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さよならをもう一度・・・原題「ブラームスはお好き?」

2019年01月19日 | ニュース・コメント

 

 「ハンバーガーはお好き?」

  ホワイトハウスに招かれた大学フットボールリーグのチャンピオンチームを招いたトランプ、毎日々々自分が食べている大好きなハンバーガー、ビッグマック300個をピザとともに大判振る舞いしました(笑)。チームメンバーは豪華でおいしいパーティー料理を期待していたのですが、トランプが自分で招いた政府機関閉鎖のあおりで料理人がいないため、「君たちも大好きだろう」と照れ隠ししながら振舞ったのです。NHKのBS世界のニュースで毎週土曜日にNYからレポート送ってくるマイケルさんは、「アメリカ・ファースト」が「アメリカ・ファースト・フード」になったと茶化していました(座布団1枚!)。自業自得とはこういう時のためにあることわざでしょう(笑)。 

  今回の話題はサガンの小説でなく、BREXITです。かわいそうなメイ首相、彼女の離脱案は議会で大差で否決されましたね。もともと残留派の彼女は、自分の頭の中とやっていることの矛盾にさぞ混乱していることでしょう。この問題を外から見ていると、何が争点なのか、ますますわからなくなっています。メイ首相も否決後反対派に向かって、「あなたがたは一体どうすれば合意できると思っているの?」とさじをなげたような言葉を吐いていました。実はイギリス内でも何が問題なのか、わかっていない人がけっこう多いと私は見ています。

  15日の否決直後に、議会の外でデモをしていた人々にBBCがインタビューを行っていました。以下はその回答例です。

 まずBREXIT反対、つまり残留派のおばさんに「今回の否決どう感じますか?」と聞くと、

「最高よ、だってこれで残留できることになったんだから」

 えっ? なに勘違いしてるの??? イギリス人でしょあんた。私はもうびっくりでした。

今度は離脱派の人へ「今回の否決をどう思いますか」と聞くと、

「最高よ。これですべての束縛から逃れられるのだから」と答えていました。

   これも、えっ? あんた、なにか束縛受けてたの???

  議会の外のデモ隊は離脱賛成派と離脱反対派の双方がいまだに「離脱を争点に」デモを行っています。一方、議会内の争点は、「離脱は決まっていて、その離脱の仕方がどうか」で賛否を争っています。国民の争点と議会内の争点がまるでズレているのです。このズレがあるままでの議決や離脱論争が事をより複雑にしていると私には見えます。

  議会内の議論も実はとても混乱しています。メイ首相の保守党内も、メイ氏の考え方である穏健離脱とは別に、強硬離脱派、残留派もいまだにいます。なので多くの離反者が出ました。労働党も内実は同じ。なのに議会ではみんなが自分に都合の良い離脱方法の議論を行っていて、合意はとても無理に思えます。たとえイギリス議会で合意できてもEUが「うん」と言うはずのない方針で合意しても無意味です。21日の再提案を見てみましょう。

  この問題でイギリスが混乱しているのは、議員の中に条件闘争などせずにとにかくEUの束縛から自由になりたいという主張をしているおバカな議員がいて、それが離脱派の国民の支持を多く得ているためです。それをリードしているポピュリストは、「EUとは束縛だけをする存在で、メリットはゼロだ」といっていたあのボサボサ金髪頭のジョンソンや、独立党の党首として離脱を主導していたのにすでに離党してしまったあのファラージです。彼ら扇動者のついた嘘に踊らされて離脱に票を入れた人々の根本的無知や勘違いが、そのまま今日でも同じレベルに放置されているので、デモ隊の人々のとんちんかんな答えになっているのです。

   一方EUはイギリスをEU諸国への見せしめとすべく、厳しい離脱条件を設定しました。そもそも言い出しっぺにして敵前逃亡をしたジョンソンやファラージは、いいとこどりして離脱できるというのが主張で、分担金さえ払わなければイギリスは自由を得て裕福になれると主張。国民投票の前にEU分担金の額を何倍にも偽って国民を騙し、BREXITを勝ち取りました。でもEUからの手切れ金だけで5兆円にもなることを突き付けられ、逃げを打ったのです。

