先日(12月6日、K-1 WORLD GP 2008 FINAL)の
「バダ・ハリ ● 2R0分53秒反則失格 ○ レミー・ボンヤスキー」の顛末が気になる。
試合後のインタビュー
○レミー
(ダメージは?)今もダメージがあります。ものが二重に見えるし頭も痛いです。
(試合後の涙は?)私の過去を振り返っていただきたいのですが、
03年と04年には素直なうれしい気持ちで涙を流しました。
しかし今回は違っていて、この試合にいろいろな犠牲を払ってきたにもかかわらず、
こういう結果でしか優勝を手にすることができなかったことへのくやし涙です。
(再戦は?)追われる立場として正々堂々と戦いたいと思います。
しかし、ルールに則って戦うことのできない選手を試合に出すのは正しいことなのか、
いけないことなのか。グローバルなレベルでレベルアップを目指していくのなら
正々堂々と試合をすることができるかどうか、確認したうえで試合をさせるべきだと…。
●ハリ
(何が起きた?)興奮して感情的になってしまった。
俺が攻撃を仕掛けてもレミーは返してこないのでイライラしていた。
そこで倒れる場面があり、ストリートファイトの本能が目覚め、反則を犯してしまった。
(裁定には?)ああいう形で終わらせるつもりはなかった。
裁定は真摯に受け止めている。ファンや今日来てくれた人たちには謝りたいと思う。
(レミーのダメージは?)なかったのではないか。
直後にはもがき苦しんでいたが、レッドカードが出たら立ち上がってマイクパフォーマンスもしていた。
それにレミー側のセコンドからは「立ち上がるな」と指示が飛んでいたのを聞いた。
今日の彼の優勝はファイターとしてではなく、アクターとして、
最優秀主演男優賞のような栄誉なんじゃないか。
◇谷川氏
(何故、反則直後にレッドカードが提示されなかったのか?)
反則があったことに関して、まずすぐにイエローカードの判断がありました。
レッドカードは出た時点で試合が終わりなので、やられた側が逃げてしまう可能性もある。
(ダメージが失格につながった?)
難しいところ…。レミーがどのくらいのダメージを負っていたのか。
K-1としては完全決着としたかったところではないでしょうか。
しかし上から殴ったら即没収となると「俺はもっとやれるのに、殴られ損じゃないか」
という選手も出てくるかと思いますので…。
一夜明け会見:谷川氏
(ハリが「ダメージは演技。主演男優賞もの」と悪態をついたことに)
当たった、当たらないでなく、行為そのものが反則。発言も言語道断。
ファイトマネーは全額没収。準優勝も空位にしたらいい(賞金約285万円もなし)。
出場停止になればタイトル戦もできない。タイトルはく奪?そういうこともやらないと…。
K-1ルールがもの足りないのなら違う世界、自分のやりたいルールの中でやればいいし、
ケンカをやりたいのならプロとしてリングに上がる資格はありません。
いい試合もダメなところもバダ・ハリ選手が持っていってしまって、これでバダ・ハリ選手が
満足してしまうようにはなってもらいたくありません。
失格の裁定は下ったものの、その後の処分は会見時点で未定。今週にも谷川EPと審判団の間で協議を持ち、処分を検討する予定となった。
強い格闘者は、自分の強さを過信しているので、思い通りにならないと…あれる。
過去の偉大なチャンピオンは「強さ」だけじゃない。
バダ・ハリは、今日12月8日で24歳と若い。良い助言者に恵まれれば良いと思う。
それとも、日本の道場で習ったらどうだろう。