ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

新刊「投資は米国債が一番」幻冬舎刊
「証券会社が売りたがらない米国債を買え」ダイヤモンド社刊
電子版も販売中

アベちゃんの潮目は変わったか、2

2014年07月31日 | 2014年の資産運用
 前回の記事ではアベノミクスの誤算について2つ指摘しています。

その1.円安にもかかわらず貿易収支の赤字は拡大の一途をたどっている

その2.デフレ克服の本命である物価の上昇に黄色信号が灯っている


今回は誤算その3.です。

その3.全国平均賃金はさしたる上昇はしていないし、小売も伸びていない

6月26日の記事で私は以下のように述べています。

>中小を含めたすべての事業所を対象とする毎月勤労統計の給与総額の前年比は1・2月まではマイナス圏だったが、 3月には+0.7%と水面上に浮上した。しかし4月は春闘の妥結額よりはるかに低い0.9%しか上昇しなかった

 その後の勤労統計(大企業だけでなく、中小企業を含めた全国ベース)での賃金上昇率は、5月が+0.6%、本日発表された6月が+0.4%と前年比ではどんどん伸び率が低下しています。

 6月はボーナスの季節です。大企業は景気のいい発表をしていました。しかしそのボーナスが全国ベースでどうなったかといいますと、前年比でたったの+0.3%に終わっています。やはりニュースになっている大企業の状況と中小企業を含めた全国ベースでの状況には大きな隔たりがあるのです。賃金が上昇してこそ本当の成長がありデフレ脱却につながるのですが、それが確認できていないのです。

 今日はまた商業統計が経産省から発表されていて、6月の小売業の前年比が消費増税の影響からいまだ脱せず、▲0.6%になっています。5月は▲0.4%でした。その原因も賃金上昇が少ないからでしょう。

 そして昨日のサプライズは、6月の鉱工業生産指数が▲3.3%に終わり、経産省の基調判断が「弱含み」に下方修正されたことです。

 こうした誤算続きを踏まえて、大方のエコノミストの4‐6月期のGDP予想は年率 でなんと▲7%くらいまで下方修正されました。これもまとめの大誤算です。

 ただの個人投資家さんは来年の消費税の再増税に関して、以下のコメントをアップされました。

>消費税引き上げを見送る選択肢はあるでしょうか?消費税見送りと通年経常赤字が重なったりしたら、どんな事が起きるか想像もつきません。

 消費増税の判断は7-9月期のGDP統計が出た後の11月頃が見込まれています。アベチャンたちはその時期めがけて財政出動の準備はすでに終えています。今年度の財政によるテコ入れのすべてをその時期のGDPを押し上げるために最初からミサイルの時限発射装置セットし終えているのです。もしそれでも足りなければバズーカ・クロちゃんがテポドン・クロちゃんに名を変え、核弾頭を抱えてでも無茶をしてくるでしょう(笑)。

 私の予想は、何が何でもアベクロ・コンビは消費増税を実施する方向だと思います。理由は「上げないリスクが大きすぎる」からです。

 もし消費税の値上げが無理だという判断があると、当然市場は大きく荒れると思います。その動きは日本独自の要素だけで動くのではありません。アメリカがテーパリングを終了する時期と重なって来るからです。世界の金融市場の楽観的なムードを支えているのは日・米・欧の金融緩和ですが、最も影響力の大きなアメリカが一抜けたなり、日本が増税できないとなると、ヘッジファンドは泣いて喜びます。まずあらゆるハイイールド・ジャンクボンドが売られ、次に欧州の周辺国の国債が売られ、やがて日本国債にも波及するかもしれません。

つづく

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アベちゃんの潮目は変わったか

2014年07月28日 | 2014年の資産運用
 今朝の日経新聞の一面で「内閣支持率50%割れ」、小見出しは「40才代以下で低下顕著」という記事がありました。

 昨今の内閣支持率で50%以上を保っていたことは異常なほど高率といえますが、どうやらその支持率が変化を始めたようです。支持率は48%、支持しないは38%と上昇し、差は10ポイントに迫っています。

