地域には「馬はかどこ」と言われる場所が点在する。馬のお墓と言う意味である。昔から岩手、青森に跨る南部藩は南部駒の産地として知られている。馬に係る物語や地名も多い。戦前までは軍用馬の産地としても知られた。
昭和10年代半ば、数等の馬を飼育していた我が家でも軍用馬としてかなり高く売れて親類、縁者を招待して盛大な祝賀会をしたことがあるそうだ。その時の引出物の立派なお盆を見ると相当の儲けだったろうと思う。
戦争が終わって軍馬が不要になり、しばらくは運送手段としての馬車、馬橇(ばそり)が活躍したが自動車に代わり農耕用の馬も牛に代わりそして耕運機、トラクターに代わった。
今では馬を見かけることがない。動物園で見るものになった。あぜ道でのんびり草を食んでた牛の姿もない。もっとも肉用の牛を飼ってる農家も肉質を良くするために青草は食べさせない。
夏のお盆 家族そろってお墓まいりした後はどこの家でも先祖と同じご馳走を準備して「馬はかどこ」におまいりする。
もっとも最近の「馬はかどこ」はペットが亡くなった時に葬られることが多くなったがそれはそれで良いと思う。
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