メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

ココ・アヴァン・シャネル

2009-10-02 22:19:38 | 映画
「ココ・アヴァン・シャネル」(COCO avant CHANEL、2009仏、110分)
監督:アンヌ・フォンテーヌ、原作:エドモンド・シャルル=ルー、脚本:アンヌ・フォンテーヌ、カミーユ・フォンテーヌ、衣裳デザイン:カトリーヌ・ルテリエ
オドレイ・トトゥ(ガブリエル・ココ・シャネル)、ブノワ・ポールヴールド(エティエンヌ・バルサン)、アレッサンドロ・ニヴォラ(ボーイ・カペル)、マリー・ジラン(エイドリアン・シャネル)、エマニュエル・ドゥヴォ(エミリエンヌ)
 
シャネル・ブランドを創ったガブリエル・シャネル(1883-1971)がある程度成功するまでの話。
このタイトルでアヴァンをそのままカタカナにして残しているけれど、これではミドルネームと思ってしまう。ココはあだ名だから、おそらくシャネルブランドを確立する前のココと呼ばれた時代のお話、という意味なのだろう。だから、タイトルでavant(フランス語で「前の」、英語のbefore)だけが小文字になっている、と考えられる。
公式に書かれていないので間違っているかもしれないが。
 
さて、このところ実在の才能ある有名人を主人公にした映画を続けて見ているが、どうもドラマとしてはいまひとつということが多い。それでも、いくつかのなるほどと思わせるエピソードがうまく組み合わされていれば、こういう映画もありか、と思っている。
この映画がフランスで興行収入トップというのはそれだけだなく、別の面があるのだろう。私のように日本で、シャネルに関心はあるけれども知識はほんの少しという者にはそれ以上わからない。
 
当時、馬に乗るときに女性は跨らなかったのをそれでは乗りにくいということからパンツをはくようにした、海で働く人たちを見て取り入れたマリン・ボーダー、おそらく喪から出てきた黒の多用、動きやすい帽子、ジャージー、などのシーンが出てくるが、それらがその後どうなったとくどく説明されてはいない。見ればわかるでしょ、ということだろう。見る人が見れば、もっとあるにちがいない。
 
主役オドレイ・トトゥ、個性的すぎる顔でどうかなと思っていたが、おそらく30代半ばまで演じて、ココは子どものころからしっかりしていて、よくも悪くもクレヴァー、スマートな人だったということはよくわかり、それを十分納得させる演技であった。

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