   真の離脱論者であれば条件闘争などせずに離脱すればいいのです。それをいいところだけ得たままに、義務は果たさないで済むという愚かな扇動者の主張を信じて自爆しつつある。それが現在のイギリスです。壁の建設費はメキシコが払うと言って大統領になったトランプと同レベルの幼稚なウソツキです。


  そもそもEUに加入すると何がメリットになるのでしょう。

実は自由です!束縛なんかではありません。

 ・人の移動の自由(移動と他国での就労の自由)

・モノの移動の自由(関税や規制抜きででの自由貿易)

・カネの移動の自由(イギリスを除き通貨はユーロで、資本の移動の自由)

・サービスの移動の自由(他国への自由なサービス提供。輸送・金融・小売りなど)

 離脱とはこれらの自由を失うのに、束縛からの自由を得たいと言っている愚かな主張だと私は考えます。ただこれらの自由を得るのに当然義務が生じますが離脱派は義務はやだと駄々っ子のような主張をしているのです。

  では合意なき離脱はイギリス経済にどのような影響をもたらすのでしょうか。自動車メーカーなど国をまたいだサプライチェーンで成り立っている産業は、国境の通関と関税の復活で時間とコストがかかり、ひどい影響を受けます。銀行もいままでEU内で自由に商売できたのに、国ごとに免許を得る必要が出ますし、資本の移動規制を受け国境をまたぐ商売が自由にできなくなります。産業界はそれを回避するにはイギリスを出る以外ないと、「イギリスよさようなら」の準備を始めています。

  実はイギリス政府も中央銀行であるイングランド銀行も、それぞれ合意なき離脱の影響を試算していますので、そのうちの最悪シナリオの数値をあげます。政府試算では15年後にEU残留と離脱の差はGDPで▲9.3%。イングランド銀行は4年後の23年末で▲10.5とさらに厳しい結果を予想しています。エコノミストなどにはこれでも甘いという見方が多いのです。それにもしイギリスGDPの9%を占めるスコットランドの離脱が現実となると、イギリスはさらに小さな島国でしかなくなります。

  いったいイギリスはどこへ行こうとしているのでしょうか。かつて世界に冠たる大英帝国であり、アダムスミスを産んだ資本主義の総本山で産業革命発祥の地は、ただの博物館になりたいのでしょうか。議会や一般人の賛成・反対のデモ隊の衝突などの混乱を見ていると、たとえ離脱をしようがしまいが、国の分断は修復しようもないように思えます。あたかもトランプによる分断されたアメリカと同じです。両者ともポピュリストの扇動に乗せられた愚かな国民と、乗らなかったまともな国民が反目し合い、国は今後も迷走を続けるにちがいありません。

コメント (12)
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世界の10大リスク by  イアンブレマー

2019年01月14日 | ニュース・コメント

 今シーズン最初のスキーで、群馬県の丸沼高原スキー場に行ってきました。ここはゴンドラのふもとでも1,400mあり、終点は2,000mちょうど。とても高度が高いので、シーズン初めでも逆に終わりでも雪質はバッチリです。2,000mからの景色は素晴らしく、遠くに谷川岳、浅間山、すぐ近くに武尊岳(ほたか)が望め、それも展望台にある「天空の足湯」につかりながら眺められるのです。春になり雪が解けてから日光白根山に登る人たちはこのゴンドラの終点から登り始めます。

  スキー場で驚いたことがありました。それは海外からのスキー客が一人もいなかったことです。私が毎年行く八方尾根、野沢温泉、ニセコはいずれも日本人と同じくらい海外からのスキーヤーが大勢いて、特にニセコは私がオーストラリアの植民地だと冗談で言うくらい、英語が公用語化し不動産を買いまくり、数億円もする超高級マンションがどんどん建設されているほどです。なのに東京からさほど遠くない群馬には誰一人いないのです。