 支持率低下の要因は、集団的自衛権の解釈を内閣が変更してしまうことへの反対と、原発の再稼働という政治的要因が大きいのですが、その他に潮目の変化を示すのは経済政策の支持率です。40才代以下の支持率の10ポイント低下の要因が経済政策を支持しない層が増加したことによります。このブログでは政治談議は避けていますが、アベちゃんの経済政策についてはよく見ておく必要があるため、今回はその辺りを見ておきたいと思います。
 
アベノミクスの誤算 その1.

 アベノミクスにとって大きな誤算となりつつあるのが、先週発表された6月の貿易収支の統計で「貿易赤字が過去最大になった」という事実です。過去のトレンドと比較すると、経常収支はまだ発表がありませんが、貿易収支の赤字の大きさは所得収支などの黒字を食いつぶし、年間での経常収支の赤字化を示唆するものです。

簡単に数字を並べますと、

昨年一年の貿易収支    ▲8.8兆円、 
所得収支など         +12兆円
経常収支            +3.2兆円


 貿易収支の赤字を所得収支などの大きな黒字でカバーしていました。ところが今年は、

年上半期の貿易収支  ▲7.6兆円   

 年間予想数字を単純に半期の2倍とすると貿易赤字は ▲15兆円程度になりますが、昨年の所得収支などの黒字分は12兆円なので、それをカバーできない可能性があるのです。企業部門では海外からの配当などは増加していますが、円安の定着もしくは円の先安観から今後個人の海外証券投資が着実に増加し、マイナス要因になりますので、経常収支が赤字化する可能性があります。

アベノミクスの誤算 その2.

アベノミクスの最大の目標はデフレの克服ですので、物価動向をみておきます。

今朝の日経新聞では「黒田日銀に軍配?」「物価上昇目論見どおり」とあります。

 見出しの?が気になりますが、記事の内容では「民間予測は円安効果を見誤った」とそれこそ誤った記事になっています。民間が予測しているのは円安の効果による物価上昇は今年の上半期までで、それ以降は円安効果がなくなるため物価上昇が止まるというものです。円は対ドルで昨年前半までに80円が100円へとなってから膠着状態が続き、物価上昇に円安効果を働かせるためには100円が120円にでもならないと同じだけの効果は持続しません。それは今の状況では難しそうです。

 物価は雇用の需給が改善し賃金コストなどが上昇しているので、この面では追い風は吹いているようです。しかし賃金の上昇は大企業が中心で末端までは浸透していません。

 消費者物価の統計は総務省が出しています。それを補うものとして東大が日次の「東大物価指数」を算出しているのをみなさんはご存知でしょうか。この日次物価指数は消費者の消費行動からみてより実態に近いと言われています。その理由は、統計局の数字ではスーパーのバーゲン商品の統計を除いていて、東大では毎日のバーゲンの数字を反映しているからです。バーゲン品を買わない消費者など絶対にいません!それが大半と言う消費者もいるかもしれません。

 しかも統計では総務省は税込東大は税抜きなので、総務省の統計から税効果を差し引く必要があり、その意味でも東大は便利だし、騙されないで済みます。

 大本営発表と東大、当然東大に分があると私は考えています。毎日の数字は以下のサイトでみることができます。

日次東大物価指数  http://www.cmdlab.co.jp/price_u-tokyo/


そのページを見るとサマリーとして書いてあるのは、
・総務省指数最近値 6月 +1.04%  (東大修正総務省数字)
・東大指数最近地7月24日 ▲0.38%


プラスとマイナスの大きな差があります。ちなみに大本営総務省統計ページを見ると、クロちゃんの喜ぶ顔が見えそうな数字ですが、
・総合物価指数6月 +3.6%

3.6%>1.04%>▲0.38%・・・・・なんという違いでしょう

 東大のページのグラフでは、東大修正大本営数字と東大日次指数がグラフで比較してあります。消費税の増税があった4月以降、両者の数字の乖離が大きくなりつつあります。

 数字を作っている教授は以下のようにコメントしています。
「前回の消費税増税後も同じ様な乖離があったが、その後総務省数字が東大数字に近寄ってきて収斂した。今回も同様になる可能性がある」

