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大和高田の寺内町のお寺は目立たない存在ですが町並みは、見どころがたくさん

2016-09-11 08:00:00 | 日本の町並み
 神戸駅から200kmを越える駅からJRの乗車券を買うと行き先が神戸市内と表示されます。ところが、良く見ると道場駅は除くとあり、神戸市内でも例外扱いをされているのが福知山線にある道場駅でした。この道場の地名は、付近にあった寺の道場があり寺内町を形作っていたことに由来します。この寺内町は、近畿圏の浄土真宗寺院を中心とするものが多く、今回はこれらの寺内町の中から、専立寺二より形成された寺内町の大和高田を紹介します。

 大和高田は、明日香村の西方7kmほど、JRでは和歌山線と桜井線が分岐する高田駅、近鉄線では大阪線の大和高田駅と吉野専の高田市駅とがあります。複数の線の駅があるということは、交通の要で、大阪のベッドタウンとして、奈良県下ではもっとも人口密度の高い市になっています。1948年に市制を敷く時に新潟県の高田市との混同を避け旧国名の大和を付けましたが、新潟県の高田市は合併により上越市になり市の名前は消滅しています。

 
 寺内町の中心となった、専立寺は大和高田駅と高田市駅のちょうど真ん中くらいにあって、浄土真宗本願寺派の寺院です。100m四方ほどの寺域があるようですが、19世紀に本堂などが火災に遭い、対面所などが再建されています。焼け残った18世紀に作られた門と太鼓楼たが、目立った存在でしょうか。門のそばには、野口雨情が童謡の中に太鼓楼を歌った歌碑も作られていました。


 
 
 
 
 
 この、専立寺の界隈には、江戸末期に盛んになった大神宮信仰の名残の大神宮の祠や石灯籠が散在しています。古い町並みが残るのも、この辺りと、旧伊勢参りの街道筋で、土蔵造りに格子の連なる家並が続きます。昔の丸くて赤いポストが点景になっていたり、屋根の上には煙出しと思われる小屋根が乗っていたりします。京都の町家でよくみられる、庇の上に乗った鐘馗様も見かけました。これも、京都で見かける犬矢来も見かけましたし、せんじぐすりの看板も見かけました。かつては、良く見かけた風景が、冷凍保存されたような街並みです。

 旧伊勢街道は、江戸末期に60年ごとに起こったお蔭参りの時には、集団でお参りする人々であふれかえったそうです。このお蔭参りというのは、お参りをしてお蔭を貰うということではなく、親や雇用主に無断で、蔭に隠れてお参りをしたことに起因した言葉のようです。神社仏閣への参詣の名目で、簡単に通行手形が手に入ったのだそうです。いわば、現在のパスポートですが、この手形は、どのと程度の偽造防止が図られていたのでしょうか。パスポートでは、コンピュータによる指紋認証は導入済みで、顔認証も時間んお問題のようです。江戸時代に役人を抱き込んだ顔パスがあったかもしれませんが、現代版の顔パスでコンピュータを抱き込むのは大変かも。


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