 SNSで評判になっていない?それは根本原因ではなく、結果だと思います。私の推定した理由は3点、

 1.スキー場にゲレンデ外滑走できる場所がない

  八方、野沢、ニセコはゲレンデ外の新雪をすべることができます。

2.レストラン・バーなどナイトライフを楽しめる街がない

  八方、野沢、ニセコはいずれもスキー場から徒歩圏内にレストラン・バーやクラブがあります。

3.地元にプロモーションをする気力がない

   1、2はロケーション問題があって改善の余地が少ないのですが、3はやる気の問題です。

 一昨日のNHKで大分県の杵築市(きつき)に海外旅行客が大勢訪れているというニュースが流れていました。大分には別府や湯布院など日本でも指折りの温泉観光地があるのですが、みなさんもあまりご存じないと思われる杵築市は独自のやり方でプロモーションをしているというのです。市内にある江戸時代の城下町・武家屋敷の街並みを、着物を着て歩くのがうけているそうです。そのため着物のレンタル屋さんをオープンし、城をバックに写真を撮ってSNSにアップする。プロモーションの専門家も招き、アドバイスを受け成功したのだそうです。

  では群馬の丸沼高原はどうすべきか。ヒントは山頂で偶然出会い、我々の写真を撮ってくれた81歳のスキーヤーにありました。彼は相模大野に住み、なんと毎週ここにきているとのこと。新宿からスキーバスに乗り日帰りなのですが、往復のバス代とリフト代込みで5,400円しかしないので、毎週来れるそうです。だったら東京からの日帰り雪見温泉ツアー、スキー体験のオプション付きも5,400円ポッキリで可能なはず。雪山にゴンドラで登れば2,000mの展望台の足湯から大パノラマを望めます。インスタ映え間違いなし。アジアからの旅行客に雪見ツアーはとてもうけています。長野県の八方尾根や野沢温泉スキー場でも、スキー客に交じってゴンドラに乗る観光客が大勢います。彼らは雪に触れ、雪山をバックに写真を撮って満足しています。ならば長野まで行かなくとも、群馬で十分に可能なはずです。

  その上、海外からの旅行者が好む温泉がたくさんあります。我々もスキーの帰りには日帰り温泉によることが多いのですが、ここには大きな露天風呂をもつ白根温泉薬師の湯というのがあって、男女それぞれお風呂屋さんの湯舟よりはるかに大きな露天風呂が2つづつあって、とてもリラックスできます。ガンバレ、群馬県片品村!

  

 さて、年初の恒例となりましたが、イアン・ブレマー氏率いるユーラシアグループが今年の「世界の10大リスク」を発表しましたのでチェックしておきましょう。概要と項目を8日の朝日新聞のオンライン・ニュースから引用します。

 引用

 ユーラシアグループが2019年の「世界の10大リスク」を発表した。米国で民主主義が揺らいでいることや、欧州でのポピュリズム(大衆迎合)政治の広がり、同盟関係の弱体化など世界中の地政学的事象のほとんどが「悪い方向に向かっている」と指摘。この状況を「悪い種(予兆)」と名付けて1位に挙げた。2位は対立が深まる「米中関係」とした。

 同社は米国際政治学者のイアン・ブレマー氏が社長を務め、毎年初めに、その年の世界政治や経済に深刻な影響を及ぼしそうな事象を予測している。

 19年は国際経済が好調で「比較的いい年になる」と分析。一方、ただちに起こる可能性は低いものの、深刻な危機に発展しかねないリスクは、1998年の同社立ち上げ以来で最悪の水準に達しているとした。ブレマー氏は発表会見で「大規模テロや金融危機などの危機に各国が結束する状況ではなくなった」と話した。

 1位の「悪い種」の一つに挙げた同盟関係の弱体化については、「アジアでは米欧ほど影響はなく、日米同盟は強固」と指摘。その上で「韓国における米軍のプレゼンス縮小を望むといったトランプ米大統領の同盟への懐疑的な姿勢が、中国やロシアなどを利する」とした。