 このような示唆をしています。

つづく
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロイヤル・バークデールでのゴルフ

2014年07月26日 | 2014年の資産運用
 あきらめずにお願いしていたバークデールのプレーにOKが出ました。ゴルフ場運営会社の予約マネジャーがメンバーの方に頼み込み、それを了解してくれたメンバーさんがいたのです。

 「7月17日(木)スタートは12時20分、その一時間前にプロショップの前にパーマーさんがあなたを待っているので時間に遅れないように」と、メールで連絡を受けました。予約マネジャーと苗字が同じで、しかも名前もマネジャーはJo、メンバーの方はJonathonなので、もしかしてマネジャー自身かもと想像していました。

 天にも昇る思いのまま、私はレンタカーで一人リンクスのコースに向かいました。そこで私を待っていたのは、なんと若い学生のメンバー二人でした。立派なジェントルマンを想像していたので本当に驚きました。君とマネジャー氏は同じ名字だけど関係はあるの、と尋ねると返ってきた返事はこれまたびっくり、「Joは私の母親です」というのです。「えっ、Joはお母さん!」。

 私のあまりのしつこさにお母さんマネジャーはメンバーである息子とその友人に一組作らせ、私を招待してくれたのだと判明しました。なんという感謝感激でしょうか。もちろんバークデールは1889年設立の名門中の名門クラブですから、メンバーのほとんどは代々の世襲です。しかも自宅はどこかと聞いてみると、クラブハウスから2分のところにあるコースに面した家だとのこと。相当な名家に違いありません。

 リンクスでのゴルフは1997年以来17年ぶり3度目です。あのとき、「いつの日にかまた帰ってきてプレーするぞ」と誓ったのですが、やっと実現しました。これまでに回った全英オープン開催コースは、セントアンドリュースのオールド・コース3回、カーヌスティ、ターンベリーの3カ所ですが、今回のバークデールが加わり4カ所になりました。

 リンクスのコースといってもそれぞれ表情は違うのですが、共通点はたくさんあります。日本のコースと比べますとその違いは、

・フェアーウェー、グリーンともとても固いので、ボールはすごくころがる

・古いコースなのでフェアウェーに自然の凹凸があって、ボールのゆくへはボールに聞く以外ない

・ラフは全くカットしていないところが大部分で、ボールは簡単になくなる

・バンカーのそばに行ったボールは、傾斜でことごとくバンカーにのみこまれる

・フェアーウェーバンカーのあごは高く垂直で、真横にしか出せない


 その上今回のように全英オープンが開催された直後だとグリーンのスピードが特別に速いのです。チョー難しい、だから挑戦しがいがある。ゴルフ人生に一度あるかないかのチャンスを得ることができました。プレーできるだけでも満足なのですが、そこはやはりゴルファーの意地があり、なんとしてもいいスコアで回りたいと思いスタートして行きました。

 ここからはゴルフをされない方には、なにがなんだかよくわからないかもしれませんが、私のラウンド結果をまとめておきます。使用ティーはメンバーの薦めに従い、女子プロのティー6,450ヤードより400ヤードも長い6,817ヤード、パー72。
以下が18ホールの結果です。

パー以上;なし
パー;7回
ボギー;9回
ダボ;なし
トリプル・ボギー;2回
フェアウェーキープ;14回中9回
パーオン;2回
ロスト・ボール;1個
バンカー;FW3回、グリーンサイド1回、計4回。いずれも1回で脱出
スコア;87
うちパット数;29、(1パット7回、スリーパットなし)

