世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

音楽がてんこ盛りのザルツブルグですが観光客を驚かす噴水の宮殿もあります(オーストリア)

2011-02-06 08:00:00 | 世界遺産
 世界遺産のレジデンツの他に、町の中を流れる川の上に町を見下ろすようなマリエンベルグ要塞が象徴的な町がヴュルツブルグでしたが、川の上にお城という風景はよく見るのですが、その中で似た絵柄の感じを受けたザルツブルグを思い出しました。今回はザルツァッハ川の対岸にホーエンザルツブルグ城がそびえるザルツブルグ歴史地区を紹介します。もう20年も前に訪れた場所なので、記憶違いや変わっているところがあるかもしれません。

 ザルツブルグはオーストリアが南北にくびれてチロル地方が西に張りだす根っこのところに位置し、ドイツと国境を接しています。ザルツブルグ駅は一部をドイツ鉄道が間借りしていてミュンヘンから乗った列車はそちらに到着したように思います。ザルツブルグという地名は、ご存知の方も多いですが塩の砦という意味で、8世紀ごろ現在ドイツ領となっているライヒェンハルの塩泉の権益をザルツブルグの司教が持っていたことに由来するとのことです。時代が下り、司教は近くのデュルンベルクで産する岩塩の通行税によっても潤ったそうで、このあたりには大きな塩の鉱脈があるようです。

 さて景色が似ている原因のホーエンザルツブルク城ですが、このお城は11世紀に要塞として作られ16世紀初頭に拡張されたそうです。標高差が80mほどあるためザルツブルグの何処から目立つお城で、大司教の権威を誇示する目的もあったのではないででしょうか。お城には19世紀に作られたケーブルカーで登れるようですが、なぜか20年前の時には動いていなかったように思います。一時的ではなく、なんとなく廃線のような感じでした。眺めがいいということは、歩いて上ると辛いということでした。そういえば、マリエンベルグ要塞のほうは、そもそもケーブルカーなんてものは無く、麓から歩きでした。

 ザルツブルグといえば、音楽ファンには忘れられない地名かもしれません。まずは、モーツアルトの生誕の地ということ、ザルツブルグ音楽祭は町中のホテルが満室になるそうです。ミュージカルス・ファンにとってはサウンド・オブ・ミュージックの舞台となったところです。

 
 モーツアルトの生家は細い通りに面し黄色い壁のなんでもないこじんまりとした家だったように思います。屋内に入るとモーツアルトゆかりの品々が展示されていて、モーツアルトファンは必見でしょう。また、レジデンツのそばにはモーツアルトの名前を冠した広場があり、彼の銅像が建てられています。このレジデンツの一室でヴァイオリンのコンサートを聴きましたが、100名ほどが入れるホールは適度の残響があって心地よい響きがしました。聴衆も清掃をした人が多く、昔の貴族ってこんな風に音楽を聴いていたのかな、という感じもしました。

 
一方、サウンド・オブ・ミュージックのほうは、市内や郊外に映画のロケで使われた場所が散在しており、これらを回るツアーバスがあります。トラップ家の宮殿やサンルーム、そしてマリが子供たちとドレミの歌を歌ったミラベル公園やマリアが修道女であったノンベルク修道院は自分の足で行きなさいだったと思います。主人公たちの結婚式が撮影された教会は郊外のモント・ゼーのほとりにあってかなりのドライブだったように思います。当時は、モント・ゼーの途中で、長い斜面に作られた滑り台をそりに乗って滑り降りるアトラクションのある場所に立ち寄ったのですが、今はどうなっているのでしょうか。

 

 時間があればお勧めなところが駅前からバスに乗って15分くらいのヘルブルン宮殿です。17世紀に時の大司教によって夏の宮殿として建てられたもので、宮殿としての豪華さだけでなく水の楽園と呼ばれる仕掛けが楽しいのです。泉の中の噴水や水車で動くの人形が演じる劇場に加えて、椅子や床にも噴水が仕込まれています。ガイドさんの説明の途中でこの噴水が噴出して、みんな大騒ぎです。

 音楽と数学やITというのは意外と関連性が高いように思えます。響きの良い純正律の和音の周波数比は、奇麗な分数で表せますし、純正律の不備を救う平均律は2の12乗根という比率で半音を刻みます。モーツアルトやベートヴェンの作曲した曲の類似性もコンピュータで解析され、モーツアルトらしい作曲、補作、編曲などもある程度は自動的にできるようになってきています。さらに、本人の作曲なのか、他人が書き足したものかの判断もやっているようです。マンネリ打破で作曲したものが、本人のものではないと判断されたら困るでしょうね。


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