ドル高が恐ろしいほど昂進しています。このままどんどん行かないことを祈りますが、行かない保証はありませんね。
さて、前回のクロちゃんの通信簿その1では、デフレ克服の最大の眼目である物価の上昇率を見てみました。おさらいします。物価は消費税増税分を除いた分で示し、それと東大発表の日次統計を比較しました。すると、
総務省指数最近値(2014年07月) 1.14%の上昇 (ただしコア指数は0.3%程度)
東大指数最近値(2014年09月03日) 0.97%の下落
一応1%を超える上昇率を達成したかに見えますが、いわゆるコア指数は0.3%程度の上昇にすぎず、しかも先行指標と考えられる東大日次指数がマイナス領域に入っているため、2年で2%の目標は実現が困難になってきている、という指摘をしました。
では経済活性化、そしてデフレ克服を目指して世の中に供給するオカネを増やす日銀の異次元緩和政策がどうなっているかを見てみます。それはマネタリーベースという日銀の統計を見るとわかります。
このブログでは半年前にクロちゃん就任1周年で通信簿をつけました。その時の数字も並べてみましょう。数字は前年からの増減です。日銀のサイトでみることができます。
14年4月 14年8月
マネタリ―ベース、1年の増加額; +74兆円 +71兆円
日銀当座預金のブタ積み、増加額; +71兆円 +67兆円
8月末までの1年にクロちゃんが国債をメチャ買いして供給したオカネは71兆円ですが、そのうちのほとんどである67兆円が日銀当座預金にブタ積みされている様子がわかります。4月も同様でした。
でも、これだけではちょっとわかりずらいので、世の中の貨幣流通量も並べてみます。この数値は増加分ではなく、実際に世の中にある貨幣の流通高です。
13年8月 14年8月 前年比
貨幣流通高 45.7兆円 46.0兆円 +0.3兆円
世の中の貨幣流通高は1年でたった0.3兆円増えただけで、これは誤差です。
クロちゃんは毎月国債を銀行から7兆円も買って、その代金が銀行から貸し出しなどに回ることを期待していました。しかし実際にはそれらはブタ積みばかりで、流通している貨幣量は去年も今年も46兆円ほどでほとんど増えていません。
もう一つ大事なのは国債を売却した銀行が、そのオカネで貸し出しを増やしているかどうかですが、ほとんどを日銀の当座預金にブタ積みしているので、もちろんわずかにしか増えていません。
全国銀行貸出残高の前年比増加率は2%です。しかも都銀はわずか0.4%で、地銀が増やしているので2%になっています。数字は以下のサイトでみることができます。
http://www.zenginkyo.or.jp/stats/month1_01/details/20140905150000.html
こうしてみると異次元緩和の名の元にバズーカ砲を打ったはずのクロちゃんですが、どうやらバズーカの弾は真上に打ったので、自分に返ってきて自爆しているようです(笑)。それがここまで1年半の異次元緩和の実態です。
ではあと半年で何ができるか。バズーカをテポドンに変えてメチャ打ちするかもしれません。例えば株式市場で株を買いまくり、外債を買いまくって円相場をさらに安くもっていくなどです。しかしそれでも懐具合の改善していない消費者は無駄な買い物などできず、物価は下落するかもしれないし、経済成長率はどんどん低下するかもしれません。
そしてクロちゃんは自ら、消費税は再値上げしないと国債の信認が危うくなる可能性が大きいというニュアンスの言葉をすでに発してしまいました。
ということは、彼はアベチャンと一体ですから消費税は何が何でも上げるのでしょう。8%でも庶民の懐はたいへんなのに、10%になったらどうなるのか、とても心配です。
かく言う私も10%にはいずれせざるを得ない、いや先々はもっともっと上げなくてはいけないと思っています。キリギリス生活をしたつけは、キリギリスが払うべきで、アリん子に払わせることはできません。
「その前にやることがあるだろう!」などという議論は、自民党にしても無駄です。
さて、前回のクロちゃんの通信簿その1では、デフレ克服の最大の眼目である物価の上昇率を見てみました。おさらいします。物価は消費税増税分を除いた分で示し、それと東大発表の日次統計を比較しました。すると、
総務省指数最近値(2014年07月) 1.14%の上昇 (ただしコア指数は0.3%程度)
東大指数最近値(2014年09月03日) 0.97%の下落
一応1%を超える上昇率を達成したかに見えますが、いわゆるコア指数は0.3%程度の上昇にすぎず、しかも先行指標と考えられる東大日次指数がマイナス領域に入っているため、2年で2%の目標は実現が困難になってきている、という指摘をしました。
では経済活性化、そしてデフレ克服を目指して世の中に供給するオカネを増やす日銀の異次元緩和政策がどうなっているかを見てみます。それはマネタリーベースという日銀の統計を見るとわかります。
このブログでは半年前にクロちゃん就任1周年で通信簿をつけました。その時の数字も並べてみましょう。数字は前年からの増減です。日銀のサイトでみることができます。
14年4月 14年8月
マネタリ―ベース、1年の増加額; +74兆円 +71兆円
日銀当座預金のブタ積み、増加額; +71兆円 +67兆円
8月末までの1年にクロちゃんが国債をメチャ買いして供給したオカネは71兆円ですが、そのうちのほとんどである67兆円が日銀当座預金にブタ積みされている様子がわかります。4月も同様でした。
でも、これだけではちょっとわかりずらいので、世の中の貨幣流通量も並べてみます。この数値は増加分ではなく、実際に世の中にある貨幣の流通高です。
13年8月 14年8月 前年比
貨幣流通高 45.7兆円 46.0兆円 +0.3兆円
世の中の貨幣流通高は1年でたった0.3兆円増えただけで、これは誤差です。
クロちゃんは毎月国債を銀行から7兆円も買って、その代金が銀行から貸し出しなどに回ることを期待していました。しかし実際にはそれらはブタ積みばかりで、流通している貨幣量は去年も今年も46兆円ほどでほとんど増えていません。
もう一つ大事なのは国債を売却した銀行が、そのオカネで貸し出しを増やしているかどうかですが、ほとんどを日銀の当座預金にブタ積みしているので、もちろんわずかにしか増えていません。
全国銀行貸出残高の前年比増加率は2%です。しかも都銀はわずか0.4%で、地銀が増やしているので2%になっています。数字は以下のサイトでみることができます。
http://www.zenginkyo.or.jp/stats/month1_01/details/20140905150000.html
こうしてみると異次元緩和の名の元にバズーカ砲を打ったはずのクロちゃんですが、どうやらバズーカの弾は真上に打ったので、自分に返ってきて自爆しているようです(笑)。それがここまで1年半の異次元緩和の実態です。
ではあと半年で何ができるか。バズーカをテポドンに変えてメチャ打ちするかもしれません。例えば株式市場で株を買いまくり、外債を買いまくって円相場をさらに安くもっていくなどです。しかしそれでも懐具合の改善していない消費者は無駄な買い物などできず、物価は下落するかもしれないし、経済成長率はどんどん低下するかもしれません。
そしてクロちゃんは自ら、消費税は再値上げしないと国債の信認が危うくなる可能性が大きいというニュアンスの言葉をすでに発してしまいました。
ということは、彼はアベチャンと一体ですから消費税は何が何でも上げるのでしょう。8%でも庶民の懐はたいへんなのに、10%になったらどうなるのか、とても心配です。
かく言う私も10%にはいずれせざるを得ない、いや先々はもっともっと上げなくてはいけないと思っています。キリギリス生活をしたつけは、キリギリスが払うべきで、アリん子に払わせることはできません。
「その前にやることがあるだろう!」などという議論は、自民党にしても無駄です。
やる気はまだあるぞと見せているのでしょうかね(^-^)
また円安となり、輸入物価上がり黒ちゃんはもくろみ達成のねらいかな?
さて,最近イギリス、スペインと分離独立を狙う住民投票が続いてますね(^-^;
なんか新たな動乱期になるんですかね~
アメリカ10年金利も2.5%に戻ってきましたねいよいよFRBの仕事に入りそうですが、どうやってバランスシート縮小と利上げを絡めていくんでしょうね~
株価は好調ですが利上げは徐々に打撃を与えて、資産持っている人の消費が落ちればすぐに不況に戻ると見てますが、長期的には人口増加の恩恵でGDPは延びていくんでしょうね~(^-^)
今はドルをせっせと買うのみです
日本の来年は危ないなーましてや消費税10%なんてしたひには、資産家だけ儲かって、庶民は生活苦、アメリカににてきたな~(^-^)
欧州もFRBの後追い策しそうだし(^-^;
なんだか不気味な円安になってきました。ちょっと不安になってきました。ドルを増やそうかなとか暢気に言ってたら急変してしまいました。間が悪いです。
話は変わりますが、日本は問題を先送りし過ぎて、増税と景気回復を両立するなんて成功確率が極めて低い政策をすることに追い込まれたということではないでしょうか?
アベノミクスも博打ですが、最近、またぞろ出てきた増税先送り論も博打的政策です。黒田総裁は事が起きたら対象は困難と明言しました。そんな博打的政策を景気が悪いからという理由で出来るのか?
緩和が効果がないからと日銀が国債の買取を止めたらどうなるか?
経常収支が悪化するなか、それをしても大丈夫なのか疑問です。これまた博打です。
日本人は先送りしたツケが限界に達したということを自覚する必要があるのではないでしょうか?
たぶん、大多数の日本人は危機意識・問題意識ゼロです。経済の専門家と称する人達も、問題があまりに酷いためか、景気回復と財政再建の両立が必要とか超難しい事をサラッと言って逃げてしまいます。
自分勝手の解釈ですが、黒田総裁がドルは高くなると言ったのは、いまのうちにドル購入して少しでも備えてねというメッセージに聞こえてしまいました。
異次元金融緩和の結果が、日銀への預金高の増加にしかなっていないなんて、知りませんでした。
貴重な情報、ありがとうございます。
ということは、円安の原因は、ヘッジファンドのしわざか、もしくは、日本売りか、あるいは、資源国の陰謀か?、ですかね??
シェールガス・ビジネスが軌道にのり、製造業が国内空洞化した日本に対しては、円安が国益にかなうと考えるアメリカの金融支配層の考えなんでしょうか?
私は、日々、動いている状況で、あわててドルへ転換するのは差し控えております。
経験上、動く状況で、あわてて変えるのは、損することが多いですから。
落ち着いたら、下値をついばむようにします。
さて、消費税ですが、10%に上げるのは確実でしょう。
早くも、法人税減税や、経済対策も実施されそうなので、財政再建の御旗は全くの嘘でしょう。
黒田さんは、財務省出身者ですので、山本五十六でも何でも無く、彼らの利益の代弁者に過ぎません。
”多く集めて、分配の権利にあづかる”
日本は、社会主義に近づきつつありますね。
黒ちゃんや政府、官僚は持続的でないことはわかっているので、目先の数値を整えて消費税上げてくるでしょう(^-^;
日本はまだ国民性的に弱い物を助ける人情が残っているので、贅沢品以外の物は上げない欧州的な消費税をねらってくるでしょう!でも20%以上の消費税にしないと持続不可能でしょうね(^-^;
莫大な戦争特需が継続的に海外でおきない限りは、そんな世界は誰も希望しません!戦国、戦前のハイパーインフレになったときの経済を今から勉強しておく必要ありですね~(^-^;
もう片足つっこんでるかな
日本のCDSは毎日ウォッチですね~(^-^)
>株価は好調ですが利上げは徐々に打撃を与えて、資産持っている人の消費が落ちればすぐに不況に戻ると見てますが、長期的には人口増加の恩恵でGDPは延びていくんでしょうね~(^-^)
アメリカの個人消費は失業率の改善が大幅なため、低所得者にも十分に支えられています。資産家だけではないと思います。
また私は政策金利の上げや長期金利の1-2%の上昇がアメリカ経済を不況にするとは思いません。むしろ金利の上昇は景気がよいことの反映だと思っています。今の低金利はたかだかこの1-2年のことで、リーマンショック後の回復局面でも今より金利は高かったのですが、それを跳ね返しています。
金利が直接効くのは企業の投資と個人の住宅投資です。アメリカの企業の収益性はとても高いので、多少の金利上昇ではびくともしません。個人の住宅投資は金利上昇で落ちるでしょうが、不動産価格が反応して下落するとその後は回復します。そうしたこれまでのパラダイムが根本的に変わったという兆候は、私には見えません。
それとキナ臭い中で世界的に安全資産が限られるため金利がどんどん上昇とはならないでしょう。
そのとおりですね。焼け野が原にならないと気がつかない。そして言うことはいつも同じ、「まさか日本がこんなことになるなんて、想像もしてなかった」。
こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、各地で崖崩れが起るたびに崖下に住む人が「まさかウチの裏山で崖崩れが起きるなんて、想像もしてなかった」というのと同じです。他の人から見ると、なんて不用心。外人から見ると、なんて不用心、なのです。
>自分勝手の解釈ですが、黒田総裁がドルは高くなると言ったのは、いまのうちにドル購入して少しでも備えてねというメッセージに聞こえてしまいました。
彼の資産構成を調べたらドルだらけで、実はポジション・トークだったりして(笑)
私のブログや読者のみなさんのコメント投稿を深くご理解いただくには、私の著書をお読みいただくとよりスムーズかもしれません(食べログ、笑)。
もしオカネを払いたくない場合はブログを初期のころからお読みいただくとよりスムーズです。著書の数倍、ボリューム満点、もしお腹がすいていらっしゃれば(笑)。
>円安の原因は、ヘッジファンドのしわざか、もしくは、日本売りか、あるいは、資源国の陰謀か?、ですかね??シェールガス・ビジネスが軌道にのり、製造業が国内空洞化した日本に対しては、円安が国益にかなうと考えるアメリカの金融支配層の考えなんでしょうか?
為替市場、特に一日で取引が1兆円を超える流動性の高いドル円市場は、誰かの思惑だけで動かすのは不可能でしょう。もしそうれができるのなら、いくらでも上下動させて無限に儲けられますよね。
>財政再建の御旗は全くの嘘でしょう。
財務省はどこをどう切っても、財政再建の塊だと私は思いますが・・・
財務省のサイトをチラッと見てみるとわかりますが、「財政赤字で国は危うい」、「どうやって再建するのか」のキャンペーンと論文だらけです。
私はそれらを真に受けています。それを政治家に潰されまくっているので、「オイ日銀、お前も少しは協力しろ」とクロちゃんは昔から言っていました。言ったからには実行あるのみ。
そうですね、きっと。
消費税を判断する7-9月期のGDPは、前期の数字がマイナス7.1%でしたから、黙っていても発射台が高いため大きなプラスになります。
発射準備完了!