 自分としてはショットもパットも悪くなかったのですが、何と言ってもトリプル・ボギー2回がとても痛い。一つはショート・ホールでロスト・ボールがあったため、もう一つはバンカーに2度つかまってしまい、トリプルになってしまいました。

 二人の若いメンバーは体も大きいので私より平均50ヤードくらい飛びます。しかしアプローチとパットに難があり、スコアの上では私がだいぶ上でした。特に私はパット数が18ホールで29回と上出来だったので、スコアがある程度まとまったのだと思います。実は今回のゴルフはバークデールのほかに、すぐ周辺の3カ所、計4カ所でぷれーしました。いずれも同じくらい歴史のあるコースで、挑戦しがいのあるコースでした。ではゴルフのお話はここまでにします。

 18番を終えてから、ゴルファー言うところの19番ホールで、二人といろいろ話をすることができました。二人とも学生で、これから将来どうするか、いろいろ考え中とのこと。学生のメンバーは年間に4万円ほどのフィーでラウンドはしたい放題だそうです。年齢を重ねるごとにフィーは上がって行き、30歳を過ぎると年間25万円ほどで固定されます。このメンバーフィーが高いか安いか。彼らは日本のようにバカ高い会員権を買う必要がありません。年間フィーだけが必要経費です。アメリカでもそれが普通ですが、アメリカでオープンを開催するような名門コースになると年間数百万円はかかるので、一ケタ違います。

 彼らは二人ともクラブハウスから車で2分ほどの大邸宅の並んでいるところに住んでいます。その辺りの家は数億円はしますが、メンバーシップ同様親から相続すればあまりコストはかかりません。きっと家具なども代々引き継いでいるのでしょう。すると実はリビングコストのうちで大きな住居費はたいしてかからないので、意外と生活費は少なくて済み、ゴルフライフを満喫できるのかもしれません。

 リバプールの街で感じたのは「イギリスは元気だ」ということでした。街が清潔で、ホームレスは見かけず、走っている車が新しく、メルセデスやBMWだらけでした。郊外の生活も余裕がありそうで、とてもうらやましく思いました。帰国してから、イギリスのGDPがリーマン前のレベルを回復し、順調に伸びているというニュースが入ってきました。ポンドも安定し、物価も安定。FTSEの株価指数も順調です。ドイツも順調ですがユーロの盟主としてお荷物をたくさん抱えているので、負担は軽くありません。イギリスのように通貨ユーロは導入せず、しかしユーロの同盟メンバーでいるという生き方は、案外正解なのではないでしょうか。

最後はイギリス経済の話になってしまいましたが、以上が今回の旅行記です。

ながながとゴルフ話のご清聴、ありがとうございました(笑)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全英オープンから帰りました

2014年07月24日 | 旅行
ゴルフの全英オープンから帰りました(笑)

 私の旅行中、世界はマレーシア航空の撃墜やハマスの問題で激動しても、金融市場は実に平穏に過ぎていたようです。株にしろ為替にしろ大きな変動はなく、特に為替の静けさには不気味さを感じるほどです。特にアメリカは株が高いのに金利は低いまま推移しているため、ふたたび不可解な低金利だとの議論が出てくるかもしれません。そうしたことについては次回以降にコメントしたいと思います。まずは旅行の報告をさせていただきます。

 今回の旅行の目的は2つありました。

 一つはビートルズの聖地キャバン・クラブでのおやじバンドの応援、もう一つは全英オープン・コースでのプレーです。おやじバンドは私の学生時代からの友人を中心に男性4人プラス女性のキーボード・プレヤーが加わり5人編成のビートルズバンドです。

