エゾカワラナデシコ(蝦夷河原撫子)
<学名:Dianthus superbus L. var. superbus>
ナデシコ科 ナデシコ属 多年草
<学名:Dianthus superbus L. var. superbus>
ナデシコ科 ナデシコ属 多年草
北海道、本州中部以北に分布する多年草。
前の記事で紹介したカワラナデシコの基本変種です。
長野から群馬へ戻る峠道の道端に咲いていました。
撮影日 2017.08.06: 長野県
茎は叢生して直立し、上部で分枝する。
茎や葉は緑色でわずかに白粉を帯びる。
葉は長さ3~7㎝、幅2~5㎜の線状披針形、
基部は茎を抱き、先は尖る。
花期は 6~9 月、花は茎頂にまばらに数個、上向きに咲く。
花は淡紅色、直径は約4㎝。花弁は5個、先が深く細裂する。
花は淡紅色、直径は約4㎝。花弁は5個、先が深く細裂する。
先が尾状になる苞が 2 対あり十字に対生する。
(カワラナデシコは苞が 3 - 4 対あり、がく片が 3 - 4 cmと
長いところが本種とは異なる。)
カワラナデシコ(河原撫子)
<学名:Dianthus superbus L.
var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams>
ナデシコ科 ナデシコ属 多年草
<学名:Dianthus superbus L.
var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams>
ナデシコ科 ナデシコ属 多年草
本州以西四国、九州に広く分布するほか、
沖縄(久米島・渡名喜島,別変種とする説もある)に
少数が自生する。
主に日当たりの良い草原や河原に生育するが、
路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等にも生育する。
沖縄(久米島・渡名喜島,別変種とする説もある)に
少数が自生する。
主に日当たりの良い草原や河原に生育するが、
路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等にも生育する。
撮影日 2017.08.6: 群馬県
高さ30~50cm。茎は叢生し、節が膨らむ。
葉は対生、線形~線状披針形で長さ4~7cm、無毛で、
粉白色を帯びる。先端は鋭く尖り、葉柄は無く
基部は茎を抱く。
花期は7?10月。花は茎の頂端に付き、直径4~5cm、
がく片は3~4cm、苞(ほう)は3~4対ある。
がく片は3~4cm、苞(ほう)は3~4対ある。
花弁は5枚で、先が糸状に細裂している。
舷部(花弁の広い部分)の基部にはひげ状の毛がある。
色は、淡紅色が一般的だが、白色も多い。
雄蕊は10本、雌蕊は花柱2本。
舷部(花弁の広い部分)の基部にはひげ状の毛がある。
色は、淡紅色が一般的だが、白色も多い。
雄蕊は10本、雌蕊は花柱2本。
秋の七草の1つ撫子は本種のことを指す。
栽培も行われ、特に江戸時代には変わり花の栽培が
盛んで、古典園芸植物の一つともなっていたが、
現在ではわずかに伊勢ナデシコと呼ばれる一群などが
維持されているのみとなっている。
盛んで、古典園芸植物の一つともなっていたが、
現在ではわずかに伊勢ナデシコと呼ばれる一群などが
維持されているのみとなっている。
別名ナデシコ、ヤマトナデシコ
減少傾向にあり、絶滅危惧種に指定している都道府県もある。
開発や園芸用の採集、動物による食害などの影響等で減少している地域もある。
環境の遷移の進行に伴い、日当たりが悪くなると生育に適さなくなる。昔は、草原や山地、河原等の環境は人の手により草刈や枝打ち等され、里山的な利用が行われてきた。これらによる、日当たりの良い開けた環境が継続してきたが生活習慣の変化で、「人為的なかく乱」が行われなくなると、カワラナデシコのような人間と密接な関係のある普通種が、その自生地や個体数を減少させてしまう結果となりつつある
基本変種エゾカワラナデシコとはよく似ているが、
苞がエゾカワラナデシコでは 2対
カワラナデシコでは 3対
と異なる。