シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

三国川ダム「監査廊」見学

2018-05-13 | お出かけ

5月3日に帰省する際、渋滞を避けるためにも、なるべく朝早めに家を出て新潟県に入ってからどこかで観光して実家に行きたいと考えていたが、この日の天気は雨予想。そこで、雨の日にお薦めのスポットはないものかと出発前日にWeb検索していたところ、『三国川ダムのダム点検用トンネル見学』というものを発見し、これはイイ!と思い行ってみることにした。

 

土日祝日の見学は30分程度。一日5回で定員各回14名。11時の見学時間にぎりぎり着いたが、定員的にもぎりぎりセーフだった。

 管理所↑の1階「情報館」で受付け。見学はダム管理を委託している会社職員の説明から開始。その時に初めて知ったのだが、「三国川」は「さぐりがわ」と読む。その昔、地元では「さんごくのかわ」という意味のことを方言で呼んでいたが、それが転じて「さぐりがわ」になったらしい。

昭和44年(1969)に三国川では大きな洪水被害が発生しダム建設の契機になった。
工事着工は昭和61年(1986)で完成は平成6年(1994)。中央コア型ロックフィルダムで、堤高119.5m、堤頂長419.5m。
ダム湖の名前は「しゃくなげ湖」で、“三国”の名は使ってない。
このダムの役割としては、「洪水調節」「流水の正常な機能の維持」「水道用水の供給」「発電」の4つ。

外に出て堤に移動して説明を聞く。水が流れている設備↓は、洪水が起きにくい時期(冬の間など)に水を流すもので、洪水が起きやすい時期(台風や梅雨など)はゲートを閉じる。
右側の曲面の部分は、大雨などで大量に流れ込んだ水があふれないように水を流す「非常用洪水吐」でダムの安全を確保する。

 

流れた水が落ちていく反対側の景色。

 

非常用洪水吐の奥の方にある湖から出ている設備は「選択取水設備」。ダムに溜まる水は深さによって温度や水の汚れが異なるので、この設備で様々な深さから水を取り込み、水道水や農業用水に利用する「利水放流ゲート」に流すという。これには数人が「ほ~」と感心。
右側の山を削った部分の岩石が、このダムのロックに使われている。

 

その後、管理所から少し離れた所にあるエレベーターで地上から100m下に降りる。
監査廊はダムの点検・補修のための通路で、ダムの中心に向かって行く。手前では天井から水が染み出ている部分もあるが、進むにつれて無くなった。ダム部分は粘土で沁みてこないようだ。

 

通路はT字路に突き当り、左が上りで、右が下りの階段になっていた。長いトンネルと階段で、点検作業だけでも大変なことだろう。見学者はここで折り返す。↓は上りの階段(530段あるとか?)。

 

「常用洪水吐」ゲート。ダムに流れ込んでくる水を一時的にため、川があふれたりしないように注意しながら水を流す役目を持つ。「ゲートが全開なら25mプールが5秒で空っぽ」とイラスト解説。


最後は「利水放流ゲート」。この日はゲートを6センチ開けていた。


放流の様子が見られるということで、厳重そうなドアを開けて出ると・・・、もの凄い水の流れと、それに伴う大音量。隣の人の話し声も聞こえない。↓普通に撮ったけど、水の流れが速すぎてそれらしく見えない。


 

ゲートを10センチ開けた場合には、放水路が真空状態のようになり出入り口のドアを開けられないほどになるという。放水路の中から見た時にドアと反対側の右側↓に丸い穴があったけど、それを軽減するために空気を取り入れてるそうだ。

 

再びエレベーターで地上に上がって終了。情報館で任意のアンケートに全員が答えて解散した。ダムカードも頂いた。

見学は4月下旬から11月末までで、水量が安定して豊富なこの時期は見学のピーク時期で毎回満員になるそうだ。
監査廊内の気温は10℃強で安定している。ダウンベストを持参していて正解だった。
ダム湖の名前は、地域の方に親しんでもらえるように「しゃくなげ湖」と名付けられたが、ダム周辺にアズマシャクナゲが咲いていたことによる。

今回は雨のためダム内見学中心だが、ダム湖周辺には散策路や見所もあるので、また天気の良い時に行ってみたいと思う。

 

コメント (4)
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