 2位の「米中関係」については「たとえ通商摩擦を解決しても、相互信頼は崩れた」「構造的な競争関係は技術、経済、安全保障分野に広がった」と分析。「双方とも武力衝突は望まなくても、南シナ海などでの偶発的事件が全面的な外交危機になる可能性は高まっている」と予測した。

2019年 世界の10大リスク

(米コンサル会社ユーラシアグループの報告書から)

1 ★悪い種  米欧政治の混迷、同盟関係の弱体化など

2 ★米国と中国  技術、経済、安全保障をめぐる摩擦が激化

3 サイバー攻撃  抑止力が利かない問題も露呈へ

4 欧州のポピュリズ  欧州連合の弱体化も

5 ★米国の内政  トランプ大統領不正追及で混乱

6 技術革新、冬の時代  安保上の懸念などで国際協力が停滞

7 ★国際協調に背を向ける指導者たち  トルコ、ブラジルなど

8  メキシコ  左派の新政権の経済政策に懸念

9  ウクライナ  ロシアとの外交・軍事的な緊張

10  ナイジェリア  大統領選挙(2月)の結果次第で混乱も

 

引用終わり

  ★は私が勝手にトランプ関連として付けた印で、要注意と思っているものです。私は昨年の10大リスクにトランプ関連がほとんどなかったことを「おかしい」と指摘しました。そして実際は昨年も毎日のように世界はトランプに振り回され、年末年始もアメリカ政府の閉鎖やシリア問題などトランプに振り回されていいます。そのためか今年はブレマー氏の掲げた10のうち4つがトランプ関連リスクになっています。項目7にはアメリカが表題にありませんが、国際協調に背を向ける指導者たち」の親分格は間違いなくトランプなので★を付けてあげました。

  去年との違いを見るために下記に去年のリスクを掲げます。私がつけた★は一つでそれもイラン関係だけでした。今年との違いが際立ちます。 

1位  「真空」を愛する中国
2位  偶発的なアクシデント
3位  テクノロジー分野での世界的「冷戦」
4位  メキシコ
5位  ★アメリカ・イランの関係
6位  組織・機関の衰退
7位  保護主義2.0
8位  イギリス
9位  南部アジアにおけるアイデンティティ政治
10位 アフリカの安全保障

   以上が今年と去年のブレマー氏の10大リスクの比較ですがトランプリスクのオンパレードで、私はむしろ安心しました(笑)。

  昨年末には世界の株式市場に激震が走りました。原因は1.世界景気のスローダウン見通し、2.米中関係悪化、3.FRBによる引き締めと言われていて、私もその見方に賛成です。安倍政権同様、トランプ政権も株式市場の動向が政権の人気を左右する構造のため、相場の下落とともに特にトランプは無茶をしかねません。アメリカ政府機関の一部閉鎖は22日間に及び、80万人の公務員が休職あるいは無給で勤務という異常事態が継続しています。民主党とトランプのチキンレースは果たしてクラッシュに至るのか見ものです。

  ブレマー氏のリスクアセスメントは地政学上のリスクに限定されているため、経済や金融市場のリスクはあげられていません。しかし今年は地政学上の10大リスクに加えて、経済的リスクにも十分に注意が必要だと思います。

コメント (2)
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正月風景

2019年01月07日 | エッセイ

  みなさん、明けましておめでとうございます。

   みなさんのお正月はいかがでしたか。私はお伝えしていたように遠くには行かずに、主夫をしていました。それでも運動のためにサイクリングで毎日1時間程度は走るようにしていました。

  正月のよいところは車が少ないことです。普段からサイクリングロードを走っているのですが、そこに行きつくまでの1‐2㎞はどうしても車の通る道を走ります。それが正月は車がほとんどいない道となるので、実に爽快です。一番驚いたのは、うちから出てすぐに環状8号を横切るのですが、車がスカスカで、いっそ普段走れない環八を走ってみようかと思うくらいでした。

   幸い東京は年末から年始までほぼ毎日晴れていましたので、多摩川の堤を走ると左手前方に富士山がずっと見えています。うちはマンションの11階のため西側の廊下から富士山が見えるのですが、手前の丹沢の峰々が邪魔をしていて7合目から上くらいしか見えません。都心からの富士山はだいたいそのくらいしか見えないのです。ところが多摩川沿いを田園都市線の二子玉川から小田急線を通り越し、10㎞ほど先の京王線の鉄橋まで行くと、富士山の景色が大きく変わります。白い富士の右側だけですが、腰のあたり、5合目より下くらいまで見えるのです。ということはさらに10kmほど行くと両方の腰が見えるかもしれません。

   そしてうちからは富士山よりはるか遠方の南アルプスの雪山も見えます。かつて空気があまりきれいでなかった時代は、年末年始だけが唯一見える期間だったのですが、今は空気がきれいなので冬になるといつでも南アルプスを見ることができるようになりました。でもそれ以上北にある中央アルプスなどは、多摩や秩父の山々が邪魔をして見ることができません。

   一方東側の都心サイドは高層ビル群がよく見えます。以前は新宿だけだったのが、丸の内や品川、そして南の方には横浜のランドマークとその手前に最近注目の武蔵小杉のビル群が目を引くようになりました。武蔵小杉ほとんどが高層マンションのため人口が急激に増え、武蔵小杉駅から電車に乗るのは最悪のアクセスと言われています。駅ビルにすぐには入れず、毎朝改札を通過するまでに10分から15分もかかるという信じられない事態に陥っています。いったいどうするのか、どうしようもないのか、注目の的です。

   今年の年末年始、うちの近所で目立ったのは玉川高島屋の混雑です。駐車場渋滞があるかないかで、外から見ても混雑しているか否かがすぐわかります。正月2日からみなさん食事にきていて混雑していました。もうおせちに飽きたのでしょうか。

  年末、それもおおみそかの夕方に、おせちの安売りがあったら買おうと15分ほど歩いて行ったのですが、とんだ見込み違いでした。地下の食料品売り場は買い物客であふれかえり、売り場には近づけないし、廊下も混雑していてまともに歩けないのです。正月物を扱っているお店は待ち行列ができていて、どの店も「最後尾」と書いたプラカードを掲げたガードマンが整理にあたっていました。

   この購買意欲、たいしたもんだと思いました。というのもデパ地下ですから結構どの店も名前を知っている高級な店が多く、安売りなど全くしていないのに大混雑なのです。

   世田谷区の人口は90万人ちょうどで、区とはいえかなりの大都市といってよいほどの規模です。でも東京の西のはじにあって区別の所得ランキングでは港区の1115万円の半分、545万円しかありませんのでリッチな地区とは言えません。ただ玉川高島屋とその隣の東急の作ったライズ・ショッピングセンターは西のはじとはいえ、東急田園都市線沿線からの客を呼び込めるロケーションがよいのでしょう。東急グループの沿線開発力が大成功しているのだと思います。

   今年も元旦に近所の神社と父と母のお墓のあるお寺のお参りをしました。そこでもう一つ驚いたことがあります。東京都内でお墓を持つのは本当に難しいのですが、うちの場合は父親がかなり早くから手当てをしていたため近所の寺に持つことができました。その寺が新機軸を打ち出していました。

   公園式の樹木葬ではなく、10平米くらいのスペースに芝生を張り、石造りの彫刻のモニュメントが新しく建てられていました。共同の墓碑です。最近までそこにあった江利チエミを記念するテネシーワルツの碑は数メートル動いていました。

   モニュメントのすぐ横の壁に埋葬者の墓碑銘が刻まれています。一斉に募集をしたらしく、すでに数十名の名前が刻まれていました。今後も多分数百名単位の名前を刻むことが可能と思われます。とても賢いやりかたですよね。寺に永代供養料を払えば、いつも寺が清掃してくれるため、清潔に保たれます。お墓参りもお花だけ持っていけば済みます。いかにも東京のお寺らしい新風景でした。

  今週は初スキーに丸沼高原まで出かけますので、記事のアップは来週になります。

  ではみなさん、今年もよろしくお願いいたします。

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