 リバプールは学生の街と言われるほど若い学生であふれかえり、とても活気がありました。すぐそばのマンチェスターとともに昔の工業地帯の製品積出港の風情はありま感じられませんでした。そしてやはりここは世界中から巡礼者が訪れるビートルズの聖地です。古い港の施設は世界遺産になっているのですが、その隣がなんと新しいビートルズ・ミュージアムになっているのが象徴的です。

 おやじバンドと一緒にまず訪ねたのは、キャバン・クラブではなくキャスバ・クラブでした。私も知らなかったのですが、ビートルズの誕生の地はリバプールの繁華街にあるキャバン・クラブではなく、郊外の住宅街にあるキャスバ・クラブだそうです。

 キャスバはビートルズにまだリンゴ・スターが加わる前にいたピート・ベストのお母さんモナ・ベストが作ったライブハウスで、大きな自宅の地下室を改造して作ったクラブです。グループはジョンとポールがいたクォーリーメンという名のバンド名で始まり、それがシルバー・ビートルズに、そしてビートルズと名が変わり、郊外のキャスバから繁華街のキャバン・クラブへと出世しました、という話をキャスバ・クラブで我々を案内してくれたピート・ベストの弟さんがしてくれました。このキャスバは普通は公開されていないため入ることはできないのですが、ツテを頼り特別に入ることができました。

 我がおやじバンドはまずキャスバ・クラブで演奏し、翌日には本チャンのキャバン・クラブ、そして最後はキャバンのラウンジの3回公演し、世界中から集まっている観客から喝さいを浴び大成功に終わりました。ビートルズ好きをビートルマニアと言います。ビートルマニアである4人の男性メンバーは60歳をこえてから50年来の夢をリバプールでかなえることができました。ビートルマニアもここに極まれりですね。私も彼らと一緒に大感激の時間を過ごすことができました。

 さて夜の部は毎晩のようにクラブ通いでしたが、昼間は昼間でゴルフのクラブ通いをしていました(笑)。前回も書きましたが、滞在中には郊外のロイヤル・リバプール・ゴルフ・クラブで男子プロの全英オープンが行われ、前の週には女子の全英オープンがすぐそばのロイヤル・バークデールで行われるという豪華なゴルフツアーのスケジュールが組まれていました。私の泊まったホテルでも、会場出入りのためのIDカードを付けたトーナメントやマスコミ関係者、そして世界中からの観戦者がたくさんいて、朝食の時には隣り合った人たちがゴルフ談議に花を咲かせる状態でした。

 私はイギリスのリンクス(海岸沿い)でのゴルフこそゴルフの原点だと思っています。リンクスでのゴルフは、他の場所でのゴルフとは全く違う世界を味わうことができるからです。なかでも現在オープンの開催されるコースはイギリス中に9つしかなく、まさしく名門の中の名門である証になっていて、そこでプレーできることはゴルファーの夢のまた夢なのです。今回のツアーでは2つのオープン・コースがいずれも全英オープンの開催と重なり、残念ながら一般人のプレーは全く不可能な状態でした。女子が終わった直後のバークデールは、トーナメント関係者とマスコミ関係者が完璧なコンディションのコースを味わう特権を駆使しますし、また同時にコースのメンバーがイギリス中、いや世界中の友人たちを招待してプレーを楽しむのです。

 その固い固いドアを何とかこじ開けようと数か月間お願いを続けたのですが、なんとそのお願いが出発寸前にかなうことになりました。次回はそのお話を続けさせてください。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聖地巡礼のため、しばしお休みします

2014年07月13日 | 2014年の資産運用
 
 米国のREITとその投資信託に関する記事に、たくさんのコメントをいただき、ありがとうございました。私のちょっと矛盾したような記事をしっかりとご理解いただいたようで、安心しました。また雪風ファンドさんからは、追加のコメントもいただきました。みなさんの理解が一層進んだのではないかと思います。

 今後の予想については当たるも八卦ですので、その点は割引いてください。むしろ今は例えば米国の金利などについて、FRBから多くのエコノミストまでがかなり似通ったコンセンサスを作っています。そうした時こそ、思わぬ落とし穴があるものです。

