の回復が税収増につながり、財政収支が改善
・金融政策も経済を下支えする役割を果たしている
・世界の主要な準備通貨としてのドルの地位は揺るがない


というものです。

  みなさんも、「何をいまさら」と思われるでしょうが、まあ全快祝いの花束として受け取ってあげましょう(笑)。すでに米国債に投資されている方、そして今後投資を予定されている方にとって朗報には違いありませんね!


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為替は今後どうなるか? ひろさんへの返答

2013年06月10日 | ニュース・コメント
ひろさん

お久しぶりです。

コメントとご質問をいただき、ありがとうございます。

>為替についてもご解説があると有難いです。いかがでしょうか。

うーーーん、それがわかるなら、私もFXの世界に行きたいところなのですが(笑)。

  私もひろさん同様、長期では円安と見ていますが、短期の為替変動の予測は私の手に余ります。

  でも折角ですので少しでもヒントになればと思い私の考えざっと述べさせていただきます。ひろさんはじめみなさんも、まあ参考程度に聞いておいてください。

  今回の円安はほぼ株高とカップリング状態で始まりました。株高も円安も、アベノミクス以外に強烈な変動要素はないなかで進みましたので、期待先行で行きすぎ、今は期待がある程度剥げた状態でしょう。

  株高はこれまで述べてきたように、「半分は業績の裏付けによる上昇、半分は期待の先行」でした。13倍程度から始まったPERが業績修正前には20倍を超えるまでいきましたが、業績の上方修正後の数値では18倍近くまで買い上げられ、先週末は14倍程度まで戻ってしまいました。期待部分がほぼなくなりつつあるレベルです。

  その間の為替はそれと連動して動いています。「外人株式投資の大半は為替ヘッジ付き」という私の分析が当たっているとすれば、為替で言えば「90円台なかばが期待がはげ落ちた株価レベルと一致するあたり」と言えそうです。

  私は今後しばらく株価の一本調子の下げや、一本調子の上げはないとみています。為替だけが株価とデカップリングして独自に大きく上下することも少なそうです。

  ですので、『90円台なかばはドルを少しずつ買えるレベル、80円台になるようだったら腰を入れて買えるレベル』と思います。

はたしてこの予想、当たるかどうか???

参考意見として聞いておいてください。


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