世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

桃源郷のような雲水謠古鎮は流れている時間もゆっくりのような気がしますが、かつては日本でも見られた風景かもしれません(中国)

2021-01-10 08:00:00 | 世界の町並み
 イングランド北部のノース・ヨークシャーにあり、廃墟の城跡以外には、なんでもない田舎がリッチモンドでした。田舎に行く旅行は、取り立てての観光ポイントは期待できませんが、どこかホッとする時間がもてます。特に旅程が長い旅行などでは、息抜きできる場所かもしれません。世界遺産の土楼をたずねる現地ツアーで、土楼の近くの田舎にも寄りました。もちろん土楼がある場所もかなりの田舎でしたが、今回は地元の中国の人にも人気があるらしい雲水謠古鎮を紹介します。

 
 
 雲水謠古鎮は中国の福建省の南部の漳州市の西のはずれの山奥にある歴史の古い古鎮の一つで、アモイから西に100kmほどに位置します。近くに世界遺産の福建土楼があって、筆者は二か所を組み合わせた中国人向けのツアーに参加しました。当初は土楼に重点を置いたツアーに参加する予定でしたが、そちらのツアーは人数が集まらず雲水謠を組み合わせたツアーに合流させられました。どうも雲水謠は、同名の映画のロケ地にもなり中国人にとって人気のスポットのようです。

 
 
 雲水謠古鎮にも土楼は少しありますが、取り立てて観光地といった目玉はありませんが、中国人の描く桃源郷といった風景が広がっています。この古鎮は流れている時間がゆっくりしているようです。村の中心を川が流れ、大きな水車も回っています。

 
 
 川に架かる橋は、もちろん木橋で、足元のおぼつかない橋もあります。川に沿ってガジュマルの巨木が茂り、指定木らしき名札が下がっていて英語や日本語(かなり怪しい日本語)でも大切に扱いましょうと書かれてありました。

 
 
村を形作る民家はいた壁や土壁の2階屋で、どれも古るそうです。小さな商店街となっている一郭で、お土産屋さんに連れていかれましたが、土間にお休みどころと店舗を兼ねた空間があって、昔にわが国で見たような感じがします。

 ガジュマルの木に添えられていた名札の変な日本語は自動翻訳の結果を転記したものだったかもしれません。この旅行で筆者は携帯自動翻訳機を持っていいって、ほどほど重宝しました。日本語で話した言葉を認識して、中国語に翻訳し、その結果を話してくれます。筆者が社会人になりたての頃には、音声認識だけでも6畳間ほどを占領するコンピュータが何分もかかってやっと1音節の音声を判別できる程度でした。この自動翻訳機はネットを経由し、処理はセンタのホストコンピュータが受け持っていますが、多数の端末からの要求を瞬時に処理してくれます。ただ、ネット規制の多い中国では翻訳機からセンタにつながるネットワーク・プロバイダは限定され、アモイのような都会では自由に使えましたが、雲水謠古鎮に向かう途中から使えなくなり用をなしませんでした。便利な用具も独裁権力には勝てなかったようです。


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