 予想もしなかったという意味では、春先はウクライナ問題、その後はイラク、そして先週末は突然ポルトガルの金融グループのデフォルト騒ぎが出てきました。

 債券や貸付などの市場をクレジット市場と言いますが、世界中で信用力のないジャンクボンドが買われまくっている時は、クレジット市場は特に要注意です。要するに信用が膨張しているのですから、ちょっとしたことでも金融市場全体が大きく動揺しやすいのです。アメリカ・日本・欧州の中央銀行の緩和政策が続いている間は大丈夫などということは全くなく、予想もできなかった悪材料から突然ババ抜きゲームが始まります。

 さて、私は明日から21日までイギリスのリバプールに旅行に出ますので、しばらくブログはお休みさせていただきます。

「何でまた今どきリバプールへ?」と言う方はゴルフ好きでない方。「全英オープン観戦か」と言う方はゴルフ好きな方だろうと思います(笑)。でも理由は別にあるんです。ゴルフの聖地はセント・アンドリュース、リバプールは? そう「ビートルズの聖地」です。私もビートルズが大好きですが、友人にはもっともっと極めつきのビートルズ・マニアがいます。

 大学時代からの親友の一人がビートルズ・おやじ・バンドをやっていて、聖地の中の聖地であるリバプールのキャバーンクラブで演奏を行うことになったのです。
彼とは大学時代から今に至るまで40年を超える長いつきあいで、昨年末シリコンバレーとペブルビーチにも一緒に行っています。彼はゴルフ好きに加え、学生のころからバンド演奏を続けていますが、3年前六本木にあるビートルズ専門のライブハウスにバンド仲間と出演しました。その時に「次はビードルズ発祥の聖地リバプールのキャバーンクラブで演奏するぞー!」と宣言していましたが、それが遂に実現したのです。クラブのオーディションに合格しないといけないので、簡単なことではありません。私も来週一週間彼らと総勢15名ほどでリバプール応援ツアーにでかけます。

 ところが今週から来週にかけ2週間、リバプールは世界の注目を集める週なのです。それはゴルフファンの方ならご存知と思いますが、ゴルフのメジャートーナメントである全英オープンがリバプール郊外で2週連続で行われるからです。今週はロイヤル・バークデールで全英女子オープン。日本の女子プロがたくさん参加していて、予選通過も8人にのぼっています。そして来週はほかでもないロイヤル・リバプールで男子の全英オープンです。日本からは松山英樹、石川遼をはじめ8人もの選手が出場します。注目度は松山選手が一番ですが、兄弟出場の宮里兄妹にも注目です。妹の藍ちゃんとお兄ちゃんの優作が連続で出場するから、二人とも意気軒昂です。

 6月はゴルフの全米オープンの男子と女子が全く同じパインハーストのコースで2週連続開催となって話題になりましたが、全英もリバプール郊外で違うコースながら連続開催となっています。両コースとも歴史に名だたるオープン開催コースですが、私はプレーしたことはありません。

 リバプール滞在中、4日間はゴルフをするスケジュールを入れています。コースは女子オープン開催のロイヤル・バークデールを抱えるリゾートの別コースを予約したのですが、なにせ世界中からゴルフきちがいが集まる週のため、取るのにかなり苦労しました。予約済みコースは、フォーンビーとヒルサイドですが、ともにオープンを開催できるほどのリンクス・タイプのコースだそうで、今から楽しみにしています。

 しかし私は女子オープンが開催されるロイヤル・バークデールでのプレー実現をまだあきらめていません。厳しいメンバー制の上、オープン開催直後は世界中から集まったゴルフ関係者や報道陣がプレーの予約を押さえていて、一般人のプレーは全く不可能なのですが、リゾート運営会社のマネージャーに「一生のお願い!」とまだ粘っています(笑)。帰ってきたら報告させていただきます。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする