バフェットの言う株の本源的価値の定義は・・・
会社の生み出す「将来のキャッシュフローの割引現在価値」です。つまり、ここまでみなさんと債券投資で勉強を重ねてきた、あのめんどうな債券計算の基礎、「割引現在価値」こそがバフェットの投資判断の最重要点なのです。
解説します。
このブログの最初で、みなさんは擬似国債、あるいは擬似社債をたくさん抱えている、というお話を差し上げました。そしてそれがどれほどの量なのかを計算するのに、毎年の年金などのキャッシュフロー収入の金額から、推定値を逆算できるというお話をさしあげました。その計算は、キャッシュフロー金額を割引率(金利)で割り算するという方法でした。すると擬似国債・擬似社債の現在の価値が推定できました。
次に債券の価格は、それと同じ手法をちょっとだけ厳密にしたものだ、と解説しました。つまり将来得もらえる利子と元本をそれぞれ金利で割引いて合計すると、現在価値である現時点での債券価格が計算できます。これが債券価格の計算法でした。
バフェットの手法もこれと同じです。まず会社の生み出すであろう将来のキャッシュフローを予想します。そしてそのキャッシュフローを一定の割引率で割り込み、現在価値を計算します。その合計が会社の本源的価値=会社の価格だと考えるのです。そして上場会社であれば、市場で付いている株価=時価総額と、計算した本源的価値と比較します。市場価格のほうがうんと安ければ買うし、成長性が見込めても市場価格が高ければ買わない。
株式投資で勝つための極意は、「安い時に買って、高い時に売る」。株で勝ち続けるバフェット様の「安い時」の割り出し方は、債券計算の方法の応用なのです。
と、まー解説を差し上げても、次から次へと疑問が疑問をよびますよね。次回はさらに解説を試みます。