赤いハンカチ

夏草やつわものどもが夢のあと

▼「本居宣長」より

2021年12月12日 | ■芸能的なあまりに芸能的な弁証法

以下は昔書いた記事なれど、ほじくり返してみたのには実に私的な、それも今日的な意味と訳が自分なりに再生してきたからこそであるに違いないのだが、そのあたりの内情については、また後程。

 

小林秀雄の「本居宣長」で、次のような文章を見た。とりあえず、ここに引いておく。

何も音声の文(アヤ)だけには限らない、眼の表情であれ、身振りであれ、態度であれ、内の心の動きを外に現はそうとする身体の事(ワザ)の、多かれ少なかれ意識的に制御された文(アヤ)は、すべて広い意味での言語と呼べる事を思ふなら、初めに文(アヤ)があったのであり、初めに意味があったのではないといふ言い方も、無理なくできるわけであり、少なくても、まず意味を合点してからしゃべりだすといふ事は、非常に考えにくくなるだろう。例えば、「お早う」とか「今日は」といふ言葉を、先づその意味を知ってから、使ふやうになったなどと言ふ日本人は、一人もいないだろう。意味の知らぬ事をしゃべる子供、とよく大人は言ふが、口真似が言葉のやりとりに習熟する、自分もやってきた、たった一つの道であったことは、忘れがちだ。そればかりではない、大人になったからと言って、日に新たな、生きた言語の活動のうちに身を置いている以上、この、言語を学ぶ基本的態度を変更するわけにはいかないのである。

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1 コメント

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日本人は馬鹿である (今丼政幸)
2021-12-13 10:14:48
おお!
そうか!
国民が戦争をしたかったのだよね。
なんのことはない。
今でも国民は馬鹿だが、馬鹿な国民は、当時、日本がアメリカと戦争をしたら勝てると思ってて、戦争をやったら負けるということを知らなかった。
知ろうとしなかった?
いまでも情報がいっぱい入ってくるのに、コロナに無知な国民は真面目に感染病対策を考えることなどしなかった。
アホの極地だ。
それが戦争前夜の真の姿だ。
日本国民が戦争を望んで戦争をやった。
それだけのこと。
永井荷風の断腸亭日乗 〈第5巻〉 昭和十五年-十九年を読もう!
日本人の馬鹿さを再確認するために。
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